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知っておきたい、スパイスのテンパリング方法

スパイスの香りを高める方法として、「テンパリング」というテクニックがあります。スパイスをより楽しむテンパリングとはどのような技法なのでしょうか。今回は初心者でも簡単なテンパリングの方法と、テンパリングのコツについてご紹介します。

知っておきたい、スパイスのテンパリング方法
目次

01テンパリングとは?

スパイス本来の香りを引き立てるテンパリング。それではテンパリングとはどのような方法なのでしょうか。

1-1スパイスを油で炒める行為

テンパリングとは、簡単に言えばスパイスを油で炒めるという行為です。ただし、炒めるというと野菜炒めのように、温めた油に食材を投入するといった調理方法を想像しますが、テンパリングは低温の油でゆっくり温めていくテクニック。スパイスは焦げやすいため、高温の油に投入するとすぐに焦げて黒くなり、苦味だけが立ってしまいます。

1-2スパイスの香りを引き立たせる

テンパリングを行うメリットは、スパイスの香りを引き立てるということにあります。どのようなメニューでも、冷たい状態よりも温かい状態の方が香りを感じやすいものですが、これはスパイスも同様で、ゆっくりと温めていくことでスパイス本来の香りを引き立て、嗅覚に感じやすくしてくれるというのがテンパリングの目的のひとつです。

1-3スパイスの香りを油にうつす

スパイスに含まれている香り成分は油溶性。つまり、水には溶けず油には溶けるという性質を持っています。たとえば辛いものを食べたとき、水を飲んでも辛さが収まらないのはこのため。水ではスパイスは溶けないため、辛さを抑えるどころか、かえって口の中で広がってしまいます。
このように、スパイスは油と非常に相性のよいものですが、テンパリングでも同様。テンパリングを行うとスパイスの香りは油に溶けだし、料理全体にいきわたらせることができます。

02テンパリングする理由

では、このテンパリングを行うにはどのような理由があるのでしょうか。

2-1風味に厚みがでる

テンパリングを行う最大の理由は、スパイスの香りをアップさせて風味に厚みを持たせることです。そもそも、スパイスは乾燥させたそのままの状態だと、香りはあまり感じることができません。そのままのスパイスをかじってみれば分かるように、食欲を掻き立てる香りと言うよりも、どちらかと言うと渋みや苦味のほうを強く感じるものです。
しかしテンパリングを行うと、スパイスの香り成分を表に引き出し、同時に苦味や渋みといったものを抑制、結果として料理全体に香りがいきわたり、風味がアップするのです。

2-2料理中に香りが飛びにくくなる

また、テンパリングを行う理由としては、スパイスの香りをしっかり感じられるようにという理由もあります。スパイスは熱を加えると香りが立ち上りますが、実はこのスパイスの香り成分は揮発性。そのため、火を通せば通すほどスパイスの香りは空気中に放散し、時間が経つとほとんど香らなくなってしまうという欠点があります。特にスパイスをパウダー状にしたパウダースパイスの場合にはこの傾向が顕著で、作っているときはいい香りがしてもお皿に盛り付けるとなんだか香りがいまいちということも少なくなりません。
しかし、テンパリングはホールスパイスを使って油に香りを移すテクニック。一度油の膜の中に包まれた香りは、スパイスの状態のときよりも香りが料理にとどまりやすく、結果としていつまでも香りが長持ちします。

2-3仕上がりの香りに差が出る

テンパリングには仕上がりの香りを左右するという役割もあります。テンパリングは仕上げに用いられることもありますが、そこで行われるテンパリングは料理の仕上がりの香りに大きな影響を与えます。
料理が提供されたとき、最初に「美味しそう」と感じるのは、舌ではなく鼻。テンパリングは料理への仕上がりをアップさせ、料理全体の印象を高めてくれます。

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03テンパリングしたスパイスを使うタイミング

このようにスパイスの香りを立てるなど、様々な役割があるテンパリングですが、調理中のどのタイミングで行えばよいのでしょうか。

3-1最初 香りをたたせて食材にもうつす

テンパリングを行うとき、料理のベースとしてスパイスの香りを引き立たせたいとき、まず料理の最初に行います。
料理の最初にテンパリングを行うことで、油に香りが移り、スパイスの香りを引き立たせて、料理全体にいきわたらせることができます。また、スパイスの香りが移った油で食材を調理することで、しっかりと食材にもスパイスの香りをつけることができます。

3-2最後 調味液のひとつとして使う

テンパリングには料理の仕上げに行う方法もあります。料理の最初にスパイスをテンパリングした場合、どうしても調理中に香りが飛んでしまうこともありますが、仕上げとして行うテンパリングには、その足りなくなった香りを補うという意味もあります。
特に仕上げに行うテンパリングは、繊細な香りを楽しめることから調味液のひとつとしても使用されます。
この技法はインド料理や中国料理でも一般的なもので、熱くした油を掛けることで、料理の上に乗せたネギなどの薬味から香りを引き出すという意味合いも含まれています。
なお、日本でテンパリングというと、この最終工程でスパイスの香りを引き出した油を掛けるという意味合いで用いられることが多いようです。

04テンパリングの方法

それでは、テンパリングを行うときには、具体的にはどのような点に注意をすればよいのでしょうか。
まず気を付けたいのは、まずフライパンにスパイスと油を入れてから火をつけるということ。すでに述べたようにスパイスは非常に焦げやすいため、熱した油に投入すると香りが引き出される前に焦げてしまうことがあります。
焦げを防ぐという意味では、常に弱火で行うことも重要です。
また、テンパリングを行うときには、スパイスを入れる順番にも注意しましょう。スパイスは植物の実や木の皮、乾燥した葉など様々な種類があり、殻の厚さや大きさもそれぞれ。一度にすべてを投入すると、先に焦げてしまうものもあります。
最初に冷たいフライパンに投入するのは大きくて硬いスパイス。火をつけてしばらくすると、油が温まって来るので、その段階になったら小さいスパイスを投入しましょう。
なお、テンパリングをきちんと行うときには、多めの油を使用するとうまくいきますが、カロリーなどの面からあまり多く油を使いたくないといったときには、小さめのフライパンなどを使うか、フライパンを傾けて片方に油をためて、そこでスパイスのテンパリングを行うとうまく行えます。
インド料理などで仕上げのテンパリングを行う場合には、専用の小さめ、深めのフライパンもありますが、一般の家庭などではなかなか揃えづらいという場合、金属製の中華料理で使用するお玉などを使用してもよいでしょう。お玉は深く、油も溜めやすく、料理の仕上げに用いるときには非常に便利です。ただし、当然のことながらテンパリングは直火に掛けて行うものなので、樹脂製のものや、熱を加えると変質してしまう素材のお玉は使わないようにしましょう。

05まとめ

知っているだけで料理の味をアップさせてくれるテンパリング。スパイスを買ったはいいけれどなかなか使いきれないという人にも便利です。テンパリングはインド料理だけでなく様々な種類のメニューに応用ができるので、ぜひ一度試してみることをおすすめします。

この講座は!プロの監修を受けています!

講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
日沼紀子
日沼紀子 先生
1980年生まれ、秋田県出身。
秋田大学卒業後、食品会社のスパイス部門立ち上げ、マーケティングベンチャー企業を経て独立。
東京都内でのカフェ経営、講師活動後、移住。
現在は岡山県備前市「レストランCROISEMENT」を拠点としている。
『スパイス&ハーブ料理の発想と組み立て』(中国・台湾で翻訳)他、著書多数。
日沼紀子

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