美味しいパンには欠かせない!パン作りのグルテンの役割とは?
パン作りを趣味にしている人なら「グルテン」という言葉を知っている方も多いはず。グルテンはパンにとって非常に重要な存在です。今回は、グルテンがパン作りの中で果たす役割などについてご紹介します。
01グルテンとは?
言葉は耳にすることが多い「グルテン」。では、グルテンとは一体どのようなものなのでしょうか。
1-1小麦粉独自のたんぱく質
簡単に言えば、グルテンとは小麦粉に含まれているたんぱく質のことです。といっても小麦粉にそのままの形で含まれているわけではありません。実は小麦粉には複数の種類のたんぱく質が存在し、それらは別々の性質を持っています。小麦粉に水を加えて練ることで、このたんぱく質が融合、別の形に変化します。
そして出来上がったのがグルテンと呼ばれるものです。
1-2弾力性と粘着性をもつ
グルテンの特徴は、弾力性と粘着性を兼ね備えているということ。また、グルテンの弾力性と粘着性は小麦の種類や品質、加える水の量、どのようにこねるかといったことによって変わってきます。
このグルテンは、美味しいパンを作るためには非常に重要。つまり、どのようなグルテンを作るかによって、パンの味が大きく異なります。
02グルテンの形成
では、グルテンがどのようにしてできるかということをもう少し詳しく見ていきましょう。
小麦粉には複数のたんぱく質が含まれていますが、その大半を占めているのが、「グルテニン」と「グリアジン」という二種類のたんぱく質です。
この二つのたんぱく質は、いわば正反対の存在。グルテニンは弾力がありますが、伸びにくい性質を持っているのに対して、一方のグリアジンは、弾力は弱いものの、非常に伸びやすい性質があります。
そして小麦粉に水を加えてよく混ぜ合わせることで、グルテニンとグリアジンが混ざり、グルテニンが持つ弾力とグリアジンが持つ粘着性の双方の特徴を持ったグルテンが生まれます。
このグルテンはこねることで細かい網目を持った繊維状の形になりますが、水を多く加えるとしっかりしたグルテンが、逆に水を少なくしてあまりこねない場合、弾力と粘着性の弱いグルテンとなります。
実はこのグルテンは、和食の食材として日本料理では極めてポピュラーな存在である「麩」にも使われています。
小麦粉に水を加えてしっかりと練り、水洗いしてグルテンを残したものが「生麩」です。
03パン作りのグルテンの役割
それでは、パン作りにおいてグルテンはどのような役割を果たすのでしょうか。
3-1イーストの炭酸ガスを包み込む
パンを作るときには、水や小麦粉、油脂、佐藤、塩などの他に酵母が必要です。通常はイーストなどを用いるこの酵母は、発酵することで炭酸ガスとアルコールを発生させます。
このときに生まれた炭酸ガスは、細かい気泡となり、パン生地を内側から広げていきます。実はこの気泡がふわふわしたパンの秘密。つまり、気泡が多ければ多いほど、パンは膨らみ、ふわふわになります。また、発酵によって発生したアルコールは生地を伸ばしやすくするため、より一層パンが膨らむことになります。
そしてここで重要になるのがグルテンです。グルテンは弾力性と粘着性を発揮して、パン生地の内部で生まれた炭酸ガスを網目の中に取り込み、外に逃がさないように働きます。言い換えれば、グルテンは風船のようなもの。風船に穴が開いていると、どれだけ空気を吹き込んでも風船は膨らみません。そのため、しっかりと小麦粉と水を練り、強いグルテンを作ることで、気泡を逃さず、ふわふわのパンを作ることにつながります。
また、生地が出来上がったパンはオーブンなどで焼き上げて完成しますが、そのときにもグルテンは重要な役割を担います。
パン生地にオーブンなどの熱が加わると、イーストなどの酵母は最後に炭酸ガスを発生、その結果さらに膨張して大きなパンとなりますが、そのときグルテンの網目状の組織も熱によって変化します。
通常のグルテンは生麩のようによく伸びる存在ですが、このグルテンに熱が加わると組織が変性、弾力性と粘着性を失い逆に固さを増します。
つまり、熱が加わったグルテンはパンの中の骨組みのような存在になり、取り込んだ気泡を外に逃がさないように働きます。
逆に言えば、グルテンの弾力性と粘着性が弱い場合、パン生地は酵母から生まれた炭酸ガスを十分にとどめることができず、十分に膨らむことができません。
また、焼きあがった後もパンのふくらみを支えることができず、ぺったりした焼き上がりとなってしまいます。
3-2小麦粉を使った麺のコシもグルテン
このように、パン作りにおいてグルテンは非常に重要ですが、それ以外の食品でもグルテンの弾力と粘着性は大きな役割を果たします。
たとえば、小麦粉を使ったうどんや中華麺、パスタなどは麺のコシが大切ですが、この麺のコシを生み出すのもグルテンの性質。
うどんの場合、コシの強い麺を生み出すために足で踏むといった工程が加わることもありますが、これはしっかりと圧力をかけてグルテンを作り出すため。
また、手打ちの麺には強いコシが生まれますが、これは機械で作った麺の生地の場合、グルテンが一定方向に伸びているのに対して、手打ちの場合はグルテンの組織が絡み合い、しっかりした網目状の組織を作っているから。
逆に、料理の中にはグルテンが生まれないように注意しなければならないものもあります。
たとえば、天ぷら。天ぷらの衣には、水と小麦粉を合わせたものが使われますが、もしグルテンが多い場合には、ぼってりとした粘り気の強い衣になり、天ぷら特有のさくさくした軽い食感が失われてしまいます。また、クッキーなども軽い食感が好まれますが、こちらもグルテンが多いと、重い食感になってしまいます。
このように、グルテンを上手に取り扱うことで、様々な美味しい食品を生み出すことができます。
04グルテンが多いパンの特徴
パン作りにとって重要なグルテン。では、グルテンと小麦粉の種類にはどのような関係があるのでしょうか。
4-1多い順に強力粉、中力粉、薄力粉
小麦粉には、強力粉、中力粉、薄力粉などの種類がありますが、この粉の種類の違いはたんぱく質をどれだけ含んでいるかを表したものです。
もっともたんぱく質を多く含んでいるのが強力粉、以下、中力粉、薄力粉の順にたんぱく質の含有量は低くなります。
4-2グルテンはたんぱく質の多い強力粉に多く含まれる
小麦粉の中でも、もっとも多くたんぱく質を含んでいるのが強力粉。言い換えれば、水を加えてこねたときに、もっとも多くグルテンが生まれるのが強力粉ということになります。
パン作りに強力粉が向いているというのはこのため。また、強力粉の中でも産地や銘柄によってたんぱく質の量には差がありますが、しっかりたんぱく質を含んでいる小麦粉を使用すると、しっかりとふくらむふわふわのパンが生まれ、比較的たんぱく質の含有量が少ない小麦粉を使った場合、フランスパンのようなハード系のパンや、デニッシュのようにさくさくした食感が生まれるということになります。
このように、パンは種類によってもグルテンをどのように扱うかということが大切になります。
05まとめ
パン作りで重要になるグルテン。最初は難しいと感じることもありますが、基本的なポイントを押さえれば、誰でもきちんとグルテンを取り扱うことができます。もし、もっと美味しいパンを作りたいという方は、さらに詳しいことを学んでみてはいかがでしょうか。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
70,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
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- パン作りの基本工程について
- パン作りに必要な道具とは?
- パン作りにおすすめの小麦粉の種類とは?
- パン屋の仕事内容について
- パン屋になるための方法とは?
- 米粉と小麦粉の違いと使い方について
- 手作りパンが固くなる原因と対処法
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Copyright © 2021 RYO SEKKEI ARCHITECT LEARNING SCHOOL All rights reserved.
1-1小麦粉独自のたんぱく質
簡単に言えば、グルテンとは小麦粉に含まれているたんぱく質のことです。といっても小麦粉にそのままの形で含まれているわけではありません。実は小麦粉には複数の種類のたんぱく質が存在し、それらは別々の性質を持っています。小麦粉に水を加えて練ることで、このたんぱく質が融合、別の形に変化します。
そして出来上がったのがグルテンと呼ばれるものです。
1-2弾力性と粘着性をもつ
グルテンの特徴は、弾力性と粘着性を兼ね備えているということ。また、グルテンの弾力性と粘着性は小麦の種類や品質、加える水の量、どのようにこねるかといったことによって変わってきます。
このグルテンは、美味しいパンを作るためには非常に重要。つまり、どのようなグルテンを作るかによって、パンの味が大きく異なります。
02グルテンの形成
では、グルテンがどのようにしてできるかということをもう少し詳しく見ていきましょう。
小麦粉には複数のたんぱく質が含まれていますが、その大半を占めているのが、「グルテニン」と「グリアジン」という二種類のたんぱく質です。
この二つのたんぱく質は、いわば正反対の存在。グルテニンは弾力がありますが、伸びにくい性質を持っているのに対して、一方のグリアジンは、弾力は弱いものの、非常に伸びやすい性質があります。
そして小麦粉に水を加えてよく混ぜ合わせることで、グルテニンとグリアジンが混ざり、グルテニンが持つ弾力とグリアジンが持つ粘着性の双方の特徴を持ったグルテンが生まれます。
このグルテンはこねることで細かい網目を持った繊維状の形になりますが、水を多く加えるとしっかりしたグルテンが、逆に水を少なくしてあまりこねない場合、弾力と粘着性の弱いグルテンとなります。
実はこのグルテンは、和食の食材として日本料理では極めてポピュラーな存在である「麩」にも使われています。
小麦粉に水を加えてしっかりと練り、水洗いしてグルテンを残したものが「生麩」です。
03パン作りのグルテンの役割
それでは、パン作りにおいてグルテンはどのような役割を果たすのでしょうか。
3-1イーストの炭酸ガスを包み込む
パンを作るときには、水や小麦粉、油脂、佐藤、塩などの他に酵母が必要です。通常はイーストなどを用いるこの酵母は、発酵することで炭酸ガスとアルコールを発生させます。
このときに生まれた炭酸ガスは、細かい気泡となり、パン生地を内側から広げていきます。実はこの気泡がふわふわしたパンの秘密。つまり、気泡が多ければ多いほど、パンは膨らみ、ふわふわになります。また、発酵によって発生したアルコールは生地を伸ばしやすくするため、より一層パンが膨らむことになります。
そしてここで重要になるのがグルテンです。グルテンは弾力性と粘着性を発揮して、パン生地の内部で生まれた炭酸ガスを網目の中に取り込み、外に逃がさないように働きます。言い換えれば、グルテンは風船のようなもの。風船に穴が開いていると、どれだけ空気を吹き込んでも風船は膨らみません。そのため、しっかりと小麦粉と水を練り、強いグルテンを作ることで、気泡を逃さず、ふわふわのパンを作ることにつながります。
また、生地が出来上がったパンはオーブンなどで焼き上げて完成しますが、そのときにもグルテンは重要な役割を担います。
パン生地にオーブンなどの熱が加わると、イーストなどの酵母は最後に炭酸ガスを発生、その結果さらに膨張して大きなパンとなりますが、そのときグルテンの網目状の組織も熱によって変化します。
通常のグルテンは生麩のようによく伸びる存在ですが、このグルテンに熱が加わると組織が変性、弾力性と粘着性を失い逆に固さを増します。
つまり、熱が加わったグルテンはパンの中の骨組みのような存在になり、取り込んだ気泡を外に逃がさないように働きます。
逆に言えば、グルテンの弾力性と粘着性が弱い場合、パン生地は酵母から生まれた炭酸ガスを十分にとどめることができず、十分に膨らむことができません。
また、焼きあがった後もパンのふくらみを支えることができず、ぺったりした焼き上がりとなってしまいます。
3-2小麦粉を使った麺のコシもグルテン
このように、パン作りにおいてグルテンは非常に重要ですが、それ以外の食品でもグルテンの弾力と粘着性は大きな役割を果たします。
たとえば、小麦粉を使ったうどんや中華麺、パスタなどは麺のコシが大切ですが、この麺のコシを生み出すのもグルテンの性質。
うどんの場合、コシの強い麺を生み出すために足で踏むといった工程が加わることもありますが、これはしっかりと圧力をかけてグルテンを作り出すため。
また、手打ちの麺には強いコシが生まれますが、これは機械で作った麺の生地の場合、グルテンが一定方向に伸びているのに対して、手打ちの場合はグルテンの組織が絡み合い、しっかりした網目状の組織を作っているから。
逆に、料理の中にはグルテンが生まれないように注意しなければならないものもあります。
たとえば、天ぷら。天ぷらの衣には、水と小麦粉を合わせたものが使われますが、もしグルテンが多い場合には、ぼってりとした粘り気の強い衣になり、天ぷら特有のさくさくした軽い食感が失われてしまいます。また、クッキーなども軽い食感が好まれますが、こちらもグルテンが多いと、重い食感になってしまいます。
このように、グルテンを上手に取り扱うことで、様々な美味しい食品を生み出すことができます。
04グルテンが多いパンの特徴
パン作りにとって重要なグルテン。では、グルテンと小麦粉の種類にはどのような関係があるのでしょうか。
4-1多い順に強力粉、中力粉、薄力粉
小麦粉には、強力粉、中力粉、薄力粉などの種類がありますが、この粉の種類の違いはたんぱく質をどれだけ含んでいるかを表したものです。
もっともたんぱく質を多く含んでいるのが強力粉、以下、中力粉、薄力粉の順にたんぱく質の含有量は低くなります。
4-2グルテンはたんぱく質の多い強力粉に多く含まれる
小麦粉の中でも、もっとも多くたんぱく質を含んでいるのが強力粉。言い換えれば、水を加えてこねたときに、もっとも多くグルテンが生まれるのが強力粉ということになります。
パン作りに強力粉が向いているというのはこのため。また、強力粉の中でも産地や銘柄によってたんぱく質の量には差がありますが、しっかりたんぱく質を含んでいる小麦粉を使用すると、しっかりとふくらむふわふわのパンが生まれ、比較的たんぱく質の含有量が少ない小麦粉を使った場合、フランスパンのようなハード系のパンや、デニッシュのようにさくさくした食感が生まれるということになります。
このように、パンは種類によってもグルテンをどのように扱うかということが大切になります。
05まとめ
パン作りで重要になるグルテン。最初は難しいと感じることもありますが、基本的なポイントを押さえれば、誰でもきちんとグルテンを取り扱うことができます。もし、もっと美味しいパンを作りたいという方は、さらに詳しいことを学んでみてはいかがでしょうか。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
70,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
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小麦粉には複数のたんぱく質が含まれていますが、その大半を占めているのが、「グルテニン」と「グリアジン」という二種類のたんぱく質です。
この二つのたんぱく質は、いわば正反対の存在。グルテニンは弾力がありますが、伸びにくい性質を持っているのに対して、一方のグリアジンは、弾力は弱いものの、非常に伸びやすい性質があります。
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このグルテンはこねることで細かい網目を持った繊維状の形になりますが、水を多く加えるとしっかりしたグルテンが、逆に水を少なくしてあまりこねない場合、弾力と粘着性の弱いグルテンとなります。
実はこのグルテンは、和食の食材として日本料理では極めてポピュラーな存在である「麩」にも使われています。
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このときに生まれた炭酸ガスは、細かい気泡となり、パン生地を内側から広げていきます。実はこの気泡がふわふわしたパンの秘密。つまり、気泡が多ければ多いほど、パンは膨らみ、ふわふわになります。また、発酵によって発生したアルコールは生地を伸ばしやすくするため、より一層パンが膨らむことになります。
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また、生地が出来上がったパンはオーブンなどで焼き上げて完成しますが、そのときにもグルテンは重要な役割を担います。
パン生地にオーブンなどの熱が加わると、イーストなどの酵母は最後に炭酸ガスを発生、その結果さらに膨張して大きなパンとなりますが、そのときグルテンの網目状の組織も熱によって変化します。
通常のグルテンは生麩のようによく伸びる存在ですが、このグルテンに熱が加わると組織が変性、弾力性と粘着性を失い逆に固さを増します。
つまり、熱が加わったグルテンはパンの中の骨組みのような存在になり、取り込んだ気泡を外に逃がさないように働きます。
逆に言えば、グルテンの弾力性と粘着性が弱い場合、パン生地は酵母から生まれた炭酸ガスを十分にとどめることができず、十分に膨らむことができません。
また、焼きあがった後もパンのふくらみを支えることができず、ぺったりした焼き上がりとなってしまいます。
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このように、パン作りにおいてグルテンは非常に重要ですが、それ以外の食品でもグルテンの弾力と粘着性は大きな役割を果たします。
たとえば、小麦粉を使ったうどんや中華麺、パスタなどは麺のコシが大切ですが、この麺のコシを生み出すのもグルテンの性質。
うどんの場合、コシの強い麺を生み出すために足で踏むといった工程が加わることもありますが、これはしっかりと圧力をかけてグルテンを作り出すため。
また、手打ちの麺には強いコシが生まれますが、これは機械で作った麺の生地の場合、グルテンが一定方向に伸びているのに対して、手打ちの場合はグルテンの組織が絡み合い、しっかりした網目状の組織を作っているから。
逆に、料理の中にはグルテンが生まれないように注意しなければならないものもあります。
たとえば、天ぷら。天ぷらの衣には、水と小麦粉を合わせたものが使われますが、もしグルテンが多い場合には、ぼってりとした粘り気の強い衣になり、天ぷら特有のさくさくした軽い食感が失われてしまいます。また、クッキーなども軽い食感が好まれますが、こちらもグルテンが多いと、重い食感になってしまいます。
このように、グルテンを上手に取り扱うことで、様々な美味しい食品を生み出すことができます。
04グルテンが多いパンの特徴
パン作りにとって重要なグルテン。では、グルテンと小麦粉の種類にはどのような関係があるのでしょうか。
4-1多い順に強力粉、中力粉、薄力粉
小麦粉には、強力粉、中力粉、薄力粉などの種類がありますが、この粉の種類の違いはたんぱく質をどれだけ含んでいるかを表したものです。
もっともたんぱく質を多く含んでいるのが強力粉、以下、中力粉、薄力粉の順にたんぱく質の含有量は低くなります。
4-2グルテンはたんぱく質の多い強力粉に多く含まれる
小麦粉の中でも、もっとも多くたんぱく質を含んでいるのが強力粉。言い換えれば、水を加えてこねたときに、もっとも多くグルテンが生まれるのが強力粉ということになります。
パン作りに強力粉が向いているというのはこのため。また、強力粉の中でも産地や銘柄によってたんぱく質の量には差がありますが、しっかりたんぱく質を含んでいる小麦粉を使用すると、しっかりとふくらむふわふわのパンが生まれ、比較的たんぱく質の含有量が少ない小麦粉を使った場合、フランスパンのようなハード系のパンや、デニッシュのようにさくさくした食感が生まれるということになります。
このように、パンは種類によってもグルテンをどのように扱うかということが大切になります。
05まとめ
パン作りで重要になるグルテン。最初は難しいと感じることもありますが、基本的なポイントを押さえれば、誰でもきちんとグルテンを取り扱うことができます。もし、もっと美味しいパンを作りたいという方は、さらに詳しいことを学んでみてはいかがでしょうか。
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このときに生まれた炭酸ガスは、細かい気泡となり、パン生地を内側から広げていきます。実はこの気泡がふわふわしたパンの秘密。つまり、気泡が多ければ多いほど、パンは膨らみ、ふわふわになります。また、発酵によって発生したアルコールは生地を伸ばしやすくするため、より一層パンが膨らむことになります。
そしてここで重要になるのがグルテンです。グルテンは弾力性と粘着性を発揮して、パン生地の内部で生まれた炭酸ガスを網目の中に取り込み、外に逃がさないように働きます。言い換えれば、グルテンは風船のようなもの。風船に穴が開いていると、どれだけ空気を吹き込んでも風船は膨らみません。そのため、しっかりと小麦粉と水を練り、強いグルテンを作ることで、気泡を逃さず、ふわふわのパンを作ることにつながります。
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また、手打ちの麺には強いコシが生まれますが、これは機械で作った麺の生地の場合、グルテンが一定方向に伸びているのに対して、手打ちの場合はグルテンの組織が絡み合い、しっかりした網目状の組織を作っているから。
逆に、料理の中にはグルテンが生まれないように注意しなければならないものもあります。
たとえば、天ぷら。天ぷらの衣には、水と小麦粉を合わせたものが使われますが、もしグルテンが多い場合には、ぼってりとした粘り気の強い衣になり、天ぷら特有のさくさくした軽い食感が失われてしまいます。また、クッキーなども軽い食感が好まれますが、こちらもグルテンが多いと、重い食感になってしまいます。
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4-1多い順に強力粉、中力粉、薄力粉
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4-2グルテンはたんぱく質の多い強力粉に多く含まれる
小麦粉の中でも、もっとも多くたんぱく質を含んでいるのが強力粉。言い換えれば、水を加えてこねたときに、もっとも多くグルテンが生まれるのが強力粉ということになります。
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このように、パンは種類によってもグルテンをどのように扱うかということが大切になります。
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パン作りで重要になるグルテン。最初は難しいと感じることもありますが、基本的なポイントを押さえれば、誰でもきちんとグルテンを取り扱うことができます。もし、もっと美味しいパンを作りたいという方は、さらに詳しいことを学んでみてはいかがでしょうか。
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4-1多い順に強力粉、中力粉、薄力粉
小麦粉には、強力粉、中力粉、薄力粉などの種類がありますが、この粉の種類の違いはたんぱく質をどれだけ含んでいるかを表したものです。
もっともたんぱく質を多く含んでいるのが強力粉、以下、中力粉、薄力粉の順にたんぱく質の含有量は低くなります。
4-2グルテンはたんぱく質の多い強力粉に多く含まれる
小麦粉の中でも、もっとも多くたんぱく質を含んでいるのが強力粉。言い換えれば、水を加えてこねたときに、もっとも多くグルテンが生まれるのが強力粉ということになります。
パン作りに強力粉が向いているというのはこのため。また、強力粉の中でも産地や銘柄によってたんぱく質の量には差がありますが、しっかりたんぱく質を含んでいる小麦粉を使用すると、しっかりとふくらむふわふわのパンが生まれ、比較的たんぱく質の含有量が少ない小麦粉を使った場合、フランスパンのようなハード系のパンや、デニッシュのようにさくさくした食感が生まれるということになります。
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05まとめ
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和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
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- パン作りに必要な道具とは?
- パン作りにおすすめの小麦粉の種類とは?
- パン屋の仕事内容について
- パン屋になるための方法とは?
- 米粉と小麦粉の違いと使い方について
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この講座は!プロの監修を受けています!
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
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