スパイスでカレーを作る方法!基本をマスターして絶品カレーを楽む
カレーは、多彩なスパイスと食材を使って作る、世界中で愛される料理です。自宅で本格的なカレーを楽しむためには、スパイスの基本をマスターすることが重要です。
スパイスをたっぷり使ったメニューといえば、なんといってもカレーです。カレールーを使えば簡単に美味しいカレーが作れますが、一度はスパイスで作ってみたいと考えている方も多いはず。今回はカレーで使われる基本的なスパイスについて紹介します。
- 目次
- 1. スパイスカレーの基本
- 1-1. スパイスカレーとは
- 1-2. 本格スパイスカレーの特徴
- 1-3. 人気のスパイスカレーの種類
- 2. スパイスの種類と役割
- 2-1. クミン、コリアンダー、ターメリック
- 2-2. ガラムマサラとその作り方
- 2-3. 辛さを調整するスパイス
- 3. スパイスカレーのおすすめレシピ
- 3-1. 簡単スパイスカレーの作り方
- 3-2. チキンカレーのレシピ
- 3-3. 野菜カレーのレシピ
- 4. スパイスカレーの調理時間と手順
- 4-1. 調理の目安時間
- 4-2. 火加減と調理のコツ
- 4-3. 失敗しない調理手順
- 5. スパイスカレーの魅力
- 5-1. 香りが引き立つ特長
- 5-2. 家庭で楽しむスパイスカレー
- 5-3. アレンジレシピの紹介
- 6. スパイスカレーの保存方法
- 6-1. 作り置きと保存期間
- 6-2. 冷凍保存のコツ
- 6-3. 再加熱のポイント
- 7. スパイスカレーと相性の良い料理
- 7-1. ライスと一緒に楽しむ
- 7-2. サラダや前菜との組み合わせ
- 7-3. トッピングアイデア
- 8. カレーに使われる基本スパイス
- 8-1. 最低限あればカレーがつくれる4種のスパイス
- 8-2. ターメリック
- 8-3. クミン
- 8-4. コリアンダー
- 8-5. レッドチリペッパー
- 9. カレーに使うスパイスの役割
- 9-1. 香りを豊かにする
- 9-2. カレーの色をつける
- 9-3. 辛みをつける
- 10. カレーのスパイス黄金比
- 11. スパイスカレーの作り方
- 12. まとめ
01スパイスカレーの基本
1-1スパイスカレーとは
スパイスカレーは、香り豊かなスパイスを駆使して作られる料理で、特にインドや南アジアの伝統的な料理スタイルを基にしています。このカレーの魅力は、スパイスの多様性とその調和にあります。 一般的に、数種類のスパイスを組み合わせて使用し、各スパイスの特性を引き立てることで、複雑で奥深い味わいを実現するのです。 例えば、クミンやコリアンダー、ターメリック、カルダモンなどがよく使われ、これらは料理全体に香りと風味を与えます。スパイスカレーは、肉や魚、野菜を中心に調理され、煮込むことで食材の旨味がスパイスと融合し、見た目にも色鮮やかな一皿に仕上がるのです。
1-1本格スパイスカレーの特徴
本格スパイスカレーの特徴は、スパイスの使用法と調理方法にあります。 新鮮なスパイスをローストして香りを引き出し、その後テンパリングすることによって、スパイスの香りが一層際立ちます。この基本的な工程が、カレーの味わいを決定づける重要なポイントです。 さらに、スパイスの組み合わせによって、深いコクやバランスの取れた味わいが生まれます。また、使用する食材や調理方法にもこだわりがあり、じっくりと煮込むことで、食材の旨味がスパイスと融合し、豊かな風味が実現するのです。 家庭で作る際も、時間をかけて丁寧に調理することで、より本格的な味わいに仕上げることができます。
1-1人気のスパイスカレーの種類
人気のスパイスカレーには、さまざまなバリエーションがあります。 まず、インドの「バターチキンカレー」は、クリーミーでリッチなトマトソースとスパイスが絶妙に調和した一品です。まろやかな味わいが特徴で、ナンやライスとの相性も抜群。 また、南インドの「フィッシュカレー」は、ココナッツミルクとタマリンドを使用し、酸味と甘みが豊かな味わいが楽しめるのです。これにより、魚の旨味が引き立ち、食欲をそそります。 さらに、スリランカの「スリランカカレー」は、ココナッツミルクを使ったマイルドな風味が特徴で、スパイシーさとクリーミーさが絶妙にバランスを取っています。これらのスパイスカレーは、それぞれ異なる地域の文化や食材を反映しており、食べることで旅行気分を味わえる魅力があるのです。 各地のスパイスカレーを楽しむことで、料理の幅を広げ、スパイスの奥深い世界に触れることができます。
01スパイスの種類と役割
1-1クミン、コリアンダー、ターメリック
クミン、コリアンダー、ターメリックは、特にインド料理や中東料理でよく使われるスパイスです。 クミン 特徴: 独特の土っぽい香りとナッツのような風味。 役割:カレーやスープのベースとして使用され、料理に深い味わいをもたらす。 消化を助ける効果があるとされ、健康にも良い。 コリアンダー 特徴: 柑橘系の香りがあり、甘い風味が特徴。 役割:粉末や種の状態で使われ、カレーやサラダ、スープに風味を加える。 食欲を促進し、消化を助ける効果もある。 ターメリック 特徴: 鮮やかな黄色が特徴で、やや苦味のある香りを持つ。 役割:カレーの色付けに使われ、料理に独特の風味を加える。 抗酸化作用や抗炎症作用があり、健康への利点が多いとされる。 組み合わせの効果 これらのスパイスは、組み合わせることで相乗効果を生み出し、料理に複雑な風味を与えます。例えば、クミンとコリアンダーは特にカレーにおいて好相性で、ターメリックは色を引き立てつつ、全体の味をまとめる役割を果たします。
1-1ガラムマサラとその作り方
ガラムマサラは、インド料理をはじめとする南アジアの料理で広く使用されるスパイスミックスです。 「ガラム」は「熱い」、「マサラ」は「スパイス」を意味し、体を温める効果があるとされています。 ガラムマサラは、料理に深い風味と香りを加え、特にカレーや煮込み料理の仕上げに使われることが多いです。 基本的には、クミン、コリアンダー、カルダモン、シナモン、クローブ、黒胡椒などが含まれ、地域や家庭によってレシピが異なることがあります。 ガラムマサラの作り方 材料 クミンシード:2大さじ コリアンダーシード:2大さじ カルダモン(ホール):1大さじ クローブ:1小さじ シナモンスティック:1本 黒胡椒:1小さじ 赤唐辛子(お好みで):1〜2本 手順 1.スパイスの準備 すべてのスパイスを用意します。ホールのスパイスを使用すると、香りがより引き立ちます。 2.乾煎り フライパンを中火で熱し、スパイスを入れて香りが立つまで乾煎りします。約3〜5分間、焦げないように注意しながら炒めます。スパイスが香り立ったら、火を止めます。 3,冷却 炒ったスパイスを皿に移し、冷まします。熱いままだと、粉砕したときに香りが飛んでしまうため、十分に冷やしてください。 4.粉砕 冷えたスパイスをミキサーやスパイスグラインダーに入れ、細かく粉砕します。好みに応じて、粗めの粉にしても構いません。 5.保存 粉末状にしたガラムマサラを、密閉容器に入れて保存します。直射日光を避け、涼しい場所に保管すれば、数週間から数ヶ月の間、風味を保つことができます。 使い方 ガラムマサラは、カレーや煮込み料理の最後に加えることで、香りと風味を引き立てますから、米料理やスープ、マリネにも使うことができ、さまざまな料理にアレンジできます。自家製のガラムマサラを使うことで、料理にオリジナルの風味を加えることができるでしょう。
1-1辛さを調整するスパイス
辛さを調整するスパイスは、料理における風味やバランスを整える重要な要素です。以下に、辛さの調整に役立つスパイスをいくつか紹介します。 1. チリパウダー チリパウダーは、乾燥した唐辛子を粉末にしたもので、辛さを簡単に加えることができます。さまざまな種類の唐辛子がブレンドされているため、辛さの度合いを調整しやすいスパイスです。 2. カイエンペッパー カイエンペッパーは非常に辛い唐辛子の一種で、少量で強い辛さを加えます。料理に深みを持たせるため、辛さを必要に応じて少しずつ加えることが効果的です。 3. パプリカ パプリカは甘口から辛口までさまざまな種類があり、色合いを加えつつ、ややマイルドな辛さを持っています。辛さを抑えたいときに使うと、風味を損なわずに調整できます。 4. 黒胡椒 黒胡椒は、辛さだけでなく香りも豊かにするスパイスです。ほんのりとしたピリッとした辛さを加えるため、他のスパイスと組み合わせて使うと効果的です。 5. ジンジャー 生姜や乾燥したジンジャーパウダーも、辛さだけでなく、さわやかな風味や香りを料理に加えることができます。 6. カルダモン カルダモンは、香りが強く、辛さを和らげる効果があります。辛い料理に少し加えることで、辛さを和らげつつ、深い風味を楽しむことができるのです。 7. ココナッツミルク 辛さを調整する方法として、スパイスではありませんが、ココナッツミルクやクリームを加えることで、辛さをマイルドにすることができます。特にスリランカやタイ料理でよく使われます。 これらのスパイスや食材を上手に組み合わせることで、料理の辛さを調整し、自分好みの味に仕上げることができますね。辛さのバランスを見ながら、少しずつ加えていくことがポイントです。
01スパイスカレーのおすすめレシピ
1-1簡単スパイスカレーの作り方
簡単スパイスカレーの作り方を紹介します。 材料 玉ねぎ:1個(みじん切り) トマト:1個(角切り) にんにく:2片(みじん切り) 生姜:1片(みじん切り) クミンシード:小さじ1 コリアンダーパウダー:小さじ2 ターメリックパウダー:小さじ1 チリパウダー(お好みで):小さじ1 塩:適量 油:適量 水:200ml お好みの肉または野菜:300g 作り方 鍋に油を熱し、クミンシードを加えて香りが立つまで炒めたら、みじん切りの玉ねぎを加え、透明になるまで炒めます。更ににんにくと生姜を加え、香りが立つまで炒めましょう。 コリアンダー、ターメリック、チリパウダーを加え、さらに1分間炒めます。 お好みの肉または野菜を加えて全体にスパイスを絡めたら、トマトと水を加え、蓋をして中火で20分煮込みましょう。 塩で味を調え、好みでフレッシュコリアンダーを飾ったら完成です。
1-1チキンカレーのレシピ
チキンカレーのレシピを紹介します。 材料 鶏むね肉または鶏もも肉:300g(大きめの一口サイズに切る) 玉ねぎ:1個(みじん切り) トマト:1個(角切り) にんにく:2片(みじん切り) 生姜:1片(みじん切り) ヨーグルト:100g クミンパウダー:小さじ1 コリアンダーパウダー:小さじ1 ターメリックパウダー:小さじ1/2 チリパウダー(お好みで):小さじ1/2 塩:適量 油:適量 水:200ml フレッシュコリアンダー(飾り用):適量 作り方 鍋に油を熱し、玉ねぎを加えて透明になるまで炒めたら、 にんにくと生姜を加え、香りが立つまで炒めます。 クミン、コリアンダー、ターメリック、チリパウダーを加え、さらに1分間炒めましょう。 鶏肉を加えて全体にスパイスを絡め、肉が白くなるまで炒めます。 その後にトマトとヨーグルトを加え、混ぜ合わせて水を加え、蓋をして中火で20分煮込みましょう。 塩で味を調え、盛り付けたらフレッシュコリアンダーを飾って完成。
1-1野菜カレーのレシピ
野菜カレーのレシピは以下の通りです。 材料 お好みの野菜(じゃがいも、にんじん、カリフラワー、グリーンピース、ほうれん草など):400g(食べやすい大きさに切る) 玉ねぎ:1個(みじん切り) トマト:1個(角切り) にんにく:2片(みじん切り) 生姜:1片(みじん切り) クミンシード:小さじ1 コリアンダーパウダー:小さじ1 ターメリックパウダー:小さじ1/2 チリパウダー(お好みで):小さじ1/2 ガラムマサラ:小さじ1 ココナッツミルク:200ml 塩:適量 油:適量 水:100ml フレッシュコリアンダー(飾り用):適量 作り方 鍋に油を熱し、クミンシードを加え、香りが立つまで炒めたら、 みじん切りの玉ねぎを加えて透明になるまで炒めます。 にんにくと生姜を加え、香りが立つまで炒めましょう。 コリアンダー、ターメリック、チリパウダーを加え、さらに1分間炒めます。 トマトを加え、少し柔らかくなるまで炒めたら、切った野菜、 水を加え、蓋をして中火で10〜15分煮込みましょう。野菜が柔らかくなるまで煮ます。 ココナッツミルクを加え、全体をよく混ぜたらさらに5分ほど煮て、味を調えましょう。 仕上げに ガラムマサラを加えて混ぜ、塩で味を調えます。盛り付けたら、フレッシュコリアンダーを飾って完成です。 ポイント お好みの野菜を組み合わせて、自分だけのオリジナルカレーを楽しんでください。 ココナッツミルクを加えることで、まろやかな風味が加わり、食べやすくなります。 辛さを調整するために、チリパウダーの量を調整してくださいね。
01スパイスカレーの調理時間と手順
1-1調理の目安時間
スパイスカレーの調理時間は、使用する食材やレシピによって異なるものの、一般的な目安としては、下準備に約10〜15分、玉ねぎや香辛料を炒めるのに5〜10分、鶏肉や野菜を加えて煮込むのに15〜30分、最後に味の調整や仕上げのスパイスを加えるのに約5分ほどかかります。これらを合計すると、スパイスカレーの調理には約35〜60分程度が一般的です。 圧力鍋を使用する場合は、調理時間が短縮されることがあります。また、冷凍野菜を使うことで下準備や煮込み時間を短縮することも可能です。辛さや風味の調整によってスパイスの量を加減することも考慮に入れて、あなたのスタイルに合わせたスパイスカレーを楽しみましょう。
1-1火加減と調理のコツ
スパイスカレーを作る際の火加減は非常に重要です。 まず、最初に玉ねぎを炒める際は中火を維持し、焦がさないようにじっくりと炒めて甘みを引き出します。香辛料を加える際も中火が適していますが、香りが立ったら火を弱め、焦げないように注意しましょう。煮込むときは弱火にして、材料がじっくりと柔らかくなるようにします。 特に肉や根菜類は、時間をかけて煮込むことで旨味が引き出され、全体の味わいが深まるのです。 また、煮込み中に水分が減ってきたら、適量の水を足して調整してください。
1-1失敗しない調理手順
失敗しない調理手順は以下の通りです。 1. 材料準備: 必要な食材を揃え、計量しておく。 2. レシピ確認: 手順を最後まで読み、時間や器具を把握する。 3. 整頓: 清潔な作業スペースを作る。 4. 適切な道具: 必要な鍋や器具を用意する。 5. 火加減: 鍋を予熱し、調理中に火力を調整する。 6. 正確な計量: スパイスや調味料を正確に計る。 7. 味見: 調理中に味を確認し、調整する。 8. 時間管理: タイマーを使って時間を守る。 9. 丁寧に作業: 焦らず、一つずつ手順を進める。 10. 後片付け: 使用した道具を片付け、清潔に保つ。 この手順を守れば、より美味しい料理が作れますよ。
01スパイスカレーの魅力
1-1香りが引き立つ特長
スパイスカレーにおいて香りが引き立つ特長は、いくつかの要素によって形成されます。 まず、スパイスの選び方が重要です。新鮮なスパイスを使用することで、香りがしっかりと感じられます。特に、クミン、コリアンダー、カルダモンなどの基本的なスパイスは、香りを引き立てるための重要な要素です。 次に、スパイスをローストすることが効果的です。乾煎りすることで、スパイスの油分が引き出され、香りが増し深みを与え、全体の風味を豊かにします。 さらに、香りを最大限に引き出すためには、玉ねぎやにんにく、生姜をじっくりと炒めることがポイントです。これにより、甘みが引き出され、全体の香りに厚みが加わります。 最後に、煮込み時間も香りを引き立たせるためには重要です。じっくりと煮込むことで、食材やスパイスが互いに馴染み、複雑で豊かな香りが完成します。このように、スパイスカレーの香りが引き立つ特長は、選び方や調理法によって大きく変わるのです。
1-1家庭で楽しむスパイスカレー
家庭で楽しむひよこ豆カレーのレシピをご紹介します。 材料 ひよこ豆(缶詰または茹でたもの):400g 玉ねぎ:1個(みじん切り) トマト:1個(角切り) にんにく:2片(みじん切り) 生姜:1片(みじん切り) クミンシード:小さじ1 コリアンダーパウダー:小さじ1 ターメリックパウダー:小さじ1/2 チリパウダー(お好みで):小さじ1/2 ココナッツミルク:200ml 塩:適量 油:適量 フレッシュコリアンダー(飾り用):適量 作り方 鍋に油を熱し、クミンシードを加えて香りが立つまで炒めます。 みじん切りの玉ねぎ、にんにく、生姜を加え、玉ねぎが透明になるまで炒めたら トマトを加え、しっかりと煮込んでからスパイス(コリアンダー、ターメリック、チリパウダー)を加えましょう。 さらに、ひよこ豆とココナッツミルクを加え、全体を混ぜて中火で10分ほど煮ます。 塩で味を調え、盛り付けたらフレッシュコリアンダーを飾って完成です。
1-1アレンジレシピの紹介
カレーのアレンジレシピをご紹介します。ひき肉を使ったスパイシーでコクのあるキーマカレーです。 材料 挽き肉(牛、豚、鶏など):300g 玉ねぎ:1個(みじん切り) トマト:1個(角切り) にんにく:2片(みじん切り) 生姜:1片(みじん切り) クミンパウダー:1小さじ コリアンダーパウダー:小さじ1 ターメリックパウダー:小さじ1/2 チリパウダー(お好みで):小さじ1/2 塩:適量 油:適量 冷凍グリーンピース:100g(お好みで) 作り方 鍋に油を熱し、みじん切りの玉ねぎを加えて透明になるまで炒めます。 にんにくと生姜を加え、香りが立つまで炒めたら 挽き肉を加え、全体が均一に火が通るまで炒めましょう。 トマトを加え、スパイス(クミン、コリアンダー、ターメリック、チリパウダー)を加え、全体をよく混ぜたあとに冷凍グリーンピースを加え、水を少し加えて中火で10分ほど煮ます。 最後に塩で味を調え、温かいご飯やナンと一緒に盛り付けます。 これらのレシピもぜひ試して、さまざまなスパイスカレーを楽しんでください!
01スパイスカレーの保存方法
1-1作り置きと保存期間
スパイスカレーは作り置きがしやすく、忙しい日々の食事に便利ですよ。一般的に、冷蔵庫での保存期間は約3〜4日が目安です。 保存する際は、完全に冷ましてから密閉容器に移し、空気をしっかり抜いて蓋をします。香りや風味を保つためには、野菜や肉の種類によっては、煮込んだ後に味が変わることもあるため、味見をして調整することも大切です。 また、カレーは時間が経つほど味がなじむため、1日置いてから食べるとさらに美味しくなります。
1-1冷凍保存のコツ
冷凍保存をすることで、さらに長持ちさせることができます。 冷凍する際は、作ったカレーを完全に冷ましてから、使いやすい分量に小分けしてラップやフリーザーバッグに入れます。空気をできるだけ抜いて密封し、日付と内容を書いておくと便利です。 冷凍庫では約1ヶ月が保存の目安ですが、長期間保存すると風味が落ちることがあるため、早めの消費をおすすめします。
1-1再加熱のポイント
再加熱する際は、まず均一に温まるように注意が必要です。 冷凍したスパイスカレーを解凍する場合、冷蔵庫でじっくりと解凍するのが理想ですが、時間がない場合は電子レンジを使うこともできます。この際、数回に分けて加熱し、途中で混ぜることで、中心部分が熱くなりすぎるのを防げるのです。 鍋で再加熱する場合は、中火でゆっくりと温め、焦げ付かないようにかき混ぜながら加熱しましょう。特に冷凍したカレーは水分が少なくなりがちなので、必要に応じて少量の水やココナッツミルクを加えると、なめらかな食感を保つことができます。また、再加熱後は必ず味見をして、塩やスパイスで調整することも大切です。 最後に、再加熱したカレーはしっかりと熱くなるまで加熱し、特に肉類や卵が含まれている場合は、中心部まで十分に加熱されていることを確認してください。これにより、食材の安全性を確保しつつ、美味しく楽しむことができます。
01スパイスカレーと相性の良い料理
1-1ライスと一緒に楽しむ
スパイスカレーは、香り高いライスと組み合わせることで、その美味しさが引き立ちます。インディカ米やジャスミンライス、バスマティライスなど、香りのあるご飯を選ぶと、カレーの風味と相性が良くなります。 また、雑穀米や玄米を使うことで、ヘルシーさをプラスし、栄養価を高めることもできます。ライスは、カレーをしっかりと受け止める役割を果たし、口の中での食感のバランスを整えてくれるのです。
1-1サラダや前菜との組み合わせ
カレーと一緒にサラダや前菜を楽しむことで、食事のバランスが良くなります。 例えば、さっぱりとしたトマトときゅうりのサラダや、アチャール(インドのピクルス)を添えると、カレーのスパイシーさを和らげ、口の中をリフレッシュさせる役割を果たします。 また、ヨーグルトを使ったラッシーや、サワークリームをトッピングするのもおすすめです。これにより、クリーミーさが加わり、全体の味わいが豊かになります。
1-1トッピングアイデア
スパイスカレーをさらに楽しむためのトッピングアイデアも豊富です。 フレッシュコリアンダーやミントの葉を散らすことで、香りが引き立ち、見た目にも鮮やかになります。さらに、カシューナッツやアーモンドをトッピングすることで、食感のアクセントを加えることができます。 また、チーズや生クリームを少量かけると、まろやかさが増してリッチな味わいになりますよ。 最後に、お好みでレモンの絞り汁をかけると、爽やかさがプラスされ、全体のバランスが良くなります。これらのトッピングを活用して、自分だけのスパイスカレーを楽しんでください。
01カレーに使われる基本スパイス
スパイスを使ったカレーというと、非常に難しそうなイメージですが、実は基本的なスパイスは数種類だけ。これらのスパイスを使うだけで、本格的なスパイスカレーを作ることができます。
1-1最低限あればカレーがつくれる4種のスパイス
本格的なスパイスカレーには非常に多くのスパイスが使われますが、実は基本となるのはたった四つのスパイスです。これらの四つのスパイスだけで、誰でも気軽に本格派のカレーを作ることができます。
1-2ターメリック
カレーと言えば鮮やかな黄色が特徴ですが、その色を出すスパイスがターメリックです。ターメリックは日本では「ウコン」の名前で知られているもので、肝臓の機能をサポートしてくれることから健康ドリンクなどにも配合されていますが、カレーにも欠かせないスパイスです。カレーにターメリックを使うときには通常はパウダー状のものが使われ、鮮やかな色はもちろん、さわやかな香りもプラスすることができます。
1-3クミン
カレーの香りは食欲をそそるもので、ちょっと元気がないときでもカレーの香りを嗅ぐと空腹を感じるという人も多いはず。そんなカレーの香りの元となっているのがクミンです。クミンはセリ科の植物の種で、カレーに使うときにはパウダー状の物とホールのものと両方が用いられます。
1-4コリアンダー
コリアンダーは「パクチー」「シャンツァイ」とも呼ばれるスパイス。タイ料理などでは葉の部分が使われますが、カレーには完熟した実を乾燥したコリアンダーシードが使われます。コリアンダーの葉は強いくせがあり、食べられないという人も珍しくありませんが、コリアンダーシードはさわやかな香りだけが残ったもので、万人に受け入れられる馴染みやすいスパイスです。カレーに使用するときには、ホールとパウダーの両方が使われますが、パウダー状の物は簡単に使用することができます。
1-5レッドチリペッパー
カレーの辛みのもととなるのがレッド地理ペッパーです。日本でも唐辛子としておなじみのスパイスで、品種によって様々な辛さや甘さなどが楽しめます。辛さが苦手な人の場合は、辛さだけでなく甘さも楽しめる種類を選ぶか、入れる量を調節するとよいでしょう。このレッドチリペッパーもホールとパウダーの両方が使用されます。
02カレーに使うスパイスの役割
もう少し複雑な香りを楽しみたいという場合、使用するスパイスの数を増やしてみるのがおすすめです。少しずつスパイスを試してみると、自分好みの味と香りを見つけることができます。
2-1香りを豊かにする
カレーと言えば香りが魅力ですが、香りづけにも様々なスパイスが用いられます。基本となるクミンやコリアンダー以外でおすすめなのが「オールスパイス」。オールスパイスはシナモンとクローブ、ナツメグの三つの香りを併せ持つスパイスで、少量を使うだけでもカレーの香りに深みが増して、より本格的なカレーを楽しむことができます。
オールスパイスは香りの幅があるスパイスで、特に肉を使ったカレーにもおすすめです。
また、本格的なカレーを楽しみたいときに欠かせないのが「カルダモン」。カルダモンは「スパイスの女王」と呼ばれることもある歴史のあるスパイスで、さわやかな香りが特徴です。熱帯の様々な地域で産出され、地域によって大きさや色が異なる「グリーンカルダモン」「ブラックカルダモン」などの種類があります。
2-2カレーの色をつける
カレーの色の基本となるのが「ターメリック」です。本格的なレシピの中には、ターメリックを使うもの、使わないものがあり、ターメリックでライスを色付けした「ターメリックライス」もカレーのお供として人気です。その他、色付けのスパイスとしてはパプリカやサフランなども人気です。
2-3辛みをつける
カレーの辛みをつけるのがレッドチリペッパーなどの唐辛子系のスパイスです。レッドチリペッパーは、「チリペッパー」「レッドペッパー」「カイエンペッパー」などという名前で呼ばれることもあり、厳密には乾燥や焙煎などの行程が加わることで微妙な味の違いがあります。
03カレーのスパイス黄金比
一口にカレーといっても、国や地域などによって様々な違いがあります。ここでは、北インドで食べられるカレーの黄金比をご紹介します。
北インド地方のカレーの特徴は、小麦で作られたナンなどのパンに合わせるため、濃厚でしっかりとした味わいのカレーが好まれます。使われるスパイスは、クミンシード:4、ターメリック:1、カイエンペッパー4、コリアンダー:8。クミンパウダー:4、ガラムマサラ:2。
この配合を守れば、初心者でも簡単にスパイシーなカレーを作ることができます。
04スパイスカレーの作り方
それでは、実際にスパイスの利いた本格的なカレーの作り方を見ていきましょう。
日本のカレーを作る場合、まずはタマネギをあめ色になるまで炒めることが必要と言われていますが、インドのスパイスカレーを作る場合、時間をかけてタマネギを炒める必要はありません。もちろん、レシピによってはタマネギをしっかり炒めるものも存在しますが、多くの場合にはタマネギは軽く焼き目がつくまで炒めればそれだけで美味しいカレーを作ることができます。
また、本格的なカレーを作るときの大きなポイントがスパイスの使い方。本格的なスパイスカレーを作るときには、スパイスは三つの段階に分けて使われます。
まず最初の段階がホールスパイスを炒めること。鍋に多めの油を熱して、その中でゆっくりとホールスパイスを炒めます。スパイスの香りなどの成分は油に溶けだすため、ここでスパイスの香りを引き出すことができます。また、この段階でタマネギ、ニンニク、ショウガなどの香味野菜とトマトを加えて、カレーのベースを完成させます。
カレーのベースが完成したら、二段階目のスパイスが登場します。ここで使われるスパイスはパウダースパイス。パウダースパイスを投入することで、より強い香りと風味を加えるとともに、カレーのベースにとろみをつけるという役割があります。
日本で一般的な欧風のカレーはとろみ付けに炒めた小麦粉などを使用しますが、本格的なスパイスカレーでは小麦粉でとろみをつけるのではなく、パウダースパイスを使用します。そのため、欧風のカレーよりもさらに豊かな香りが楽しめるだけでなく、カロリーダウンにもつながり、よりヘルシーなカレーを楽しむことができます。
パウダースパイスがカレーのベースに馴染み、粉っぽさがなくなったらそこに具材となる肉や魚、野菜を加えていきます。
インドなどでは宗教の関係からチキンや野菜、ひきわりの豆などが一般的ですが、ここではお好みの具材を使用しましょう。
具材に火が通ったら、最後の仕上げとして、三段階目のスパイスとしてガラムマサラを投入します。
ガラムマサラがなじんだら、本格的なスパイスカレーの完成です。
01まとめ
スパイスを使ったカレー作りは、家庭料理を一段と豊かにする素晴らしい方法です。
基本的なスパイスの使い方や組み合わせをマスターすることで、風味豊かな絶品カレーが簡単に作れるようになります。
この記事を参考にして、各材料の特性を活かし、あなたの好みに合ったオリジナルのカレーを楽しんでみてください。手間をかけることで得られる美味しさを体験し、家族や友人とともに心温まるカレータイムを過ごしましょう。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
日沼紀子 先生
1980年生まれ、秋田県出身。
秋田大学卒業後、食品会社のスパイス部門立ち上げ、マーケティングベンチャー企業を経て独立。
東京都内でのカフェ経営、講師活動後、移住。
現在は岡山県備前市「レストランCROISEMENT」を拠点としている。
『スパイス&ハーブ料理の発想と組み立て』(中国・台湾で翻訳)他、著書多数。
80,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
関連記事を見る
- 肉料理・魚料理にぴったりのスパイス&ハーブは?保存法と活用法!
- 香辛料が下痢を引き起こす?原因と対策を徹底解説
- ホールとパウダーの違いとは?スパイスの種類と基本レシピを徹底紹介!
- ハーブとスパイスの違いは?種類や効果・使い方を徹底解説
- スパイスの賞味期限は?保存方法と使用期限を延ばす秘訣を伝授!
- スパイスの効能と効果を徹底解説!成分や作用を知って健康を
- スパイスといえばテンパリング!基本方法と素材のベストコンビネーションを紹介
- スパイスでカレーを作る方法!基本をマスターして絶品カレーを楽む
- ガラムマサラとは?効能や使い方・レシピを徹底解説
- スパイスとケーキの相性はバツグン!?絶品レシピ
- 余ることの多いスパイス!保存はどうやってしたら良い?
- 辛いものに強い人、弱い人
- 【スパイス資格】のおすすめ7選!試験内容・難易度・受講料を解説
1-1最低限あればカレーがつくれる4種のスパイス
本格的なスパイスカレーには非常に多くのスパイスが使われますが、実は基本となるのはたった四つのスパイスです。これらの四つのスパイスだけで、誰でも気軽に本格派のカレーを作ることができます。
1-2ターメリック
カレーと言えば鮮やかな黄色が特徴ですが、その色を出すスパイスがターメリックです。ターメリックは日本では「ウコン」の名前で知られているもので、肝臓の機能をサポートしてくれることから健康ドリンクなどにも配合されていますが、カレーにも欠かせないスパイスです。カレーにターメリックを使うときには通常はパウダー状のものが使われ、鮮やかな色はもちろん、さわやかな香りもプラスすることができます。
1-3クミン
カレーの香りは食欲をそそるもので、ちょっと元気がないときでもカレーの香りを嗅ぐと空腹を感じるという人も多いはず。そんなカレーの香りの元となっているのがクミンです。クミンはセリ科の植物の種で、カレーに使うときにはパウダー状の物とホールのものと両方が用いられます。
1-4コリアンダー
コリアンダーは「パクチー」「シャンツァイ」とも呼ばれるスパイス。タイ料理などでは葉の部分が使われますが、カレーには完熟した実を乾燥したコリアンダーシードが使われます。コリアンダーの葉は強いくせがあり、食べられないという人も珍しくありませんが、コリアンダーシードはさわやかな香りだけが残ったもので、万人に受け入れられる馴染みやすいスパイスです。カレーに使用するときには、ホールとパウダーの両方が使われますが、パウダー状の物は簡単に使用することができます。
1-5レッドチリペッパー
カレーの辛みのもととなるのがレッド地理ペッパーです。日本でも唐辛子としておなじみのスパイスで、品種によって様々な辛さや甘さなどが楽しめます。辛さが苦手な人の場合は、辛さだけでなく甘さも楽しめる種類を選ぶか、入れる量を調節するとよいでしょう。このレッドチリペッパーもホールとパウダーの両方が使用されます。
2-1香りを豊かにする
カレーと言えば香りが魅力ですが、香りづけにも様々なスパイスが用いられます。基本となるクミンやコリアンダー以外でおすすめなのが「オールスパイス」。オールスパイスはシナモンとクローブ、ナツメグの三つの香りを併せ持つスパイスで、少量を使うだけでもカレーの香りに深みが増して、より本格的なカレーを楽しむことができます。
オールスパイスは香りの幅があるスパイスで、特に肉を使ったカレーにもおすすめです。
また、本格的なカレーを楽しみたいときに欠かせないのが「カルダモン」。カルダモンは「スパイスの女王」と呼ばれることもある歴史のあるスパイスで、さわやかな香りが特徴です。熱帯の様々な地域で産出され、地域によって大きさや色が異なる「グリーンカルダモン」「ブラックカルダモン」などの種類があります。
2-2カレーの色をつける
カレーの色の基本となるのが「ターメリック」です。本格的なレシピの中には、ターメリックを使うもの、使わないものがあり、ターメリックでライスを色付けした「ターメリックライス」もカレーのお供として人気です。その他、色付けのスパイスとしてはパプリカやサフランなども人気です。
2-3辛みをつける
カレーの辛みをつけるのがレッドチリペッパーなどの唐辛子系のスパイスです。レッドチリペッパーは、「チリペッパー」「レッドペッパー」「カイエンペッパー」などという名前で呼ばれることもあり、厳密には乾燥や焙煎などの行程が加わることで微妙な味の違いがあります。
03カレーのスパイス黄金比
一口にカレーといっても、国や地域などによって様々な違いがあります。ここでは、北インドで食べられるカレーの黄金比をご紹介します。
北インド地方のカレーの特徴は、小麦で作られたナンなどのパンに合わせるため、濃厚でしっかりとした味わいのカレーが好まれます。使われるスパイスは、クミンシード:4、ターメリック:1、カイエンペッパー4、コリアンダー:8。クミンパウダー:4、ガラムマサラ:2。
この配合を守れば、初心者でも簡単にスパイシーなカレーを作ることができます。
04スパイスカレーの作り方
それでは、実際にスパイスの利いた本格的なカレーの作り方を見ていきましょう。
日本のカレーを作る場合、まずはタマネギをあめ色になるまで炒めることが必要と言われていますが、インドのスパイスカレーを作る場合、時間をかけてタマネギを炒める必要はありません。もちろん、レシピによってはタマネギをしっかり炒めるものも存在しますが、多くの場合にはタマネギは軽く焼き目がつくまで炒めればそれだけで美味しいカレーを作ることができます。
また、本格的なカレーを作るときの大きなポイントがスパイスの使い方。本格的なスパイスカレーを作るときには、スパイスは三つの段階に分けて使われます。
まず最初の段階がホールスパイスを炒めること。鍋に多めの油を熱して、その中でゆっくりとホールスパイスを炒めます。スパイスの香りなどの成分は油に溶けだすため、ここでスパイスの香りを引き出すことができます。また、この段階でタマネギ、ニンニク、ショウガなどの香味野菜とトマトを加えて、カレーのベースを完成させます。
カレーのベースが完成したら、二段階目のスパイスが登場します。ここで使われるスパイスはパウダースパイス。パウダースパイスを投入することで、より強い香りと風味を加えるとともに、カレーのベースにとろみをつけるという役割があります。
日本で一般的な欧風のカレーはとろみ付けに炒めた小麦粉などを使用しますが、本格的なスパイスカレーでは小麦粉でとろみをつけるのではなく、パウダースパイスを使用します。そのため、欧風のカレーよりもさらに豊かな香りが楽しめるだけでなく、カロリーダウンにもつながり、よりヘルシーなカレーを楽しむことができます。
パウダースパイスがカレーのベースに馴染み、粉っぽさがなくなったらそこに具材となる肉や魚、野菜を加えていきます。
インドなどでは宗教の関係からチキンや野菜、ひきわりの豆などが一般的ですが、ここではお好みの具材を使用しましょう。
具材に火が通ったら、最後の仕上げとして、三段階目のスパイスとしてガラムマサラを投入します。
ガラムマサラがなじんだら、本格的なスパイスカレーの完成です。
01まとめ
スパイスを使ったカレー作りは、家庭料理を一段と豊かにする素晴らしい方法です。
基本的なスパイスの使い方や組み合わせをマスターすることで、風味豊かな絶品カレーが簡単に作れるようになります。
この記事を参考にして、各材料の特性を活かし、あなたの好みに合ったオリジナルのカレーを楽しんでみてください。手間をかけることで得られる美味しさを体験し、家族や友人とともに心温まるカレータイムを過ごしましょう。
北インド地方のカレーの特徴は、小麦で作られたナンなどのパンに合わせるため、濃厚でしっかりとした味わいのカレーが好まれます。使われるスパイスは、クミンシード:4、ターメリック:1、カイエンペッパー4、コリアンダー:8。クミンパウダー:4、ガラムマサラ:2。
この配合を守れば、初心者でも簡単にスパイシーなカレーを作ることができます。
日本のカレーを作る場合、まずはタマネギをあめ色になるまで炒めることが必要と言われていますが、インドのスパイスカレーを作る場合、時間をかけてタマネギを炒める必要はありません。もちろん、レシピによってはタマネギをしっかり炒めるものも存在しますが、多くの場合にはタマネギは軽く焼き目がつくまで炒めればそれだけで美味しいカレーを作ることができます。
また、本格的なカレーを作るときの大きなポイントがスパイスの使い方。本格的なスパイスカレーを作るときには、スパイスは三つの段階に分けて使われます。
まず最初の段階がホールスパイスを炒めること。鍋に多めの油を熱して、その中でゆっくりとホールスパイスを炒めます。スパイスの香りなどの成分は油に溶けだすため、ここでスパイスの香りを引き出すことができます。また、この段階でタマネギ、ニンニク、ショウガなどの香味野菜とトマトを加えて、カレーのベースを完成させます。
カレーのベースが完成したら、二段階目のスパイスが登場します。ここで使われるスパイスはパウダースパイス。パウダースパイスを投入することで、より強い香りと風味を加えるとともに、カレーのベースにとろみをつけるという役割があります。
日本で一般的な欧風のカレーはとろみ付けに炒めた小麦粉などを使用しますが、本格的なスパイスカレーでは小麦粉でとろみをつけるのではなく、パウダースパイスを使用します。そのため、欧風のカレーよりもさらに豊かな香りが楽しめるだけでなく、カロリーダウンにもつながり、よりヘルシーなカレーを楽しむことができます。
パウダースパイスがカレーのベースに馴染み、粉っぽさがなくなったらそこに具材となる肉や魚、野菜を加えていきます。
インドなどでは宗教の関係からチキンや野菜、ひきわりの豆などが一般的ですが、ここではお好みの具材を使用しましょう。
具材に火が通ったら、最後の仕上げとして、三段階目のスパイスとしてガラムマサラを投入します。
ガラムマサラがなじんだら、本格的なスパイスカレーの完成です。
01まとめ
この講座は!プロの監修を受けています!
秋田大学卒業後、食品会社のスパイス部門立ち上げ、マーケティングベンチャー企業を経て独立。
東京都内でのカフェ経営、講師活動後、移住。
現在は岡山県備前市「レストランCROISEMENT」を拠点としている。
『スパイス&ハーブ料理の発想と組み立て』(中国・台湾で翻訳)他、著書多数。
- 肉料理・魚料理にぴったりのスパイス&ハーブは?保存法と活用法!
- 香辛料が下痢を引き起こす?原因と対策を徹底解説
- ホールとパウダーの違いとは?スパイスの種類と基本レシピを徹底紹介!
- ハーブとスパイスの違いは?種類や効果・使い方を徹底解説
- スパイスの賞味期限は?保存方法と使用期限を延ばす秘訣を伝授!
- スパイスの効能と効果を徹底解説!成分や作用を知って健康を
- スパイスといえばテンパリング!基本方法と素材のベストコンビネーションを紹介
- スパイスでカレーを作る方法!基本をマスターして絶品カレーを楽む
- ガラムマサラとは?効能や使い方・レシピを徹底解説
- スパイスとケーキの相性はバツグン!?絶品レシピ
- 余ることの多いスパイス!保存はどうやってしたら良い?
- 辛いものに強い人、弱い人
- 【スパイス資格】のおすすめ7選!試験内容・難易度・受講料を解説