今人気の音楽療法資格を通信講座で自宅にいながら簡単に最短で資格取得できます
メンタル心理ミュージックアドバイザー®

どんな効果があるの?高齢者による音楽療法について

老人ホームや介護施設、デイサービスなどで取り入れられている音楽療法。認知症の予防や症状の緩和などに効果が高いと言われています。では高齢者の音楽療法のプログラムはどのようなものを目指せばよいのでしょうか。今回は高齢者の音楽療法についてご紹介します。

どんな効果があるの?高齢者による音楽療法について
目次

01高齢者への音楽療法とは

老人ホームやデイサービスなど、高齢者向けの施設でも音楽療法は取り入れられている音楽療法。ではそもそも音楽療法とはどのようなものなのでしょうか。また、高齢者の心身にどのような効果があるのでしょうか。

1-1そもそも音楽療法とは

音楽療法は音楽の力を活用し、音楽を聴いたり歌を歌ったりすることで脳を活性化、心身の状態を安定させ、不安を解消するだけでなく、身体の機能の維持向上にも効果があると言われています。
さらに音楽療法の特徴は生活の質である「QOL」を向上させること。
QOLは「Quality of Life」の頭文字を取ったもので、ただ生きることよりも、より良く生きることを重視した考え方。
運動機能が低下した場合でも、毎日を楽しみ、できるだけやりたいことができるようにすることを大切にしています。
この考え方は音楽療法が目指しているもの。たとえば、身体機能が低下したり、身体を故障しても若者であれば厳しいリハビリをすることで元のように身体が回復する可能性があります。しかし高齢者の場合、それはなかなか難しいもの。厳しいリハビリが嫌になり、フラストレーションを感じることも少なくありません。
しかし音楽療法であれば、楽しみながら少しずつ生活の質を維持・向上させることにつながります。

1-2高齢者への音楽療法の効果

それでは、音楽療法は高齢者の心身にどのような効果があるのでしょうか。
音楽療法で注目されているのが、精神を安定させる効果です。好きな音楽や心地よいメロディを聞いていると、誰でも心が落ち着いてくるもの。特に高齢者の場合、不安を抱えやすく、それが妄想や徘徊など、認知症の症状につながることがあります。
しかし音楽療法によって緊張を緩和し、不安を取り除くことで、これらの症状を抑える可能性があります。
また、音楽を聴いたり、歌詞を思い出しながら歌を歌うことは、脳の活性化にも影響があります。
メロディやリズムに合わせて歌を歌っている場合、脳の血流量が増加。それがよい刺激となって、脳の働きを活性化することができます。
さらに見逃せないのは身体機能の維持や改善の効果。
大きく息を吸い、声を出すことは衰えがちな筋肉を維持し、身体の機能の向上につながります。
もし身体が不自由で大きく動かせないという場合でも、音楽に合わせて身体を動かすだけでも、十分な効果が期待できます。
それ以外にも、集団で歌を歌ったり音楽を楽しむことは周囲の人とのコミュニケーションにつながります。
高齢者の場合、疎外感や孤立感を感じることも少なくありませんが、音楽はコミュニケーションの手助けをしてくれるもの。
認知症の人であって、周りの人と打ち解けることで、心を開くきっかけを与えてくれます。
そのほかにも、音楽療法は合唱することで協調性や社会性を回復したり、達成感を獲得したりといった効果にもつながります。

02高齢者への音楽療法プログラムとは

高齢者にとってメリットの多い音楽療法。では実際に音楽療法を行う場合にはどのようなプログラムが理想と言えるのでしょうか。

2-1プログラムの考え方

音楽療法で重要になるプログラム。プログラムを作るときに重要になるのが、目標を設定するということです。
音楽療法における目標には様々なものがあります。
たとえば、グループ全体を活気づけるというのもそのひとつ。音楽療法に慣れていない、初めて参加する人が多いといった場合には、まず雰囲気に慣れ、参加するムードを作る必要があります。
その他にも設定する目標には、連帯感を高める、周囲の人とのコミュニケーションを促進するといったものがあります。
プログラムの目標が決まったら、次に全体の流れを考えましょう。
このときに便利なのが「起承転結」という考え方。
起承転結という四つのポイントを作ることで、全体の流れが生まれ、それぞれのパートの役割がはっきりと見えてきます。
さらに、楽器演奏と歌唱を織り交ぜる方法も効果的です。
参加する人の中には楽器を演奏したい人もいれば歌を歌いたい人もいるもの。さらにそれぞれの体調や体力、身体がどれだけ動かせるのかにも違いがあります。
あまりひとつのことばかりしていると気づいたときには疲れてしまうため、音楽療法としては逆効果。ただし、負担の低いものだけでは集中力がなくなったり、周囲の人たちとの違いが気になったりという結果に陥ることもあります。
それを避けるためにもプログラムには楽器演奏の部分と歌唱の部分をバランスよく組み合わせるとよいでしょう。

2-2プログラムで使う曲の選び方

音楽療法では、プログラムでどのような曲を選ぶかということも重要になります。
まず選んでおきたいのが馴染みのある曲。誰でも知っている曲や歌い慣れた曲を選ぶことで、音楽療法に対するやる気や参加意欲をアップさせることができます。特に童謡などは歌いやすく、誰でも知っているものが多いのでおすすめです。
さらに季節感のある曲も良いでしょう。春夏秋冬だけでなく、それぞれの月にまつわる歌を選ぶことで、参加者に季節感を感じてもらえるだけでなく、現在の季節をしっかり認識する機会となります。
また、誰でも歌える曲だけでなく、聞いたことはあるけれど歌ったことがない曲を組み合わせるのも良い方法です。
こういった曲を組み合わせると、参加者の間でコミュニケーションが生まれることに加えて、上手に歌えたあとに達成感を感じてもらうこともできます。
このように音楽療法のプログラムには様々な選曲が可能ですが、最後は落ち着いた雰囲気になるように注意しましょう。
もし元気のよい曲で締めくくってしまうと、それが最後であることが分からないだけでなく、興奮した状態が続いてしまい、暴れたり、徘徊したりといった症状が現れることがあります。

2-3プログラムの進め方

音楽療法には様々な方法がありますが、大きく「能動的音楽療法」と「受動的音楽療法」に区別することができます。
能動的音楽療法とは、音楽を聴くだけでなく、歌を歌ったり楽器を演奏したりなど、利用者が積極的に音楽と関わる療法のことです。
能動的音楽療法の特徴は、体操など音楽を聴くのとは別の動作が加わること。
ただじっと音楽を聴くだけでなく、身体の一部分を動かすことで、脳を活性化し、身体能力の維持と向上に役立ちます。
一方の「受動的音楽療法」は音楽を聴くことが中心。
音楽には感情に働きかける特性があるため、リラックスや不安の解消、過去を思い出すことで自分の心を整えるといった効果が期待できます。
また、受動的音楽療法は身体を動かせない、発話が難しいといった高齢者にも用いることができます。
さらに音楽療法は、集団で行う「集団音楽療法」と個人で行う「個人音楽療法」に分けることができます。
集団音楽療法はデイサービスで行う、合唱や音楽に合わせた体操などを指します。集団で行うことで、コミュニケーションを促し、周囲との一体感を味わうことにつながります。
個人音楽療法は集団に参加できない寝たきりの人などに用いられ、音楽を聴くことでストレスや不安を和らげることが目的。
このように音楽療法にも種類があるため、利用者の状況などによってどの方法を取り入れるかの判断が必要になります。

03まとめ

高齢化社会を迎えてますますニーズが高まる音楽療法。今後はさらに多くの場所で取り入れられることが予想されています。もし興味があるという方は、ぜひ詳しい知識を学んでみてはいかがでしょうか。

この講座は!プロの監修を受けています!

講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
川島光将
川島光将 先生
指揮者・作曲家・編曲家
1980年代生まれ。東海地方出身。音楽教員として中学高等学校で勤務。現在は指揮者・作曲家・編曲家として活動。また障がい児への音楽療法に携わる。
川島光将

20,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
無料資料請求
受講お申し込み
通信講座で資格が取れる!
メンタル心理ミュージックアドバイザー®の講座を詳しくみる

トップ
に戻る