離婚するべき?DV夫の特徴と対処法について
最初は優しかったのに結婚したら暴力を振るうようになったという話は珍しいものではありません。このようにDVを行う夫には、共通する特徴があります。今回はDV夫の特徴と対処法についてご紹介します。
- 目次
- 1. DV夫の特徴
- 1-1. 外面がいい
- 1-2. 人によって態度が変わる
- 1-3. 不平不満が多い
- 1-4. 依存性が高い
- 2. DV夫が配偶者におこなう行動
- 2-1. 束縛する、支配する
- 2-2. 無視する
- 2-3. 厳しく批判する
- 3. DV夫の対処法
- 3-1. 夫を改心させたい場合
- 3-2. 別れたい場合
- 4. DV夫との離婚手順
- 4-1. 証拠を集める
- 4-2. 別居する
- 4-3. 弁護士に相談、調停、裁判
- 5. DV 夫の特徴とは?
- 5-1. 表向きは良い印象を与える
- 5-2. 社会的な評価と家庭内の実態のギャップ
- 5-3. 人によって態度が変わる行動パターン
- 5-4. コントロールと操作の手法
- 5-5. 不満や愚痴の多さ
- 5-6. 不満と暴力の関連性
- 5-7. 高い依存性がもたらす影響
- 5-8. 依存性とコントロールの関係
- 6. DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動
- 6-1. 束縛と支配の手段
- 6-2. 行動の監視と制限
- 6-3. 経済的な束縛
- 6-4. 無視を使った心理的虐待
- 6-5. 無視の戦術とその効果
- 6-6. 長期的な影響
- 6-7. 厳しい批判とその影響
- 6-8. 批判の具体例
- 6-9. 批判がもたらす心理的ダメージ
- 6-10. 愛情表現の裏に潜むコントロール
- 6-11. 偽りの愛情表現
- 6-12. 愛情と支配の混在
- 7. DV夫への対処法
- 7-1. 夫を改心させるためのアプローチ
- 7-2. 専門家の支援を求める
- 7-3. カウンセリングと治療プログラム
- 7-4. オープンなコミュニケーション
- 7-5. 別れを決断する際のステップ
- 7-6. 安全な場所の確保
- 7-7. 証拠の収集
- 7-8. 法的手続きの準備
- 7-9. サポートネットワークの構築
- 8. DV夫との離婚手続き
- 8-1. 離婚に向けて証拠を集める方法
- 8-2. 証拠の種類と具体例
- 8-3. 病院で診断書を取得する重要性
- 8-4. 診断書の取得手順
- 8-5. 精神的な影響も考慮
- 8-6. 安全を確保するための別居
- 8-7. 別居先の選び方
- 8-8. 別居中の注意点
- 8-9. 専門家に相談することの重要性
- 8-10. 弁護士の選び方
- 8-11. 支援団体の利用
- 9. DV夫の適切な対応方法
- 9-1. 外面が良く、他人には良い印象を与える
- 9-2. 人によって態度を変える
- 9-3. 不満や愚痴が多い
- 9-4. 高い依存性がもたらす影響
- 10. まとめ
01DV夫の特徴
DVは配偶者やパートナーなどに暴力を振るう行為で、密室で行われることからなかなか表面化しないことがあります。では、どのような夫がDVを行うのでしょうか。
1-1外面がいい
DVを行う男性は、家の外では評判がいいということは少なくありません。家の中では暴力を振るうのに、家の外に出ると穏やかというのがDV夫の特徴のひとつ。
DVはストレスや我慢が原因となることがありますが、他人に対して必要以上に気を使ったり、自分の体面を気にしすぎると、それがストレスとなり、DVという形で爆発することがあります。
1-2人によって態度が変わる
相手が上司か部下か、年上か年下かなど、相手によって態度が変わるというのもDV夫の特徴です。自分より社会的立場が強い人間などに対して必要以上に頭を下げる反面、相手が女性や子供になると非常に高圧的な態度を取ります。
DVは相手に暴力を加える行為と思われがちですが、実際には相手より上の立場であることを示したいという動機が少なくありません。そのため、相手によって態度が変わる男性には注意が必要です。
また、このタイプの人の場合、相手の前では頭を下げていても、相手がいなくなると悪口をいう、急に偉そうになるといった特徴があります。
1-3不平不満が多い
すでに説明したように、DVの原因のひとつとなるのがストレス。もし不平不満が多い場合、ストレスが溜まっている可能性があります。
また、不平不満が多い人は自分が認められていない、正当な評価を受けていないと感じているもの。そのため、さらにストレスを高めてDVとして爆発することもあります。
1-4依存性が高い
DVは相手を傷つける行為ですが、その背景には相手に対する間違った愛情が存在することもあります。
「相手がどれだけ自分を愛しているのか」「自分のためにどれだけ我慢しているのか」を確かめるためにDVに及んでしまう男性も少なくありません。また、相手を失ってしまうのが怖い、相手に依存しているという場合にも、それが暴力として現れることがあります。
02DV夫が配偶者におこなう行動
DVは直接的な暴力だけはありません。以下のような行動が合った場合、DVに注意する必要があります。
2-1束縛する、支配する
DVは相手を支配したいという願望の表れ。そのため、必要以上に相手を束縛したり、支配したりといった行動を取ります。
たとえば、妻が友達と会うのを嫌がる、外出しようとすると邪魔をするといった場合、将来的にDVに発展する可能性があります。
2-2無視する
DVは肉体的な暴力だけではありません。精神的に相手にダメージを与える行為も立派なDV。相手に暴言を吐くことはもちろん、相手の存在を無視する、声を掛けても返事をしないといった行動もDVに当たります。
2-3厳しく批判する
DVを行っている男性の中には、自分がDVをしているという自覚がないという人もいます。
たとえば相手の行動を厳しく批判するといった行動もDVですが、その場合、DVをしている男性は「相手のことを思って言ってやっている」「教育やしつけとして厳しく接している」などと思い込んでいることもあります。
03DV夫の対処法
それでは、夫がDVを行った場合、妻はどのように対処すればよいのでしょうか。
3-1夫を改心させたい場合
夫からDVを受けた場合、妻が取る選択肢は二つあります。ひとつは夫を改心させて、夫婦関係を改善させること。
特に子どもがいる場合や、離婚すると経済的に厳しい状態にある、まだ相手に愛情を感じている場合などはこの選択がよいこともあります。
もし相手との婚姻関係を継続したいという場合、相手のDVをやめさせることが必要です。
そのとき、まずやらなければならないことは、客観的にDVであることを認識させること。すでに述べたように、男性の中には自分がやっていることはDVではないと思い込んでいる人も少なくありません。
そのため、まず男性に自分の行動を認識させる必要があります。
このとき、夫に直接言うという方法もありますが、素直に聞いてもらえないという場合には、直接ではなく、手紙やメールで伝えるとよいでしょう。
また、カウンセラーなどの専門家に第三者として参加してもらうという方法もあります。それでもDVが続く場合には、心療内科を受診させる必要があります。
DVは暴力であると同時に心の病気でもあります。もしDVを止めさせたいなら適切な治療が必要です。
3-2別れたい場合
夫からDVを受けた場合、妻に与えられた二つ目の選択肢は離婚をするということです。
もし心療内科に夫を連れて行って、DVが止まればよいのですが、実際にはなかなか上手くいかないこともあります。また、それ以前に夫を心療内科に連れて行くことができないというケースも珍しくありません。
DVは自分自身だけでなく、子どもにも影響が出る行為。もしDVが続くような場合には離婚が最良の選択肢となります。
そのときにまず必要となるのは、被害者は自分だと認識すること。DV被害者の中には、自分が悪いから暴力を振るわれるのだという罪悪感を抱く人が少なくありませんが、実際には被害者に非があることはありません。
さらに暴力がひどい場合には、まず夫から距離を置くことが必要になります。もし中途半端な状態で離婚を切り出すと、身体に危険が及ぶことがあります。
その際、自治体の配偶者暴力支援センターに連絡する、警察に被害届を出すなどの方法があります。
DVの場合には、自分ひとりで対処しようとせず、公的機関の支援を求めるのがよいでしょう。
04DV夫との離婚手順
もし離婚という決断をしたときには、どのような手順で離婚の手続きを行えばよいのでしょうか。
4-1証拠を集める
DVを行う夫は外に対しては非常にイメージがよいこともあり、離婚がスムーズに進まないというケースがあります。
その場合、調停を申し立て、そこでも不調に終わった場合には裁判ということが必要です。
もし裁判になった場合、DVの証拠が求められます。
離婚を決断した場合、そのときに備えて証拠を集めておきましょう。
証拠としてはいつどのような暴力を与えられたかという日記や、相手にどんな暴言を吐かれたかといった録音が最適です。
また、直接暴力を受けた場合、傷やアザなどを撮影して保存しておくとよいでしょう。その他にも、病院を受診して診断書を受け取るという方法もあります。
4-2別居する
離婚が裁判で認められるためには、「夫婦関係が破綻していること」が重要になります。
もし別居している場合には、夫婦関係の破綻がスムーズに認められやすくなります。別居は夫からの暴力から逃れるためにも非常に重要。
自治体の配偶者暴力支援センターでは、住まいに関する相談も受け付けてくれるため、一度相談してみましょう。
4-3弁護士に相談、調停、裁判
離婚協議は本人同士で行うこともできますが、弁護士に依頼して交渉を行ってもらうこともできます。
弁護士に依頼すると、相手と顔を合わせる必要がないということが大きなメリット。
費用に関しても、法テラスなどに相談するとよいでしょう。
01DV 夫の特徴とは?
ドメスティックバイオレンス(DV)を行う夫には、いくつかの共通した特徴があります。
これらの特徴を理解することで、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を取るための第一歩となります。
ここでは、DV夫の特徴として、外面が良いこと、人によって態度が変わること、不満や愚痴が多いこと、そして依存性が高いことについて詳しく解説していきます。
1-1表向きは良い印象を与える
DV夫の多くは、外部から見ると非常に魅力的で、礼儀正しく、社交的な人物に見えることが多いです。
これは彼らが自分の暴力的な行動を隠し、周囲に良い印象を与えたいと考えているためです。
彼らは職場や友人関係では親切で頼りになる人物として認識されることが多く、周囲の人々は彼らが家庭内で暴力を振るうとは想像もしません。
1-1-1社会的な評価と家庭内の実態のギャップ
DV夫は、家庭内と外部での振る舞いに大きなギャップがあります。
外部では模範的な市民として振る舞う一方で、家庭内では暴力的で支配的な態度を取ります。
このギャップが被害者の孤立を深め、周囲からの理解や支援を得にくくする要因となります。
被害者は、外部の人々に夫の本性を理解してもらえないため、自分の苦しみを一人で抱え込むことが多いです。
1-2人によって態度が変わる行動パターン
DV夫は、相手によって態度を大きく変える特徴があります。
友人や同僚には親切で優しい一方で、配偶者に対しては厳しく攻撃的な態度を取ることが多いです。
この態度の変化は、DV夫が自分の力を誇示し、配偶者をコントロールしようとする一環として行われます。
1-2-1コントロールと操作の手法
DV夫は、配偶者をコントロールするためにさまざまな手法を駆使します。
例えば、外部では魅力的で友好的に振る舞うことで、配偶者が孤立し、他の人々からの支援を得にくくします。
また、配偶者に対しては怒りや恐怖を用いて支配し、自分の意のままに従わせようとします。
このような行動パターンは、被害者の心理的な安定を揺るがし、自尊心を低下させる原因です。
1-3不満や愚痴の多さ
DV夫は、日常生活において不満や愚痴を頻繁に口にすることが多いです。
彼らは自分のストレスや不満を配偶者にぶつけることで、精神的な負担を軽減しようとします。
このような行動は、配偶者に対して常に否定的な態度を取り、精神的な虐待を行う一環として現れます。
1-3-1不満と暴力の関連性
DV夫の不満や愚痴は、しばしば暴力的な行動に結びつきます。
彼らは、配偶者が自分の期待に応えないと感じると、その不満を暴力という形で表現します。
このような状況では、被害者は常に緊張を強いられ、夫の気分に左右される生活を送ることになります。
被害者は夫の不満を和らげるために、自分を犠牲にして努力することが多いですが、それでも夫の暴力的な行動を防ぐことは難しいです。
1-4高い依存性がもたらす影響
DV夫の中には、配偶者に対して異常に高い依存性を示す者もいます。
彼らは配偶者を自分の所有物のように扱い、配偶者が自分以外の誰かと関わることを許さないことが多いです。
このような依存性は、配偶者を束縛し、自由を奪う原因となります。
1-4-1依存性とコントロールの関係
DV夫の依存性は、しばしば支配欲と密接に関連しています。
彼らは配偶者が自分から離れることを恐れ、その恐れを克服するためにさらに厳しいコントロールを行います。
例えば、配偶者の行動を細かく監視し、友人や家族との接触を制限することがあります。
このような行動は、被害者の社会的な孤立を深め、自分自身の価値を見失わせる原因です。
02DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動
DV(ドメスティックバイオレンス)を行う夫は、配偶者に対してさまざまな形で暴力や虐待を行います。
これらの行動は、配偶者をコントロールし、支配するための手段として使われます。
ここでは、DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動について、束縛と支配の手段、無視を使った心理的虐待、厳しい批判とその影響、そして愛情表現の裏に潜むコントロールについて詳しく解説していきます。
2-1束縛と支配の手段
DV夫の主要な手法の一つは、配偶者を束縛し、支配することです。
彼らはさまざまな方法を用いて配偶者の行動を制限し、自分の支配下に置こうとします。
2-1-1行動の監視と制限
DV夫は、配偶者の行動を細かく監視し、自由な行動を制限することが多いです。
例えば、外出時にどこに行くのか、誰と会うのかを詳細に問いただし、場合によっては外出を許さないこともあります。
また、配偶者の携帯電話やメールをチェックし、プライバシーを侵害する行為も見られます。
このような行動は、配偶者を精神的に追い詰め、常に監視されているという感覚を植え付けることになります。
2-1-2経済的な束縛
経済的な束縛も、DV夫が用いる典型的な手段です。
彼らは配偶者が経済的に自立することを妨げるために、仕事を辞めさせたり、収入を管理したりします。
配偶者が自分の収入を自由に使えないようにすることで、経済的な依存状態を作り出し、自分から離れられないようにします。
これにより、配偶者は経済的に困窮し、自分自身の決定権を失うことになります。
2-2無視を使った心理的虐待
DV夫は、無視という形で心理的虐待を行うことがあります。
この行為は、配偶者に対して無関心を装い、精神的な苦痛を与えるものです。
2-2-1無視の戦術とその効果
無視の戦術は、DV夫が配偶者を心理的に追い詰めるために使う手法です。
例えば、配偶者が話しかけても返事をしない、意図的に存在を無視するなどの行動が含まれます。
このような無視は、配偶者に対して自分が価値のない存在だと思わせる効果があります。
無視され続けることで、配偶者は孤立感や自己否定感を強め、精神的に追い詰められていきます。
2-2-2長期的な影響
無視による心理的虐待は、長期的な影響を及ぼします。
配偶者は、常に無視されることで自己肯定感を失い、うつ病や不安障害を引き起こすリスクが高まります。
また、無視による孤立感は、配偶者が他者との関係を築く上での障害となり、社会的な孤立を深めてしまう可能性が高いです。
このような状況下では、配偶者が助けを求めることがさらに困難になります。
2-3厳しい批判とその影響
DV夫は、配偶者に対して厳しい批判を行うことが多いです。
この行為は、配偶者の自尊心を傷つけ、心理的に支配するための手段として用いられます。
2-3-1批判の具体例
厳しい批判の具体例としては、配偶者の外見や行動、家事のやり方などを執拗に非難することが挙げられます。
DV夫は、配偶者がどんなに努力しても満足することはなく、常に欠点を指摘し続けます。
これにより、配偶者は自己評価を下げ、自分に自信を持てなくなります。
2-3-2批判がもたらす心理的ダメージ
厳しい批判は、配偶者に深刻な心理的ダメージを与えます。
批判され続けることで、配偶者は自分が無価値な存在だと思い込むようになります。
このような心理状態は、配偶者の精神的健康に悪影響を及ぼし、うつ病や不安障害の原因です。
また、自己評価の低下は、配偶者がDVから抜け出すための行動を起こすことを妨げる要因となります。
2-4愛情表現の裏に潜むコントロール
DV夫は、愛情表現を通じて配偶者をコントロールしようとすることがあります。
彼らは「愛している」などの言葉を用いて、配偶者の感情を操るのです。
2-4-1偽りの愛情表現
DV夫は、時折愛情表現をすることで、配偶者を心理的に操作します。
例えば、暴力を振るった後に「愛している」「君が必要だ」といった言葉を使い、配偶者に罪悪感や混乱を与えることがあります。
これにより、配偶者は夫が本当に変わるのではないかという希望を持ち続け、離れる決断を先延ばしにしてしまうことが多いです。
2-4-2愛情と支配の混在
愛情表現と支配の混在は、DVの複雑さを象徴しています。
DV夫は、一見優しさや愛情を示しつつも、その実態は配偶者をコントロールするための手段に過ぎません。
このような愛情表現は、配偶者に対する心理的な束縛を強め、DVから抜け出すことを困難にします。
配偶者は愛情と暴力の間で揺れ動き、自分の感情や行動に対する自信を失うことになります。
03DV夫への対処法
ドメスティックバイオレンス(DV)の被害を受けている配偶者にとって、適切な対処法を知ることは非常に重要です。
DV夫に対する対処法には、夫を改心させるためのアプローチと、別れを決断する際のステップがあります。
それぞれの対処法について詳しく解説していきます。
3-1夫を改心させるためのアプローチ
DV夫を改心させることは非常に困難ですが、不可能ではありません。
適切なアプローチを取ることで、夫が自分の行動を見つめ直し、改善する可能性があります。
3-1-1専門家の支援を求める
DV夫を改心させるための最初のステップは、専門家の支援を求めることです。
心理カウンセラーやセラピストは、DV夫が自分の行動を理解し、改善するための助けとなります。
専門家の支援を受けることで、夫は暴力の根本原因に向き合い、適切な対処法を学べます。
3-1-2カウンセリングと治療プログラム
DV夫の多くは、自己の問題を認識していません。
そのため、カウンセリングや治療プログラムに参加することが重要です。
これらのプログラムは、夫が自己反省を行い、暴力の代わりに健全なコミュニケーション手法を学ぶ場を提供します。
カウンセリングや治療プログラムの成功には、夫自身の強い意志と配偶者の継続的なサポートが必要です。
3-1-3オープンなコミュニケーション
夫を改心させるためには、オープンなコミュニケーションが不可欠です。
配偶者は、夫に対して自分の感情や考えを率直に伝えることが重要です。
ただし、この際には冷静さを保ち、非攻撃的な態度で接することが求められます。
夫が自分の行動が配偶者にどのような影響を与えているかを理解することが、改心への第一歩となります。
3-2別れを決断する際のステップ
DV夫との関係を続けることが危険だと判断した場合、別れを決断することが重要です。
安全に別れるためには、慎重な計画と準備が必要です。
3-2-1安全な場所の確保
別れを決断する際には、まず安全な場所を確保することが最優先です。
友人や家族の家、シェルターなど、DV夫から物理的に距離を置ける場所に避難することが重要です。
避難先を決める際には、誰にも知られないように注意を払いましょう。
3-2-2証拠の収集
DV夫と別れる際には、暴力の証拠をしっかりと収集しておくことが重要です。
写真、録音、メール、メッセージなど、DVの証拠となるものを保存しておきます。
これらの証拠は、法的手続きを進める際に非常に有効です。
3-2-3法的手続きの準備
別れを決断した場合、法的手続きを進めるために弁護士に相談することが必要です。
DV被害者をサポートする弁護士は、配偶者の権利を守り、安全に別れるための手続きを支援します。
保護命令の申請や離婚手続きの進め方について、弁護士から具体的なアドバイスを受けられます。
3-2-4サポートネットワークの構築
DV夫と別れる際には、信頼できる友人や家族、支援団体のサポートを受けることが重要です。
精神的なサポートを得ることで、別れを決断する勇気と力を持てます。
また、支援団体は、被害者が安全に別れるためのリソースや情報を提供してくれます。
04DV夫との離婚手続き
ドメスティックバイオレンス(DV)夫との離婚は、非常に困難で複雑なプロセスです。
被害者の安全と法的権利を守るためには、慎重な準備と適切な手続きを踏むことが不可欠です。
ここでは、離婚に向けて証拠を集める方法、病院で診断書を取得する重要性、安全を確保するための別居、そして専門家に相談することの重要性について詳しく解説します。
4-1離婚に向けて証拠を集める方法
DV夫との離婚手続きを進めるには、まずDVの証拠をしっかりと集めることが重要です。
証拠が揃っていれば、法的手続きが円滑に進み、被害者の主張が裏付けられることになります。
4-1-1証拠の種類と具体例
DVの証拠には様々な種類があります。
主なものとしては以下のようなものが挙げられます。
・写真
身体的暴力による怪我の写真を撮っておくことが重要です。
できるだけ詳細に、異なる角度から撮影することが推奨されます。
・録音
DV夫の暴言や脅迫を録音することで、音声証拠を残せます。
録音機器やスマートフォンを使って記録しましょう。
・メールやメッセージ
DV夫からの脅迫や侮辱の内容が含まれるメールやメッセージは、重要な証拠となります。
これらのメッセージを保存し、プリントアウトしておくことが有効です。
・日記や記録
DVが発生した日時や内容を詳細に記録した日記やメモも証拠として有用です。
これにより、DVの継続性や頻度を証明できます。
4-2病院で診断書を取得する重要性
DVの被害を受けた場合、病院で診断書を取得することが重要です。
診断書は、身体的な被害を証明する公式な書類であり、法的手続きにおいて非常に有力な証拠となります。
4-2-1診断書の取得手順
DVによる怪我を負った場合、できるだけ早く病院を受診しましょう。
医師にDVの事実を正直に伝え、診断書を発行してもらいます。
この診断書には、怪我の詳細や治療の内容が記載されているため、後の法的手続きで重要な証拠として使用できます。
4-2-2精神的な影響も考慮
身体的な傷だけでなく、精神的な影響についても医師に相談することが重要です。
心理的なトラウマやストレス障害がある場合、精神科医やカウンセラーに診断書を発行してもらうことで、精神的被害を証明できます。
これにより、総合的な被害状況を法的に認めさせることが可能となります。
4-3安全を確保するための別居
DV夫との離婚を考える際には、まず自身の安全を確保することが最優先です。
危険な環境から離れるためには、別居が必要になることが多いです。
4-3-1別居先の選び方
別居先を選ぶ際には、DV夫からの接触を避けるために、安全な場所を選ぶことが重要です。
家族や友人の家、またはDV被害者を支援するシェルターなどが適しています。
できるだけDV夫に知られないように、秘密裏に移動することが望ましいです。
4-3-2別居中の注意点
別居中は、連絡手段を変更し、DV夫からの追跡を避けるために注意を払います。
携帯電話の番号やメールアドレスを変更し、SNSの設定を見直すことも重要です。
また、別居先の住所をDV夫に知られないようにするために、信頼できる人にのみ新しい住所を教えるようにしましょう。
4-4専門家に相談することの重要性
DV夫との離婚手続きを進めるには、専門家のサポートを受けることが非常に重要です。
弁護士やカウンセラー、支援団体などの専門家は、被害者の権利を守り、安全に手続きを進めるための重要な役割を果たします。
4-4-1弁護士の選び方
DVに精通した弁護士を選ぶことが重要です。
弁護士は、法的手続きの進め方や必要な書類の準備、裁判におけるサポートを提供してくれます。
信頼できる弁護士を見つけるためには、支援団体やカウンセラーからの紹介を受けることも有効です。
4-4-2支援団体の利用
DV被害者を支援する団体は、多くのリソースと情報を提供しています。
これらの団体は、安全な避難場所の提供や、法的手続きのサポート、精神的な支援を行っています。
支援団体に相談することで、自分一人では気づかない解決策やサポートを得られます。
05DV夫の適切な対応方法
DV夫に対する対応を行う際には、その特徴を理解し、それに基づいた対処法を取ることが重要です。
以下に、DV夫の一般的な特徴と、それに対する適切な対応方法を紹介します。
5-1外面が良く、他人には良い印象を与える
多くのDV夫は外面が良く、他人には非常に良い印象を与えることが多いです。
彼らは外では親切で魅力的に振る舞いますが、家庭内では暴力的な行動を取ります。
この特徴を理解することで、被害者はDV夫の二面性に気づき、外部の人々に自分の状況を正しく伝える重要性を認識できます。
対応方法
・信頼できる人に相談する
外面が良いDV夫に対しては、信頼できる友人や家族、専門家に自分の状況を詳細に伝えることが重要です。
・証拠を集める
外での良い印象に惑わされず、家庭内での暴力の証拠を集めることが必要です。
写真、録音、メッセージなどを記録しましょう。
5-2人によって態度を変える
DV夫は人によって態度を変えることが多いです。家族や親しい人には暴力的に振る舞う一方、他人には優しく接します。
この二重性は被害者に混乱を招きやすいため、そのパターンを理解することが重要です。
対応方法
・一貫した態度で接する
DV夫の態度の変化に対して、一貫した態度を保ち、自分の立場を明確にしましょう。
・専門家の助言を求める
態度の変化に対処するために、心理カウンセラーやセラピストの助言を受けることが効果的です。
5-3不満や愚痴が多い
DV夫は不満や愚痴を頻繁に口にすることが多く、その原因を配偶者や家庭環境に求めます。
これにより、配偶者は自分が悪いのではないかという自己疑念に陥りやすくなります。
対応方法
・感情に振り回されない
DV夫の不満や愚痴に対して、冷静に対応し、感情に振り回されないように心がけましょう。
・自尊心を保つ
自己疑念に陥らないよう、自分の価値を再確認し、自尊心を保つことが重要です。
5-4高い依存性がもたらす影響
DVは心身ともに大きな傷を負うだけでなく、将来にわたっても大きな影響が生まれるもの。もしDVを受けてしまったときには、できるだけ早く対処することが必要になります。DV夫は高い依存性を持っていることが多く、配偶者に対して過度な依存を示します。
これは、配偶者に対するコントロール欲求と結びついています。
対応方法
・境界を設定する
DV夫の依存に対しては、明確な境界を設定し、自分の時間や空間を守ることが重要です。
・専門的な支援を受ける
依存性に対処するためには、専門的な支援が必要です。
カウンセリングやサポートグループを利用しましょう。
06まとめ
ドメスティックバイオレンス(DV)を行う夫には、いくつかの共通した特徴があります。
本記事では、外面が良い、人によって態度が変わる、不満や愚痴が多い、そして高い依存性といった典型的な行動パターンを取り上げました。
これらの特徴を理解することは、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を講じるための第一歩となります。
また、DV夫に対する具体的な対応方法として、専門家の支援を受けることや、証拠を集めること、さらにはオープンなコミュニケーションを心掛けることの重要性についても解説してきました。
DV被害に悩む方々が、本記事を通じて自らの状況を客観的に見つめ直し、必要な行動を取るきっかけとなることを願っています。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
古山あかり 先生
夫婦心理・家族心理講師
千葉県出身。東北大学大学院博士前期課程修了。臨床心理士と公認心理師の資格を持ち、首都圏公立学校のスクールカウンセラーや不妊カウンセリング、司法関係に携わる。神奈川県緊急支援対策チームスーパーバイザー。東京都千代田区でカウンセリングルーム「Hanacel」を運営。
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1-1外面がいい
DVを行う男性は、家の外では評判がいいということは少なくありません。家の中では暴力を振るうのに、家の外に出ると穏やかというのがDV夫の特徴のひとつ。
DVはストレスや我慢が原因となることがありますが、他人に対して必要以上に気を使ったり、自分の体面を気にしすぎると、それがストレスとなり、DVという形で爆発することがあります。
1-2人によって態度が変わる
相手が上司か部下か、年上か年下かなど、相手によって態度が変わるというのもDV夫の特徴です。自分より社会的立場が強い人間などに対して必要以上に頭を下げる反面、相手が女性や子供になると非常に高圧的な態度を取ります。
DVは相手に暴力を加える行為と思われがちですが、実際には相手より上の立場であることを示したいという動機が少なくありません。そのため、相手によって態度が変わる男性には注意が必要です。
また、このタイプの人の場合、相手の前では頭を下げていても、相手がいなくなると悪口をいう、急に偉そうになるといった特徴があります。
1-3不平不満が多い
すでに説明したように、DVの原因のひとつとなるのがストレス。もし不平不満が多い場合、ストレスが溜まっている可能性があります。
また、不平不満が多い人は自分が認められていない、正当な評価を受けていないと感じているもの。そのため、さらにストレスを高めてDVとして爆発することもあります。
1-4依存性が高い
DVは相手を傷つける行為ですが、その背景には相手に対する間違った愛情が存在することもあります。
「相手がどれだけ自分を愛しているのか」「自分のためにどれだけ我慢しているのか」を確かめるためにDVに及んでしまう男性も少なくありません。また、相手を失ってしまうのが怖い、相手に依存しているという場合にも、それが暴力として現れることがあります。
02DV夫が配偶者におこなう行動
DVは直接的な暴力だけはありません。以下のような行動が合った場合、DVに注意する必要があります。
2-1束縛する、支配する
DVは相手を支配したいという願望の表れ。そのため、必要以上に相手を束縛したり、支配したりといった行動を取ります。
たとえば、妻が友達と会うのを嫌がる、外出しようとすると邪魔をするといった場合、将来的にDVに発展する可能性があります。
2-2無視する
DVは肉体的な暴力だけではありません。精神的に相手にダメージを与える行為も立派なDV。相手に暴言を吐くことはもちろん、相手の存在を無視する、声を掛けても返事をしないといった行動もDVに当たります。
2-3厳しく批判する
DVを行っている男性の中には、自分がDVをしているという自覚がないという人もいます。
たとえば相手の行動を厳しく批判するといった行動もDVですが、その場合、DVをしている男性は「相手のことを思って言ってやっている」「教育やしつけとして厳しく接している」などと思い込んでいることもあります。
03DV夫の対処法
それでは、夫がDVを行った場合、妻はどのように対処すればよいのでしょうか。
3-1夫を改心させたい場合
夫からDVを受けた場合、妻が取る選択肢は二つあります。ひとつは夫を改心させて、夫婦関係を改善させること。
特に子どもがいる場合や、離婚すると経済的に厳しい状態にある、まだ相手に愛情を感じている場合などはこの選択がよいこともあります。
もし相手との婚姻関係を継続したいという場合、相手のDVをやめさせることが必要です。
そのとき、まずやらなければならないことは、客観的にDVであることを認識させること。すでに述べたように、男性の中には自分がやっていることはDVではないと思い込んでいる人も少なくありません。
そのため、まず男性に自分の行動を認識させる必要があります。
このとき、夫に直接言うという方法もありますが、素直に聞いてもらえないという場合には、直接ではなく、手紙やメールで伝えるとよいでしょう。
また、カウンセラーなどの専門家に第三者として参加してもらうという方法もあります。それでもDVが続く場合には、心療内科を受診させる必要があります。
DVは暴力であると同時に心の病気でもあります。もしDVを止めさせたいなら適切な治療が必要です。
3-2別れたい場合
夫からDVを受けた場合、妻に与えられた二つ目の選択肢は離婚をするということです。
もし心療内科に夫を連れて行って、DVが止まればよいのですが、実際にはなかなか上手くいかないこともあります。また、それ以前に夫を心療内科に連れて行くことができないというケースも珍しくありません。
DVは自分自身だけでなく、子どもにも影響が出る行為。もしDVが続くような場合には離婚が最良の選択肢となります。
そのときにまず必要となるのは、被害者は自分だと認識すること。DV被害者の中には、自分が悪いから暴力を振るわれるのだという罪悪感を抱く人が少なくありませんが、実際には被害者に非があることはありません。
さらに暴力がひどい場合には、まず夫から距離を置くことが必要になります。もし中途半端な状態で離婚を切り出すと、身体に危険が及ぶことがあります。
その際、自治体の配偶者暴力支援センターに連絡する、警察に被害届を出すなどの方法があります。
DVの場合には、自分ひとりで対処しようとせず、公的機関の支援を求めるのがよいでしょう。
04DV夫との離婚手順
もし離婚という決断をしたときには、どのような手順で離婚の手続きを行えばよいのでしょうか。
4-1証拠を集める
DVを行う夫は外に対しては非常にイメージがよいこともあり、離婚がスムーズに進まないというケースがあります。
その場合、調停を申し立て、そこでも不調に終わった場合には裁判ということが必要です。
もし裁判になった場合、DVの証拠が求められます。
離婚を決断した場合、そのときに備えて証拠を集めておきましょう。
証拠としてはいつどのような暴力を与えられたかという日記や、相手にどんな暴言を吐かれたかといった録音が最適です。
また、直接暴力を受けた場合、傷やアザなどを撮影して保存しておくとよいでしょう。その他にも、病院を受診して診断書を受け取るという方法もあります。
4-2別居する
離婚が裁判で認められるためには、「夫婦関係が破綻していること」が重要になります。
もし別居している場合には、夫婦関係の破綻がスムーズに認められやすくなります。別居は夫からの暴力から逃れるためにも非常に重要。
自治体の配偶者暴力支援センターでは、住まいに関する相談も受け付けてくれるため、一度相談してみましょう。
4-3弁護士に相談、調停、裁判
離婚協議は本人同士で行うこともできますが、弁護士に依頼して交渉を行ってもらうこともできます。
弁護士に依頼すると、相手と顔を合わせる必要がないということが大きなメリット。
費用に関しても、法テラスなどに相談するとよいでしょう。
01DV 夫の特徴とは?
ドメスティックバイオレンス(DV)を行う夫には、いくつかの共通した特徴があります。
これらの特徴を理解することで、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を取るための第一歩となります。
ここでは、DV夫の特徴として、外面が良いこと、人によって態度が変わること、不満や愚痴が多いこと、そして依存性が高いことについて詳しく解説していきます。
1-1表向きは良い印象を与える
DV夫の多くは、外部から見ると非常に魅力的で、礼儀正しく、社交的な人物に見えることが多いです。
これは彼らが自分の暴力的な行動を隠し、周囲に良い印象を与えたいと考えているためです。
彼らは職場や友人関係では親切で頼りになる人物として認識されることが多く、周囲の人々は彼らが家庭内で暴力を振るうとは想像もしません。
1-1-1社会的な評価と家庭内の実態のギャップ
DV夫は、家庭内と外部での振る舞いに大きなギャップがあります。
外部では模範的な市民として振る舞う一方で、家庭内では暴力的で支配的な態度を取ります。
このギャップが被害者の孤立を深め、周囲からの理解や支援を得にくくする要因となります。
被害者は、外部の人々に夫の本性を理解してもらえないため、自分の苦しみを一人で抱え込むことが多いです。
1-2人によって態度が変わる行動パターン
DV夫は、相手によって態度を大きく変える特徴があります。
友人や同僚には親切で優しい一方で、配偶者に対しては厳しく攻撃的な態度を取ることが多いです。
この態度の変化は、DV夫が自分の力を誇示し、配偶者をコントロールしようとする一環として行われます。
1-2-1コントロールと操作の手法
DV夫は、配偶者をコントロールするためにさまざまな手法を駆使します。
例えば、外部では魅力的で友好的に振る舞うことで、配偶者が孤立し、他の人々からの支援を得にくくします。
また、配偶者に対しては怒りや恐怖を用いて支配し、自分の意のままに従わせようとします。
このような行動パターンは、被害者の心理的な安定を揺るがし、自尊心を低下させる原因です。
1-3不満や愚痴の多さ
DV夫は、日常生活において不満や愚痴を頻繁に口にすることが多いです。
彼らは自分のストレスや不満を配偶者にぶつけることで、精神的な負担を軽減しようとします。
このような行動は、配偶者に対して常に否定的な態度を取り、精神的な虐待を行う一環として現れます。
1-3-1不満と暴力の関連性
DV夫の不満や愚痴は、しばしば暴力的な行動に結びつきます。
彼らは、配偶者が自分の期待に応えないと感じると、その不満を暴力という形で表現します。
このような状況では、被害者は常に緊張を強いられ、夫の気分に左右される生活を送ることになります。
被害者は夫の不満を和らげるために、自分を犠牲にして努力することが多いですが、それでも夫の暴力的な行動を防ぐことは難しいです。
1-4高い依存性がもたらす影響
DV夫の中には、配偶者に対して異常に高い依存性を示す者もいます。
彼らは配偶者を自分の所有物のように扱い、配偶者が自分以外の誰かと関わることを許さないことが多いです。
このような依存性は、配偶者を束縛し、自由を奪う原因となります。
1-4-1依存性とコントロールの関係
DV夫の依存性は、しばしば支配欲と密接に関連しています。
彼らは配偶者が自分から離れることを恐れ、その恐れを克服するためにさらに厳しいコントロールを行います。
例えば、配偶者の行動を細かく監視し、友人や家族との接触を制限することがあります。
このような行動は、被害者の社会的な孤立を深め、自分自身の価値を見失わせる原因です。
02DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動
DV(ドメスティックバイオレンス)を行う夫は、配偶者に対してさまざまな形で暴力や虐待を行います。
これらの行動は、配偶者をコントロールし、支配するための手段として使われます。
ここでは、DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動について、束縛と支配の手段、無視を使った心理的虐待、厳しい批判とその影響、そして愛情表現の裏に潜むコントロールについて詳しく解説していきます。
2-1束縛と支配の手段
DV夫の主要な手法の一つは、配偶者を束縛し、支配することです。
彼らはさまざまな方法を用いて配偶者の行動を制限し、自分の支配下に置こうとします。
2-1-1行動の監視と制限
DV夫は、配偶者の行動を細かく監視し、自由な行動を制限することが多いです。
例えば、外出時にどこに行くのか、誰と会うのかを詳細に問いただし、場合によっては外出を許さないこともあります。
また、配偶者の携帯電話やメールをチェックし、プライバシーを侵害する行為も見られます。
このような行動は、配偶者を精神的に追い詰め、常に監視されているという感覚を植え付けることになります。
2-1-2経済的な束縛
経済的な束縛も、DV夫が用いる典型的な手段です。
彼らは配偶者が経済的に自立することを妨げるために、仕事を辞めさせたり、収入を管理したりします。
配偶者が自分の収入を自由に使えないようにすることで、経済的な依存状態を作り出し、自分から離れられないようにします。
これにより、配偶者は経済的に困窮し、自分自身の決定権を失うことになります。
2-2無視を使った心理的虐待
DV夫は、無視という形で心理的虐待を行うことがあります。
この行為は、配偶者に対して無関心を装い、精神的な苦痛を与えるものです。
2-2-1無視の戦術とその効果
無視の戦術は、DV夫が配偶者を心理的に追い詰めるために使う手法です。
例えば、配偶者が話しかけても返事をしない、意図的に存在を無視するなどの行動が含まれます。
このような無視は、配偶者に対して自分が価値のない存在だと思わせる効果があります。
無視され続けることで、配偶者は孤立感や自己否定感を強め、精神的に追い詰められていきます。
2-2-2長期的な影響
無視による心理的虐待は、長期的な影響を及ぼします。
配偶者は、常に無視されることで自己肯定感を失い、うつ病や不安障害を引き起こすリスクが高まります。
また、無視による孤立感は、配偶者が他者との関係を築く上での障害となり、社会的な孤立を深めてしまう可能性が高いです。
このような状況下では、配偶者が助けを求めることがさらに困難になります。
2-3厳しい批判とその影響
DV夫は、配偶者に対して厳しい批判を行うことが多いです。
この行為は、配偶者の自尊心を傷つけ、心理的に支配するための手段として用いられます。
2-3-1批判の具体例
厳しい批判の具体例としては、配偶者の外見や行動、家事のやり方などを執拗に非難することが挙げられます。
DV夫は、配偶者がどんなに努力しても満足することはなく、常に欠点を指摘し続けます。
これにより、配偶者は自己評価を下げ、自分に自信を持てなくなります。
2-3-2批判がもたらす心理的ダメージ
厳しい批判は、配偶者に深刻な心理的ダメージを与えます。
批判され続けることで、配偶者は自分が無価値な存在だと思い込むようになります。
このような心理状態は、配偶者の精神的健康に悪影響を及ぼし、うつ病や不安障害の原因です。
また、自己評価の低下は、配偶者がDVから抜け出すための行動を起こすことを妨げる要因となります。
2-4愛情表現の裏に潜むコントロール
DV夫は、愛情表現を通じて配偶者をコントロールしようとすることがあります。
彼らは「愛している」などの言葉を用いて、配偶者の感情を操るのです。
2-4-1偽りの愛情表現
DV夫は、時折愛情表現をすることで、配偶者を心理的に操作します。
例えば、暴力を振るった後に「愛している」「君が必要だ」といった言葉を使い、配偶者に罪悪感や混乱を与えることがあります。
これにより、配偶者は夫が本当に変わるのではないかという希望を持ち続け、離れる決断を先延ばしにしてしまうことが多いです。
2-4-2愛情と支配の混在
愛情表現と支配の混在は、DVの複雑さを象徴しています。
DV夫は、一見優しさや愛情を示しつつも、その実態は配偶者をコントロールするための手段に過ぎません。
このような愛情表現は、配偶者に対する心理的な束縛を強め、DVから抜け出すことを困難にします。
配偶者は愛情と暴力の間で揺れ動き、自分の感情や行動に対する自信を失うことになります。
03DV夫への対処法
ドメスティックバイオレンス(DV)の被害を受けている配偶者にとって、適切な対処法を知ることは非常に重要です。
DV夫に対する対処法には、夫を改心させるためのアプローチと、別れを決断する際のステップがあります。
それぞれの対処法について詳しく解説していきます。
3-1夫を改心させるためのアプローチ
DV夫を改心させることは非常に困難ですが、不可能ではありません。
適切なアプローチを取ることで、夫が自分の行動を見つめ直し、改善する可能性があります。
3-1-1専門家の支援を求める
DV夫を改心させるための最初のステップは、専門家の支援を求めることです。
心理カウンセラーやセラピストは、DV夫が自分の行動を理解し、改善するための助けとなります。
専門家の支援を受けることで、夫は暴力の根本原因に向き合い、適切な対処法を学べます。
3-1-2カウンセリングと治療プログラム
DV夫の多くは、自己の問題を認識していません。
そのため、カウンセリングや治療プログラムに参加することが重要です。
これらのプログラムは、夫が自己反省を行い、暴力の代わりに健全なコミュニケーション手法を学ぶ場を提供します。
カウンセリングや治療プログラムの成功には、夫自身の強い意志と配偶者の継続的なサポートが必要です。
3-1-3オープンなコミュニケーション
夫を改心させるためには、オープンなコミュニケーションが不可欠です。
配偶者は、夫に対して自分の感情や考えを率直に伝えることが重要です。
ただし、この際には冷静さを保ち、非攻撃的な態度で接することが求められます。
夫が自分の行動が配偶者にどのような影響を与えているかを理解することが、改心への第一歩となります。
3-2別れを決断する際のステップ
DV夫との関係を続けることが危険だと判断した場合、別れを決断することが重要です。
安全に別れるためには、慎重な計画と準備が必要です。
3-2-1安全な場所の確保
別れを決断する際には、まず安全な場所を確保することが最優先です。
友人や家族の家、シェルターなど、DV夫から物理的に距離を置ける場所に避難することが重要です。
避難先を決める際には、誰にも知られないように注意を払いましょう。
3-2-2証拠の収集
DV夫と別れる際には、暴力の証拠をしっかりと収集しておくことが重要です。
写真、録音、メール、メッセージなど、DVの証拠となるものを保存しておきます。
これらの証拠は、法的手続きを進める際に非常に有効です。
3-2-3法的手続きの準備
別れを決断した場合、法的手続きを進めるために弁護士に相談することが必要です。
DV被害者をサポートする弁護士は、配偶者の権利を守り、安全に別れるための手続きを支援します。
保護命令の申請や離婚手続きの進め方について、弁護士から具体的なアドバイスを受けられます。
3-2-4サポートネットワークの構築
DV夫と別れる際には、信頼できる友人や家族、支援団体のサポートを受けることが重要です。
精神的なサポートを得ることで、別れを決断する勇気と力を持てます。
また、支援団体は、被害者が安全に別れるためのリソースや情報を提供してくれます。
04DV夫との離婚手続き
ドメスティックバイオレンス(DV)夫との離婚は、非常に困難で複雑なプロセスです。
被害者の安全と法的権利を守るためには、慎重な準備と適切な手続きを踏むことが不可欠です。
ここでは、離婚に向けて証拠を集める方法、病院で診断書を取得する重要性、安全を確保するための別居、そして専門家に相談することの重要性について詳しく解説します。
4-1離婚に向けて証拠を集める方法
DV夫との離婚手続きを進めるには、まずDVの証拠をしっかりと集めることが重要です。
証拠が揃っていれば、法的手続きが円滑に進み、被害者の主張が裏付けられることになります。
4-1-1証拠の種類と具体例
DVの証拠には様々な種類があります。
主なものとしては以下のようなものが挙げられます。
・写真
身体的暴力による怪我の写真を撮っておくことが重要です。
できるだけ詳細に、異なる角度から撮影することが推奨されます。
・録音
DV夫の暴言や脅迫を録音することで、音声証拠を残せます。
録音機器やスマートフォンを使って記録しましょう。
・メールやメッセージ
DV夫からの脅迫や侮辱の内容が含まれるメールやメッセージは、重要な証拠となります。
これらのメッセージを保存し、プリントアウトしておくことが有効です。
・日記や記録
DVが発生した日時や内容を詳細に記録した日記やメモも証拠として有用です。
これにより、DVの継続性や頻度を証明できます。
4-2病院で診断書を取得する重要性
DVの被害を受けた場合、病院で診断書を取得することが重要です。
診断書は、身体的な被害を証明する公式な書類であり、法的手続きにおいて非常に有力な証拠となります。
4-2-1診断書の取得手順
DVによる怪我を負った場合、できるだけ早く病院を受診しましょう。
医師にDVの事実を正直に伝え、診断書を発行してもらいます。
この診断書には、怪我の詳細や治療の内容が記載されているため、後の法的手続きで重要な証拠として使用できます。
4-2-2精神的な影響も考慮
身体的な傷だけでなく、精神的な影響についても医師に相談することが重要です。
心理的なトラウマやストレス障害がある場合、精神科医やカウンセラーに診断書を発行してもらうことで、精神的被害を証明できます。
これにより、総合的な被害状況を法的に認めさせることが可能となります。
4-3安全を確保するための別居
DV夫との離婚を考える際には、まず自身の安全を確保することが最優先です。
危険な環境から離れるためには、別居が必要になることが多いです。
4-3-1別居先の選び方
別居先を選ぶ際には、DV夫からの接触を避けるために、安全な場所を選ぶことが重要です。
家族や友人の家、またはDV被害者を支援するシェルターなどが適しています。
できるだけDV夫に知られないように、秘密裏に移動することが望ましいです。
4-3-2別居中の注意点
別居中は、連絡手段を変更し、DV夫からの追跡を避けるために注意を払います。
携帯電話の番号やメールアドレスを変更し、SNSの設定を見直すことも重要です。
また、別居先の住所をDV夫に知られないようにするために、信頼できる人にのみ新しい住所を教えるようにしましょう。
4-4専門家に相談することの重要性
DV夫との離婚手続きを進めるには、専門家のサポートを受けることが非常に重要です。
弁護士やカウンセラー、支援団体などの専門家は、被害者の権利を守り、安全に手続きを進めるための重要な役割を果たします。
4-4-1弁護士の選び方
DVに精通した弁護士を選ぶことが重要です。
弁護士は、法的手続きの進め方や必要な書類の準備、裁判におけるサポートを提供してくれます。
信頼できる弁護士を見つけるためには、支援団体やカウンセラーからの紹介を受けることも有効です。
4-4-2支援団体の利用
DV被害者を支援する団体は、多くのリソースと情報を提供しています。
これらの団体は、安全な避難場所の提供や、法的手続きのサポート、精神的な支援を行っています。
支援団体に相談することで、自分一人では気づかない解決策やサポートを得られます。
05DV夫の適切な対応方法
DV夫に対する対応を行う際には、その特徴を理解し、それに基づいた対処法を取ることが重要です。
以下に、DV夫の一般的な特徴と、それに対する適切な対応方法を紹介します。
5-1外面が良く、他人には良い印象を与える
多くのDV夫は外面が良く、他人には非常に良い印象を与えることが多いです。
彼らは外では親切で魅力的に振る舞いますが、家庭内では暴力的な行動を取ります。
この特徴を理解することで、被害者はDV夫の二面性に気づき、外部の人々に自分の状況を正しく伝える重要性を認識できます。
対応方法
・信頼できる人に相談する
外面が良いDV夫に対しては、信頼できる友人や家族、専門家に自分の状況を詳細に伝えることが重要です。
・証拠を集める
外での良い印象に惑わされず、家庭内での暴力の証拠を集めることが必要です。
写真、録音、メッセージなどを記録しましょう。
5-2人によって態度を変える
DV夫は人によって態度を変えることが多いです。家族や親しい人には暴力的に振る舞う一方、他人には優しく接します。
この二重性は被害者に混乱を招きやすいため、そのパターンを理解することが重要です。
対応方法
・一貫した態度で接する
DV夫の態度の変化に対して、一貫した態度を保ち、自分の立場を明確にしましょう。
・専門家の助言を求める
態度の変化に対処するために、心理カウンセラーやセラピストの助言を受けることが効果的です。
5-3不満や愚痴が多い
DV夫は不満や愚痴を頻繁に口にすることが多く、その原因を配偶者や家庭環境に求めます。
これにより、配偶者は自分が悪いのではないかという自己疑念に陥りやすくなります。
対応方法
・感情に振り回されない
DV夫の不満や愚痴に対して、冷静に対応し、感情に振り回されないように心がけましょう。
・自尊心を保つ
自己疑念に陥らないよう、自分の価値を再確認し、自尊心を保つことが重要です。
5-4高い依存性がもたらす影響
DVは心身ともに大きな傷を負うだけでなく、将来にわたっても大きな影響が生まれるもの。もしDVを受けてしまったときには、できるだけ早く対処することが必要になります。DV夫は高い依存性を持っていることが多く、配偶者に対して過度な依存を示します。
これは、配偶者に対するコントロール欲求と結びついています。
対応方法
・境界を設定する
DV夫の依存に対しては、明確な境界を設定し、自分の時間や空間を守ることが重要です。
・専門的な支援を受ける
依存性に対処するためには、専門的な支援が必要です。
カウンセリングやサポートグループを利用しましょう。
06まとめ
ドメスティックバイオレンス(DV)を行う夫には、いくつかの共通した特徴があります。
本記事では、外面が良い、人によって態度が変わる、不満や愚痴が多い、そして高い依存性といった典型的な行動パターンを取り上げました。
これらの特徴を理解することは、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を講じるための第一歩となります。
また、DV夫に対する具体的な対応方法として、専門家の支援を受けることや、証拠を集めること、さらにはオープンなコミュニケーションを心掛けることの重要性についても解説してきました。
DV被害に悩む方々が、本記事を通じて自らの状況を客観的に見つめ直し、必要な行動を取るきっかけとなることを願っています。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
古山あかり 先生
夫婦心理・家族心理講師
千葉県出身。東北大学大学院博士前期課程修了。臨床心理士と公認心理師の資格を持ち、首都圏公立学校のスクールカウンセラーや不妊カウンセリング、司法関係に携わる。神奈川県緊急支援対策チームスーパーバイザー。東京都千代田区でカウンセリングルーム「Hanacel」を運営。
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2-1束縛する、支配する
DVは相手を支配したいという願望の表れ。そのため、必要以上に相手を束縛したり、支配したりといった行動を取ります。
たとえば、妻が友達と会うのを嫌がる、外出しようとすると邪魔をするといった場合、将来的にDVに発展する可能性があります。
2-2無視する
DVは肉体的な暴力だけではありません。精神的に相手にダメージを与える行為も立派なDV。相手に暴言を吐くことはもちろん、相手の存在を無視する、声を掛けても返事をしないといった行動もDVに当たります。
2-3厳しく批判する
DVを行っている男性の中には、自分がDVをしているという自覚がないという人もいます。
たとえば相手の行動を厳しく批判するといった行動もDVですが、その場合、DVをしている男性は「相手のことを思って言ってやっている」「教育やしつけとして厳しく接している」などと思い込んでいることもあります。
03DV夫の対処法
それでは、夫がDVを行った場合、妻はどのように対処すればよいのでしょうか。
3-1夫を改心させたい場合
夫からDVを受けた場合、妻が取る選択肢は二つあります。ひとつは夫を改心させて、夫婦関係を改善させること。
特に子どもがいる場合や、離婚すると経済的に厳しい状態にある、まだ相手に愛情を感じている場合などはこの選択がよいこともあります。
もし相手との婚姻関係を継続したいという場合、相手のDVをやめさせることが必要です。
そのとき、まずやらなければならないことは、客観的にDVであることを認識させること。すでに述べたように、男性の中には自分がやっていることはDVではないと思い込んでいる人も少なくありません。
そのため、まず男性に自分の行動を認識させる必要があります。
このとき、夫に直接言うという方法もありますが、素直に聞いてもらえないという場合には、直接ではなく、手紙やメールで伝えるとよいでしょう。
また、カウンセラーなどの専門家に第三者として参加してもらうという方法もあります。それでもDVが続く場合には、心療内科を受診させる必要があります。
DVは暴力であると同時に心の病気でもあります。もしDVを止めさせたいなら適切な治療が必要です。
3-2別れたい場合
夫からDVを受けた場合、妻に与えられた二つ目の選択肢は離婚をするということです。
もし心療内科に夫を連れて行って、DVが止まればよいのですが、実際にはなかなか上手くいかないこともあります。また、それ以前に夫を心療内科に連れて行くことができないというケースも珍しくありません。
DVは自分自身だけでなく、子どもにも影響が出る行為。もしDVが続くような場合には離婚が最良の選択肢となります。
そのときにまず必要となるのは、被害者は自分だと認識すること。DV被害者の中には、自分が悪いから暴力を振るわれるのだという罪悪感を抱く人が少なくありませんが、実際には被害者に非があることはありません。
さらに暴力がひどい場合には、まず夫から距離を置くことが必要になります。もし中途半端な状態で離婚を切り出すと、身体に危険が及ぶことがあります。
その際、自治体の配偶者暴力支援センターに連絡する、警察に被害届を出すなどの方法があります。
DVの場合には、自分ひとりで対処しようとせず、公的機関の支援を求めるのがよいでしょう。
04DV夫との離婚手順
もし離婚という決断をしたときには、どのような手順で離婚の手続きを行えばよいのでしょうか。
4-1証拠を集める
DVを行う夫は外に対しては非常にイメージがよいこともあり、離婚がスムーズに進まないというケースがあります。
その場合、調停を申し立て、そこでも不調に終わった場合には裁判ということが必要です。
もし裁判になった場合、DVの証拠が求められます。
離婚を決断した場合、そのときに備えて証拠を集めておきましょう。
証拠としてはいつどのような暴力を与えられたかという日記や、相手にどんな暴言を吐かれたかといった録音が最適です。
また、直接暴力を受けた場合、傷やアザなどを撮影して保存しておくとよいでしょう。その他にも、病院を受診して診断書を受け取るという方法もあります。
4-2別居する
離婚が裁判で認められるためには、「夫婦関係が破綻していること」が重要になります。
もし別居している場合には、夫婦関係の破綻がスムーズに認められやすくなります。別居は夫からの暴力から逃れるためにも非常に重要。
自治体の配偶者暴力支援センターでは、住まいに関する相談も受け付けてくれるため、一度相談してみましょう。
4-3弁護士に相談、調停、裁判
離婚協議は本人同士で行うこともできますが、弁護士に依頼して交渉を行ってもらうこともできます。
弁護士に依頼すると、相手と顔を合わせる必要がないということが大きなメリット。
費用に関しても、法テラスなどに相談するとよいでしょう。
01DV 夫の特徴とは?
ドメスティックバイオレンス(DV)を行う夫には、いくつかの共通した特徴があります。
これらの特徴を理解することで、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を取るための第一歩となります。
ここでは、DV夫の特徴として、外面が良いこと、人によって態度が変わること、不満や愚痴が多いこと、そして依存性が高いことについて詳しく解説していきます。
1-1表向きは良い印象を与える
DV夫の多くは、外部から見ると非常に魅力的で、礼儀正しく、社交的な人物に見えることが多いです。
これは彼らが自分の暴力的な行動を隠し、周囲に良い印象を与えたいと考えているためです。
彼らは職場や友人関係では親切で頼りになる人物として認識されることが多く、周囲の人々は彼らが家庭内で暴力を振るうとは想像もしません。
1-1-1社会的な評価と家庭内の実態のギャップ
DV夫は、家庭内と外部での振る舞いに大きなギャップがあります。
外部では模範的な市民として振る舞う一方で、家庭内では暴力的で支配的な態度を取ります。
このギャップが被害者の孤立を深め、周囲からの理解や支援を得にくくする要因となります。
被害者は、外部の人々に夫の本性を理解してもらえないため、自分の苦しみを一人で抱え込むことが多いです。
1-2人によって態度が変わる行動パターン
DV夫は、相手によって態度を大きく変える特徴があります。
友人や同僚には親切で優しい一方で、配偶者に対しては厳しく攻撃的な態度を取ることが多いです。
この態度の変化は、DV夫が自分の力を誇示し、配偶者をコントロールしようとする一環として行われます。
1-2-1コントロールと操作の手法
DV夫は、配偶者をコントロールするためにさまざまな手法を駆使します。
例えば、外部では魅力的で友好的に振る舞うことで、配偶者が孤立し、他の人々からの支援を得にくくします。
また、配偶者に対しては怒りや恐怖を用いて支配し、自分の意のままに従わせようとします。
このような行動パターンは、被害者の心理的な安定を揺るがし、自尊心を低下させる原因です。
1-3不満や愚痴の多さ
DV夫は、日常生活において不満や愚痴を頻繁に口にすることが多いです。
彼らは自分のストレスや不満を配偶者にぶつけることで、精神的な負担を軽減しようとします。
このような行動は、配偶者に対して常に否定的な態度を取り、精神的な虐待を行う一環として現れます。
1-3-1不満と暴力の関連性
DV夫の不満や愚痴は、しばしば暴力的な行動に結びつきます。
彼らは、配偶者が自分の期待に応えないと感じると、その不満を暴力という形で表現します。
このような状況では、被害者は常に緊張を強いられ、夫の気分に左右される生活を送ることになります。
被害者は夫の不満を和らげるために、自分を犠牲にして努力することが多いですが、それでも夫の暴力的な行動を防ぐことは難しいです。
1-4高い依存性がもたらす影響
DV夫の中には、配偶者に対して異常に高い依存性を示す者もいます。
彼らは配偶者を自分の所有物のように扱い、配偶者が自分以外の誰かと関わることを許さないことが多いです。
このような依存性は、配偶者を束縛し、自由を奪う原因となります。
1-4-1依存性とコントロールの関係
DV夫の依存性は、しばしば支配欲と密接に関連しています。
彼らは配偶者が自分から離れることを恐れ、その恐れを克服するためにさらに厳しいコントロールを行います。
例えば、配偶者の行動を細かく監視し、友人や家族との接触を制限することがあります。
このような行動は、被害者の社会的な孤立を深め、自分自身の価値を見失わせる原因です。
02DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動
DV(ドメスティックバイオレンス)を行う夫は、配偶者に対してさまざまな形で暴力や虐待を行います。
これらの行動は、配偶者をコントロールし、支配するための手段として使われます。
ここでは、DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動について、束縛と支配の手段、無視を使った心理的虐待、厳しい批判とその影響、そして愛情表現の裏に潜むコントロールについて詳しく解説していきます。
2-1束縛と支配の手段
DV夫の主要な手法の一つは、配偶者を束縛し、支配することです。
彼らはさまざまな方法を用いて配偶者の行動を制限し、自分の支配下に置こうとします。
2-1-1行動の監視と制限
DV夫は、配偶者の行動を細かく監視し、自由な行動を制限することが多いです。
例えば、外出時にどこに行くのか、誰と会うのかを詳細に問いただし、場合によっては外出を許さないこともあります。
また、配偶者の携帯電話やメールをチェックし、プライバシーを侵害する行為も見られます。
このような行動は、配偶者を精神的に追い詰め、常に監視されているという感覚を植え付けることになります。
2-1-2経済的な束縛
経済的な束縛も、DV夫が用いる典型的な手段です。
彼らは配偶者が経済的に自立することを妨げるために、仕事を辞めさせたり、収入を管理したりします。
配偶者が自分の収入を自由に使えないようにすることで、経済的な依存状態を作り出し、自分から離れられないようにします。
これにより、配偶者は経済的に困窮し、自分自身の決定権を失うことになります。
2-2無視を使った心理的虐待
DV夫は、無視という形で心理的虐待を行うことがあります。
この行為は、配偶者に対して無関心を装い、精神的な苦痛を与えるものです。
2-2-1無視の戦術とその効果
無視の戦術は、DV夫が配偶者を心理的に追い詰めるために使う手法です。
例えば、配偶者が話しかけても返事をしない、意図的に存在を無視するなどの行動が含まれます。
このような無視は、配偶者に対して自分が価値のない存在だと思わせる効果があります。
無視され続けることで、配偶者は孤立感や自己否定感を強め、精神的に追い詰められていきます。
2-2-2長期的な影響
無視による心理的虐待は、長期的な影響を及ぼします。
配偶者は、常に無視されることで自己肯定感を失い、うつ病や不安障害を引き起こすリスクが高まります。
また、無視による孤立感は、配偶者が他者との関係を築く上での障害となり、社会的な孤立を深めてしまう可能性が高いです。
このような状況下では、配偶者が助けを求めることがさらに困難になります。
2-3厳しい批判とその影響
DV夫は、配偶者に対して厳しい批判を行うことが多いです。
この行為は、配偶者の自尊心を傷つけ、心理的に支配するための手段として用いられます。
2-3-1批判の具体例
厳しい批判の具体例としては、配偶者の外見や行動、家事のやり方などを執拗に非難することが挙げられます。
DV夫は、配偶者がどんなに努力しても満足することはなく、常に欠点を指摘し続けます。
これにより、配偶者は自己評価を下げ、自分に自信を持てなくなります。
2-3-2批判がもたらす心理的ダメージ
厳しい批判は、配偶者に深刻な心理的ダメージを与えます。
批判され続けることで、配偶者は自分が無価値な存在だと思い込むようになります。
このような心理状態は、配偶者の精神的健康に悪影響を及ぼし、うつ病や不安障害の原因です。
また、自己評価の低下は、配偶者がDVから抜け出すための行動を起こすことを妨げる要因となります。
2-4愛情表現の裏に潜むコントロール
DV夫は、愛情表現を通じて配偶者をコントロールしようとすることがあります。
彼らは「愛している」などの言葉を用いて、配偶者の感情を操るのです。
2-4-1偽りの愛情表現
DV夫は、時折愛情表現をすることで、配偶者を心理的に操作します。
例えば、暴力を振るった後に「愛している」「君が必要だ」といった言葉を使い、配偶者に罪悪感や混乱を与えることがあります。
これにより、配偶者は夫が本当に変わるのではないかという希望を持ち続け、離れる決断を先延ばしにしてしまうことが多いです。
2-4-2愛情と支配の混在
愛情表現と支配の混在は、DVの複雑さを象徴しています。
DV夫は、一見優しさや愛情を示しつつも、その実態は配偶者をコントロールするための手段に過ぎません。
このような愛情表現は、配偶者に対する心理的な束縛を強め、DVから抜け出すことを困難にします。
配偶者は愛情と暴力の間で揺れ動き、自分の感情や行動に対する自信を失うことになります。
03DV夫への対処法
ドメスティックバイオレンス(DV)の被害を受けている配偶者にとって、適切な対処法を知ることは非常に重要です。
DV夫に対する対処法には、夫を改心させるためのアプローチと、別れを決断する際のステップがあります。
それぞれの対処法について詳しく解説していきます。
3-1夫を改心させるためのアプローチ
DV夫を改心させることは非常に困難ですが、不可能ではありません。
適切なアプローチを取ることで、夫が自分の行動を見つめ直し、改善する可能性があります。
3-1-1専門家の支援を求める
DV夫を改心させるための最初のステップは、専門家の支援を求めることです。
心理カウンセラーやセラピストは、DV夫が自分の行動を理解し、改善するための助けとなります。
専門家の支援を受けることで、夫は暴力の根本原因に向き合い、適切な対処法を学べます。
3-1-2カウンセリングと治療プログラム
DV夫の多くは、自己の問題を認識していません。
そのため、カウンセリングや治療プログラムに参加することが重要です。
これらのプログラムは、夫が自己反省を行い、暴力の代わりに健全なコミュニケーション手法を学ぶ場を提供します。
カウンセリングや治療プログラムの成功には、夫自身の強い意志と配偶者の継続的なサポートが必要です。
3-1-3オープンなコミュニケーション
夫を改心させるためには、オープンなコミュニケーションが不可欠です。
配偶者は、夫に対して自分の感情や考えを率直に伝えることが重要です。
ただし、この際には冷静さを保ち、非攻撃的な態度で接することが求められます。
夫が自分の行動が配偶者にどのような影響を与えているかを理解することが、改心への第一歩となります。
3-2別れを決断する際のステップ
DV夫との関係を続けることが危険だと判断した場合、別れを決断することが重要です。
安全に別れるためには、慎重な計画と準備が必要です。
3-2-1安全な場所の確保
別れを決断する際には、まず安全な場所を確保することが最優先です。
友人や家族の家、シェルターなど、DV夫から物理的に距離を置ける場所に避難することが重要です。
避難先を決める際には、誰にも知られないように注意を払いましょう。
3-2-2証拠の収集
DV夫と別れる際には、暴力の証拠をしっかりと収集しておくことが重要です。
写真、録音、メール、メッセージなど、DVの証拠となるものを保存しておきます。
これらの証拠は、法的手続きを進める際に非常に有効です。
3-2-3法的手続きの準備
別れを決断した場合、法的手続きを進めるために弁護士に相談することが必要です。
DV被害者をサポートする弁護士は、配偶者の権利を守り、安全に別れるための手続きを支援します。
保護命令の申請や離婚手続きの進め方について、弁護士から具体的なアドバイスを受けられます。
3-2-4サポートネットワークの構築
DV夫と別れる際には、信頼できる友人や家族、支援団体のサポートを受けることが重要です。
精神的なサポートを得ることで、別れを決断する勇気と力を持てます。
また、支援団体は、被害者が安全に別れるためのリソースや情報を提供してくれます。
04DV夫との離婚手続き
ドメスティックバイオレンス(DV)夫との離婚は、非常に困難で複雑なプロセスです。
被害者の安全と法的権利を守るためには、慎重な準備と適切な手続きを踏むことが不可欠です。
ここでは、離婚に向けて証拠を集める方法、病院で診断書を取得する重要性、安全を確保するための別居、そして専門家に相談することの重要性について詳しく解説します。
4-1離婚に向けて証拠を集める方法
DV夫との離婚手続きを進めるには、まずDVの証拠をしっかりと集めることが重要です。
証拠が揃っていれば、法的手続きが円滑に進み、被害者の主張が裏付けられることになります。
4-1-1証拠の種類と具体例
DVの証拠には様々な種類があります。
主なものとしては以下のようなものが挙げられます。
・写真
身体的暴力による怪我の写真を撮っておくことが重要です。
できるだけ詳細に、異なる角度から撮影することが推奨されます。
・録音
DV夫の暴言や脅迫を録音することで、音声証拠を残せます。
録音機器やスマートフォンを使って記録しましょう。
・メールやメッセージ
DV夫からの脅迫や侮辱の内容が含まれるメールやメッセージは、重要な証拠となります。
これらのメッセージを保存し、プリントアウトしておくことが有効です。
・日記や記録
DVが発生した日時や内容を詳細に記録した日記やメモも証拠として有用です。
これにより、DVの継続性や頻度を証明できます。
4-2病院で診断書を取得する重要性
DVの被害を受けた場合、病院で診断書を取得することが重要です。
診断書は、身体的な被害を証明する公式な書類であり、法的手続きにおいて非常に有力な証拠となります。
4-2-1診断書の取得手順
DVによる怪我を負った場合、できるだけ早く病院を受診しましょう。
医師にDVの事実を正直に伝え、診断書を発行してもらいます。
この診断書には、怪我の詳細や治療の内容が記載されているため、後の法的手続きで重要な証拠として使用できます。
4-2-2精神的な影響も考慮
身体的な傷だけでなく、精神的な影響についても医師に相談することが重要です。
心理的なトラウマやストレス障害がある場合、精神科医やカウンセラーに診断書を発行してもらうことで、精神的被害を証明できます。
これにより、総合的な被害状況を法的に認めさせることが可能となります。
4-3安全を確保するための別居
DV夫との離婚を考える際には、まず自身の安全を確保することが最優先です。
危険な環境から離れるためには、別居が必要になることが多いです。
4-3-1別居先の選び方
別居先を選ぶ際には、DV夫からの接触を避けるために、安全な場所を選ぶことが重要です。
家族や友人の家、またはDV被害者を支援するシェルターなどが適しています。
できるだけDV夫に知られないように、秘密裏に移動することが望ましいです。
4-3-2別居中の注意点
別居中は、連絡手段を変更し、DV夫からの追跡を避けるために注意を払います。
携帯電話の番号やメールアドレスを変更し、SNSの設定を見直すことも重要です。
また、別居先の住所をDV夫に知られないようにするために、信頼できる人にのみ新しい住所を教えるようにしましょう。
4-4専門家に相談することの重要性
DV夫との離婚手続きを進めるには、専門家のサポートを受けることが非常に重要です。
弁護士やカウンセラー、支援団体などの専門家は、被害者の権利を守り、安全に手続きを進めるための重要な役割を果たします。
4-4-1弁護士の選び方
DVに精通した弁護士を選ぶことが重要です。
弁護士は、法的手続きの進め方や必要な書類の準備、裁判におけるサポートを提供してくれます。
信頼できる弁護士を見つけるためには、支援団体やカウンセラーからの紹介を受けることも有効です。
4-4-2支援団体の利用
DV被害者を支援する団体は、多くのリソースと情報を提供しています。
これらの団体は、安全な避難場所の提供や、法的手続きのサポート、精神的な支援を行っています。
支援団体に相談することで、自分一人では気づかない解決策やサポートを得られます。
05DV夫の適切な対応方法
DV夫に対する対応を行う際には、その特徴を理解し、それに基づいた対処法を取ることが重要です。
以下に、DV夫の一般的な特徴と、それに対する適切な対応方法を紹介します。
5-1外面が良く、他人には良い印象を与える
多くのDV夫は外面が良く、他人には非常に良い印象を与えることが多いです。
彼らは外では親切で魅力的に振る舞いますが、家庭内では暴力的な行動を取ります。
この特徴を理解することで、被害者はDV夫の二面性に気づき、外部の人々に自分の状況を正しく伝える重要性を認識できます。
対応方法
・信頼できる人に相談する
外面が良いDV夫に対しては、信頼できる友人や家族、専門家に自分の状況を詳細に伝えることが重要です。
・証拠を集める
外での良い印象に惑わされず、家庭内での暴力の証拠を集めることが必要です。
写真、録音、メッセージなどを記録しましょう。
5-2人によって態度を変える
DV夫は人によって態度を変えることが多いです。家族や親しい人には暴力的に振る舞う一方、他人には優しく接します。
この二重性は被害者に混乱を招きやすいため、そのパターンを理解することが重要です。
対応方法
・一貫した態度で接する
DV夫の態度の変化に対して、一貫した態度を保ち、自分の立場を明確にしましょう。
・専門家の助言を求める
態度の変化に対処するために、心理カウンセラーやセラピストの助言を受けることが効果的です。
5-3不満や愚痴が多い
DV夫は不満や愚痴を頻繁に口にすることが多く、その原因を配偶者や家庭環境に求めます。
これにより、配偶者は自分が悪いのではないかという自己疑念に陥りやすくなります。
対応方法
・感情に振り回されない
DV夫の不満や愚痴に対して、冷静に対応し、感情に振り回されないように心がけましょう。
・自尊心を保つ
自己疑念に陥らないよう、自分の価値を再確認し、自尊心を保つことが重要です。
5-4高い依存性がもたらす影響
DVは心身ともに大きな傷を負うだけでなく、将来にわたっても大きな影響が生まれるもの。もしDVを受けてしまったときには、できるだけ早く対処することが必要になります。DV夫は高い依存性を持っていることが多く、配偶者に対して過度な依存を示します。
これは、配偶者に対するコントロール欲求と結びついています。
対応方法
・境界を設定する
DV夫の依存に対しては、明確な境界を設定し、自分の時間や空間を守ることが重要です。
・専門的な支援を受ける
依存性に対処するためには、専門的な支援が必要です。
カウンセリングやサポートグループを利用しましょう。
06まとめ
ドメスティックバイオレンス(DV)を行う夫には、いくつかの共通した特徴があります。
本記事では、外面が良い、人によって態度が変わる、不満や愚痴が多い、そして高い依存性といった典型的な行動パターンを取り上げました。
これらの特徴を理解することは、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を講じるための第一歩となります。
また、DV夫に対する具体的な対応方法として、専門家の支援を受けることや、証拠を集めること、さらにはオープンなコミュニケーションを心掛けることの重要性についても解説してきました。
DV被害に悩む方々が、本記事を通じて自らの状況を客観的に見つめ直し、必要な行動を取るきっかけとなることを願っています。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
古山あかり 先生
夫婦心理・家族心理講師
千葉県出身。東北大学大学院博士前期課程修了。臨床心理士と公認心理師の資格を持ち、首都圏公立学校のスクールカウンセラーや不妊カウンセリング、司法関係に携わる。神奈川県緊急支援対策チームスーパーバイザー。東京都千代田区でカウンセリングルーム「Hanacel」を運営。
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3-1夫を改心させたい場合
夫からDVを受けた場合、妻が取る選択肢は二つあります。ひとつは夫を改心させて、夫婦関係を改善させること。
特に子どもがいる場合や、離婚すると経済的に厳しい状態にある、まだ相手に愛情を感じている場合などはこの選択がよいこともあります。
もし相手との婚姻関係を継続したいという場合、相手のDVをやめさせることが必要です。
そのとき、まずやらなければならないことは、客観的にDVであることを認識させること。すでに述べたように、男性の中には自分がやっていることはDVではないと思い込んでいる人も少なくありません。
そのため、まず男性に自分の行動を認識させる必要があります。
このとき、夫に直接言うという方法もありますが、素直に聞いてもらえないという場合には、直接ではなく、手紙やメールで伝えるとよいでしょう。
また、カウンセラーなどの専門家に第三者として参加してもらうという方法もあります。それでもDVが続く場合には、心療内科を受診させる必要があります。
DVは暴力であると同時に心の病気でもあります。もしDVを止めさせたいなら適切な治療が必要です。
3-2別れたい場合
夫からDVを受けた場合、妻に与えられた二つ目の選択肢は離婚をするということです。
もし心療内科に夫を連れて行って、DVが止まればよいのですが、実際にはなかなか上手くいかないこともあります。また、それ以前に夫を心療内科に連れて行くことができないというケースも珍しくありません。
DVは自分自身だけでなく、子どもにも影響が出る行為。もしDVが続くような場合には離婚が最良の選択肢となります。
そのときにまず必要となるのは、被害者は自分だと認識すること。DV被害者の中には、自分が悪いから暴力を振るわれるのだという罪悪感を抱く人が少なくありませんが、実際には被害者に非があることはありません。
さらに暴力がひどい場合には、まず夫から距離を置くことが必要になります。もし中途半端な状態で離婚を切り出すと、身体に危険が及ぶことがあります。
その際、自治体の配偶者暴力支援センターに連絡する、警察に被害届を出すなどの方法があります。
DVの場合には、自分ひとりで対処しようとせず、公的機関の支援を求めるのがよいでしょう。
04DV夫との離婚手順
もし離婚という決断をしたときには、どのような手順で離婚の手続きを行えばよいのでしょうか。
4-1証拠を集める
DVを行う夫は外に対しては非常にイメージがよいこともあり、離婚がスムーズに進まないというケースがあります。
その場合、調停を申し立て、そこでも不調に終わった場合には裁判ということが必要です。
もし裁判になった場合、DVの証拠が求められます。
離婚を決断した場合、そのときに備えて証拠を集めておきましょう。
証拠としてはいつどのような暴力を与えられたかという日記や、相手にどんな暴言を吐かれたかといった録音が最適です。
また、直接暴力を受けた場合、傷やアザなどを撮影して保存しておくとよいでしょう。その他にも、病院を受診して診断書を受け取るという方法もあります。
4-2別居する
離婚が裁判で認められるためには、「夫婦関係が破綻していること」が重要になります。
もし別居している場合には、夫婦関係の破綻がスムーズに認められやすくなります。別居は夫からの暴力から逃れるためにも非常に重要。
自治体の配偶者暴力支援センターでは、住まいに関する相談も受け付けてくれるため、一度相談してみましょう。
4-3弁護士に相談、調停、裁判
離婚協議は本人同士で行うこともできますが、弁護士に依頼して交渉を行ってもらうこともできます。
弁護士に依頼すると、相手と顔を合わせる必要がないということが大きなメリット。
費用に関しても、法テラスなどに相談するとよいでしょう。
01DV 夫の特徴とは?
ドメスティックバイオレンス(DV)を行う夫には、いくつかの共通した特徴があります。
これらの特徴を理解することで、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を取るための第一歩となります。
ここでは、DV夫の特徴として、外面が良いこと、人によって態度が変わること、不満や愚痴が多いこと、そして依存性が高いことについて詳しく解説していきます。
1-1表向きは良い印象を与える
DV夫の多くは、外部から見ると非常に魅力的で、礼儀正しく、社交的な人物に見えることが多いです。
これは彼らが自分の暴力的な行動を隠し、周囲に良い印象を与えたいと考えているためです。
彼らは職場や友人関係では親切で頼りになる人物として認識されることが多く、周囲の人々は彼らが家庭内で暴力を振るうとは想像もしません。
1-1-1社会的な評価と家庭内の実態のギャップ
DV夫は、家庭内と外部での振る舞いに大きなギャップがあります。
外部では模範的な市民として振る舞う一方で、家庭内では暴力的で支配的な態度を取ります。
このギャップが被害者の孤立を深め、周囲からの理解や支援を得にくくする要因となります。
被害者は、外部の人々に夫の本性を理解してもらえないため、自分の苦しみを一人で抱え込むことが多いです。
1-2人によって態度が変わる行動パターン
DV夫は、相手によって態度を大きく変える特徴があります。
友人や同僚には親切で優しい一方で、配偶者に対しては厳しく攻撃的な態度を取ることが多いです。
この態度の変化は、DV夫が自分の力を誇示し、配偶者をコントロールしようとする一環として行われます。
1-2-1コントロールと操作の手法
DV夫は、配偶者をコントロールするためにさまざまな手法を駆使します。
例えば、外部では魅力的で友好的に振る舞うことで、配偶者が孤立し、他の人々からの支援を得にくくします。
また、配偶者に対しては怒りや恐怖を用いて支配し、自分の意のままに従わせようとします。
このような行動パターンは、被害者の心理的な安定を揺るがし、自尊心を低下させる原因です。
1-3不満や愚痴の多さ
DV夫は、日常生活において不満や愚痴を頻繁に口にすることが多いです。
彼らは自分のストレスや不満を配偶者にぶつけることで、精神的な負担を軽減しようとします。
このような行動は、配偶者に対して常に否定的な態度を取り、精神的な虐待を行う一環として現れます。
1-3-1不満と暴力の関連性
DV夫の不満や愚痴は、しばしば暴力的な行動に結びつきます。
彼らは、配偶者が自分の期待に応えないと感じると、その不満を暴力という形で表現します。
このような状況では、被害者は常に緊張を強いられ、夫の気分に左右される生活を送ることになります。
被害者は夫の不満を和らげるために、自分を犠牲にして努力することが多いですが、それでも夫の暴力的な行動を防ぐことは難しいです。
1-4高い依存性がもたらす影響
DV夫の中には、配偶者に対して異常に高い依存性を示す者もいます。
彼らは配偶者を自分の所有物のように扱い、配偶者が自分以外の誰かと関わることを許さないことが多いです。
このような依存性は、配偶者を束縛し、自由を奪う原因となります。
1-4-1依存性とコントロールの関係
DV夫の依存性は、しばしば支配欲と密接に関連しています。
彼らは配偶者が自分から離れることを恐れ、その恐れを克服するためにさらに厳しいコントロールを行います。
例えば、配偶者の行動を細かく監視し、友人や家族との接触を制限することがあります。
このような行動は、被害者の社会的な孤立を深め、自分自身の価値を見失わせる原因です。
02DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動
DV(ドメスティックバイオレンス)を行う夫は、配偶者に対してさまざまな形で暴力や虐待を行います。
これらの行動は、配偶者をコントロールし、支配するための手段として使われます。
ここでは、DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動について、束縛と支配の手段、無視を使った心理的虐待、厳しい批判とその影響、そして愛情表現の裏に潜むコントロールについて詳しく解説していきます。
2-1束縛と支配の手段
DV夫の主要な手法の一つは、配偶者を束縛し、支配することです。
彼らはさまざまな方法を用いて配偶者の行動を制限し、自分の支配下に置こうとします。
2-1-1行動の監視と制限
DV夫は、配偶者の行動を細かく監視し、自由な行動を制限することが多いです。
例えば、外出時にどこに行くのか、誰と会うのかを詳細に問いただし、場合によっては外出を許さないこともあります。
また、配偶者の携帯電話やメールをチェックし、プライバシーを侵害する行為も見られます。
このような行動は、配偶者を精神的に追い詰め、常に監視されているという感覚を植え付けることになります。
2-1-2経済的な束縛
経済的な束縛も、DV夫が用いる典型的な手段です。
彼らは配偶者が経済的に自立することを妨げるために、仕事を辞めさせたり、収入を管理したりします。
配偶者が自分の収入を自由に使えないようにすることで、経済的な依存状態を作り出し、自分から離れられないようにします。
これにより、配偶者は経済的に困窮し、自分自身の決定権を失うことになります。
2-2無視を使った心理的虐待
DV夫は、無視という形で心理的虐待を行うことがあります。
この行為は、配偶者に対して無関心を装い、精神的な苦痛を与えるものです。
2-2-1無視の戦術とその効果
無視の戦術は、DV夫が配偶者を心理的に追い詰めるために使う手法です。
例えば、配偶者が話しかけても返事をしない、意図的に存在を無視するなどの行動が含まれます。
このような無視は、配偶者に対して自分が価値のない存在だと思わせる効果があります。
無視され続けることで、配偶者は孤立感や自己否定感を強め、精神的に追い詰められていきます。
2-2-2長期的な影響
無視による心理的虐待は、長期的な影響を及ぼします。
配偶者は、常に無視されることで自己肯定感を失い、うつ病や不安障害を引き起こすリスクが高まります。
また、無視による孤立感は、配偶者が他者との関係を築く上での障害となり、社会的な孤立を深めてしまう可能性が高いです。
このような状況下では、配偶者が助けを求めることがさらに困難になります。
2-3厳しい批判とその影響
DV夫は、配偶者に対して厳しい批判を行うことが多いです。
この行為は、配偶者の自尊心を傷つけ、心理的に支配するための手段として用いられます。
2-3-1批判の具体例
厳しい批判の具体例としては、配偶者の外見や行動、家事のやり方などを執拗に非難することが挙げられます。
DV夫は、配偶者がどんなに努力しても満足することはなく、常に欠点を指摘し続けます。
これにより、配偶者は自己評価を下げ、自分に自信を持てなくなります。
2-3-2批判がもたらす心理的ダメージ
厳しい批判は、配偶者に深刻な心理的ダメージを与えます。
批判され続けることで、配偶者は自分が無価値な存在だと思い込むようになります。
このような心理状態は、配偶者の精神的健康に悪影響を及ぼし、うつ病や不安障害の原因です。
また、自己評価の低下は、配偶者がDVから抜け出すための行動を起こすことを妨げる要因となります。
2-4愛情表現の裏に潜むコントロール
DV夫は、愛情表現を通じて配偶者をコントロールしようとすることがあります。
彼らは「愛している」などの言葉を用いて、配偶者の感情を操るのです。
2-4-1偽りの愛情表現
DV夫は、時折愛情表現をすることで、配偶者を心理的に操作します。
例えば、暴力を振るった後に「愛している」「君が必要だ」といった言葉を使い、配偶者に罪悪感や混乱を与えることがあります。
これにより、配偶者は夫が本当に変わるのではないかという希望を持ち続け、離れる決断を先延ばしにしてしまうことが多いです。
2-4-2愛情と支配の混在
愛情表現と支配の混在は、DVの複雑さを象徴しています。
DV夫は、一見優しさや愛情を示しつつも、その実態は配偶者をコントロールするための手段に過ぎません。
このような愛情表現は、配偶者に対する心理的な束縛を強め、DVから抜け出すことを困難にします。
配偶者は愛情と暴力の間で揺れ動き、自分の感情や行動に対する自信を失うことになります。
03DV夫への対処法
ドメスティックバイオレンス(DV)の被害を受けている配偶者にとって、適切な対処法を知ることは非常に重要です。
DV夫に対する対処法には、夫を改心させるためのアプローチと、別れを決断する際のステップがあります。
それぞれの対処法について詳しく解説していきます。
3-1夫を改心させるためのアプローチ
DV夫を改心させることは非常に困難ですが、不可能ではありません。
適切なアプローチを取ることで、夫が自分の行動を見つめ直し、改善する可能性があります。
3-1-1専門家の支援を求める
DV夫を改心させるための最初のステップは、専門家の支援を求めることです。
心理カウンセラーやセラピストは、DV夫が自分の行動を理解し、改善するための助けとなります。
専門家の支援を受けることで、夫は暴力の根本原因に向き合い、適切な対処法を学べます。
3-1-2カウンセリングと治療プログラム
DV夫の多くは、自己の問題を認識していません。
そのため、カウンセリングや治療プログラムに参加することが重要です。
これらのプログラムは、夫が自己反省を行い、暴力の代わりに健全なコミュニケーション手法を学ぶ場を提供します。
カウンセリングや治療プログラムの成功には、夫自身の強い意志と配偶者の継続的なサポートが必要です。
3-1-3オープンなコミュニケーション
夫を改心させるためには、オープンなコミュニケーションが不可欠です。
配偶者は、夫に対して自分の感情や考えを率直に伝えることが重要です。
ただし、この際には冷静さを保ち、非攻撃的な態度で接することが求められます。
夫が自分の行動が配偶者にどのような影響を与えているかを理解することが、改心への第一歩となります。
3-2別れを決断する際のステップ
DV夫との関係を続けることが危険だと判断した場合、別れを決断することが重要です。
安全に別れるためには、慎重な計画と準備が必要です。
3-2-1安全な場所の確保
別れを決断する際には、まず安全な場所を確保することが最優先です。
友人や家族の家、シェルターなど、DV夫から物理的に距離を置ける場所に避難することが重要です。
避難先を決める際には、誰にも知られないように注意を払いましょう。
3-2-2証拠の収集
DV夫と別れる際には、暴力の証拠をしっかりと収集しておくことが重要です。
写真、録音、メール、メッセージなど、DVの証拠となるものを保存しておきます。
これらの証拠は、法的手続きを進める際に非常に有効です。
3-2-3法的手続きの準備
別れを決断した場合、法的手続きを進めるために弁護士に相談することが必要です。
DV被害者をサポートする弁護士は、配偶者の権利を守り、安全に別れるための手続きを支援します。
保護命令の申請や離婚手続きの進め方について、弁護士から具体的なアドバイスを受けられます。
3-2-4サポートネットワークの構築
DV夫と別れる際には、信頼できる友人や家族、支援団体のサポートを受けることが重要です。
精神的なサポートを得ることで、別れを決断する勇気と力を持てます。
また、支援団体は、被害者が安全に別れるためのリソースや情報を提供してくれます。
04DV夫との離婚手続き
ドメスティックバイオレンス(DV)夫との離婚は、非常に困難で複雑なプロセスです。
被害者の安全と法的権利を守るためには、慎重な準備と適切な手続きを踏むことが不可欠です。
ここでは、離婚に向けて証拠を集める方法、病院で診断書を取得する重要性、安全を確保するための別居、そして専門家に相談することの重要性について詳しく解説します。
4-1離婚に向けて証拠を集める方法
DV夫との離婚手続きを進めるには、まずDVの証拠をしっかりと集めることが重要です。
証拠が揃っていれば、法的手続きが円滑に進み、被害者の主張が裏付けられることになります。
4-1-1証拠の種類と具体例
DVの証拠には様々な種類があります。
主なものとしては以下のようなものが挙げられます。
・写真
身体的暴力による怪我の写真を撮っておくことが重要です。
できるだけ詳細に、異なる角度から撮影することが推奨されます。
・録音
DV夫の暴言や脅迫を録音することで、音声証拠を残せます。
録音機器やスマートフォンを使って記録しましょう。
・メールやメッセージ
DV夫からの脅迫や侮辱の内容が含まれるメールやメッセージは、重要な証拠となります。
これらのメッセージを保存し、プリントアウトしておくことが有効です。
・日記や記録
DVが発生した日時や内容を詳細に記録した日記やメモも証拠として有用です。
これにより、DVの継続性や頻度を証明できます。
4-2病院で診断書を取得する重要性
DVの被害を受けた場合、病院で診断書を取得することが重要です。
診断書は、身体的な被害を証明する公式な書類であり、法的手続きにおいて非常に有力な証拠となります。
4-2-1診断書の取得手順
DVによる怪我を負った場合、できるだけ早く病院を受診しましょう。
医師にDVの事実を正直に伝え、診断書を発行してもらいます。
この診断書には、怪我の詳細や治療の内容が記載されているため、後の法的手続きで重要な証拠として使用できます。
4-2-2精神的な影響も考慮
身体的な傷だけでなく、精神的な影響についても医師に相談することが重要です。
心理的なトラウマやストレス障害がある場合、精神科医やカウンセラーに診断書を発行してもらうことで、精神的被害を証明できます。
これにより、総合的な被害状況を法的に認めさせることが可能となります。
4-3安全を確保するための別居
DV夫との離婚を考える際には、まず自身の安全を確保することが最優先です。
危険な環境から離れるためには、別居が必要になることが多いです。
4-3-1別居先の選び方
別居先を選ぶ際には、DV夫からの接触を避けるために、安全な場所を選ぶことが重要です。
家族や友人の家、またはDV被害者を支援するシェルターなどが適しています。
できるだけDV夫に知られないように、秘密裏に移動することが望ましいです。
4-3-2別居中の注意点
別居中は、連絡手段を変更し、DV夫からの追跡を避けるために注意を払います。
携帯電話の番号やメールアドレスを変更し、SNSの設定を見直すことも重要です。
また、別居先の住所をDV夫に知られないようにするために、信頼できる人にのみ新しい住所を教えるようにしましょう。
4-4専門家に相談することの重要性
DV夫との離婚手続きを進めるには、専門家のサポートを受けることが非常に重要です。
弁護士やカウンセラー、支援団体などの専門家は、被害者の権利を守り、安全に手続きを進めるための重要な役割を果たします。
4-4-1弁護士の選び方
DVに精通した弁護士を選ぶことが重要です。
弁護士は、法的手続きの進め方や必要な書類の準備、裁判におけるサポートを提供してくれます。
信頼できる弁護士を見つけるためには、支援団体やカウンセラーからの紹介を受けることも有効です。
4-4-2支援団体の利用
DV被害者を支援する団体は、多くのリソースと情報を提供しています。
これらの団体は、安全な避難場所の提供や、法的手続きのサポート、精神的な支援を行っています。
支援団体に相談することで、自分一人では気づかない解決策やサポートを得られます。
05DV夫の適切な対応方法
DV夫に対する対応を行う際には、その特徴を理解し、それに基づいた対処法を取ることが重要です。
以下に、DV夫の一般的な特徴と、それに対する適切な対応方法を紹介します。
5-1外面が良く、他人には良い印象を与える
多くのDV夫は外面が良く、他人には非常に良い印象を与えることが多いです。
彼らは外では親切で魅力的に振る舞いますが、家庭内では暴力的な行動を取ります。
この特徴を理解することで、被害者はDV夫の二面性に気づき、外部の人々に自分の状況を正しく伝える重要性を認識できます。
対応方法
・信頼できる人に相談する
外面が良いDV夫に対しては、信頼できる友人や家族、専門家に自分の状況を詳細に伝えることが重要です。
・証拠を集める
外での良い印象に惑わされず、家庭内での暴力の証拠を集めることが必要です。
写真、録音、メッセージなどを記録しましょう。
5-2人によって態度を変える
DV夫は人によって態度を変えることが多いです。家族や親しい人には暴力的に振る舞う一方、他人には優しく接します。
この二重性は被害者に混乱を招きやすいため、そのパターンを理解することが重要です。
対応方法
・一貫した態度で接する
DV夫の態度の変化に対して、一貫した態度を保ち、自分の立場を明確にしましょう。
・専門家の助言を求める
態度の変化に対処するために、心理カウンセラーやセラピストの助言を受けることが効果的です。
5-3不満や愚痴が多い
DV夫は不満や愚痴を頻繁に口にすることが多く、その原因を配偶者や家庭環境に求めます。
これにより、配偶者は自分が悪いのではないかという自己疑念に陥りやすくなります。
対応方法
・感情に振り回されない
DV夫の不満や愚痴に対して、冷静に対応し、感情に振り回されないように心がけましょう。
・自尊心を保つ
自己疑念に陥らないよう、自分の価値を再確認し、自尊心を保つことが重要です。
5-4高い依存性がもたらす影響
DVは心身ともに大きな傷を負うだけでなく、将来にわたっても大きな影響が生まれるもの。もしDVを受けてしまったときには、できるだけ早く対処することが必要になります。DV夫は高い依存性を持っていることが多く、配偶者に対して過度な依存を示します。
これは、配偶者に対するコントロール欲求と結びついています。
対応方法
・境界を設定する
DV夫の依存に対しては、明確な境界を設定し、自分の時間や空間を守ることが重要です。
・専門的な支援を受ける
依存性に対処するためには、専門的な支援が必要です。
カウンセリングやサポートグループを利用しましょう。
06まとめ
ドメスティックバイオレンス(DV)を行う夫には、いくつかの共通した特徴があります。
本記事では、外面が良い、人によって態度が変わる、不満や愚痴が多い、そして高い依存性といった典型的な行動パターンを取り上げました。
これらの特徴を理解することは、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を講じるための第一歩となります。
また、DV夫に対する具体的な対応方法として、専門家の支援を受けることや、証拠を集めること、さらにはオープンなコミュニケーションを心掛けることの重要性についても解説してきました。
DV被害に悩む方々が、本記事を通じて自らの状況を客観的に見つめ直し、必要な行動を取るきっかけとなることを願っています。
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古山あかり 先生
夫婦心理・家族心理講師
千葉県出身。東北大学大学院博士前期課程修了。臨床心理士と公認心理師の資格を持ち、首都圏公立学校のスクールカウンセラーや不妊カウンセリング、司法関係に携わる。神奈川県緊急支援対策チームスーパーバイザー。東京都千代田区でカウンセリングルーム「Hanacel」を運営。
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4-1証拠を集める
DVを行う夫は外に対しては非常にイメージがよいこともあり、離婚がスムーズに進まないというケースがあります。
その場合、調停を申し立て、そこでも不調に終わった場合には裁判ということが必要です。
もし裁判になった場合、DVの証拠が求められます。
離婚を決断した場合、そのときに備えて証拠を集めておきましょう。
証拠としてはいつどのような暴力を与えられたかという日記や、相手にどんな暴言を吐かれたかといった録音が最適です。
また、直接暴力を受けた場合、傷やアザなどを撮影して保存しておくとよいでしょう。その他にも、病院を受診して診断書を受け取るという方法もあります。
4-2別居する
離婚が裁判で認められるためには、「夫婦関係が破綻していること」が重要になります。
もし別居している場合には、夫婦関係の破綻がスムーズに認められやすくなります。別居は夫からの暴力から逃れるためにも非常に重要。
自治体の配偶者暴力支援センターでは、住まいに関する相談も受け付けてくれるため、一度相談してみましょう。
4-3弁護士に相談、調停、裁判
離婚協議は本人同士で行うこともできますが、弁護士に依頼して交渉を行ってもらうこともできます。
弁護士に依頼すると、相手と顔を合わせる必要がないということが大きなメリット。
費用に関しても、法テラスなどに相談するとよいでしょう。
01DV 夫の特徴とは?
これらの特徴を理解することで、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を取るための第一歩となります。
ここでは、DV夫の特徴として、外面が良いこと、人によって態度が変わること、不満や愚痴が多いこと、そして依存性が高いことについて詳しく解説していきます。
1-1表向きは良い印象を与える
DV夫の多くは、外部から見ると非常に魅力的で、礼儀正しく、社交的な人物に見えることが多いです。
これは彼らが自分の暴力的な行動を隠し、周囲に良い印象を与えたいと考えているためです。
彼らは職場や友人関係では親切で頼りになる人物として認識されることが多く、周囲の人々は彼らが家庭内で暴力を振るうとは想像もしません。
1-1-1社会的な評価と家庭内の実態のギャップ
DV夫は、家庭内と外部での振る舞いに大きなギャップがあります。
外部では模範的な市民として振る舞う一方で、家庭内では暴力的で支配的な態度を取ります。
このギャップが被害者の孤立を深め、周囲からの理解や支援を得にくくする要因となります。
被害者は、外部の人々に夫の本性を理解してもらえないため、自分の苦しみを一人で抱え込むことが多いです。
1-2人によって態度が変わる行動パターン
DV夫は、相手によって態度を大きく変える特徴があります。
友人や同僚には親切で優しい一方で、配偶者に対しては厳しく攻撃的な態度を取ることが多いです。
この態度の変化は、DV夫が自分の力を誇示し、配偶者をコントロールしようとする一環として行われます。
1-2-1コントロールと操作の手法
DV夫は、配偶者をコントロールするためにさまざまな手法を駆使します。
例えば、外部では魅力的で友好的に振る舞うことで、配偶者が孤立し、他の人々からの支援を得にくくします。
また、配偶者に対しては怒りや恐怖を用いて支配し、自分の意のままに従わせようとします。
このような行動パターンは、被害者の心理的な安定を揺るがし、自尊心を低下させる原因です。
1-3不満や愚痴の多さ
DV夫は、日常生活において不満や愚痴を頻繁に口にすることが多いです。
彼らは自分のストレスや不満を配偶者にぶつけることで、精神的な負担を軽減しようとします。
このような行動は、配偶者に対して常に否定的な態度を取り、精神的な虐待を行う一環として現れます。
1-3-1不満と暴力の関連性
DV夫の不満や愚痴は、しばしば暴力的な行動に結びつきます。
彼らは、配偶者が自分の期待に応えないと感じると、その不満を暴力という形で表現します。
このような状況では、被害者は常に緊張を強いられ、夫の気分に左右される生活を送ることになります。
被害者は夫の不満を和らげるために、自分を犠牲にして努力することが多いですが、それでも夫の暴力的な行動を防ぐことは難しいです。
1-4高い依存性がもたらす影響
DV夫の中には、配偶者に対して異常に高い依存性を示す者もいます。
彼らは配偶者を自分の所有物のように扱い、配偶者が自分以外の誰かと関わることを許さないことが多いです。
このような依存性は、配偶者を束縛し、自由を奪う原因となります。
1-4-1依存性とコントロールの関係
DV夫の依存性は、しばしば支配欲と密接に関連しています。
彼らは配偶者が自分から離れることを恐れ、その恐れを克服するためにさらに厳しいコントロールを行います。
例えば、配偶者の行動を細かく監視し、友人や家族との接触を制限することがあります。
このような行動は、被害者の社会的な孤立を深め、自分自身の価値を見失わせる原因です。
02DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動
これらの行動は、配偶者をコントロールし、支配するための手段として使われます。
ここでは、DV夫が配偶者に対して行う具体的な行動について、束縛と支配の手段、無視を使った心理的虐待、厳しい批判とその影響、そして愛情表現の裏に潜むコントロールについて詳しく解説していきます。
2-1束縛と支配の手段
DV夫の主要な手法の一つは、配偶者を束縛し、支配することです。
彼らはさまざまな方法を用いて配偶者の行動を制限し、自分の支配下に置こうとします。
2-1-1行動の監視と制限
DV夫は、配偶者の行動を細かく監視し、自由な行動を制限することが多いです。
例えば、外出時にどこに行くのか、誰と会うのかを詳細に問いただし、場合によっては外出を許さないこともあります。
また、配偶者の携帯電話やメールをチェックし、プライバシーを侵害する行為も見られます。
このような行動は、配偶者を精神的に追い詰め、常に監視されているという感覚を植え付けることになります。
2-1-2経済的な束縛
経済的な束縛も、DV夫が用いる典型的な手段です。
彼らは配偶者が経済的に自立することを妨げるために、仕事を辞めさせたり、収入を管理したりします。
配偶者が自分の収入を自由に使えないようにすることで、経済的な依存状態を作り出し、自分から離れられないようにします。
これにより、配偶者は経済的に困窮し、自分自身の決定権を失うことになります。
2-2無視を使った心理的虐待
DV夫は、無視という形で心理的虐待を行うことがあります。
この行為は、配偶者に対して無関心を装い、精神的な苦痛を与えるものです。
2-2-1無視の戦術とその効果
無視の戦術は、DV夫が配偶者を心理的に追い詰めるために使う手法です。
例えば、配偶者が話しかけても返事をしない、意図的に存在を無視するなどの行動が含まれます。
このような無視は、配偶者に対して自分が価値のない存在だと思わせる効果があります。
無視され続けることで、配偶者は孤立感や自己否定感を強め、精神的に追い詰められていきます。
2-2-2長期的な影響
無視による心理的虐待は、長期的な影響を及ぼします。
配偶者は、常に無視されることで自己肯定感を失い、うつ病や不安障害を引き起こすリスクが高まります。
また、無視による孤立感は、配偶者が他者との関係を築く上での障害となり、社会的な孤立を深めてしまう可能性が高いです。
このような状況下では、配偶者が助けを求めることがさらに困難になります。
2-3厳しい批判とその影響
DV夫は、配偶者に対して厳しい批判を行うことが多いです。
この行為は、配偶者の自尊心を傷つけ、心理的に支配するための手段として用いられます。
2-3-1批判の具体例
厳しい批判の具体例としては、配偶者の外見や行動、家事のやり方などを執拗に非難することが挙げられます。
DV夫は、配偶者がどんなに努力しても満足することはなく、常に欠点を指摘し続けます。
これにより、配偶者は自己評価を下げ、自分に自信を持てなくなります。
2-3-2批判がもたらす心理的ダメージ
厳しい批判は、配偶者に深刻な心理的ダメージを与えます。
批判され続けることで、配偶者は自分が無価値な存在だと思い込むようになります。
このような心理状態は、配偶者の精神的健康に悪影響を及ぼし、うつ病や不安障害の原因です。
また、自己評価の低下は、配偶者がDVから抜け出すための行動を起こすことを妨げる要因となります。
2-4愛情表現の裏に潜むコントロール
DV夫は、愛情表現を通じて配偶者をコントロールしようとすることがあります。
彼らは「愛している」などの言葉を用いて、配偶者の感情を操るのです。
2-4-1偽りの愛情表現
DV夫は、時折愛情表現をすることで、配偶者を心理的に操作します。
例えば、暴力を振るった後に「愛している」「君が必要だ」といった言葉を使い、配偶者に罪悪感や混乱を与えることがあります。
これにより、配偶者は夫が本当に変わるのではないかという希望を持ち続け、離れる決断を先延ばしにしてしまうことが多いです。
2-4-2愛情と支配の混在
愛情表現と支配の混在は、DVの複雑さを象徴しています。
DV夫は、一見優しさや愛情を示しつつも、その実態は配偶者をコントロールするための手段に過ぎません。
このような愛情表現は、配偶者に対する心理的な束縛を強め、DVから抜け出すことを困難にします。
配偶者は愛情と暴力の間で揺れ動き、自分の感情や行動に対する自信を失うことになります。
03DV夫への対処法
DV夫に対する対処法には、夫を改心させるためのアプローチと、別れを決断する際のステップがあります。
それぞれの対処法について詳しく解説していきます。
3-1夫を改心させるためのアプローチ
DV夫を改心させることは非常に困難ですが、不可能ではありません。
適切なアプローチを取ることで、夫が自分の行動を見つめ直し、改善する可能性があります。
3-1-1専門家の支援を求める
DV夫を改心させるための最初のステップは、専門家の支援を求めることです。
心理カウンセラーやセラピストは、DV夫が自分の行動を理解し、改善するための助けとなります。
専門家の支援を受けることで、夫は暴力の根本原因に向き合い、適切な対処法を学べます。
3-1-2カウンセリングと治療プログラム
DV夫の多くは、自己の問題を認識していません。
そのため、カウンセリングや治療プログラムに参加することが重要です。
これらのプログラムは、夫が自己反省を行い、暴力の代わりに健全なコミュニケーション手法を学ぶ場を提供します。
カウンセリングや治療プログラムの成功には、夫自身の強い意志と配偶者の継続的なサポートが必要です。
3-1-3オープンなコミュニケーション
夫を改心させるためには、オープンなコミュニケーションが不可欠です。
配偶者は、夫に対して自分の感情や考えを率直に伝えることが重要です。
ただし、この際には冷静さを保ち、非攻撃的な態度で接することが求められます。
夫が自分の行動が配偶者にどのような影響を与えているかを理解することが、改心への第一歩となります。
3-2別れを決断する際のステップ
DV夫との関係を続けることが危険だと判断した場合、別れを決断することが重要です。
安全に別れるためには、慎重な計画と準備が必要です。
3-2-1安全な場所の確保
別れを決断する際には、まず安全な場所を確保することが最優先です。
友人や家族の家、シェルターなど、DV夫から物理的に距離を置ける場所に避難することが重要です。
避難先を決める際には、誰にも知られないように注意を払いましょう。
3-2-2証拠の収集
DV夫と別れる際には、暴力の証拠をしっかりと収集しておくことが重要です。
写真、録音、メール、メッセージなど、DVの証拠となるものを保存しておきます。
これらの証拠は、法的手続きを進める際に非常に有効です。
3-2-3法的手続きの準備
別れを決断した場合、法的手続きを進めるために弁護士に相談することが必要です。
DV被害者をサポートする弁護士は、配偶者の権利を守り、安全に別れるための手続きを支援します。
保護命令の申請や離婚手続きの進め方について、弁護士から具体的なアドバイスを受けられます。
3-2-4サポートネットワークの構築
DV夫と別れる際には、信頼できる友人や家族、支援団体のサポートを受けることが重要です。
精神的なサポートを得ることで、別れを決断する勇気と力を持てます。
また、支援団体は、被害者が安全に別れるためのリソースや情報を提供してくれます。
04DV夫との離婚手続き
被害者の安全と法的権利を守るためには、慎重な準備と適切な手続きを踏むことが不可欠です。
ここでは、離婚に向けて証拠を集める方法、病院で診断書を取得する重要性、安全を確保するための別居、そして専門家に相談することの重要性について詳しく解説します。
4-1離婚に向けて証拠を集める方法
DV夫との離婚手続きを進めるには、まずDVの証拠をしっかりと集めることが重要です。
証拠が揃っていれば、法的手続きが円滑に進み、被害者の主張が裏付けられることになります。
4-1-1証拠の種類と具体例
DVの証拠には様々な種類があります。
主なものとしては以下のようなものが挙げられます。
・写真
身体的暴力による怪我の写真を撮っておくことが重要です。
できるだけ詳細に、異なる角度から撮影することが推奨されます。
・録音
DV夫の暴言や脅迫を録音することで、音声証拠を残せます。
録音機器やスマートフォンを使って記録しましょう。
・メールやメッセージ
DV夫からの脅迫や侮辱の内容が含まれるメールやメッセージは、重要な証拠となります。
これらのメッセージを保存し、プリントアウトしておくことが有効です。
・日記や記録
DVが発生した日時や内容を詳細に記録した日記やメモも証拠として有用です。
これにより、DVの継続性や頻度を証明できます。
4-2病院で診断書を取得する重要性
DVの被害を受けた場合、病院で診断書を取得することが重要です。
診断書は、身体的な被害を証明する公式な書類であり、法的手続きにおいて非常に有力な証拠となります。
4-2-1診断書の取得手順
DVによる怪我を負った場合、できるだけ早く病院を受診しましょう。
医師にDVの事実を正直に伝え、診断書を発行してもらいます。
この診断書には、怪我の詳細や治療の内容が記載されているため、後の法的手続きで重要な証拠として使用できます。
4-2-2精神的な影響も考慮
身体的な傷だけでなく、精神的な影響についても医師に相談することが重要です。
心理的なトラウマやストレス障害がある場合、精神科医やカウンセラーに診断書を発行してもらうことで、精神的被害を証明できます。
これにより、総合的な被害状況を法的に認めさせることが可能となります。
4-3安全を確保するための別居
DV夫との離婚を考える際には、まず自身の安全を確保することが最優先です。
危険な環境から離れるためには、別居が必要になることが多いです。
4-3-1別居先の選び方
別居先を選ぶ際には、DV夫からの接触を避けるために、安全な場所を選ぶことが重要です。
家族や友人の家、またはDV被害者を支援するシェルターなどが適しています。
できるだけDV夫に知られないように、秘密裏に移動することが望ましいです。
4-3-2別居中の注意点
別居中は、連絡手段を変更し、DV夫からの追跡を避けるために注意を払います。
携帯電話の番号やメールアドレスを変更し、SNSの設定を見直すことも重要です。
また、別居先の住所をDV夫に知られないようにするために、信頼できる人にのみ新しい住所を教えるようにしましょう。
4-4専門家に相談することの重要性
DV夫との離婚手続きを進めるには、専門家のサポートを受けることが非常に重要です。
弁護士やカウンセラー、支援団体などの専門家は、被害者の権利を守り、安全に手続きを進めるための重要な役割を果たします。
4-4-1弁護士の選び方
DVに精通した弁護士を選ぶことが重要です。
弁護士は、法的手続きの進め方や必要な書類の準備、裁判におけるサポートを提供してくれます。
信頼できる弁護士を見つけるためには、支援団体やカウンセラーからの紹介を受けることも有効です。
4-4-2支援団体の利用
DV被害者を支援する団体は、多くのリソースと情報を提供しています。
これらの団体は、安全な避難場所の提供や、法的手続きのサポート、精神的な支援を行っています。
支援団体に相談することで、自分一人では気づかない解決策やサポートを得られます。
05DV夫の適切な対応方法
以下に、DV夫の一般的な特徴と、それに対する適切な対応方法を紹介します。
5-1外面が良く、他人には良い印象を与える
多くのDV夫は外面が良く、他人には非常に良い印象を与えることが多いです。
彼らは外では親切で魅力的に振る舞いますが、家庭内では暴力的な行動を取ります。
この特徴を理解することで、被害者はDV夫の二面性に気づき、外部の人々に自分の状況を正しく伝える重要性を認識できます。
対応方法
・信頼できる人に相談する
外面が良いDV夫に対しては、信頼できる友人や家族、専門家に自分の状況を詳細に伝えることが重要です。
・証拠を集める
外での良い印象に惑わされず、家庭内での暴力の証拠を集めることが必要です。
写真、録音、メッセージなどを記録しましょう。
5-2人によって態度を変える
DV夫は人によって態度を変えることが多いです。家族や親しい人には暴力的に振る舞う一方、他人には優しく接します。
この二重性は被害者に混乱を招きやすいため、そのパターンを理解することが重要です。
対応方法
・一貫した態度で接する
DV夫の態度の変化に対して、一貫した態度を保ち、自分の立場を明確にしましょう。
・専門家の助言を求める
態度の変化に対処するために、心理カウンセラーやセラピストの助言を受けることが効果的です。
5-3不満や愚痴が多い
DV夫は不満や愚痴を頻繁に口にすることが多く、その原因を配偶者や家庭環境に求めます。
これにより、配偶者は自分が悪いのではないかという自己疑念に陥りやすくなります。
対応方法
・感情に振り回されない
DV夫の不満や愚痴に対して、冷静に対応し、感情に振り回されないように心がけましょう。
・自尊心を保つ
自己疑念に陥らないよう、自分の価値を再確認し、自尊心を保つことが重要です。
5-4高い依存性がもたらす影響
DVは心身ともに大きな傷を負うだけでなく、将来にわたっても大きな影響が生まれるもの。もしDVを受けてしまったときには、できるだけ早く対処することが必要になります。DV夫は高い依存性を持っていることが多く、配偶者に対して過度な依存を示します。
これは、配偶者に対するコントロール欲求と結びついています。
対応方法
・境界を設定する
DV夫の依存に対しては、明確な境界を設定し、自分の時間や空間を守ることが重要です。
・専門的な支援を受ける
依存性に対処するためには、専門的な支援が必要です。
カウンセリングやサポートグループを利用しましょう。
06まとめ
本記事では、外面が良い、人によって態度が変わる、不満や愚痴が多い、そして高い依存性といった典型的な行動パターンを取り上げました。
これらの特徴を理解することは、被害者が早期に異常に気づき、適切な対策を講じるための第一歩となります。
また、DV夫に対する具体的な対応方法として、専門家の支援を受けることや、証拠を集めること、さらにはオープンなコミュニケーションを心掛けることの重要性についても解説してきました。
DV被害に悩む方々が、本記事を通じて自らの状況を客観的に見つめ直し、必要な行動を取るきっかけとなることを願っています。
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- 乳幼児に多いブランケット症候群とは?原因と解決策
- 離婚するべき?DV夫の特徴と対処法について
- DVの種類と被害者への影響を徹底解説
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