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ヨガのシークエンスとは?組み方とポイントを解説

ヨガのシークエンスは、初心者から上級者まで幅広いレベルに対応し、効果的に心身を整えるための鍵となります。
シークエンスを正しく構築することで、ポーズの効果を最大限に引き出し、より深いリラクゼーションや筋力強化を実現できます。
ヨガはスタジオでのレッスンだけでなく家庭で行うことができるもの。そんなときに大事になるのがシークエンスと呼ばれるものです。今回はヨガのシークエンスの組み方とポイントについてご紹介します。

ヨガのシークエンスとは?組み方とポイントを解説
目次

01ヨガの連続動作とその意義

ヨガは、単なるポーズの集合体ではなく、これらのポーズを連続して行うことで、身体と心により深い効果をもたらします。
この連続した動作、つまり「シークエンス」は、ヨガの実践において重要な役割を果たします。

シークエンスは、個々のポーズが持つ効果を最大限に引き出し、全体の流れを作り出すことで、練習の質を高めるのです。

1-1ヨガにおけるシークエンスの基本

シークエンスは、ヨガの練習において核となる要素であり、これが正しく組み立てられることで、練習全体のバランスが整います。
シークエンスの基本を理解することは、ヨガの効果を最大化するために不可欠です。

ここでは、シークエンスの基本的な概念と、それを実践に取り入れる方法について詳しく見ていきましょう。

ポーズを連続して行うことの効果

ヨガのポーズを連続して行うこと、すなわちシークエンスを組むことは、単独のポーズでは得られない多くの効果をもたらします。
例えば、体内のエネルギーの流れがスムーズになり、各ポーズが相互に補完し合うことで、心身のリラックスや集中力の向上が期待できます。

さらに、連続動作を通じて、呼吸と動作の連携が強化され、身体の柔軟性や筋力が効率的に向上するのです。
このように、シークエンスを通じて行うヨガは、より包括的で深い効果を得るための鍵となります。

継続的な動作がもたらすメリット

シークエンスにおいて、ポーズを継続的に行うことは、身体と心に多くのメリットをもたらします。
まず、動作を切れ目なく行うことで、心拍数が適度に上がり、心血管系の健康が促進されます。

また、動作の連続性が維持されることで、身体の各部位が均等に鍛えられ、バランスの取れた体型の維持にも効果的です。
さらに、連続した動作は、集中力を高め、心を安定させる効果もあります。

これにより、日常生活におけるストレスの軽減やメンタルヘルスの向上が期待できるのです。

02効果的なヨガシークエンスの設計

ヨガシークエンスを設計する際には、単にポーズを繋げるだけでなく、その背後にあるテーマや目的をしっかりと考慮することが重要です。
これにより、練習全体の流れが統一され、期待される効果が最大化されます。

次に、テーマ設定と目的の明確化について詳しく見ていきましょう。

2-1テーマ設定と目的の明確化

ヨガシークエンスの設計において最初に取り組むべきステップは、テーマ設定と目的の明確化です。
これらを明確にすることで、シークエンス全体に一貫性が生まれ、練習の効果をより高められます。

ここでは、テーマと目的をどのように選定し、それに基づいてシークエンスを組み立てるかについて解説します。

シークエンスを成功させるためのテーマ選び

シークエンスを成功させるためには、明確なテーマを設定することが不可欠です。
テーマは、練習者が求める効果や体調に応じて選ぶことが理想的です。

例えば、リラクゼーションをテーマにする場合、ゆったりとした動作と深い呼吸を取り入れたシークエンスが効果的です。
一方、筋力強化を目指すテーマであれば、プランクや戦士のポーズなど、筋力を使うポーズを中心に組み立てるようにしましょう。

このように、テーマ選びはシークエンス全体の方向性を決定する重要なステップであり、適切なテーマを選ぶことで練習の成果を最大化できます。

目的に応じたシークエンス構築のポイント

テーマが決まったら、次にそのテーマに沿った目的を設定し、シークエンスを構築することが重要です。
目的は具体的であるほど良く、たとえば「肩こりの解消」や「ストレスの軽減」といった形で設定します。

このような目的に応じて、どのポーズをどの順序で行うかを慎重に計画します。
肩こり解消を目的とする場合は、肩や背中の筋肉をほぐすポーズを中心に、動作を滑らかに繋げることがポイントです。

また、目的に応じた呼吸法や瞑想の要素を取り入れることで、シークエンス全体の効果を高められます。

2-2流れを意識した基本構成

シークエンスを設計する際には、全体の流れを意識することが非常に重要です。
ポーズの順序や連携がスムーズであることで、練習が心地よく、かつ効果的なものとなります。

次に、シークエンスの基本的な流れと動作の連携について詳しく見ていきましょう。

ヨガシークエンスの流れの基礎

ヨガシークエンスの流れを作る際には、基本的な構成を理解することが不可欠です。
一般的に、シークエンスはウォームアップ、メインのポーズ、そしてクールダウンの三つのフェーズに分かれます。

ウォームアップでは、身体を温め、筋肉をほぐすための軽いストレッチや呼吸法を行います。
これにより、メインのポーズに移行する前に、身体が準備されます。

メインのポーズでは、テーマや目的に応じたポーズを集中的に行い、最後にクールダウンとしてリラックスや瞑想のポーズを取り入れることで、練習全体が一貫性を持ち、深いリラクゼーションを得ることが可能です。

シークエンスにおける動作の連携

シークエンスにおいて、各ポーズの間をどのように繋ぐかも重要な要素です。
ポーズ間の連携がスムーズであることで、身体と心が一体となり、シークエンスの効果がさらに高まります。

例えば、立位のポーズから床に移行する際には、流れるような動作で行うことで、自然な流れが生まれます。
また、呼吸を動作に合わせることで、動作がよりリズミカルになり、心身のバランスが整います。

動作の連携を考慮することで、シークエンス全体が滑らかで心地よいものとなり、練習者の集中力も高まるでしょう。

03ヨガシークエンスを構築する際の重要なポイント

ヨガシークエンスを効果的に構築するためには、単にポーズをつなげるだけでなく、練習全体の流れとバランスをしっかりと考慮することが重要です。
シークエンスは、個々のポーズが持つ効果を最大限に引き出し、練習者にとって深いリラクゼーションや集中をもたらすべく設計されるべきです。

シークエンスを構築する際の基本的なポイントについて詳しく見ていきましょう。

3-1基本的な構造の確立

ヨガシークエンスの構築において最も重要なのは、練習全体の基本的な構造を確立することです。
構造がしっかりとしたシークエンスは、練習者にとって明確で安心感のある流れを提供し、練習全体の効果を高めます。

ここでは、ピークポーズとフィニッシュポーズの役割、そして起承転結を取り入れたシークエンスの展開について詳しく解説します。

ピークポーズとフィニッシュポーズの役割

ピークポーズとフィニッシュポーズは、ヨガシークエンスにおいて極めて重要な役割を果たします。
ピークポーズは、シークエンス全体の中で最も集中力を要し、身体に挑戦を与えるポーズです。

このポーズを中心に、前後のポーズが配置され、徐々に身体を温めながらピークに向かっていく流れを作ります。
例えば、バランスポーズや逆転ポーズなどがピークポーズとしてよく用いられます。

一方、フィニッシュポーズは、練習全体を落ち着かせ、心と体をリラックスさせる役割を持ちます。
サバーサナ(屍のポーズ)や瞑想のポーズなど、リラクゼーションを重視したポーズがおすすめです。

これにより、練習後の穏やかな気持ちを引き出せるのです。

起承転結を活用したシークエンスの展開

ヨガシークエンスを効果的に展開するためには、起承転結という構造を意識することが大切です。
起承転結とは、物語や文章において使用される構成技法であり、ヨガシークエンスにも応用できます。

まず、ウォームアップとして軽いストレッチや呼吸法を行う「起」で身体を準備し、次に徐々に強度を上げる「承」のフェーズで身体をアクティブにします。
そして、ピークポーズを迎える「転」の段階で集中力を最高潮に引き上げ、最後に「結」としてクールダウンを行い、心と体を落ち着かせるのです。

この流れを取り入れることで、練習がより一貫性のあるものとなり、練習者にとって充実した体験が得られるでしょう。

3-2ポーズの選び方と組み合わせ

シークエンスを効果的に構築するためには、適切なポーズを選び、それらをバランスよく組み合わせることが必要です。
ポーズの選び方やその組み合わせ次第で、シークエンスの効果は大きく変わります。

ここでは、ポーズを選ぶ際のポイントと、それらをどのように組み合わせるかについて詳しく解説していきます。

似たポーズの探し方と応用

ポーズを選ぶ際には、似たポーズを探し、それらを応用することが効果的です。
例えば、同じ筋肉を使うポーズや、同じ目的を持つポーズを連続して行うことで、シークエンスに一貫性が生まれます。

これにより、身体がスムーズに動き、練習全体がシームレスになります。
また、似たポーズを組み合わせることで、練習者が特定の部位を集中的に鍛えられ、より深い効果を得ることが可能です。

例えば、ウッタナーサナ(立位前屈のポーズ)とアド・ムカ・シュヴァナアーサナ(下向きの犬のポーズ)を連続して行うことで、ハムストリングスと背中を効果的に伸ばせます。

バランスの取れたポーズの選定

シークエンスを構築する際には、全体のバランスを考慮することが重要です。
特定の筋肉や関節に偏りすぎないよう、さまざまな部位を均等に鍛えるポーズを選びます。

これにより、練習者の身体がバランスよく発達し、怪我のリスクも軽減されます。
例えば、前屈系のポーズを行った後には、後屈系のポーズを取り入れることで、背骨の柔軟性を均等に保てます。

また、立位のポーズと座位のポーズをバランスよく組み合わせることで、全身をまんべんなく鍛えられるでしょう。
このように、バランスの取れたポーズの選定は、シークエンス全体の効果を高める鍵となります。

04実践的なシークエンスの例

ヨガのシークエンスは、特定の問題や目標に対してカスタマイズされたものが効果的です。
ここでは、実際に行うことができるシークエンスの例として、肩こりの解消やヒーリングに焦点を当てたヨガシークエンスを紹介します。

それぞれのシークエンスは、身体と心に働きかけるポーズの組み合わせを通じて、特定の効果を得ることを目的としています。

4-1肩こりに対するヨガシークエンス

肩こりは、多くの人が日常生活で感じる不快感の一つです。
長時間のデスクワークや不適切な姿勢が原因で、肩や首周りの筋肉が緊張し、痛みを引き起こします。

肩周りの緊張をほぐし、リラクゼーションを促進するためのシークエンスを紹介します。

肩周りの緊張をほぐすポーズの組み合わせ

肩こり解消のためのヨガシークエンスには、特に肩と首の筋肉をターゲットにしたポーズが効果的です。
まず、猫と牛のポーズ(マルジャリャーサナ/ビタラーサナ)を行い、背中と肩の柔軟性を高めます。

次に、鷲のポーズ(ガルダーサナ)を取り入れることで、肩甲骨周りの筋肉をストレッチし、緊張を緩和します。
続いて、肩立ちのポーズ(サルヴァンガーサナ)や、魚のポーズ(マツヤーサナ)を行うことで、肩と首の血行を促進し、痛みの軽減を図ります。

これらのポーズを連続して行うことで、肩周りの筋肉がほぐれ、コリを緩和させられるのです。

リラクゼーションを重視した動作の流れ

肩こりを解消するだけでなく、リラクゼーションを重視した動作の流れを取り入れることで、心身のバランスを整えられます。
シークエンスの最後には、子供のポーズ(バラーサナ)や、屍のポーズ(サヴァーサナ)を行い、深いリラクゼーションを得られるようにします。

これにより、練習後のリラックス効果が高まり、日常生活のストレスを和らげられます。

4-2ヒーリングに適したヨガシークエンス

日々のストレスや疲労を解消し、心身を癒すためのヨガシークエンスは、特にリラクゼーションと自己回復を促進することを目的としています。
ここでは、ヒーリング効果を高めるためのシークエンスを紹介します。

リラクゼーション効果を高めるポーズ選び

ヒーリングを目的としたシークエンスでは、深いリラクゼーション効果をもたらすポーズが中心となります。
蓮華座(パドマーサナ)を基本とした瞑想のポーズから始め、心を静めることからスタートします。

次に、屍のポーズ(サヴァーサナ)を長めに取り入れ、完全なリラクゼーションを目指します。
これらのポーズにより、心拍数が安定し、ストレスホルモンの分泌を抑制することが可能です。

また、バタフライのポーズ(バッダコナーサナ)や、座位の前屈(パスチモッターナーサナ)などを追加することで、体全体の筋肉がリラックスし、内面からの癒しが促されます。

心と体を癒す動きの調和

ヒーリングに特化したシークエンスでは、動きの調和が重要です。
動作をゆっくりと行い、深い呼吸と連動させることで、体と心が一体となって癒されます。

例えば、太陽礼拝(スーリヤナマスカーラ)をゆったりとしたペースで行い、体全体のエネルギーを流し込むことで、内面の調和が促進されます。
最後に、瞑想の時間を取り、心を完全に落ち着けることで、シークエンス全体のヒーリング効果が最大化されます。

05ヨガシークエンスのバリエーションと応用

ヨガのシークエンスは、練習者のレベルや目的に応じてさまざまなバリエーションを持たせられます。
これにより、初心者から上級者まで、各自のニーズに合った効果的な練習が可能となります。

ここでは、初心者向けのシークエンスと上級者向けのシークエンスに焦点を当て、それぞれの特長と応用方法を詳しく解説します。

5-1初心者向けのシークエンス

ヨガ初心者にとって、最初のステップは無理なく始められるポーズで構成されたシークエンスを選ぶことです。
これにより、ヨガへの理解と身体への負担を最小限に抑えつつ、基本的な効果を得られます。

初心者向けのシークエンスを安全に導入するための方法を解説していきます。

簡単に始められるポーズの構成

初心者向けのシークエンスでは、基本的なポーズを中心に構成することが重要です。
山のポーズ(ターダーサナ)や、立位前屈(ウッタナーサナ)といったシンプルなポーズは、姿勢の安定や柔軟性の向上に効果的です。

また、猫と牛のポーズ(マルジャリャーサナ/ビタラーサナ)を取り入れることで、背骨の動きを促進し、身体の緊張をほぐせます。
これらのポーズは、初心者でも無理なく取り組めるものであり、ヨガの基本を学ぶ上で非常に有効です。

安全で効果的なシークエンスの導入

初心者にとって重要なのは、安全で効果的にヨガを始められる環境を整えることです。
シークエンスを導入する際には、無理のない範囲でポーズを行い、ゆっくりとしたペースで進めることが推奨されます。

例えば、チャイルドポーズ(バラーサナ)や、屍のポーズ(サヴァーサナ)を取り入れることで、練習の合間にリラクゼーションを促し、心と体のバランスを整えられます。
このような構成でシークエンスを行うことで、初心者でも安全にヨガを始め、継続的に練習を続けられるでしょう。

5-2上級者向けのチャレンジングなシークエンス

ヨガに慣れてきた上級者は、より高度でチャレンジングなシークエンスに挑戦できます。
これにより、さらなる柔軟性や筋力の向上、そして精神的な集中力を養うことが可能です。

次に、上級者向けシークエンスの構成と、その工夫について詳しく解説していきます。

力強さと柔軟性を高める動作の連続

上級者向けのシークエンスでは、力強さと柔軟性を同時に高める動作が求められます。
戦士のポーズII(ヴィーラバドラサナII)や、三角のポーズ(トリコナーサナ)は、足腰の筋力を強化し、全身のバランスを保つのに効果的です。

さらに、逆転のポーズ(アド・ムカ・ヴリクシャーサナ)を取り入れることで、体幹を鍛えつつ、血行を促進できます。
これらのポーズを連続して行うことで、身体全体を強化し、柔軟性を高められるシークエンスが完成します。

高度なポーズを含むシークエンスの工夫

上級者向けのシークエンスには、高度なポーズを組み込むことで、さらなる挑戦を提供します。
例えば、鶴のポーズ(バカーサナ)や、片脚王のハトのポーズ(エーカ・パーダ・ラージャカポターサナ)など、バランスと柔軟性を要するポーズを取り入れることで、より高度な身体コントロールが求められます。

また、これらのポーズを行う際には、身体の準備運動として太陽礼拝(スーリヤナマスカーラ)を数セット行い、筋肉を十分に温めてから挑戦することが推奨されます。
高度なポーズを含むシークエンスを行うことで、上級者にとってヨガの新たな側面を発見し、さらなる成長を遂げられるでしょう。

このように、ヨガシークエンスは練習者のレベルや目的に応じて多様なバリエーションを持たせることが可能です。
初心者向けのシークエンスから始め、徐々に上級者向けのシークエンスに進むことで、ヨガの効果を最大限に引き出し、心身の健康を向上させられます。

01シークエンスとは?

そもそも、ヨガのシークエンスとはどのようなものを指しているのでしょうか。

1-1ヨガのポーズを数種類連続で行うこと

ヨガのシークエンスとは、簡単にいえばいくつかのポーズを続けて連続で行うことです。ヨガは様々な要素の組み合わせによってできているもの。ポーズだけでなく、筋肉をほぐしたり、ゆったりと呼吸をしたり、集中して自分の内面を見つめたりといった要素によって成り立っているため、これらがひとつ欠けても満足なヨガとはなりません。
このように様々な要素を組み合わせて、無理のない流れの中で連続して行うための方法がシークエンスと呼ばれるものです。

1-2続けておこない効果を高める

ヨガは週に一度、長時間行うよりも、毎日の生活に取り入れることでより高い効果を得ることができるといわれています。
しかし、毎日レッスンスタジオに通うというのはなかなか難しいもの。経済的・時間的なことを考えると、どうしても家庭でのヨガも必要になります。
そのときに重要になるのがシークエンス。少しの時間でも毎日行えるために、自分のライフスタイルに合わせてシークエンスを組み立てることが大切です。

02ヨガのシークエンスを組み方

それでは、ヨガのシークエンスはどのように組めばよいのでしょうか。

2-1テーマ、目的を決める

シークエンスを組むときに、重要になるのがテーマや目的です。そのシークエンスを通じて、どうなりたいのか、何を実現したいのかを明確にしましょう。
たとえば、ある場所の関節を緩めたりほぐしたりするのが目的なのか、下半身などを強化したいのが目的なのか、しっかりと呼吸を行いたいのかなどによって、取り入れるポーズなども変わってきます。
また、テーマや目的を明確にすることで、短時間のヨガであっても効果を実感しやすくなる、飽きずに毎日続けることができるといったメリットも生まれます。

2-2流れの基本に沿う

シークエンスでは目的だけでなく、どのような流れにするのかも重要になります。
このときに大切なのが、軽めのポーズから強いポーズに徐々に移行していくということ。
もし最初に強いポーズを持ってくると、身体が固い状態で無理をしなければならないため、十分なポージングが行えないだけでなく、ポーズを取ることに集中してしまい呼吸がおろそかになる、しっかりとしたポーズを決めることができないといったデメリットが生まれます。
しかし、逆に最初は軽いポーズで、少しずつ強いポーズに移って行った場合には、しっかりと筋肉や関節がほぐれ、身体も温まっているために、多少難しいポーズであっても、きちんと呼吸を行いながら、ポーズを取ることにつながります。

2-3全体のバランスを考えて組む

ヨガのシークエンスでは、全体のバランスも重要です。このとき、大切になるのが無理のない時間配分。
まずは全体の長さがどれぐらいなら無理のないシークエンスになるのかを考えましょう。
そこから、ポーズやリラックス、呼吸、瞑想といったそれぞれのパートに当たる時間を導き出すとバランスの良いシークエンスを組むことができます。

03シークエンスを組むポイント

実際にシークエンスを組み立てるとき、いくつか押さえておきたいポイントがあります。

3-1ピークポーズ、フィニッシングポーズなど、基軸をつくって考える

シークエンスを組み立てるとき、便利なのが「ピークポーズ」「フィニッシングポーズ」から考えるという方法です。
ピークポーズやフィニッシングポーズとは、簡単に言えば「そのシークエンスで頂点になるポーズ」のこと。シークエンスを通じてそのポーズのときに身体の状態がピークになっているよう、それまでの段階で筋肉を温めたり、関節をゆるめたりといった観点から基軸を考えると、比較的わかりやすいシークエンスを組み立てることができます。

3-2似たポーズを探す

ピークポーズやフィニッシングポーズを決めたあとは、それに似たポーズを選んでシークエンスを組み立てていきます。
そのときに注目したいのは外側の形。足の場所や角度、バランス、腕の位置など、目指すポーズに似たものを選んでそれを並べてみましょう。
次に、ポーズだけでなく、使われている筋肉や関節について注目します。
ピークのときにどの筋肉や関節が温まっている必要があるのかといった点に注目して、ポーズを整理していきましょう。
もちろん最初は軽く、ゆるいものからスタートして、徐々に強さや難易度を上げていきます。
そうすると起承転結のあるシークエンスを作ることができます。
なお、頭の中でやってみることはもちろんですが、軽く身体を動かしてみて、シークエンスに無理がないかどうかチェックすることも必要です。

04ヨガポーズの分類

シークエンスを組み立てるとき、ヨガのポーズを分類することも必要になります。
ヨガのポーズの分類には様々な方法があります。

4-1ポジション

ヨガポーズを分類するとき、ポジションに注目するというのもひとつの方法です。
立って行うものや座って行うもの、仰向けのもの、うつ伏せのものといった形で分類を行うと、ポーズとポーズの間をスムーズに移行することにつながります。
たとえば立って行うものでは三角のポーズ、側屈のポーズ、マットの上で行うものでは、凱旋門のポーズ、針の糸通しといった具合に、似たポーズを組み合わせて組み立ててみましょう。

4-2効果

ヨガポーズの分類には、身体のポジションだけでなく、効果や目的によって分類するという方法もあります。
効果や目的による分類には、大きく分けて体幹を鍛えるトレーニング系、柔軟性を高めるストレッチ系、インターバルの役割を果たすリラックス系といったものがあります。
体幹を鍛えたいときには、ダウンドッグやプランクなどを集中的に行うというシークエンスもよいでしょう。
また、集中的に行うと身体が疲れてしまう、ゆっくりヨガを楽しみたいという場合には、それぞれをバランスよく取り入れるという組み立て方もあります。
なお、先ほどのポジションと効果や目的をそれぞれ組み入れるという方法もあります。

05ヨガシークエンスの例

それでは、具体的なシークエンスを紹介しましょう。
まず行うのが基本となる立位のハンドフロー。呼吸をしっかり行いながらシークエンスをスタートします。
その後、膝立ちになって「牛と猫のポーズ」に移行。ここで背中周辺の筋肉を温めます。
次に「両足を天井へあげるポーズ」に移行、下半身をほぐしながら、次のダウンドッグの準備を行います。
ここでアームバランスの要素のあるダウンドッグから、床に伏せて「コブラのポーズ」へ移動します。ここがいわばピークのポジション。
その後「ガス抜きのポーズ」で身体を緩めて、「シャバーサナ」で休息と内観を深めます。最後に「ウジャイ呼吸法」から瞑想を行うのが一連のシークエンス。
このシークエンスはどちらかというと古典的なもので、ある程度の時間をかけたものなので、最初からシークエンスを作れないという人は参考にしてみるのもよいでしょう。

06まとめ

ヨガシークエンスは、個々の練習者のニーズに合わせて柔軟に設計できます。
初心者は安全で効果的なシークエンスを通じてヨガの基本を学び、上級者は高度なポーズを取り入れることで新たな挑戦を楽しめます。

シークエンスを正しく構築し、練習を続けることで、ヨガの持つ多くのメリットを最大限に引き出し、心身のバランスを整えられるでしょう。

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講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
浜北恵 先生
自宅サロン運営
1976年生まれ。埼玉県出身。十数年のアパレル業界での販売、そしてブランドの40店舗総括する管理職を経験。忙しい日々と大きなプレッシャーで心身ともに健康であることが必要だと思うようになり、スポーツクラブでインストラクターの道へ。

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