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音楽療法ってどんなもの?音楽療法の定義とその歴史について

音楽の特性を利用して、脳の活性化や精神の安定を図る音楽療法。音楽療法には様々な効能があり、子どもから高齢者まで年齢を問わず活用されています。今回は音楽療法の定義や歴史などについてご紹介します。

音楽療法ってどんなもの?音楽療法の定義とその歴史について
目次

01音楽療法とは

音楽には心を癒す働きがあると言われています。では、実際の音楽療法とはどのようなものなのでしょうか。

1-1音楽療法の定義

一般的に音楽療法とは、心や身体の不調に対して音楽を活用して改善に導くことだとされています。
音楽療法の持っている機能と役割を研究し、音楽療法の普及と社会貢献を行う一般社団法人「日本音楽療法学会」(JMTA)の定義によれば、音楽療法とは「音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、 心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること」とされています。

1-2音楽療法の歴史

比較的最近のものだと考えられがちな音楽療法。音楽療法にはどのような歴史があるのでしょうか。
実は音楽療法という名前では呼ばれていませんでしたが、音楽が心と身体に影響を与えることはかなり古くから知られていました。音楽を医療として用いる試みが始まったのは、旧約聖書や古代エジプトの時代とも言われていて、実際に多くの宗教などでは、讃美歌や読経などの音楽が、心に安らぎを与える手段ともされてきました。
音楽が心と身体に与える影響に科学的な要素が加わったのは20世紀のアメリカ。音楽を薬などと同じ治療の方法としてとらえ、多くの大学で音楽療法専門のコースが設けられるようになりました。
それがさらに発展したのが第二次世界大戦後。戦争で心と身体に傷を負った傷病兵のケアに音楽が活用されていきます。また、戦争によって手足を負傷した兵士のリハビリとして楽器の演奏が活用されることも。
さらに第二次大戦後には「全米音楽療法協会」が発足、音楽療法の質の向上を目指し「認定音楽療法士」の資格が生まれるなど、音楽療法の効果が認められるようになっていきました。
そんな音楽療法が本格的に日本に輸入されたのが1980年代。
1986年にバイオミュージック学会、1994年に臨床音楽療法協会が発足。1997年にはふたつの団体が合同で組織した「全日本音楽療法連盟」が音楽療法士の認定を開始。
さらに2001年には両会は発展的に解消し、合同で「日本音楽療法学会」を設立、本格的な活動が始まるようになりました。
現在、少子高齢化社会を迎えて、日本でも音楽療法への関心が高まっています。

02音楽のもつ様々な力を利用する

音楽療法は音楽の持っている様々な力を利用した療法です。では、音楽療法にはどのような効果があるのでしょうか。

2-1イライラを落ち着けたり、落ち込んだときの気分転換になる

自分の好きな音楽を聴いて、リラックスしたり、ストレス解消したりといったことは誰にでも経験があるもの。
実際に音楽には、イライラした気分を落ち着けて不安を解消したり、落ち込んだときの気分転換に効果を発揮します。
たとえば認知症などによる不安や妄想、攻撃的な言動は、心の不安やストレスが原因とされています。音楽療法は心地よい音楽を聴くことで症状のもととなる心の乱れを落ち着けるという効果が期待できます。
これは実際の医療機関でも応用されていて、実はすでに体験している人も多いかもしれません。たとえば、医院やクリニックなどの待合室で、リラックスできるような音楽が流れていることもあります。
これは「これから怖い治療が始まる」という不安を和らげるだけでなく、音に集中することで聞こえてくる不安な音から注意を反らす効果を狙ったもの。
これは「マスキング効果」と呼ばれるもので、多くの医療機関で採用されています。

2-2音楽を通じて、他者と関わったりコミュニケーションをとることができる

認知症を始め、心身に不調を抱えている人の場合、不安や孤独感を抱えやすいもの。人によっては、結果として自分の殻に閉じこもってしまうことも少なくありません。
また、言語機能に障害を持っている場合や発話機能が不調という場合、誰かと話をしたい、交流したいと思っても、コミュニケーションができないということも考えられます。
音楽療法は周囲の人と同じ音楽を聴くことで、人と打ち解けたり、閉ざした心を開くきっかけにもなってくれます。
また、記憶に自信がない、物忘れが激しいという場合でも、昔覚えたり歌ったりした歌や音楽は覚えていることが多いもの。高齢者の場合、自分が覚えていることが強い自信となり、再び他人とコミュニケーションを取ろうというやる気を導いてくれることがあります。
さらに誰かと一緒に歌ったり、楽器を演奏したりといった場合には、周囲のしていることを理解して、それに合わせようという協調性も働くもの。周囲の様子を見ながら、自分がどうしたらいいのか判断するという社会性も高まります。
それらを経験し、上手に歌を歌い、楽器を演奏することは、大きな達成感にもつながります。

2-3リズムに同調して、体を動かしたくなる

音楽を聴いていると、自然と身体を動かしたくなるものです。このとき、脳内では血流量が増加して、脳が活性化しています。
普段刺激の少ない生活をしている人にとって、これは心身の健康にとって大きなメリット。
さらに、音楽に合わせて身体を動かすことで、全身の筋肉を使用して血流も増加、その結果として心身の機能の維持や向上といったリハビリの役割も期待できます。
同時に、周囲の人と同じ動作をすることは一体感を高めるもの。
もし言葉が上手に離せないという場合でも、打楽器や笛、手拍子などを取ることで、自分の気持ちを発散することにもつながります。

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03音楽療法はどのように行うか

様々な症状に対して効果が期待できる音楽療法。では音楽療法は実際にはどのように行われるのでしょうか。音楽療法にはいくつかの種類があります。

3-1能動的音楽療法

「能動的音楽療法」とは、音楽を聴くだけでなく、積極的に音楽を聴く以外の動作と組み合わせて行う療法です。
たとえば、ピアノ演奏に合わせて合唱する、音楽に合わせて身体を動かすといったことが能動的音楽療法にあたります。
この音楽療法は集団で行われることが多いため、周囲との一体感が高まり、コミュニケーションが生まれるというメリットがあります。

3-2受動的音楽療法

「受動的音楽療法」は音楽を聴くことが中心となる音楽療法です。受動的音楽療法では、音楽を聴いてリラックスをしたり、不安な気持ちを取り除いたりといったことが目的になる場合が多く、中には昔好きだった音楽を聴くことで元気だった頃の自分を思い出すという効果が生まれるものがあります。
受動的音楽療法は基本的には音楽を聴くだけなので、体力がない人や身体が不自由な人、高齢者などに向いているとされています。

3-3個人音楽療法

「個人音楽療法」は、個人で行う音楽療法です。身体が不自由な人や寝たきりの人など、集団での音楽療法が難しい場合に行われます。
個人音楽療法は、音楽を聴くことで楽しい気分になる、リラックスする、ストレスを解消するといった効果があると言われています。

3-4集団音楽療法

「集団音楽療法」は個人音楽療法に対して、集団で行う音楽療法です。介護施設やデイサービスで行われる合唱などもこの集団音楽療法の一種と言えるでしょう。
集団音楽療法は自分以外の人と一緒に行うため、周囲とのコミュニケーションが増えて充実感が得られる、孤独感が少なくなるといった効果が期待できます。

04音楽療法が生かされる場面

音楽療法は子どもから高齢者まで、ニーズを抱えたすべての人に有効です。では実際にはどのような場面で利用されることが多いのでしょうか。

4-1子どもの発達支援

音楽療法は子どもの発達支援にも利用されることがあります。子どもはなかなか自分の感情を表現するのが難しいことがありますが、音楽は非言語表現なので、受け入れやすく、自分の感情を表現するのにも最適。
さらに集団で音楽療法を行うと、ルールを守る、他人の気持ちを考えるといったソーシャルスキルを高める効果もあると言われています。

4-2痛みの緩和

音楽療法は心と身体をリラックスさせる効果があると言われますが、その効果は痛みの緩和にも用いられます。音楽療法には、自分でも参加するものや聞くだけのものなど様々な種類があるため、症状の状態によって使い分けることができます。

4-3心のケア

音楽は精神の不安を取り除いてくれることも少なくありません。精神的な不調を持っている場合、ストレスや不安を抱えていることが様々な症状の原因となることも多いもの。音楽療法は音楽の持っているリラックス効果で心のケアも行います。

4-4認知症の症状の緩和

認知症の症状を緩和するためには薬を用いるだけでなく、軽い運動を行う運動療法や、思い出話などで脳に刺激を与える回想法など様々な方法があります。音楽療法の場合、自分の好きな歌を歌う、懐かしい曲で昔を思い出すなど、そのほか療法と同様の効果が期待できます。

4-5介護予防

音楽療法は介護予防の点でも注目されています。音楽療法では音楽に合わせて身体を動かす手法がありますが、これは筋肉に刺激を与えて運動機能を維持するためにも効果的。
さらに周囲とのコミュニケーションを取り孤立感を防ぐといった効果も期待できます。

4-6病気、事故後のリハビリテーション

音楽療法は病気や事故後のリハビリテーションにも用いられています。
大きな病気や事故の後はなかなか身体も思い通りに動かせないもの。さらに、今後のことを考えて不安に陥ることもあります。音楽療法を用いることで不安や緊張をなだめ、リハビリテーションを円滑に進めることが可能になります。

05まとめ

様々な可能性を秘めている音楽療法。しかし実際には、音楽療法の専門知識を持っている人はごくわずかです。そのため、音楽療法の知識や経験を持った人へのニーズはさらに高まることが予想されます。

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講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
川島光将
川島光将 先生
指揮者・作曲家・編曲家
1980年代生まれ。東海地方出身。音楽教員として中学高等学校で勤務。現在は指揮者・作曲家・編曲家として活動。また障がい児への音楽療法に携わる。
川島光将

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