夫婦カウンセリングの効果について
どれほど仲の良い夫婦でも、ケンカや意見の違いなどからトラブルに発展することは珍しくありません。しかし、対処を誤ると深刻な問題に発展しかねないのが夫婦間トラブルの難しいところ。そんなときに役立つのは夫婦カウンセリングです。今回は夫婦カウンセリングのやり方や効果などについてご紹介します。

- 目次
- 1. 夫婦カウンセリングとは?
- 1-1. 夫婦で一緒にうけるカウンセリング
- 1-2. 夫婦間の問題を解決する
- 2. 夫婦カウンセリングでえられる効果
- 2-1. きちんと話し合う機会を得られる
- 2-2. お互いの本音を聞くことができる
- 2-3. 仲裁が入ることで冷静な話し合いができる
- 3. 夫婦カウンセリングのおこない方
- 3-1. 2人で一緒にうけるのが基本
- 3-2. カウンセリングシートに記入
- 3-3. カウンセラーが問題点を分析
- 3-4. 夫婦の目標、解決先を定める
- 3-5. 夫婦カウンセリングの相談対象
- 4. カウンセリングを受ける時の注意点
- 4-1. カウンセリングを占いと混同しない
- 4-2. 相手の話をきちんと聞く
- 4-3. 客観的に事実を伝える
- 5. まとめ
01夫婦カウンセリングとは?
1-1夫婦で一緒にうけるカウンセリング
「夫婦カウンセリング」とは、夫婦間で起きた問題を解決するため、夫婦で一緒になって受けるカウンセリングのことです。
夫婦間の問題はプライベートなものですが、二人だけで解決しようとすると、それぞれが感情的になってしまうこともあります。しかし、夫婦カウンセリングでは人間の心理やコミュニケーションのスペシャリストであるカウンセラーが共に問題に立ち向かってくれます。
1-2夫婦間の問題を解決する
夫婦カウンセリングの大きな目的は、夫婦間の問題を解決することです。そこで大きな役割を果たすのがカウンセラーですが、カウンセラーが解決策を提示したり、「こうしろ」と命令することはありません。
カウンセラーは夫婦のコミュニケーションをサポートすること。夫婦間のコミュニケーションをスムーズに進めることで、自分たちが問題を解決することを目指すのが夫婦カウンセリングです。
02夫婦カウンセリングでえられる効果
2-1きちんと話し合う機会を得られる
夫婦カウンセリングの最大の効果は、「きちんと話し合う機会を得られる」ということ。
実は夫婦間で話し合うというのは意外に難しいもの。問題があることには気づいていても、仕事や育児、家事など、やらなければならないことに追われてしまうと、どうしても話し合いも中途半端になってしまいます。
また、夫婦の中には、性格の違いによって話し合おうとしてもすぐにケンカになってしまう、どちらかが黙り込んで話し合いにならないなど、スムーズに話し合いが進まない状態に陥ってしまうこともあります。
しかし夫婦カウンセリングの場合、きちんと時間を区切り、その場を設けて話し合いが行われるため、家庭での話し合いよりも突っ込んだ意見を交わすことが可能になります。
2-2お互いの本音を聞くことができる
夫婦というのは非常に近い存在ですが、だからといって常に本音を口にしているとは限りません。照れ臭い、今さら口にすることではない、言葉にしなくても分かってくれるなど、夫婦ならではの思い込みがコミュニケーションを阻んでしまうことも珍しくありません。
また、人によっては長く夫婦生活を続けていくうちに自分の本音がどのようなものなのか分からなくなってしまうというケースも珍しくありません。
夫婦カウンセリングでは、心理学の専門知識を持ったカウンセラーがサポートしてくれるため、普段思っていても話せなかったことや、なかなか言葉にすることが難しかった正直な気持ちを話すことができます。
2-3仲裁が入ることで冷静な話し合いができる
夫婦で話し合うときの最大の問題が、ついつい感情的になってしまうということ。そのため、最初は話し合おうと思っていても、最後はケンカになってしまうという夫婦も少なくありません。
しかし、夫婦カウンセリングの場合、常にカウンセラーが同席、話が脱線しそうになったり、どちらかが感情的になりそうになるたび、話を元に戻してくれます。
また、第三者の目を意識することは、自分自身が冷静になるきっかけにもなります。もしこの第三者が、夫の家族や妻の友人など、どちらかに関係の深い人である場合、ついつい敵か味方のどちらかになってしまいますが、カウンセラーはあくまでも公正中立の存在。
そのため、どちらかの意見に偏ることなく、きちんと話し合いを進めることができます。
03夫婦カウンセリングのおこない方
3-12人で一緒にうけるのが基本
夫婦カウンセリングの基本は、夫婦二人で一緒に受けるのが基本です。もちろん、場合によっては夫や妻のどちらかから話を聞くこともありますが、カウンセリングの目的はあくまで夫婦の力で問題を解決すること。
そのため、二人が一緒にカウンセリングを受けることが重要となります。
3-2カウンセリングシートに記入
多くの場合、夫婦カウンセリングでは最初にカウンセリングシートと呼ばれるものへの記入を行います。
これは夫婦のそれぞれが、「今現在どのような問題があると感じているのか」「今後どうしたいのか」といった内容を記入するもの。
先ほど、夫婦カウンセリングの基本は二人で一緒に受けると述べましたが、カウンセリングシートへの記入は夫と妻のそれぞれが個別に行うことが多いようです。
また、カウンセリングシートは質問に答えるという形式だけでなく、自由に記述するものもあります。
3-3カウンセラーが問題点を分析
カウンセリングシートへの記入が終わったら、次にカウンセラーがカウンセリングシートを元に問題点を分析します。
分析については、夫婦間の考え方にどの程度のギャップがあるのか、日常生活のコミュニケーションの程度はどれぐらいか、夫婦間の力関係はどのようなものかといった点を中心に行われます。
また、夫婦間の状況だけでなく、夫婦の経済的な状況なども考えて、夫婦にとってどのような着地点がベストかなどを分析します。
3-4夫婦の目標、解決先を定める
最後に行われるのは、夫婦カウンセリングの目標を明確にすることです。
この目標を達成するために夫婦がどのような行動を取るべきなのかということをカウンセラーがアドバイスします。
このとき、カウンセラーが行うのはあくまでもアドバイス。実際の行動は夫婦それぞれに任せられます。
また、夫婦の状況によっては関係修復だけでなく、離婚も視野に入れてカウンセリングが続けられることもあります。
3-5夫婦カウンセリングの相談対象
夫婦間の問題には様々なものがあります。では夫婦カウンセリングが相談の対象としている問題にはどのようなものがあるのでしょうか。
まず夫婦間で問題になりがちなのが育児。最近では、育児に参加する男性も増えてはいますが、全体から見ればまだまだ少数派。また、男性側は育児に参加していると思っていても、女性から見ると不十分なことも少なくありません。そこで生まれるギャップを夫婦カウンセリングは改善に導きます。
また、浮気なども夫婦カウンセリングで多い相談。特に浮気の問題は感情的になりがちで冷静な話し合いが難しいもの。そういった問題にも夫婦カウンセリングは最適です。
04カウンセリングを受ける時の注意点
4-1カウンセリングを占いと混同しない
夫婦カウンセリングの間違いとして多いのが、占いなどと混同してしまうこと。占いと夫婦カウンセリングは根本的に異なるものです。
4-2相手の話をきちんと聞く
夫婦間で話し合うとき、相手の話をさえぎってしまうことがありますが、そうすると話し合いは進みません。まずは相手の話にきちんと耳を傾けましょう。
4-3客観的に事実を伝える
どのような人でも、感情的になってしまうことはありますが、まずカウンセリングでは客観的に事実を伝えることが重要です。
05まとめ
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