食事介助の方法とは?目的や注意点を徹底解説
食事介助とは、自力で食事ができない高齢者や障がい者の方々に、適切な支援を行うことです。
目的は、安全かつ穏やかに食事を摂取してもらい、栄養状態の維持・改善を図ることです。
注意点としては、誤嚥や窒息の防止、コミュニケーションの大切さ、食事量の把握などが挙げられます。
介助者は利用者の状態に合わせて柔軟に対応し、利用者の尊厳を守りながら、安全で快適な食事時間を過ごせるよう支援することが重要です。
高齢者の食事は何を食べるのかと同じように、どうやって食べさせるかが重要になります。上手に食事の介助を行うことは、高齢者の食欲増進や食事を楽しむ姿勢にもつながるもの。今回は効果的な食事介助の方法や注意点についてご紹介します。

- 目次
- 1. 食事介助の目的とは?
- 1-1. 高齢者や障害者の自立支援
- 1-2. 誤嚥予防
- 1-3. 栄養状態の改善
- 2. 食事前の介助準備
- 2-1. 食事の確認と準備
- 2-2. 介助用具の準備
- 2-3. 利用者の体位調整
- 3. 食事介助の基本的な手順
- 3-1. 食事の介助
- 3-2. コミュニケーションの取り方
- 3-3. 食事中の観察ポイント
- 4. 食事介助時の注意点
- 4-1. 利用者のペースに合わせる
- 4-2. 適切な食形態の選択
- 4-3. 衛生管理の徹底
- 5. 事例に見る食事介助のポイント
- 5-1. 認知症高齢者への対応
- 5-2. 嚥下障害のある利用者への対応
- 5-3. 拒否のある利用者への対応
- 6. 食事介助とは?
- 7. 食事介助の目的
- 8. 食事前の介助準備
- 9. 食事中の介助方法のポイント
- 10. 食事介助の注意点
- 11. まとめ
01食事介助の目的とは?
1-1高齢者や障害者の自立支援
自力で食事をすることが難しくなった場合、適切な介助を行うことで、安全かつ豊かな食生活を送ることができます。 食事は単に栄養を取るだけではなく、楽しみや生きる喜びにもつながる大切な活動です。 食事介助の目的は、利用者の尊厳を損なわずに、自立した食事ができるようサポートすることです。 具体的には、以下のような点が重要になります。 ・栄養状態の維持・改善 適切な食事量と内容を提供し、利用者の健康を支えます。 ・誤嚥・窒息の予防 食事中の安全に十分配慮し、事故防止に努めます。 ・コミュニケーションの促進 食事の場は利用者とのコミュニケーションを深める良い機会です。 ・楽しい食事時間の提供 利用者が食事を楽しめるよう、雰囲気づくりや嗜好への配慮も大切です。 このように、食事介助を通して利用者の自立と生活の質の向上を目指すのが、この支援の本来の目的なのです。
1-1誤嚥予防
食事介助における最も重要な目的の1つは、利用者の誤嚥を予防することです。 誤嚥とは、食べ物や飲み物が気道に入ってしまう状態で、深刻な健康被害につながるリスクがあります。 高齢者や障害のある方々は、加齢や疾患による嚥下機能の低下から、誤嚥を起こしやすい傾向にあります。 適切な食事介助を行わないと、窒息や肺炎などの重大な合併症を引き起こす可能性があるでしょう。 そのため、食事介助の際は常に誤嚥予防に最大限の注意を払う必要があります。 具体的な対策としては、以下のようなことが重要です。 ・食べ物の形態や量を利用者の嚥下機能に合わせて調整する ・体位の工夫(上体を起こすなど)で誤嚥リスクを下げる ・水分補給は小分けにするなど、無理のない形で実施する ・咀嚼・嚥下の状況を注意深く観察し、異変があれば直ちに対応する また、介助者自身の技術向上や、利用者の状態変化に合わせた柔軟な対応も欠かせません。 このように、食事介助における誤嚥予防は利用者の生命と健康に直結する重要な課題なのです。 介助者は常に最大限の注意を払い、利用者の安全を守ることが何より優先されます。
1-1栄養状態の改善
食事介助の重要な目的の1つは、高齢者や障害のある利用者の栄養状態を改善することです。 適切な食事の提供は、利用者の健康維持や疾病予防に直結する大変重要な支援です。 加齢に伴う身体機能の低下や疾患の影響により、自力での食事が困難になることがあります。 そのような場合、介助者が利用者の嗜好や嚥下機能に合わせて食事を提供することで、以下のような効果が期待できます。 ・必要な栄養素を確実に摂取できる ・低栄養状態の改善や予防につながる ・免疫力の向上や疾病の重症化を抑制できる ・筋力維持や体重管理に役立つ ・食事の楽しみを取り戻し、QOLの向上にも寄与する そのためには、利用者の既往歴や嗜好、嚥下機能などを十分に把握し、きめ細かな対応が必要となるでしょう。 食事の形態や分量、提供方法を工夫することで、楽しみながら必要な栄養を摂取できるよう支援します。 このように、食事介助は単なる栄養補給にとどまらず、利用者の健康維持や生活の質の向上にもつながる重要な支援なのです。
01食事前の介助準備
1-1食事の確認と準備
食事介助を行う前に、介助者が事前にしっかりと準備を行うことが重要です。 利用者の健康と安全を守るためには、食事の内容や利用者の状況を十分に確認し、適切な介助を行う必要があります。 まず、初めに、その日の食事メニューや内容を確認します。利用者の嗜好や食事形態、栄養状態に合わせて、適切な食事が提供されているかどうかをチェックし、必要に応じて、食事の形態を刻み食やペースト食に変更するなど、利用者の状況に合わせた調整を行います。 次に、利用者の介護記録や申し送りノートなどから、その日の利用者の体調や嚥下機能の状態を確認します。 体調不良がある場合は、医療関係者と連携して適切な対応を検討する必要があるでしょう。 さらに、食事介助に必要な物品(食器、介助用具など)を用意し、介助の場所や動線を確認します。 利用者の安全と快適性を最大限に考慮した環境設定を行います。 このように、食事介助の前に利用者の状況と食事内容を十分に把握し、必要な準備を整えることで、安全で質の高い食事介助を提供することができるでしょう。 介助者のきめ細かな事前準備が、利用者の健康と生活の質の維持・向上につながるのです。
1-1介助用具の準備
食事介助を行う際、安全で円滑な介助を行うためには、様々な介助用具の準備が欠かせません。 利用者の状況に合わせて、必要な用具を適切に選択し、十分に準備しておくことが重要です。 まずは、食事の形態に合わせた食器の用意が必要です。 利用者の嚥下機能や摂食動作に合わせて、深めの皿やスプーン、フォークなどを選択します。 食べやすさや安全性を考慮して、入れ替え可能な仕切り皿やノンスリップ加工の食器の使用なども検討します。 次に、食事中の姿勢保持に役立つ用具を準備します。背もたれ付きの椅子や車いすクッション、テーブルの高さ調整など、利用者の体型や座位保持能力に合わせて対応します。 また、介助者の作業性を高めるために、リーチしやすい位置にテーブルを設置したり、介助台を活用するなどの工夫も大切です。 さらに、誤嚥予防のための用具として、吸引器や止血剤、手指消毒液などを準備しておきます。 緊急時に速やかに対応できるよう、必ず使用可能な状態にしておく必要があるでしょう。 このように、食事介助に必要な様々な用具を、利用者の状況に合わせて適切に準備することで、安全で質の高い介助が実現できるのです。
1-1利用者の体位調整
食事介助において、利用者の体位調整は非常に重要な準備作業です。 適切な姿勢を保持することで、安全に食事を摂取できるだけでなく、誤嚥の予防にも効果的です。 まず、初めに、利用者の座位保持能力を確認します。椅子に座る場合は、背もたれや足元の支えがしっかりと確保されるよう、車いすやクッションなどを活用して体を安定させ、立位の場合は、歩行器や手すりを使って体重移動を補助し、転倒のリスクを最小限に抑えます。 次に、利用者の頸部と体幹の角度を調整します。 頸部は前屈位となり、咽頭への食塊の流れが良好になるよう配慮し、体幹は適度な直立位を保ち、胃内容物の逆流を防ぐことも重要です。 さらに、利用者の上肢の位置も調整します。 肘掛けやテーブルの高さを利用者の体型に合わせて設定し、上肢が安定した状態で食事が行えるようにします。 このように、利用者の体位を適切に調整することで、安全な食事摂取と誤嚥予防につなげることができるのです。
01食事介助の基本的な手順
1-1食事の介助
介助前に利用者の体位を確認し、必要に応じて調整し、利用者が楽な姿勢で食事できるよう、クッションの使用や車いすの角度調整などを行います。 次に、食事の形態や食器、介助用具を確認します。利用者の嚥下機能や咀嚼能力に合わせて、ミキサー粥やトロミ剤の使用など、適切な食事形態を選択します。 また、利用者の手指の動きや握力を考慮し、食べやすい食器を用意します。 食事の提供時は、介助者が利用者の顔の正面に立ち、スプーンの先端が見渡せる位置で行えるでしょう。 口腔内の食べ残しがないよう、介助の度に口角をチェックしながら、ゆっくりとしたテンポで食事を進めます。 利用者の咳き込みや食べ残し、表情の変化など、誤嚥のサインに注意を払い、必要に応じて一時中断するなどの対応をします。 また、水分補給も適宜行い、脱水予防にも配慮します。
1-1コミュニケーションの取り方
利用者の認知機能や意思疎通の状態を確認し、言語理解や表出が難しい場合は、表情やしぐさ、発声などから意思を汲み取るよう心がけましょう。 そして、食事の開始前には、利用者の名前を呼んで注意を引き、今から食事をするという旨を伝えます。 食事中は、利用者の表情や行動を注意深く観察し、むせや食べ残しなどの異変があれば、すぐに対応できるよう配慮します。 また、食事のテンポや一口量、休憩の必要性など、利用者の反応を確認しながら、柔軟に調整していき、利用者が食事に集中できるよう、会話は控えめにし、必要最小限にとどめましょう。 食事が終わったら、口腔ケアの必要性や、次の予定などを利用者に伝えます。 利用者から質問や要望がある場合は、丁寧に応答し、利用者の不安や疑問を解消するよう努めます。 このように、利用者の状態に合わせて、適切なタイミングや方法でコミュニケーションを取ることが重要です。 利用者の反応を注意深く観察し、安全と快適性を最優先した食事介助につなげていきましょう。
1-1食事中の観察ポイント
利用者の表情や発声、仕草を観察し、苦痛の徴候がないかを確認します。 むせや咳き込み、嚥下の困難さなどは、誤嚥のサインになる可能性があるため、注意深く監視します。 次に、食事の進行状況を確認し、利用者が食事に集中できているか、食べ残しがないか、摂取量は適切かなどを確認し、必要に応じて介助方法を調整しましょう。 利用者の姿勢も重要です。正しい姿勢を維持できているか、体重移動はスムーズに行えているかなどをチェックし、体位の調整が必要であれば適切に対応します。 さらに、利用者の水分摂取状況も注視します。食事中の水分補給は、脱水予防に効果的です。 利用者の嗜好や嚥下機能に合わせた水分形態を提供し、適量の摂取ができているかを確認します。 これらの観察ポイントを意識しながら、利用者の状態変化に即座に気づき、適切な介助を行うことが大切です。 利用者の安全と快適性を最優先に、細やかな観察と柔軟な対応を心がけましょう。
01食事介助時の注意点
1-1利用者のペースに合わせる
利用者の身体機能や認知機能、嗜好などは個人差が大きいため、一律の介助方法では適切な支援ができません。 利用者の状態に合わせて、食事のテンポや一口量、休憩の頻度などを柔軟に調整する必要があります。 例えば、嚥下機能が低下している利用者には、ゆっくりとした速度で小さな量を提供することで、安全に食事を摂取できるようサポートします。 一方で、認知機能が低下した利用者には、食事のタイミングや順序を理解しやすいよう、適切な声かけや説明を心がける必要があるでしょう。 また、利用者のペースに合わせることで、ストレスや焦燥感を和らげることができます。 焦って食事を進めると、利用者の疲労や嫌悪感を招く可能性があるため、利用者の反応を見守りながら、ゆっくりとしたテンポで食事を進めていきましょう。 そして何より、利用者の尊厳と自立性を尊重することが何よりも重要です。 食事は生活の基本的な営みであり、利用者自らが主体的に取り組めるよう、寛容な姿勢で支援することが求められます。 このように、利用者のペースに合わせた柔軟な介助は、利用者の安全と快適性を高めるだけでなく、その尊厳を守ることにもつながり、食事介助においては、この点を常に意識して対応していきましょう。
1-1適切な食形態の選択
利用者の嚥下機能を的確に把握することが必要です。 嚥下機能が低下している場合、固形物の摂取が困難であり、誤嚥のリスクが高くなります。 そのため、ミキサー粥やとろみ水など、利用者の嚥下能力に合わせた食形態を選択することが重要です。 次に、利用者の咀嚼機能も考慮する必要があり、咀嚼力が低下している場合、固形物の細かさや硬さに配慮が必要です。 全粥やなめらかなムース状の食事、さらには刻み食など、利用者の咀嚼能力に合わせた調整が求められます。 さらに、利用者の嗜好や食べやすさも考慮すべきです。 利用者が好む食べ物を提供し、見た目や香り、食感にも配慮することで、食事への意欲を高めることができます。 また、利用者の手指機能に合わせて、食事の形態を工夫することで、自立した摂食を支援することもできます。 加えて、水分補給も重要です。乾燥した食事では嚥下が困難になるため、食事にとろみをつけたり、別途水分を提供したりするなど、適切な水分バランスを維持することが重要です。
1-1衛生管理の徹底
手洗いの徹底が不可欠です。食事の前後はもちろん、介助の途中でも必要に応じて手洗いを行い、清潔な状態を維持しましょう。 特に、利用者の口腔内や食器、食事用具に触れる前後は、石鹸と流水で丁寧に手を洗うことが重要です。 次に、調理や盛り付け、配膳の際の衛生管理にも細心の注意を払う必要があります。 調理器具や食器、テーブルなどの清潔さを保ち、食品の取り扱いにも十分な注意を払い、交叉汚染を防ぐため、生鮮食品と加工食品を分けて扱うなど、適切な区分けも重要です。 また、利用者個人の食器や食事用具は、使い終わった後に適切に洗浄・消毒し、清潔に保ちます。 食事介助を行う際は、利用者ごとに専用の食器や使い捨ての食事用具を使うことをおすすめします。 さらに、食事の温度管理にも留意が必要です。細菌の増殖を抑えるため、温かい料理は温かいうちに、冷たい料理は冷たいうちに提供することが重要です。
01事例に見る食事介助のポイント
1-1認知症高齢者への対応
認知症高齢者への食事介助においては、利用者の特性を理解し、適切な対応を行うことが重要です。 以下に事例を参考に、認知症高齢者への食事介助のポイントを説明します。 事例:Aさん(85歳、中等度の認知症)は、食事中に頻繁に机から立ち上がり、落ち着きがない様子が見られます。 また、左手で食事を掴んで口に運ぶ様子が観察されます。 この事例から、以下のような対応が考えられるでしょう。 まず、Aさんの落ち着きのなさは認知症によるものであり、焦らずに寄り添うことが重要です。 食事の際は、ゆっくりとした口調で声をかけ、必要に応じて手を添えるなど、Aさんが安心して食事に取り組めるよう支援することが求められます。 また、左手で食事を掴む様子からは、利用者の手指機能の低下が伺えます。 そのため、使いやすい形状のスプーンやフォークの使用、食事を小分けにするなど、Aさんの身体機能に配慮した食事形態の工夫が重要です。 さらに、Aさんの注意力の散漫さにも注意が必要です。 食事中に他のことに気を取られないよう、静かな環境を確保したり、一つひとつの動作にゆとりを持たせるなど、Aさんのペースに合わせて介助を行うことが求められます。 以上のように、認知症高齢者への食事介助では、利用者の症状や特性を理解し、それに合わせて柔軟に対応することが重要です。 焦らず寄り添い、利用者の尊厳を守りながら、安全で快適な食事の提供を心がけることが肝要です。
1-1嚥下障害のある利用者への対応
嚥下障害のある利用者への食事介助においては、安全性と利用者の尊厳を両立させることが重要です。 以下に事例を参考に、嚥下障害のある利用者への食事介助のポイントを説明します。 事例:Bさん(78歳)は、脳卒中の後遺症により嚥下障害があり、固形物の摂取が困難な状態です。 最近は誤嚥も見られるようになり、安全面での配慮が必要となってきています。 この事例から、以下のような対応が考えられます。 まず、Bさんの嚥下機能の状態を正確に把握し、医療職と連携して適切な食事形態を検討することが重要です。 ペースト状や流動食など、Bさんの嚥下能力に合わせた食事形態を提供することで、安全性を確保しつつ、Bさんの尊厳を損なわない食事介助が可能となります。 また、食事介助の際は、ゆっくりとしたテンポで行い、Bさんの反応を確認しながら、無理のない量を少しずつ口に運ぶことが求められ、咳や喉の詰まりなど、誤嚥のサインには十分に注意を払い、迅速に対応することも重要です。 さらに、Bさんが自立的に食事を摂れるよう、食具の工夫や食事環境の改善にも取り組むことが大切です。 例えば、使いやすい形状の食具の提供や、上体を少し起こした姿勢での食事など、Bさんの身体機能に合わせた工夫を凝らすことで、Bさんの尊厳を保ちつつ安全な食事の実現が期待できます。 以上のように、嚥下障害のある利用者への食事介助では、利用者の状態を綿密に把握し、安全性と尊厳の両立を目指した柔軟な対応が求められます。 多職種と連携しながら、利用者個々の特性に合わせた介助方法を検討し、実践することが重要です。
1-1拒否のある利用者への対応
食事を拒む高齢者への対応は、利用者の尊厳を損なわずに、安全かつ適切な食事の提供を行うため、細心の注意が必要となります。 以下に事例を参考に、食事を拒む利用者への対応策を説明します。 事例:Cさん(90歳)は、認知症の進行により食事を拒む傾向が強くなってきています。 介助スタッフが食事を勧めると「いらない」と強く拒否し、時には食事を蹴散らすこともあるでしょう。 この事例から、以下のような対応が考えられます。 まず、Cさんの拒否行動の背景にある要因を探ることが重要です。 例えば、食事の内容や形態、介助方法などが Cさんの好みに合っていない可能性があります。 そのため、Cさんの嗜好を確認し、Cさんが食べやすい食事を提供することで、拒否反応を和らげることができます。 また、Cさんの拒否が認知症による症状の一つである可能性も考えられます。 そのため、Cさんの気持ちに寄り添いながら、ゆっくりとした口調で声をかけ、Cさんのペースに合わせて柔軟に対応することが大切です。 時には、Cさんが気分転換できるような工夫を凝らすことで、拒否反応を回避することも可能です。 さらに、Cさんの安全を確保するため、無理に食事を摂取させるのではなく、代替的な栄養補給法について医療職と相談し、検討することも重要です。 Cさんの状態に合わせた適切な対応を行うことで、Cさんの尊厳を守りながら、安全な食事の提供が可能となります。 以上のように、食事を拒む利用者への対応では、利用者の心理や症状の背景を理解し、利用者中心の柔軟な対応を行うことが重要です。 利用者の尊厳を損なわず、安全と適切な栄養補給の確保を目指すことが求められるでしょう。
01食事介助とは?
食事介助とは、ひとりで食事を食べることが難しくなった高齢者のために食事の手伝いを行うことです。
自分の食事を自分の力だけで行うことは、若い人には当たり前のことのように思えるかもしれませんが、年を取ると様々な面で身体機能が低下していきます。
たとえば高齢者になると、あごの筋力が低下したり、口が開きづらくなったりといった衰えが起きるもの。また、手先が衰えてお箸を上手に使えない、食事がよく見えないといったことも起きてしまいます。そんなときに必要になるのが食事介助。
さらに食事介助には、食事の際に起こりがちなトラブルを未然に防いだり、食後の口腔ケアを行うなど、食事を食べることだけではなく、全体的なサポートを行うことも含まれます。
02食事介助の目的
食事介助には、まず食事を安全に行うという目的があります。高齢者の中でもっとも心配なのが誤嚥。誤嚥とは、食事が食道ではなく気管に入ってしまうことです。
健康な人の場合には、口の中でしっかり噛んだ食事を舌やアゴ、歯などを使ってスムーズに食道に導くことができますが、高齢者になると筋力をはじめとする身体機能が低下するため、上手に食べ物を移動させることができなくなってしまいます。
また、唾液腺やのどの筋肉の働きも低下するため、食べ物を口の中でまとめて飲み込むことも難しくなるもの。
もし食べ物が気管に入った場合、細菌が繁殖、肺炎の原因となってしまい、体力や免疫力が低下している高齢者にとって、肺炎は命取りになることも少なくありません。
さらに高齢者の食事では、食べ物が喉に詰まる窒息などが起きるリスクも高くなります。
このような危険から高齢者を守ることも食事介助の大きな目的です。
また、高齢者はどうしても食べるための機能が低下しているため、食事を短時間で終わらせることができません。
そのため、食事自体が嫌になってしまい、結果として必要な栄養素や水分などが摂取できないということにもなってしまいます。
食事介助を行うことで、高齢者に食事をきちんと摂取してもらうことは健康を維持するために非常に重要といえるでしょう。
03食事前の介助準備
食事介助といえば、実際の食事のお手伝いを行うというイメージですが、実は食事前の準備が重要になります。
3-1食事前の声かけ
食事介助を行うときには、まず食事の時間であることを高齢者に伝える必要があります。
高齢者の中には、時間の感覚が鈍くなっている方も多く、食事の時間であることを忘れてしまいがちになってしまいます。また、直前まで寝ているということもあるため、その場合にはきちんと目を覚ましてもらうことが必要になります。
食事前の声かけを行うときには、食事のメニュー説明などを行うとよいでしょう。ミキサー食などの場合には、食事がペースト状になっているため、何を食べているのか分からず、どうしても食欲がわかなくなってしまいます。
メニューの説明をすることは脳にとって刺激となるだけでなく、食欲をアップさせる効果が期待できます。
3-2食事に集中できる環境にする
高齢者にとって、食事は集中して食べることが大切です。もし途中で集中力が切れてしまうと、それ以上食事が進まず、必要なカロリーや栄養素の不足につながります。
食事を始める前には排泄などを済ませて、途中で席を立つことがないようにしておきましょう。
また、テレビなど気の散る音をあらかじめ失くしておくと食事に対しての集中をアップさせることができます。ただし、まったく音がない場合、緊張感が高くなってしまうため、ボリュームを下げたり、音量を下げたBGMを用意したりというのも良い方法です。
3-3部屋と身の回りを清潔にする
食事を始めるときには部屋や身の回りを清潔にしておきましょう。もし歩ける場合や、車いすに乗れる場合には洗面所で手を洗い、自分で手を洗うことができないという場合には、おしぼりなどを使って手や指を拭いてあげましょう。
高齢者にとって、食中毒は非常に危険な存在。それを防ぐためにも、手はもちろん、食器なども清潔に保つことに気を付けましょう。
また、食事をこぼした場合に備えてエプロンや前掛けを用意しておくと服を汚すことなく食事を行うことができます。
寝たきりの状態の場合は、部屋の中ににおいがこもってしまい食欲が低下することがあるため、あらかじめ部屋の喚起も行っておきましょう。
3-4口腔内を清潔にする
高齢者になると唾液腺の働きが低下して唾液の分泌量が少なくなります。
唾液には、物を飲み込みやすくするだけではなく、消化を助ける働きもありますが、中でも重要なのが口の中を清潔に保つということ。
もし唾液の分泌量が少ない場合、口の中が乾燥、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。
その状態で食事を行うと、食事と一緒に雑菌も身体の中に入ってしまいます。それを防ぐためにも、食事の前には口をすすいだり、口腔ケア用のスポンジなどを使って口の中を清潔に保つことが必要です。
入れ歯などを使用している場合にも同じことが起こりますので、食事の前にはきちんと洗浄しておきましょう。
さらに口の中を清潔にしておくことは唾液の分泌にも効果的。物が飲み込みやすくなり、食べたものも消化しやすくなります。
3-5正しい姿勢を取る
食事を行うときには正しい姿勢を取れるように注意しましょう。
歩行が可能でイスに座れる場合や、車いすを利用するときには、床に足をしっかりつけて、上半身を九十度の角度を保てるようにしましょう。
これは食事を食べやすくするだけでなく、身体をまっすぐにすることで食べたものを重力の働きでスムーズに食道から胃に導くことにもつながります。そのため、誤嚥を防ぐという効果も。どうしても角度を保つのが難しい場合には、背中にクッションを入れるなどの工夫をすると楽に正しい姿勢をキープすることができます。
もし歩行が難しく、ベッドで食事を行う場合はリクライニングで食べやすい角度に状態を起こします。
このとき、本人が苦しくなく、リラックスできる角度を尋ねながら調整を行うのがおすすめです。
3-6水分補給
高齢者の場合、トイレに行きたくないなどの理由からどうしても水分が不足しがち。さらに加齢によって喉の渇きを感じる機能も衰えるため、食事のときの水分補給はとても重要です。
食事中はもちろん、食事の前に水分を補給することは、口の中に水分を与えて、食べ物を飲み込みやすくするという効果も。
食事中もできるだけタイミングを見て水分を補給してもらうようにしましょう。
04食事中の介助方法のポイント
高齢者の食事にとって、介助者の技術は非常に重要です。では、スムーズな食事介助を行うためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
4-1介助者のポジション
介助者は高齢者の横に同じ目線になるように座るのが基本的なポジションです。正面から食事介助を行うと、相手にプレッシャーを与えてしまうだけでなく、嚥下が行われたかどうかの確認が難しくなります。
また、高い位置からの食事介助は誤嚥のリスクが高くなるもの。さらに目線を合わせることで、あごが引かれて嚥下が行いやすくなります。
4-2食事の提供方法
食事の介助はスプーンを使って行います。一度に運ぶ量は、介助用スプーン(なければティースプーン)に軽く一杯程度を目安にしましょう。
スプーンを口に入れるときには、奥ではなく手前に入れること。また、口の下ではなく、上にスプーンを運ぶと、顔が上を向いて誤嚥を起こしやすくなります。
さらに食べ物を口に運ぶ前には「次は○○を食べましょうね!」と声かけを行うようにしましょう。自分が何を食べているのかを自覚することは、食欲を刺激することにつながります。
また、複数のおかずなどがあるときには水分が多いものから与えること。水分を与えることで、誤嚥を防ぐだけでなく、胃酸の分泌を促進し、消化と吸収にも役立ちます。
なお、ひとつの食品だけを食べていると飽きてしまうため、主食、副菜、汁物などをバランスよく交互に食べられるように意識しましょう。
4-3高齢者のペースを見極め急かさない
食事介助を行うときにもっとも重要なのが、ペースを見極めて急かさないということ。
高齢者の食事はどうしてもゆっくりになり時間がかかるため、早く食べて欲しいと思いがちですが、無理に食事を食べさせることは誤嚥の危険を高めるだけでなく、高齢者にとってストレスになってしまいます。
高齢者の方が食事を楽しめるように、ペースを合わせて食事介助を行いましょう。また、食事をしっかり飲み込んだことを確認してから次の食事を運び、飲み込みを急かさないようにしましょう。
4-4食事にかける時間
食事にかける時間は約三十分が一つの目安です。食事の時間が長くなると、集中力がなくなり疲れが出てしまうことも。
ただし、食事のペースには個人差があるもの。ゆっくりでも食べられる方もいらっしゃいますので、決して急かさないようにしましょう。
05食事介助の注意点
高齢者の食事介助は、食事のお手伝いを行うだけではありません。健康維持のためには、食事を終えたあとにも注意したい点があります。
5-1食事の内容を確認
どれだけ食事を食べられたか、なにをどれだけ残したかというのは、高齢者の健康を示すバロメーターです。もし普段に比べて食事の量が著しく減少しているといった場合、体調不良に陥っている可能性も考えられます。
もちろん、一時的な問題ということもありますが、食事の量が少しずつ減少している場合には、その変化に気づきにくいもの。食事の量が表すサインを見逃さないようにするためには、残した食事の量や食事にかかった時間などを記録しておくと役に立ちます。
もし食事を残した場合には、健康上の問題ではなく、介助を行う人と高齢者のペースが合っていないということも考えられるため、記録を残すことは今後の食事介助を行う上での参考になります。
もし食事の摂取量が大きく変化した場合には、看護師や栄養士と相談することも必要です。
5-2必要に応じて服薬介助
持病などがある場合には、薬などを処方されていることがあります。その場合には、食後に服薬介助を行うことが必要です。
特に注意したいのは認知機能が低下している場合。認知機能が低下していると、どの薬をいつ飲むか、もう飲んだかという点が曖昧になり、必要な薬を服用することが難しくなってしまいます。
その場合には、小さなポケットがついている「お薬カレンダー」を利用したり、薬のラベルにあらかじめ日付などを記入するなど、飲み忘れや飲み過ぎを防ぐためのサポートが必要になります。
5-3食後の口腔ケア
高齢者にとって食後の口腔ケアは非常に重要です。
健康な人の場合、口の中に食べ物のカスなどが残っている場合には、すぐにそれを理解して飲み込むことができますが、感覚が低下している高齢者にとって、口の中の状態を把握するのは難しいもの。
また、飲み込む力が衰えている場合や、あごや舌の筋力が低下している場合などは、口の中のものを飲み込むのも困難なことがあります。
しかし、もし口の中に食べ物が残っていると、それが気管に入り、誤嚥性肺炎や窒息の原因になってしまうことも。
それを防ぐためにも、食後には歯磨きやうがいなどの口腔ケアを行いましょう。
もし入れ歯などを利用している場合には、外して洗浄することを忘れないようにしましょう。
特に唾液腺の機能が低下している人は、口の中が乾燥しがち。口の中の乾燥を放置していると、雑菌が繁殖して口内炎などが起こりやすくなってしまいます。健康な人の場合には、口内炎になってもしばらくすれば完治しますが、高齢者の場合はなかなか口内炎が治らないため、それが原因で食欲が低下してしまうことも少なくありません。また、雑菌が胃腸に入って消化器系の疾患の原因となってしまうことも考えられるため、食後の口腔ケアはしっかりと行いましょう。
01まとめ
食事介助は、自力で食事が難しい方々の摂食をサポートする大切な支援です。
目的は、安全で穏やかな食事の実現と、利用者の栄養状態の維持・改善にあります。
注意点としては、誤嚥や窒息の防止、利用者とのコミュニケーション、食事量の把握などが挙げられます。
介助者は利用者の状況に合わせて柔軟に対応し、利用者の尊厳を守りながら、快適な食事時間を過ごせるよう支援することが重要です。
介助の方法は、利用者の特性や状態に合わせて工夫する必要があります。
食事中は利用者の反応を注意深く観察し、安全に配慮しながら、楽しい食事時間となるよう心がけましょう。
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自分の食事を自分の力だけで行うことは、若い人には当たり前のことのように思えるかもしれませんが、年を取ると様々な面で身体機能が低下していきます。
たとえば高齢者になると、あごの筋力が低下したり、口が開きづらくなったりといった衰えが起きるもの。また、手先が衰えてお箸を上手に使えない、食事がよく見えないといったことも起きてしまいます。そんなときに必要になるのが食事介助。
さらに食事介助には、食事の際に起こりがちなトラブルを未然に防いだり、食後の口腔ケアを行うなど、食事を食べることだけではなく、全体的なサポートを行うことも含まれます。
02食事介助の目的
食事介助には、まず食事を安全に行うという目的があります。高齢者の中でもっとも心配なのが誤嚥。誤嚥とは、食事が食道ではなく気管に入ってしまうことです。
健康な人の場合には、口の中でしっかり噛んだ食事を舌やアゴ、歯などを使ってスムーズに食道に導くことができますが、高齢者になると筋力をはじめとする身体機能が低下するため、上手に食べ物を移動させることができなくなってしまいます。
また、唾液腺やのどの筋肉の働きも低下するため、食べ物を口の中でまとめて飲み込むことも難しくなるもの。
もし食べ物が気管に入った場合、細菌が繁殖、肺炎の原因となってしまい、体力や免疫力が低下している高齢者にとって、肺炎は命取りになることも少なくありません。
さらに高齢者の食事では、食べ物が喉に詰まる窒息などが起きるリスクも高くなります。
このような危険から高齢者を守ることも食事介助の大きな目的です。
また、高齢者はどうしても食べるための機能が低下しているため、食事を短時間で終わらせることができません。
そのため、食事自体が嫌になってしまい、結果として必要な栄養素や水分などが摂取できないということにもなってしまいます。
食事介助を行うことで、高齢者に食事をきちんと摂取してもらうことは健康を維持するために非常に重要といえるでしょう。
03食事前の介助準備
食事介助といえば、実際の食事のお手伝いを行うというイメージですが、実は食事前の準備が重要になります。
3-1食事前の声かけ
食事介助を行うときには、まず食事の時間であることを高齢者に伝える必要があります。
高齢者の中には、時間の感覚が鈍くなっている方も多く、食事の時間であることを忘れてしまいがちになってしまいます。また、直前まで寝ているということもあるため、その場合にはきちんと目を覚ましてもらうことが必要になります。
食事前の声かけを行うときには、食事のメニュー説明などを行うとよいでしょう。ミキサー食などの場合には、食事がペースト状になっているため、何を食べているのか分からず、どうしても食欲がわかなくなってしまいます。
メニューの説明をすることは脳にとって刺激となるだけでなく、食欲をアップさせる効果が期待できます。
3-2食事に集中できる環境にする
高齢者にとって、食事は集中して食べることが大切です。もし途中で集中力が切れてしまうと、それ以上食事が進まず、必要なカロリーや栄養素の不足につながります。
食事を始める前には排泄などを済ませて、途中で席を立つことがないようにしておきましょう。
また、テレビなど気の散る音をあらかじめ失くしておくと食事に対しての集中をアップさせることができます。ただし、まったく音がない場合、緊張感が高くなってしまうため、ボリュームを下げたり、音量を下げたBGMを用意したりというのも良い方法です。
3-3部屋と身の回りを清潔にする
食事を始めるときには部屋や身の回りを清潔にしておきましょう。もし歩ける場合や、車いすに乗れる場合には洗面所で手を洗い、自分で手を洗うことができないという場合には、おしぼりなどを使って手や指を拭いてあげましょう。
高齢者にとって、食中毒は非常に危険な存在。それを防ぐためにも、手はもちろん、食器なども清潔に保つことに気を付けましょう。
また、食事をこぼした場合に備えてエプロンや前掛けを用意しておくと服を汚すことなく食事を行うことができます。
寝たきりの状態の場合は、部屋の中ににおいがこもってしまい食欲が低下することがあるため、あらかじめ部屋の喚起も行っておきましょう。
3-4口腔内を清潔にする
高齢者になると唾液腺の働きが低下して唾液の分泌量が少なくなります。
唾液には、物を飲み込みやすくするだけではなく、消化を助ける働きもありますが、中でも重要なのが口の中を清潔に保つということ。
もし唾液の分泌量が少ない場合、口の中が乾燥、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。
その状態で食事を行うと、食事と一緒に雑菌も身体の中に入ってしまいます。それを防ぐためにも、食事の前には口をすすいだり、口腔ケア用のスポンジなどを使って口の中を清潔に保つことが必要です。
入れ歯などを使用している場合にも同じことが起こりますので、食事の前にはきちんと洗浄しておきましょう。
さらに口の中を清潔にしておくことは唾液の分泌にも効果的。物が飲み込みやすくなり、食べたものも消化しやすくなります。
3-5正しい姿勢を取る
食事を行うときには正しい姿勢を取れるように注意しましょう。
歩行が可能でイスに座れる場合や、車いすを利用するときには、床に足をしっかりつけて、上半身を九十度の角度を保てるようにしましょう。
これは食事を食べやすくするだけでなく、身体をまっすぐにすることで食べたものを重力の働きでスムーズに食道から胃に導くことにもつながります。そのため、誤嚥を防ぐという効果も。どうしても角度を保つのが難しい場合には、背中にクッションを入れるなどの工夫をすると楽に正しい姿勢をキープすることができます。
もし歩行が難しく、ベッドで食事を行う場合はリクライニングで食べやすい角度に状態を起こします。
このとき、本人が苦しくなく、リラックスできる角度を尋ねながら調整を行うのがおすすめです。
3-6水分補給
高齢者の場合、トイレに行きたくないなどの理由からどうしても水分が不足しがち。さらに加齢によって喉の渇きを感じる機能も衰えるため、食事のときの水分補給はとても重要です。
食事中はもちろん、食事の前に水分を補給することは、口の中に水分を与えて、食べ物を飲み込みやすくするという効果も。
食事中もできるだけタイミングを見て水分を補給してもらうようにしましょう。
04食事中の介助方法のポイント
高齢者の食事にとって、介助者の技術は非常に重要です。では、スムーズな食事介助を行うためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
4-1介助者のポジション
介助者は高齢者の横に同じ目線になるように座るのが基本的なポジションです。正面から食事介助を行うと、相手にプレッシャーを与えてしまうだけでなく、嚥下が行われたかどうかの確認が難しくなります。
また、高い位置からの食事介助は誤嚥のリスクが高くなるもの。さらに目線を合わせることで、あごが引かれて嚥下が行いやすくなります。
4-2食事の提供方法
食事の介助はスプーンを使って行います。一度に運ぶ量は、介助用スプーン(なければティースプーン)に軽く一杯程度を目安にしましょう。
スプーンを口に入れるときには、奥ではなく手前に入れること。また、口の下ではなく、上にスプーンを運ぶと、顔が上を向いて誤嚥を起こしやすくなります。
さらに食べ物を口に運ぶ前には「次は○○を食べましょうね!」と声かけを行うようにしましょう。自分が何を食べているのかを自覚することは、食欲を刺激することにつながります。
また、複数のおかずなどがあるときには水分が多いものから与えること。水分を与えることで、誤嚥を防ぐだけでなく、胃酸の分泌を促進し、消化と吸収にも役立ちます。
なお、ひとつの食品だけを食べていると飽きてしまうため、主食、副菜、汁物などをバランスよく交互に食べられるように意識しましょう。
4-3高齢者のペースを見極め急かさない
食事介助を行うときにもっとも重要なのが、ペースを見極めて急かさないということ。
高齢者の食事はどうしてもゆっくりになり時間がかかるため、早く食べて欲しいと思いがちですが、無理に食事を食べさせることは誤嚥の危険を高めるだけでなく、高齢者にとってストレスになってしまいます。
高齢者の方が食事を楽しめるように、ペースを合わせて食事介助を行いましょう。また、食事をしっかり飲み込んだことを確認してから次の食事を運び、飲み込みを急かさないようにしましょう。
4-4食事にかける時間
食事にかける時間は約三十分が一つの目安です。食事の時間が長くなると、集中力がなくなり疲れが出てしまうことも。
ただし、食事のペースには個人差があるもの。ゆっくりでも食べられる方もいらっしゃいますので、決して急かさないようにしましょう。
05食事介助の注意点
高齢者の食事介助は、食事のお手伝いを行うだけではありません。健康維持のためには、食事を終えたあとにも注意したい点があります。
5-1食事の内容を確認
どれだけ食事を食べられたか、なにをどれだけ残したかというのは、高齢者の健康を示すバロメーターです。もし普段に比べて食事の量が著しく減少しているといった場合、体調不良に陥っている可能性も考えられます。
もちろん、一時的な問題ということもありますが、食事の量が少しずつ減少している場合には、その変化に気づきにくいもの。食事の量が表すサインを見逃さないようにするためには、残した食事の量や食事にかかった時間などを記録しておくと役に立ちます。
もし食事を残した場合には、健康上の問題ではなく、介助を行う人と高齢者のペースが合っていないということも考えられるため、記録を残すことは今後の食事介助を行う上での参考になります。
もし食事の摂取量が大きく変化した場合には、看護師や栄養士と相談することも必要です。
5-2必要に応じて服薬介助
持病などがある場合には、薬などを処方されていることがあります。その場合には、食後に服薬介助を行うことが必要です。
特に注意したいのは認知機能が低下している場合。認知機能が低下していると、どの薬をいつ飲むか、もう飲んだかという点が曖昧になり、必要な薬を服用することが難しくなってしまいます。
その場合には、小さなポケットがついている「お薬カレンダー」を利用したり、薬のラベルにあらかじめ日付などを記入するなど、飲み忘れや飲み過ぎを防ぐためのサポートが必要になります。
5-3食後の口腔ケア
高齢者にとって食後の口腔ケアは非常に重要です。
健康な人の場合、口の中に食べ物のカスなどが残っている場合には、すぐにそれを理解して飲み込むことができますが、感覚が低下している高齢者にとって、口の中の状態を把握するのは難しいもの。
また、飲み込む力が衰えている場合や、あごや舌の筋力が低下している場合などは、口の中のものを飲み込むのも困難なことがあります。
しかし、もし口の中に食べ物が残っていると、それが気管に入り、誤嚥性肺炎や窒息の原因になってしまうことも。
それを防ぐためにも、食後には歯磨きやうがいなどの口腔ケアを行いましょう。
もし入れ歯などを利用している場合には、外して洗浄することを忘れないようにしましょう。
特に唾液腺の機能が低下している人は、口の中が乾燥しがち。口の中の乾燥を放置していると、雑菌が繁殖して口内炎などが起こりやすくなってしまいます。健康な人の場合には、口内炎になってもしばらくすれば完治しますが、高齢者の場合はなかなか口内炎が治らないため、それが原因で食欲が低下してしまうことも少なくありません。また、雑菌が胃腸に入って消化器系の疾患の原因となってしまうことも考えられるため、食後の口腔ケアはしっかりと行いましょう。
01まとめ
食事介助は、自力で食事が難しい方々の摂食をサポートする大切な支援です。
目的は、安全で穏やかな食事の実現と、利用者の栄養状態の維持・改善にあります。
注意点としては、誤嚥や窒息の防止、利用者とのコミュニケーション、食事量の把握などが挙げられます。
介助者は利用者の状況に合わせて柔軟に対応し、利用者の尊厳を守りながら、快適な食事時間を過ごせるよう支援することが重要です。
介助の方法は、利用者の特性や状態に合わせて工夫する必要があります。
食事中は利用者の反応を注意深く観察し、安全に配慮しながら、楽しい食事時間となるよう心がけましょう。
- 通信講座の諒設計アーキテクトラーニング編集部
-
280講座以上の資格取得できる通信講座を運営する諒設計アーキテクトラーニング編集部が運営するコラムです。心理カウンセラー、ドッグトレーナー、リンパケアセラピストなど、実践的で需要の高い資格を提供しており、学習者は自分のペースで学べる柔軟なカリキュラムを受けることができます。専門知識を短期間で習得できるよう設計されており、仕事や趣味に役立つスキルを身につけることが可能です。
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健康な人の場合には、口の中でしっかり噛んだ食事を舌やアゴ、歯などを使ってスムーズに食道に導くことができますが、高齢者になると筋力をはじめとする身体機能が低下するため、上手に食べ物を移動させることができなくなってしまいます。
また、唾液腺やのどの筋肉の働きも低下するため、食べ物を口の中でまとめて飲み込むことも難しくなるもの。
もし食べ物が気管に入った場合、細菌が繁殖、肺炎の原因となってしまい、体力や免疫力が低下している高齢者にとって、肺炎は命取りになることも少なくありません。
さらに高齢者の食事では、食べ物が喉に詰まる窒息などが起きるリスクも高くなります。
このような危険から高齢者を守ることも食事介助の大きな目的です。
また、高齢者はどうしても食べるための機能が低下しているため、食事を短時間で終わらせることができません。
そのため、食事自体が嫌になってしまい、結果として必要な栄養素や水分などが摂取できないということにもなってしまいます。
食事介助を行うことで、高齢者に食事をきちんと摂取してもらうことは健康を維持するために非常に重要といえるでしょう。
03食事前の介助準備
食事介助といえば、実際の食事のお手伝いを行うというイメージですが、実は食事前の準備が重要になります。
3-1食事前の声かけ
食事介助を行うときには、まず食事の時間であることを高齢者に伝える必要があります。
高齢者の中には、時間の感覚が鈍くなっている方も多く、食事の時間であることを忘れてしまいがちになってしまいます。また、直前まで寝ているということもあるため、その場合にはきちんと目を覚ましてもらうことが必要になります。
食事前の声かけを行うときには、食事のメニュー説明などを行うとよいでしょう。ミキサー食などの場合には、食事がペースト状になっているため、何を食べているのか分からず、どうしても食欲がわかなくなってしまいます。
メニューの説明をすることは脳にとって刺激となるだけでなく、食欲をアップさせる効果が期待できます。
3-2食事に集中できる環境にする
高齢者にとって、食事は集中して食べることが大切です。もし途中で集中力が切れてしまうと、それ以上食事が進まず、必要なカロリーや栄養素の不足につながります。
食事を始める前には排泄などを済ませて、途中で席を立つことがないようにしておきましょう。
また、テレビなど気の散る音をあらかじめ失くしておくと食事に対しての集中をアップさせることができます。ただし、まったく音がない場合、緊張感が高くなってしまうため、ボリュームを下げたり、音量を下げたBGMを用意したりというのも良い方法です。
3-3部屋と身の回りを清潔にする
食事を始めるときには部屋や身の回りを清潔にしておきましょう。もし歩ける場合や、車いすに乗れる場合には洗面所で手を洗い、自分で手を洗うことができないという場合には、おしぼりなどを使って手や指を拭いてあげましょう。
高齢者にとって、食中毒は非常に危険な存在。それを防ぐためにも、手はもちろん、食器なども清潔に保つことに気を付けましょう。
また、食事をこぼした場合に備えてエプロンや前掛けを用意しておくと服を汚すことなく食事を行うことができます。
寝たきりの状態の場合は、部屋の中ににおいがこもってしまい食欲が低下することがあるため、あらかじめ部屋の喚起も行っておきましょう。
3-4口腔内を清潔にする
高齢者になると唾液腺の働きが低下して唾液の分泌量が少なくなります。
唾液には、物を飲み込みやすくするだけではなく、消化を助ける働きもありますが、中でも重要なのが口の中を清潔に保つということ。
もし唾液の分泌量が少ない場合、口の中が乾燥、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。
その状態で食事を行うと、食事と一緒に雑菌も身体の中に入ってしまいます。それを防ぐためにも、食事の前には口をすすいだり、口腔ケア用のスポンジなどを使って口の中を清潔に保つことが必要です。
入れ歯などを使用している場合にも同じことが起こりますので、食事の前にはきちんと洗浄しておきましょう。
さらに口の中を清潔にしておくことは唾液の分泌にも効果的。物が飲み込みやすくなり、食べたものも消化しやすくなります。
3-5正しい姿勢を取る
食事を行うときには正しい姿勢を取れるように注意しましょう。
歩行が可能でイスに座れる場合や、車いすを利用するときには、床に足をしっかりつけて、上半身を九十度の角度を保てるようにしましょう。
これは食事を食べやすくするだけでなく、身体をまっすぐにすることで食べたものを重力の働きでスムーズに食道から胃に導くことにもつながります。そのため、誤嚥を防ぐという効果も。どうしても角度を保つのが難しい場合には、背中にクッションを入れるなどの工夫をすると楽に正しい姿勢をキープすることができます。
もし歩行が難しく、ベッドで食事を行う場合はリクライニングで食べやすい角度に状態を起こします。
このとき、本人が苦しくなく、リラックスできる角度を尋ねながら調整を行うのがおすすめです。
3-6水分補給
高齢者の場合、トイレに行きたくないなどの理由からどうしても水分が不足しがち。さらに加齢によって喉の渇きを感じる機能も衰えるため、食事のときの水分補給はとても重要です。
食事中はもちろん、食事の前に水分を補給することは、口の中に水分を与えて、食べ物を飲み込みやすくするという効果も。
食事中もできるだけタイミングを見て水分を補給してもらうようにしましょう。
04食事中の介助方法のポイント
高齢者の食事にとって、介助者の技術は非常に重要です。では、スムーズな食事介助を行うためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
4-1介助者のポジション
介助者は高齢者の横に同じ目線になるように座るのが基本的なポジションです。正面から食事介助を行うと、相手にプレッシャーを与えてしまうだけでなく、嚥下が行われたかどうかの確認が難しくなります。
また、高い位置からの食事介助は誤嚥のリスクが高くなるもの。さらに目線を合わせることで、あごが引かれて嚥下が行いやすくなります。
4-2食事の提供方法
食事の介助はスプーンを使って行います。一度に運ぶ量は、介助用スプーン(なければティースプーン)に軽く一杯程度を目安にしましょう。
スプーンを口に入れるときには、奥ではなく手前に入れること。また、口の下ではなく、上にスプーンを運ぶと、顔が上を向いて誤嚥を起こしやすくなります。
さらに食べ物を口に運ぶ前には「次は○○を食べましょうね!」と声かけを行うようにしましょう。自分が何を食べているのかを自覚することは、食欲を刺激することにつながります。
また、複数のおかずなどがあるときには水分が多いものから与えること。水分を与えることで、誤嚥を防ぐだけでなく、胃酸の分泌を促進し、消化と吸収にも役立ちます。
なお、ひとつの食品だけを食べていると飽きてしまうため、主食、副菜、汁物などをバランスよく交互に食べられるように意識しましょう。
4-3高齢者のペースを見極め急かさない
食事介助を行うときにもっとも重要なのが、ペースを見極めて急かさないということ。
高齢者の食事はどうしてもゆっくりになり時間がかかるため、早く食べて欲しいと思いがちですが、無理に食事を食べさせることは誤嚥の危険を高めるだけでなく、高齢者にとってストレスになってしまいます。
高齢者の方が食事を楽しめるように、ペースを合わせて食事介助を行いましょう。また、食事をしっかり飲み込んだことを確認してから次の食事を運び、飲み込みを急かさないようにしましょう。
4-4食事にかける時間
食事にかける時間は約三十分が一つの目安です。食事の時間が長くなると、集中力がなくなり疲れが出てしまうことも。
ただし、食事のペースには個人差があるもの。ゆっくりでも食べられる方もいらっしゃいますので、決して急かさないようにしましょう。
05食事介助の注意点
高齢者の食事介助は、食事のお手伝いを行うだけではありません。健康維持のためには、食事を終えたあとにも注意したい点があります。
5-1食事の内容を確認
どれだけ食事を食べられたか、なにをどれだけ残したかというのは、高齢者の健康を示すバロメーターです。もし普段に比べて食事の量が著しく減少しているといった場合、体調不良に陥っている可能性も考えられます。
もちろん、一時的な問題ということもありますが、食事の量が少しずつ減少している場合には、その変化に気づきにくいもの。食事の量が表すサインを見逃さないようにするためには、残した食事の量や食事にかかった時間などを記録しておくと役に立ちます。
もし食事を残した場合には、健康上の問題ではなく、介助を行う人と高齢者のペースが合っていないということも考えられるため、記録を残すことは今後の食事介助を行う上での参考になります。
もし食事の摂取量が大きく変化した場合には、看護師や栄養士と相談することも必要です。
5-2必要に応じて服薬介助
持病などがある場合には、薬などを処方されていることがあります。その場合には、食後に服薬介助を行うことが必要です。
特に注意したいのは認知機能が低下している場合。認知機能が低下していると、どの薬をいつ飲むか、もう飲んだかという点が曖昧になり、必要な薬を服用することが難しくなってしまいます。
その場合には、小さなポケットがついている「お薬カレンダー」を利用したり、薬のラベルにあらかじめ日付などを記入するなど、飲み忘れや飲み過ぎを防ぐためのサポートが必要になります。
5-3食後の口腔ケア
高齢者にとって食後の口腔ケアは非常に重要です。
健康な人の場合、口の中に食べ物のカスなどが残っている場合には、すぐにそれを理解して飲み込むことができますが、感覚が低下している高齢者にとって、口の中の状態を把握するのは難しいもの。
また、飲み込む力が衰えている場合や、あごや舌の筋力が低下している場合などは、口の中のものを飲み込むのも困難なことがあります。
しかし、もし口の中に食べ物が残っていると、それが気管に入り、誤嚥性肺炎や窒息の原因になってしまうことも。
それを防ぐためにも、食後には歯磨きやうがいなどの口腔ケアを行いましょう。
もし入れ歯などを利用している場合には、外して洗浄することを忘れないようにしましょう。
特に唾液腺の機能が低下している人は、口の中が乾燥しがち。口の中の乾燥を放置していると、雑菌が繁殖して口内炎などが起こりやすくなってしまいます。健康な人の場合には、口内炎になってもしばらくすれば完治しますが、高齢者の場合はなかなか口内炎が治らないため、それが原因で食欲が低下してしまうことも少なくありません。また、雑菌が胃腸に入って消化器系の疾患の原因となってしまうことも考えられるため、食後の口腔ケアはしっかりと行いましょう。
01まとめ
食事介助は、自力で食事が難しい方々の摂食をサポートする大切な支援です。
目的は、安全で穏やかな食事の実現と、利用者の栄養状態の維持・改善にあります。
注意点としては、誤嚥や窒息の防止、利用者とのコミュニケーション、食事量の把握などが挙げられます。
介助者は利用者の状況に合わせて柔軟に対応し、利用者の尊厳を守りながら、快適な食事時間を過ごせるよう支援することが重要です。
介助の方法は、利用者の特性や状態に合わせて工夫する必要があります。
食事中は利用者の反応を注意深く観察し、安全に配慮しながら、楽しい食事時間となるよう心がけましょう。
- 通信講座の諒設計アーキテクトラーニング編集部
-
280講座以上の資格取得できる通信講座を運営する諒設計アーキテクトラーニング編集部が運営するコラムです。心理カウンセラー、ドッグトレーナー、リンパケアセラピストなど、実践的で需要の高い資格を提供しており、学習者は自分のペースで学べる柔軟なカリキュラムを受けることができます。専門知識を短期間で習得できるよう設計されており、仕事や趣味に役立つスキルを身につけることが可能です。
80,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
3-1食事前の声かけ
食事介助を行うときには、まず食事の時間であることを高齢者に伝える必要があります。
高齢者の中には、時間の感覚が鈍くなっている方も多く、食事の時間であることを忘れてしまいがちになってしまいます。また、直前まで寝ているということもあるため、その場合にはきちんと目を覚ましてもらうことが必要になります。
食事前の声かけを行うときには、食事のメニュー説明などを行うとよいでしょう。ミキサー食などの場合には、食事がペースト状になっているため、何を食べているのか分からず、どうしても食欲がわかなくなってしまいます。
メニューの説明をすることは脳にとって刺激となるだけでなく、食欲をアップさせる効果が期待できます。
3-2食事に集中できる環境にする
高齢者にとって、食事は集中して食べることが大切です。もし途中で集中力が切れてしまうと、それ以上食事が進まず、必要なカロリーや栄養素の不足につながります。
食事を始める前には排泄などを済ませて、途中で席を立つことがないようにしておきましょう。
また、テレビなど気の散る音をあらかじめ失くしておくと食事に対しての集中をアップさせることができます。ただし、まったく音がない場合、緊張感が高くなってしまうため、ボリュームを下げたり、音量を下げたBGMを用意したりというのも良い方法です。
3-3部屋と身の回りを清潔にする
食事を始めるときには部屋や身の回りを清潔にしておきましょう。もし歩ける場合や、車いすに乗れる場合には洗面所で手を洗い、自分で手を洗うことができないという場合には、おしぼりなどを使って手や指を拭いてあげましょう。
高齢者にとって、食中毒は非常に危険な存在。それを防ぐためにも、手はもちろん、食器なども清潔に保つことに気を付けましょう。
また、食事をこぼした場合に備えてエプロンや前掛けを用意しておくと服を汚すことなく食事を行うことができます。
寝たきりの状態の場合は、部屋の中ににおいがこもってしまい食欲が低下することがあるため、あらかじめ部屋の喚起も行っておきましょう。
3-4口腔内を清潔にする
高齢者になると唾液腺の働きが低下して唾液の分泌量が少なくなります。
唾液には、物を飲み込みやすくするだけではなく、消化を助ける働きもありますが、中でも重要なのが口の中を清潔に保つということ。
もし唾液の分泌量が少ない場合、口の中が乾燥、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。
その状態で食事を行うと、食事と一緒に雑菌も身体の中に入ってしまいます。それを防ぐためにも、食事の前には口をすすいだり、口腔ケア用のスポンジなどを使って口の中を清潔に保つことが必要です。
入れ歯などを使用している場合にも同じことが起こりますので、食事の前にはきちんと洗浄しておきましょう。
さらに口の中を清潔にしておくことは唾液の分泌にも効果的。物が飲み込みやすくなり、食べたものも消化しやすくなります。
3-5正しい姿勢を取る
食事を行うときには正しい姿勢を取れるように注意しましょう。
歩行が可能でイスに座れる場合や、車いすを利用するときには、床に足をしっかりつけて、上半身を九十度の角度を保てるようにしましょう。
これは食事を食べやすくするだけでなく、身体をまっすぐにすることで食べたものを重力の働きでスムーズに食道から胃に導くことにもつながります。そのため、誤嚥を防ぐという効果も。どうしても角度を保つのが難しい場合には、背中にクッションを入れるなどの工夫をすると楽に正しい姿勢をキープすることができます。
もし歩行が難しく、ベッドで食事を行う場合はリクライニングで食べやすい角度に状態を起こします。
このとき、本人が苦しくなく、リラックスできる角度を尋ねながら調整を行うのがおすすめです。
3-6水分補給
高齢者の場合、トイレに行きたくないなどの理由からどうしても水分が不足しがち。さらに加齢によって喉の渇きを感じる機能も衰えるため、食事のときの水分補給はとても重要です。
食事中はもちろん、食事の前に水分を補給することは、口の中に水分を与えて、食べ物を飲み込みやすくするという効果も。
食事中もできるだけタイミングを見て水分を補給してもらうようにしましょう。
04食事中の介助方法のポイント
高齢者の食事にとって、介助者の技術は非常に重要です。では、スムーズな食事介助を行うためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
4-1介助者のポジション
介助者は高齢者の横に同じ目線になるように座るのが基本的なポジションです。正面から食事介助を行うと、相手にプレッシャーを与えてしまうだけでなく、嚥下が行われたかどうかの確認が難しくなります。
また、高い位置からの食事介助は誤嚥のリスクが高くなるもの。さらに目線を合わせることで、あごが引かれて嚥下が行いやすくなります。
4-2食事の提供方法
食事の介助はスプーンを使って行います。一度に運ぶ量は、介助用スプーン(なければティースプーン)に軽く一杯程度を目安にしましょう。
スプーンを口に入れるときには、奥ではなく手前に入れること。また、口の下ではなく、上にスプーンを運ぶと、顔が上を向いて誤嚥を起こしやすくなります。
さらに食べ物を口に運ぶ前には「次は○○を食べましょうね!」と声かけを行うようにしましょう。自分が何を食べているのかを自覚することは、食欲を刺激することにつながります。
また、複数のおかずなどがあるときには水分が多いものから与えること。水分を与えることで、誤嚥を防ぐだけでなく、胃酸の分泌を促進し、消化と吸収にも役立ちます。
なお、ひとつの食品だけを食べていると飽きてしまうため、主食、副菜、汁物などをバランスよく交互に食べられるように意識しましょう。
4-3高齢者のペースを見極め急かさない
食事介助を行うときにもっとも重要なのが、ペースを見極めて急かさないということ。
高齢者の食事はどうしてもゆっくりになり時間がかかるため、早く食べて欲しいと思いがちですが、無理に食事を食べさせることは誤嚥の危険を高めるだけでなく、高齢者にとってストレスになってしまいます。
高齢者の方が食事を楽しめるように、ペースを合わせて食事介助を行いましょう。また、食事をしっかり飲み込んだことを確認してから次の食事を運び、飲み込みを急かさないようにしましょう。
4-4食事にかける時間
食事にかける時間は約三十分が一つの目安です。食事の時間が長くなると、集中力がなくなり疲れが出てしまうことも。
ただし、食事のペースには個人差があるもの。ゆっくりでも食べられる方もいらっしゃいますので、決して急かさないようにしましょう。
05食事介助の注意点
高齢者の食事介助は、食事のお手伝いを行うだけではありません。健康維持のためには、食事を終えたあとにも注意したい点があります。
5-1食事の内容を確認
どれだけ食事を食べられたか、なにをどれだけ残したかというのは、高齢者の健康を示すバロメーターです。もし普段に比べて食事の量が著しく減少しているといった場合、体調不良に陥っている可能性も考えられます。
もちろん、一時的な問題ということもありますが、食事の量が少しずつ減少している場合には、その変化に気づきにくいもの。食事の量が表すサインを見逃さないようにするためには、残した食事の量や食事にかかった時間などを記録しておくと役に立ちます。
もし食事を残した場合には、健康上の問題ではなく、介助を行う人と高齢者のペースが合っていないということも考えられるため、記録を残すことは今後の食事介助を行う上での参考になります。
もし食事の摂取量が大きく変化した場合には、看護師や栄養士と相談することも必要です。
5-2必要に応じて服薬介助
持病などがある場合には、薬などを処方されていることがあります。その場合には、食後に服薬介助を行うことが必要です。
特に注意したいのは認知機能が低下している場合。認知機能が低下していると、どの薬をいつ飲むか、もう飲んだかという点が曖昧になり、必要な薬を服用することが難しくなってしまいます。
その場合には、小さなポケットがついている「お薬カレンダー」を利用したり、薬のラベルにあらかじめ日付などを記入するなど、飲み忘れや飲み過ぎを防ぐためのサポートが必要になります。
5-3食後の口腔ケア
高齢者にとって食後の口腔ケアは非常に重要です。
健康な人の場合、口の中に食べ物のカスなどが残っている場合には、すぐにそれを理解して飲み込むことができますが、感覚が低下している高齢者にとって、口の中の状態を把握するのは難しいもの。
また、飲み込む力が衰えている場合や、あごや舌の筋力が低下している場合などは、口の中のものを飲み込むのも困難なことがあります。
しかし、もし口の中に食べ物が残っていると、それが気管に入り、誤嚥性肺炎や窒息の原因になってしまうことも。
それを防ぐためにも、食後には歯磨きやうがいなどの口腔ケアを行いましょう。
もし入れ歯などを利用している場合には、外して洗浄することを忘れないようにしましょう。
特に唾液腺の機能が低下している人は、口の中が乾燥しがち。口の中の乾燥を放置していると、雑菌が繁殖して口内炎などが起こりやすくなってしまいます。健康な人の場合には、口内炎になってもしばらくすれば完治しますが、高齢者の場合はなかなか口内炎が治らないため、それが原因で食欲が低下してしまうことも少なくありません。また、雑菌が胃腸に入って消化器系の疾患の原因となってしまうことも考えられるため、食後の口腔ケアはしっかりと行いましょう。
01まとめ
食事介助は、自力で食事が難しい方々の摂食をサポートする大切な支援です。
目的は、安全で穏やかな食事の実現と、利用者の栄養状態の維持・改善にあります。
注意点としては、誤嚥や窒息の防止、利用者とのコミュニケーション、食事量の把握などが挙げられます。
介助者は利用者の状況に合わせて柔軟に対応し、利用者の尊厳を守りながら、快適な食事時間を過ごせるよう支援することが重要です。
介助の方法は、利用者の特性や状態に合わせて工夫する必要があります。
食事中は利用者の反応を注意深く観察し、安全に配慮しながら、楽しい食事時間となるよう心がけましょう。
- 通信講座の諒設計アーキテクトラーニング編集部
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280講座以上の資格取得できる通信講座を運営する諒設計アーキテクトラーニング編集部が運営するコラムです。心理カウンセラー、ドッグトレーナー、リンパケアセラピストなど、実践的で需要の高い資格を提供しており、学習者は自分のペースで学べる柔軟なカリキュラムを受けることができます。専門知識を短期間で習得できるよう設計されており、仕事や趣味に役立つスキルを身につけることが可能です。
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4-1介助者のポジション
介助者は高齢者の横に同じ目線になるように座るのが基本的なポジションです。正面から食事介助を行うと、相手にプレッシャーを与えてしまうだけでなく、嚥下が行われたかどうかの確認が難しくなります。
また、高い位置からの食事介助は誤嚥のリスクが高くなるもの。さらに目線を合わせることで、あごが引かれて嚥下が行いやすくなります。
4-2食事の提供方法
食事の介助はスプーンを使って行います。一度に運ぶ量は、介助用スプーン(なければティースプーン)に軽く一杯程度を目安にしましょう。
スプーンを口に入れるときには、奥ではなく手前に入れること。また、口の下ではなく、上にスプーンを運ぶと、顔が上を向いて誤嚥を起こしやすくなります。
さらに食べ物を口に運ぶ前には「次は○○を食べましょうね!」と声かけを行うようにしましょう。自分が何を食べているのかを自覚することは、食欲を刺激することにつながります。
また、複数のおかずなどがあるときには水分が多いものから与えること。水分を与えることで、誤嚥を防ぐだけでなく、胃酸の分泌を促進し、消化と吸収にも役立ちます。
なお、ひとつの食品だけを食べていると飽きてしまうため、主食、副菜、汁物などをバランスよく交互に食べられるように意識しましょう。
4-3高齢者のペースを見極め急かさない
食事介助を行うときにもっとも重要なのが、ペースを見極めて急かさないということ。
高齢者の食事はどうしてもゆっくりになり時間がかかるため、早く食べて欲しいと思いがちですが、無理に食事を食べさせることは誤嚥の危険を高めるだけでなく、高齢者にとってストレスになってしまいます。
高齢者の方が食事を楽しめるように、ペースを合わせて食事介助を行いましょう。また、食事をしっかり飲み込んだことを確認してから次の食事を運び、飲み込みを急かさないようにしましょう。
4-4食事にかける時間
食事にかける時間は約三十分が一つの目安です。食事の時間が長くなると、集中力がなくなり疲れが出てしまうことも。
ただし、食事のペースには個人差があるもの。ゆっくりでも食べられる方もいらっしゃいますので、決して急かさないようにしましょう。
05食事介助の注意点
高齢者の食事介助は、食事のお手伝いを行うだけではありません。健康維持のためには、食事を終えたあとにも注意したい点があります。
5-1食事の内容を確認
どれだけ食事を食べられたか、なにをどれだけ残したかというのは、高齢者の健康を示すバロメーターです。もし普段に比べて食事の量が著しく減少しているといった場合、体調不良に陥っている可能性も考えられます。
もちろん、一時的な問題ということもありますが、食事の量が少しずつ減少している場合には、その変化に気づきにくいもの。食事の量が表すサインを見逃さないようにするためには、残した食事の量や食事にかかった時間などを記録しておくと役に立ちます。
もし食事を残した場合には、健康上の問題ではなく、介助を行う人と高齢者のペースが合っていないということも考えられるため、記録を残すことは今後の食事介助を行う上での参考になります。
もし食事の摂取量が大きく変化した場合には、看護師や栄養士と相談することも必要です。
5-2必要に応じて服薬介助
持病などがある場合には、薬などを処方されていることがあります。その場合には、食後に服薬介助を行うことが必要です。
特に注意したいのは認知機能が低下している場合。認知機能が低下していると、どの薬をいつ飲むか、もう飲んだかという点が曖昧になり、必要な薬を服用することが難しくなってしまいます。
その場合には、小さなポケットがついている「お薬カレンダー」を利用したり、薬のラベルにあらかじめ日付などを記入するなど、飲み忘れや飲み過ぎを防ぐためのサポートが必要になります。
5-3食後の口腔ケア
高齢者にとって食後の口腔ケアは非常に重要です。
健康な人の場合、口の中に食べ物のカスなどが残っている場合には、すぐにそれを理解して飲み込むことができますが、感覚が低下している高齢者にとって、口の中の状態を把握するのは難しいもの。
また、飲み込む力が衰えている場合や、あごや舌の筋力が低下している場合などは、口の中のものを飲み込むのも困難なことがあります。
しかし、もし口の中に食べ物が残っていると、それが気管に入り、誤嚥性肺炎や窒息の原因になってしまうことも。
それを防ぐためにも、食後には歯磨きやうがいなどの口腔ケアを行いましょう。
もし入れ歯などを利用している場合には、外して洗浄することを忘れないようにしましょう。
特に唾液腺の機能が低下している人は、口の中が乾燥しがち。口の中の乾燥を放置していると、雑菌が繁殖して口内炎などが起こりやすくなってしまいます。健康な人の場合には、口内炎になってもしばらくすれば完治しますが、高齢者の場合はなかなか口内炎が治らないため、それが原因で食欲が低下してしまうことも少なくありません。また、雑菌が胃腸に入って消化器系の疾患の原因となってしまうことも考えられるため、食後の口腔ケアはしっかりと行いましょう。
01まとめ
食事介助は、自力で食事が難しい方々の摂食をサポートする大切な支援です。
目的は、安全で穏やかな食事の実現と、利用者の栄養状態の維持・改善にあります。
注意点としては、誤嚥や窒息の防止、利用者とのコミュニケーション、食事量の把握などが挙げられます。
介助者は利用者の状況に合わせて柔軟に対応し、利用者の尊厳を守りながら、快適な食事時間を過ごせるよう支援することが重要です。
介助の方法は、利用者の特性や状態に合わせて工夫する必要があります。
食事中は利用者の反応を注意深く観察し、安全に配慮しながら、楽しい食事時間となるよう心がけましょう。
- 通信講座の諒設計アーキテクトラーニング編集部
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280講座以上の資格取得できる通信講座を運営する諒設計アーキテクトラーニング編集部が運営するコラムです。心理カウンセラー、ドッグトレーナー、リンパケアセラピストなど、実践的で需要の高い資格を提供しており、学習者は自分のペースで学べる柔軟なカリキュラムを受けることができます。専門知識を短期間で習得できるよう設計されており、仕事や趣味に役立つスキルを身につけることが可能です。
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5-1食事の内容を確認
どれだけ食事を食べられたか、なにをどれだけ残したかというのは、高齢者の健康を示すバロメーターです。もし普段に比べて食事の量が著しく減少しているといった場合、体調不良に陥っている可能性も考えられます。
もちろん、一時的な問題ということもありますが、食事の量が少しずつ減少している場合には、その変化に気づきにくいもの。食事の量が表すサインを見逃さないようにするためには、残した食事の量や食事にかかった時間などを記録しておくと役に立ちます。
もし食事を残した場合には、健康上の問題ではなく、介助を行う人と高齢者のペースが合っていないということも考えられるため、記録を残すことは今後の食事介助を行う上での参考になります。
もし食事の摂取量が大きく変化した場合には、看護師や栄養士と相談することも必要です。
5-2必要に応じて服薬介助
持病などがある場合には、薬などを処方されていることがあります。その場合には、食後に服薬介助を行うことが必要です。
特に注意したいのは認知機能が低下している場合。認知機能が低下していると、どの薬をいつ飲むか、もう飲んだかという点が曖昧になり、必要な薬を服用することが難しくなってしまいます。
その場合には、小さなポケットがついている「お薬カレンダー」を利用したり、薬のラベルにあらかじめ日付などを記入するなど、飲み忘れや飲み過ぎを防ぐためのサポートが必要になります。
5-3食後の口腔ケア
高齢者にとって食後の口腔ケアは非常に重要です。
健康な人の場合、口の中に食べ物のカスなどが残っている場合には、すぐにそれを理解して飲み込むことができますが、感覚が低下している高齢者にとって、口の中の状態を把握するのは難しいもの。
また、飲み込む力が衰えている場合や、あごや舌の筋力が低下している場合などは、口の中のものを飲み込むのも困難なことがあります。
しかし、もし口の中に食べ物が残っていると、それが気管に入り、誤嚥性肺炎や窒息の原因になってしまうことも。
それを防ぐためにも、食後には歯磨きやうがいなどの口腔ケアを行いましょう。
もし入れ歯などを利用している場合には、外して洗浄することを忘れないようにしましょう。
特に唾液腺の機能が低下している人は、口の中が乾燥しがち。口の中の乾燥を放置していると、雑菌が繁殖して口内炎などが起こりやすくなってしまいます。健康な人の場合には、口内炎になってもしばらくすれば完治しますが、高齢者の場合はなかなか口内炎が治らないため、それが原因で食欲が低下してしまうことも少なくありません。また、雑菌が胃腸に入って消化器系の疾患の原因となってしまうことも考えられるため、食後の口腔ケアはしっかりと行いましょう。
01まとめ
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