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ワインのブショネとは?原因と見分け方について

ワインのブショネは、ワインの風味や香りを損なう大きな問題です。
この現象は主にコルクの劣化やカビ、バクテリアによって引き起こされます。
ブショネが発生すると、湿った段ボールのような不快な香りが漂い、飲む楽しみが台無しになります。
正しい知識を持つことで、美味しいワインを楽しむ手助けになるでしょう。
せっかくのワインを開けたとき、不自然な異臭や酸味などを感じたことはありませんか?実はそれは「ブショネ」と呼ばれるもの。今回はブショネが起きる原因や見分け方、対処法などについてご紹介します。

ワインのブショネとは?原因と見分け方について
目次

01ワインのブショネとは何か

ワインがコルクの不具合によって劣化し、飲むことができない状態を指します。 主にコルクに生えるカビや、コルク製造時に使用される化学物質が原因となり、これらがワインに不快な臭いや味を与え、香りが飛んでしまい、ブショネのワインは、通常、湿った新聞紙や腐ったカーペットのような臭いがします。 見分けるためには、まず香りを確認し、異常を感じた場合は注意が必要です。 また、コルクが湿っている場合や、色が変わっている時も要チェックです。 ブショネを防ぐためには、ワインを適切な温度と湿度で保管し、直射日光を避けることが重要です。 コルクの状態を定期的に確認し、異常があれば購入を避けることが、良いワイン体験につながるでしょう。

01ワインの種類別のブショネの影響

ワインの種類別のブショネの影響は以下の通りです。 ・白ワイン ・赤ワイン ・スパークリングワイン こちらを順にご紹介します。

1-1白ワイン

ブショネとは、ワインがコルクからの微細なカビやバクテリアによって不快な香りを持つ現象です。 白ワインの場合、ブショネの影響は特に顕著です。 新鮮な果実の香りや酸味が期待される白ワインですが、ブショネが発生すると、湿った段ボールやカビ臭い香りに変わり、味わいも鈍くなります。 白ワインの多くは冷やして飲まれるため、ブショネの影響がより敏感に感じられ、これにより、ワインのクオリティや飲みごたえが損なわれ、楽しむことが難しくなります。 特にシャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどのフレッシュな品種では、その影響が顕著です。 ブショネを避けるためには、信頼できる生産者から購入し、適切に保管することが重要です。

1-1赤ワイン

赤ワインにおけるブショネは、香りや味わいに大きな影響を与えます。 ブショネが発生すると、ワインは湿った段ボールやカビのような不快な香りに変わり、フルボディやスパイシーな風味が台なしになります。 特に、カベルネ・ソーヴィニヨンやシラーなどの果実味豊かな赤ワインでは、この影響が強く感じられるでしょう。 また、赤ワインは通常、熟成を経るため、ブショネが進行すると、タンニンや風味が劣化し、飲みごたえも失われます。 ブショネによって、ワインの複雑さや深みが損なわれ、期待していた体験が台無しになることが多いです。 信頼できる販売店から購入し、適切な保存環境を整えることで、ブショネを防ぐことが重要です。

1-1スパークリングワイン

スパークリングワインにおけるブショネの影響は特に顕著です。 ブショネが起こると、泡の新鮮さや活気が失われ、香りは湿った段ボールやカビ臭に変わります。 スパークリングワインは、フルーティーで爽やかな風味が特徴ですが、ブショネによりその魅力が台無しになるでしょう。 また、泡に含まれる酸味や甘みのバランスも崩れ、飲みごたえが損なわれます。 特にシャンパンやプロセッコなど、繊細な味わいを楽しむためには、ブショネの影響が深刻です。 信頼できる生産者から購入し、適切に保管することで、スパークリングワインの品質を保つことが重要です。 ブショネを避けることで、泡立ちや香りを存分に楽しむことができるでしょう。

01ブショネの主な原因

ブショネの主な原因は以下の通りです。 ・コルクの問題 ・酸化 ・微生物汚染 ・汚染物質の混入 ・取り扱いの問題 こちらを順にご紹介します。

1-1コルクの問題

コルクは天然素材であり、カビやバクテリアが繁殖することがあります。 化合物が生成されると、ワインに不快な湿った段ボールのような香りを引き起こします。 コルクの品質も重要で、低品質なコルクはブショネのリスクが高まるでしょう。 また、コルクが適切に乾燥していない場合や、保存環境が不適切だと、さらに問題が悪化します。 湿度や温度の変化が激しいと、コルクが劣化しやすくなります。 このため、信頼できるワインメーカーからの購入や、適切な保管方法がブショネを防ぐ鍵となるでしょう。 コルクの選択に注意を払い、ワインの品質を守ることが大切です。

1-1酸化

酸化は、ワインが空気と接触することで進行し、風味や香りが劣化する現象です。 特に、コルクの劣化や不適切な保管条件が影響します。 コルクが完全に密閉されていないと、酸素がワインに入り込み、酸化が進んでしまい、酸化が進むと、ワインの色が変わり、香りが弱くなるでしょう。 また、味わいが平坦になり、フルーティーさや複雑さが失われることもあります。 特に白ワインや軽めの赤ワインは、酸化の影響を受けやすいです。 酸化を防ぐためには、ワインを適切な温度で保管し、直射日光を避けることが大切です。 また、開封後は早めに飲みきることをおすすめします。 これらの対策を講じることで、ブショネを未然に防ぎ、より良いワイン体験を楽しむことができるでしょう。

1-1微生物汚染

コルクに生えるカビや細菌がワインに悪影響を与えることがあります。 これらの微生物は、コルクの湿度や温度が高い環境で繁殖しやすく、ワインの成分と反応して不快な臭いを生じさせます。 カビによる汚染は、コルクが湿った状態で長期間保管された場合に起こりやすく、酸っぱい、または腐ったような香りをワインに与えることがあるでしょう。 このようなワインは、飲むのが難しい状態になります。 微生物汚染を防ぐためには、ワインを適切に保管することが重要です。 コルクが湿らないように、横に寝かせて保管し、温度や湿度を管理することが求められます。 また、購入時にコルクの状態を確認し、異常があれば避けることが大切です。 これにより、ブショネを防ぎ、良質なワインを楽しむことができるでしょう。

1-1汚染物質の混入

ワインの製造過程や保存中に、化学物質や不純物がワインに入り込むことで発生します。 特に、コルクから移行する成分や、ワイン樽の材質から出る化合物が影響を与えることがあるでしょう。 コルクが劣化したり、適切に処理されていない場合、トリクロロアニソールなどの化合物がワインに影響を及ぼし、特有のカビ臭や腐敗臭を引き起こします。 このようなワインは、飲むことができなくなることが多いです。 汚染物質を防ぐためには、信頼できるワインメーカーから購入することが重要です。 また、ワインを適切に保管し、コルクの状態を定期的に確認することも大切です。 これらの対策を講じることで、汚染を防ぎ、より良いワイン体験を楽しむことができるで しょう。

1-1取り扱いの問題

ワインの保存や輸送時に不適切な温度や湿度の環境にさらされると、コルクが劣化しやすくなります。 特に急激な温度変化や高湿度は、コルクにカビを発生させる要因となります。 また、ワインボトルを縦に保管することも問題です。 コルクが乾燥してしまい、密閉性が失われることで、酸素が侵入しやすくなり、これがブショネを引き起こすでしょう。 さらに、開栓時の取り扱いも重要です。 コルクを無理に引き抜くと、破損や微細な断片がワインに混入する可能性があります。 正しい取り扱いを心がけ、適切な環境で管理することで、ブショネのリスクを減らすことができるでしょう。

01ブショネの特徴と見分け方

ブショネの特徴と見分け方は以下の通りです。 ・外観の変化 ・香りの変化 ・味わいの変化 こちらを順にご紹介します。

1-1外観の変化

ブショネの特徴の一つに、外観の変化があります。 まず、コルクの状態をチェックしましょう。ブショネが疑われる場合、コルクが湿っていたり、割れていたりすることがあります。 また、コルクからワインが漏れ出していることもあるでしょう。 次に、ワインの色にも注意が必要です。 普通のワインは鮮やかな色合いを保ちますが、ブショネのワインは色が濁ったり、褐色に変わったりすることがあります。 特に白ワインの場合、酸化により黄色くなることがあります。 さらに、ワインをグラスに注いだ際の泡立ちも確認しましょう。 ブショネの場合、泡立ちが少ないことがあり、これらの外観の変化に気を付けることで、ブショネの可能性を早めに見分けることができます。 適切な判断を行い、良質なワインを楽しむための大切なステップです。

1-1香りの変化

ブショネの特徴の一つに、香りの変化があります。 普通のワインは、フルーティーで複雑な香りを楽しむことができますが、ブショネのワインは異常な臭いがします。 具体的には、湿った新聞やカビのような不快な香りが感じられることが多いです。 特に、トリクロロアニソールという化合物が原因の場合、カビ臭が強くなり、ワインの本来の香りが消えてしまいます。 このような香りがする場合、飲むのを避けるのが賢明です。 香りを確認する際は、グラスを軽く回して香りを広げ、しっかりと嗅ぎ取ることが大切です。 また、ワインの温度や開封後の時間も影響するため、常温でしばらく置いてから再度確認すると良いでしょう。 香りの変化に敏感になることで、ブショネを早期に見分け、質の高いワインを楽しむことができます。

1-1味わいの変化

ブショネの特徴の一つに、味わいの変化があります。 普通のワインは、香りや風味が豊かでバランスが取れていますが、ブショネのワインは味が大きく損なわれます。 具体的には、酸味が強くなったり、甘みや果実味が失われて平坦な味わいになるでしょう。 また、ブショネのワインは、時に金属的な味や苦味を感じることがあります。 これらの味の異常は、ワインが酸化したり、微生物による汚染が進んだ結果、飲む際に不快感を覚える場合は、ブショネの可能性が高いです。 味わいを確認する際は、少量を口に含み、余韻やバランスを感じることが重要です。 異常を感じたら、すぐに飲むのをやめ、判断を行いましょう。 味わいの変化に注意を払うことで、ブショネを見分け、安全で美味しいワインを楽しむことができます。

01ブショネの予防と管理

ブショネの予防と管理は以下の通りです。 ・適切な醸造工程 ・容器の選択と管理 ・製造段階から流通までの管理 こちらを順にご紹介します。

1-1適切な醸造工程

ブショネを予防するためには、適切な醸造工程が重要です。 まず、ワインの製造過程では、清潔な環境を維持することが欠かせません。 醸造設備や器具は、定期的に洗浄・消毒し、微生物の繁殖を防ぎます。 次に、使用するコルクの品質も大切です。 高品質なコルクを選び、製造元の信頼性を確認することが重要です。 また、コルクの処理には注意が必要で、カビや汚染物質の混入を避けるために、適切な方法で保管します。 さらに、ワインの発酵過程でも温度管理が求められ、適切な温度と湿度を保つことで、微生物の活動を抑え、ブショネのリスクを低減できます。 最後に、ワインの瓶詰め前には、酸素管理を徹底し、ワインが空気に触れないように注意を払いましょう。 これらの工程を守ることで、ブショネの発生を防ぎ、より良いワインを提供できます。

1-1容器の選択と管理

ブショネを予防するためには、容器の選択と管理が非常に重要です。 まず、ワインの瓶は高品質なガラス製を選ぶことが基本です。ガラスは酸素を通しにくく、ワインの劣化を防ぎます。 さらに、コルク栓も品質の良いものを使用し、汚染のリスクを減らすことが大切です。 次に、ワインの保管方法にも注意が必要です。 直射日光を避け、温度変化を最小限に抑えるため、暗くて涼しい場所で保管しましょう。 また、開封後は迅速に飲みきることが重要です。 ワインが空気に触れることで酸化が進むため、できるだけ早く楽しむよう心がけましょう。 これらの選択と管理を徹底することで、ブショネのリスクを低減し、ワインを長く楽しむことができます。

1-1製造段階から流通までの管理

ブショネを予防するためには、製造段階から流通までの管理が重要です。 まず、醸造所では清潔な環境を維持し、器具やタンクの消毒を徹底します。 これにより、微生物の混入を防ぎ、発酵中の温度や湿度を適切に管理し、ワインの品質を維持します。 また、瓶詰め時には酸素の侵入を最小限に抑える工夫が必要です。 良質なコルクを使用し、瓶口に適切に装着することで、密閉性を高めます。 流通段階でも管理が重要です。ワインの輸送時には、温度管理を行い、急激な温度変化を避けることが求められます。 倉庫や店舗でも、直射日光を避け、適切な温度と湿度を維持することが大切です。 これらの管理を徹底することで、ブショネのリスクを大幅に低減し、消費者に高品質なワインを届けることができるでしょう。

01品質回復と修復

品質の回復と修復は以下の通りです。 ・軽度のブショネへの対応 ・重度のブショネへの対応 こちらを順にご紹介します。

1-1軽度のブショネへの対応

ワインの香りや味わいが少し変わった程度の場合、空気に触れさせることで改善されることがあります。 ワイングラスに注いだ後、軽く振って酸素を取り込むことで、味わいが回復することがあります。 また、ワインをデキャンタに移し替える方法も有効です。 デキャンタはワインに空気を触れさせ、風味を引き出す効果があります。 ただし、あまりにも変化が激しい場合は、飲むのを避けるのが賢明です。 さらに、軽度のブショネの場合、料理に利用するのも一つの手です。 煮込み料理やソースに加えることで、風味を活かすことができます。 いずれにしても、軽度のブショネを見つけたら、まずは香りと味を確認し、適切な対応を行うことで、ワインを楽しむ方法を見つけましょう。

1-1重度のブショネへの対応

ブショネが進行すると、ワインは非常に不快な臭いや味わいを持つことが多く、体に良くない影響を与える可能性があります。 重度のブショネが疑われる場合、まず香りを確認しましょう。 カビ臭や腐敗臭が強い場合は、飲むのを避けるべきです。 その後、ワインを処分することが一般的な対応です。 ただし、他の利用方法も考えられます。重度のブショネのワインは、料理用として使うことができます。 煮込み料理やソースに加えることで、風味を活かすことができる場合がありますが、香りが強い場合は注意が必要です。 最終的には、重度のブショネを防ぐために、適切な保管や管理を行うことが重要です。 良質なワインを楽しむためには、早めの判断と適切な対応が求められるでしょう。

01ブショネを避けるための対策

ブショネを避けるための対策は以下の通りです。 ・コルクの選択 ・保存方法の工夫 ・信頼できる販売店を選ぶ こちらを順にご紹介します。

1-1コルクの選択

高品質なコルクを使用することが、ワインの品質を保つカギとなります。 特に、天然コルクは通気性があり、ワインの熟成を促進しますが、劣化のリスクも伴います。 代替品として、スクリューキャップや合成コルクも人気です。 これらは密閉性が高く、カビのリスクを大幅に減少させます。 特にスクリューキャップは、安定した保存環境を提供し、ブショネの問題を回避できます。 また、信頼できるワインメーカーを選ぶことも大切です。 優れた生産者は、コルクの品質管理に力を入れており、ブショネのリスクを最小限に抑えています。 コルクの選択に注意し、適切な方法でワインを楽しむことで、ブショネを効果的に避けることができるでしょう。

1-1保存方法の工夫

ワインは横に寝かせて保管することが推奨されます。 これにより、コルクがワインに触れ続け、乾燥を防ぎ、乾燥したコルクは密閉性を失い、酸素が侵入する原因となります。 適切な温度管理も大切です。 ワインは一定の温度で保存するのが理想的で、急激な温度変化を避けることが必要です。 また、乾燥しすぎないように注意しましょう。 さらに、直射日光や振動を避けることも重要です。 日光はワインの品質を損なう原因となり、振動は熟成を妨げます。 これらのポイントを守ることで、ワインの品質を保ち、ブショネのリスクを減らすことができるでしょう。

1-1信頼できる販売店を選ぶ

信頼性の高い店舗では、適切な保存環境が整っており、ワインが劣化するリスクが低くなります。 専門店やワインショップは、温度管理や湿度管理に気を配っていることが多く、ワインの品質を保つための努力をしています。 また、販売店の評判やレビューをチェックすることも大切です。 他の顧客の体験を参考にすることで、安心して購入できるか判断できます。 さらに、信頼できる生産者やブランドのワインを取り扱っている店舗を選ぶと、ブショネのリスクを減らすことができます。 最後に、購入時にはワインの状態を確認し、コルクに異常がないかをチェックすることも大切です。 こうした対策を講じることで、ブショネを効果的に避けることができるでしょう。

01ブショネとは?

ワイン初心者にとって聞きなれない「ブショネ」。ではブショネとはどのようなものなのでしょうか。

1-1ブション(bouchon)が由来

「ブショネ」とは、フランス語のブション(bouchon)が由来とされています。ブションとは、日本語では「コルク」を指す言葉。そのため、英語圏では、「コルキー」とも呼ばれています。

1-2劣化したワインを表す用語

ブショネは品質が劣化したワインを指すワイン用語です。ブショネには様々な度合いがあり、軽いものから重度なものまで様々です。軽いものの場合、ほとんど気づかないこともありますが、ひどいブショネの場合には顔を近づけることもできないほどとも言われています。

1-3コルク臭と呼ばれる

ブショネとは別名を「コルク臭」とも呼ばれています。といってもコルクのにおいがするわけではなく、「カビのにおい」「湿ったダンボールのにおい」にたとえられることもあります。
そのほかにも、「乾いていない雑巾」「腐った野菜のにおい」と言われることもあります。

02ブショネの原因

それではこのブショネはどのような原因で起きるのでしょうか。

2-1コルク栓の汚染

ワインの栓は、金属などのスクリューキャップで出来ていることもありますが、高級なものの場合、ほとんどが天然のコルク製。
コルクは樹皮から作られているもので、軽くて丈夫、弾力性に優れているだけでなく、断熱効果も高いことからワインを長期保存するためには非常に便利な素材。
また、刻印ができる、長さによってワインの熟成期間を表すことができるといった、ワインの栓にはうってつけの存在です。
しかし、天然素材であるがゆえに、コルクとして作られる前にはバクテリアや菌、微生物といったものが付着しがち。もちろん、コルク栓として加工される際には徹底した殺菌や消毒が行われますが、ごくまれにそれらのバクテリアなどに汚染されたコルクが混ざることがあります。
このバクテリアや菌が繁殖することがブショネの原因と言われています。

2-2化合物TCA(トリクロロアニゾール)

コルクを消毒するために使用される塩素系消毒剤もブショネの原因となることがあります。この塩素系消毒剤はある種のバクテリアと摂取することでトリクロロアニゾールという物質に変化、この化合物もブショネの原因となります。
さらに、塩素系消毒剤はコルクだけでなく熟成に使われる樽やワインを貯蔵するワインカーブの壁材や床材の清掃にも使用されますが、その際にブショネを起こして、樽やワインカーブが丸ごと汚染されることもあります。
そのほかにも、瓶詰前のボトルや木箱、輸送に使われる段ボールに存在するバクテリアなどによってもトリクロロアニゾールが発生することもあるため、ブショネを完全に防ぐことは事実上不可能であるとされています。

03酸化と劣化の違い

ワインの変質の中には、ブショネ以外にも様々なものがあります。その代表的なものが酸化と劣化です。では酸化と劣化にはどんな違いがあるのでしょうか。
・ワインはそもそも酸味が含まれている
酸化というと、ワインが酸っぱくなるというイメージですが、ワインにはそもそも酸味が含まれています。しかもワインはリンゴ酸やクエン酸、コハク酸など様々な酸が含まれているもの。そのため、ワインを飲んで酸味を感じるのは当然ということもできます。

3-1酸化して熟成するのは良いとされる酸化

また、酸化はワインの熟成を進めるうえで絶対に必要な存在です。赤ワインなどの場合、実際に飲む前にデキャンタなど別の容器に移して味をまろやかにする「デキャンタージュ」が行われることもありますが、実はこれは酸素に触れる面積を増やし、酸化を進める行為。
そのため、酸化を進めることは熟成を進めることにもつながります。

3-2熱により酸のバランスが崩れると劣化となる

このように「良い酸化」がある一方で、「悪い酸化」も存在します。
この悪い酸化は、ワインが本来持っている香りや風味、味などを壊してしまう酸化。
たとえば、コルクがきちんとはまっていない場合など、ボトルの中に通常より多くの空気が入ってしまうことがありますが、そうするとボトルの中でワインの参加が進みすぎて、酸味のバランスが崩れてしまいます。
また、空気以外にも振動や熱などによって酸化は起こります。

04ブショネの見分け方

素人にはなかなか見分けがつかないブショネと酸化。ではブショネを見分けるときにはどのようなポイントがあるのでしょうか。

4-1グラスに注いで空気をふくませる

もしブショネかもしれないと思ったときには、まずグラスに注いで空気を含ませてみましょう。ブショネの程度には様々な度合いがあるため、様子を見ながらグラスを回して、ゆっくり酸素に触れさせてみましょう。
ワインが酸素に触れた場合、不快なにおいが強くなるケースと、においが揮発してなくなることがあります。

4-21~2分放置してふたたびワインの香りを嗅ぐ

グラスにワインを注いで1~2分程度放置して、再び香りを嗅ぎます。もし匂いが悪化した場合はブショネ。逆に開封直後にコルク臭がしても放置して健康な香りならブショネではないと判断することができます。
特に自然農法で作られたワインの場合、開栓直後は独特のにおいがすることもありますが、少し待つことでそれがワインの香りか、ブショネなのかを見分けることができます。

05ブショネに当たったら?

それでは、もしブショネに当たってしまったらどう対処すればよいのでしょうか。

5-1ブショネに当たる確率

すでに説明したように、製法などの関係からコルクを使用したワインの場合、どうしてもブショネが発生することがあります。また、スクリューキャップのものでも製造段階でブショネが起きることもゼロではありません。
このブショネが起きる確率は、全体の2~3%だと言われています。

5-2それぞれの対応

もしレストランなどでブショネのワインに当たってしまった場合、その旨をソムリエなどに伝えましょう。もしブショネであれば、ワインを交換してくれます。
ただし、小売店などで販売されているワインには注意が必要。ワイン専門店などでは、ブショネへの対応を行っているところもありますが、逆に「ブショネの場合の返金や交換には応じません」と明記していることもあります。
また、量販店などではブショネの存在を知らないスタッフが販売していることも多いため、その場合にも交換や返金は期待できないでしょう。
そのため、もし高級なワインを購入する場合には、あらかじめブショネへの対応を確認しておくことが必要です。

5-3ブショネの活用方法

ではもしブショネのワインを購入した場合、捨ててしまうしかないのでしょうか。
もしブショネのワインに当たった場合、料理に使うという方法もあります。
ブショネのワインであっても、しっかりと煮詰めれば匂いは飛んでしまうもの。もちろん香りも一緒になくなってしまいますが、煮詰めてソースなどに使うことでブショネのワインを救うことができます。
たとえば肉などと相性のよい赤ワインはビーフシチュー、シーフードと相性のいい白ワインはアクアパッツァといった具合に使い分けると、せっかく購入したワインを無駄にすることもなくなります。

01まとめ

ワインのブショネは、主にコルクがカビに感染することで起こります。 これにより、ワインは不快な臭いを放ち、香りや味わいが損なわれます。 ブショネを防ぐためには、ワインを適切な温度と湿度で保管し、コルクの状態を定期的に確認することが大切です。 また、開封時には香りを確認し、異臭がしたら飲むのを避けましょう。 カビに気を付けて、素敵なワインを楽しんでください。
通信講座の諒設計アーキテクトラーニング編集部
280講座以上の資格取得できる通信講座を運営する諒設計アーキテクトラーニング編集部が運営するコラムです。心理カウンセラー、ドッグトレーナー、リンパケアセラピストなど、実践的で需要の高い資格を提供しており、学習者は自分のペースで学べる柔軟なカリキュラムを受けることができます。専門知識を短期間で習得できるよう設計されており、仕事や趣味に役立つスキルを身につけることが可能です。
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