カクテルの名前の由来とは?名前の付け方や代表的なカクテル名!
カクテルの名前には、独自の歴史や文化が反映され、多くのカクテルは、創作者の名前や特定の地域、使用される材料に由来しています。
例えば「モヒート」はキューバの伝統的な飲み物から来ています。
名前の付け方には、見た目や味わいを表現するものもあれば、物語や伝説にちなんだものもあるでしょう。
カクテルの名前の背景を知ることで、飲み物を楽しむだけでなく、その奥深い文化にも触れることができます。
素敵でおしゃれな名前が多いのもカクテルの魅力です。カクテルの種類や名前だけでなく、語源まで知っているとさらに楽しみも広がります。今回はカクテルの名前の付け方や由来についてご紹介します。
![知っていれば楽しくなる、カクテルの名前の由来とは (1)](https://www.designlearn.co.jp/wp-content/uploads/2018/11/a2fa9c4e3baf15b9b91f15fd289d21b5.jpg)
- 目次
- 1. カクテルの基本知識
- 1-1. カクテルの種類
- 1-2. カクテルの特徴
- 1-3. カクテルの基本材料
- 2. カクテルの名前の付け方
- 2-1. フルーツや材料からの名前
- 2-2. 人物や出来事にちなんだ名前
- 3. 代表的なカクテル名の背景
- 3-1. モヒート
- 3-2. マルガリータ
- 3-3. ダイキリ
- 3-4. マンハッタン
- 4. 他の代表的カクテルの由来
- 4-1. ネグローニ
- 4-2. モスコミュール
- 4-3. サングリア
- 5. 現代のカクテルトレンドとは?
- 5-1. インスタ映えするカクテル
- 5-2. ノンアルコールカクテル
- 5-3. 地域性と地産地消のカクテル
- 5-4. フュージョンスタイルのカクテル
- 5-5. カクテルのパーソナライズ
- 6. カクテルの名前の由来
- 6-1. カクテルの語源は諸説ある
- 6-2. 有力な3つの説
- 7. カクテル名のつけ方
- 7-1. 考案者、有名な人物の名前から
- 7-2. 物や動植物に似ていることから
- 7-3. 実際におこった出来事から
- 7-4. 発祥地や地域にちなんだ名前
- 8. 代表的なカクテル名の由来
- 8-1. ミモザ
- 8-2. スプモーニ
- 8-3. ソルティドッグ
- 8-4. スクリュードライバー
- 9. まとめ
01カクテルの基本知識
1-1カクテルの種類
カクテルは、さまざまな材料を組み合わせた飲み物で、主にアルコールをベースにしています。 その種類は多岐にわたり、代表的なものには「スタンダードカクテル」「フルーツカクテル」「ノンアルコールカクテル」があります。 スタンダードカクテルは、バーテンダーの技術が試されるクラシックな飲み物です。 例えば「マティーニ」や「モヒート」があります。 フルーツカクテルは、フレッシュな果物を使った爽やかな飲み物で、特に夏に人気です。 ノンアルコールカクテル(または「シャーリーテンプル」など)は、アルコールを含まないため、幅広い世代に楽しんでもらえます。 また、カクテルはシェイカーやミキサーを使って作ることが一般的で、見た目や味わいを楽しむだけでなく、飲む人の好みに合わせてカスタマイズできる楽しさもあります。 自分のお気に入りのスタイルを見つけて、ぜひ多様なカクテルを楽しんでみてください。
1-1カクテルの特徴
カクテルの特徴は、主にその多様性と創造性にあります。 基本的にはアルコールをベースにし、さまざまな材料を組み合わせて作られ、一般的に、カクテルは色鮮やかで、見た目が美しいことが求められ、飲む人の目を楽しませ、味わいも重要で、甘さ、酸っぱさ、苦味などが絶妙にバランスを取られています。 さらに、フルーツやハーブ、スパイスを加えることで、個性的な風味を引き出すことができるでしょう。 カクテルは、シェイカーやミキサーを使って作るため、作り手の技術やセンスが反映されやすいのも特徴です。 例えば、夏にはさっぱりとしたフルーツカクテルが人気です。 友人との集まりや特別なイベントでも楽しめるため、社交の場にふさわしい飲み物でもあり、このように、カクテルは単なる飲み物以上の楽しみを提供してくれるでしょう。
1-1カクテルの基本材料
カクテルを作るための基本材料は、主にアルコール、ミキサー、フレーバー、装飾の4つに分けられます。 ・アルコール カクテルの中心となる材料は、ウイスキー、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどが一般的です。 それぞれに独自の風味があり、カクテルの個性を決定づけます。 ・ミキサー アルコールの味を引き立てるための材料で、ジュースやソーダ、水などが含まれます。 オレンジジュースやトニックウォーターは特に人気です。 ・フレーバー カクテルに深みや複雑さを加えるための材料で、シロップ、リキュール、スパイス、ハーブなどが使われます。 例えば、ミントやバジルを加えることで、香り豊かな仕上がりになります。 ・装飾 カクテルの見た目を華やかにするためのもので、果物のスライスやハーブの枝、塩や砂糖のリムなどがあります。 これらの基本材料を組み合わせることで、無限のバリエーションが生まれ、個々の好みに合わせたカクテルが楽しめます。
01カクテルの名前の付け方
1-1フルーツや材料からの名前
カクテルの名前は、使用されるフルーツや材料に由来することが多く、その飲み物の特徴を直感的に伝えます。 例えば「モヒート」はミントとライムを使ったカクテルで、これらのフレッシュな材料が名前に反映されています。 「ピニャコラーダ」は、パイナップル(ピニャ)とココナッツクリームを主成分とする甘いカクテルです。 この名前からは、トロピカルな風味が想像されます。 また「セックスオンザビーチ」は、ピーチリキュールやクランベリージュースを使った飲み物で、フルーツの甘さと爽やかさが特徴です。 このように、フルーツや材料の名前を使うことで、カクテルの味わいやイメージを簡単に表現できます。 飲む人にとっては、どんな味が楽しめるのかを予測しやすく、興味を引く要素にもなります。 フルーツを使ったカクテルは、視覚的にも楽しめるため、色鮮やかなプレゼンテーションが施されることが多いです。
1-1人物や出来事にちなんだ名前
カクテルには、人物や出来事にちなんだ名前が多く存在し、飲み物に特別な背景やストーリーを与えています。 例えば「マルガリータ」は、バーテンダーの恋人の名前が由来になっています。 恋人は、若くして不慮の事故に遭い、亡くなってしまいました。 亡くなった恋人を思い、バーテンダーは「マルガリータ」と名付けたのです。 このように、人物や出来事にちなんだカクテルは、飲む人に歴史的な背景や文化を体験させる要素となり、ただの飲み物以上の深みを持っています。 飲む際には、その名前に込められた物語を思い浮かべる楽しみがあるでしょう。
01代表的なカクテル名の背景
1-1モヒート
モヒートは、キューバの歴史と文化を反映した代表的なカクテルです。 その起源は、スペインの探検家が現地の材料を使って作った飲み物とされています。 特に、ミント、ライム、砂糖、ラムの組み合わせは、キューバの豊かな自然に根ざしています。 このカクテルは、長い間地元の人々に愛され、特にハバナで人気が高まりました。 著名な作家ヘミングウェイが好んで飲んでいたことでも知られ、彼の影響で世界中に広まりました。 モヒートは爽やかで飲みやすく、夏にぴったりの飲み物として親しまれています。 キューバの歴史や文化を感じさせるモヒートは、ただのカクテル以上の存在であり、飲む人にトロピカルな雰囲気やリゾート地の気分を楽しませてくれます。 モヒートを味わうことで、キューバの魅力を体験することができるのです。
1-1マルガリータ
マルガリータは、メキシコを代表するカクテルで、特定の女性の名前にちなんで名付けられたとも言われています。 マルガリータは、テキーラ、ライムジュース、オレンジリキュール(コアントローなど)を組み合わせた飲み物で、塩でリムを飾るのが特徴です。 このカクテルは、メキシコの文化や伝統を象徴しており、特にビーチリゾートやお祝いの場で愛されています。 その爽やかな味わいと見た目の美しさから、世界中で親しまれるようになり、メキシコの飲食文化を広める役割を果たしています。 マルガリータを楽しむことで、メキシコの情熱や風土を感じることができるのです。
1-1ダイキリ
ダイキリは、キューバの鉱山町にさかのぼります。19世紀末、アメリカ人の鉱山技師がキューバで働いていた際、地元のラム酒を使った飲み物を楽しむようになりました。この飲み物がダイキリの原型とされ、特にライムジュースと砂糖を加えて爽やかな味わいを実現しました。 ダイキリという名前は、キューバのダイキリ鉱山に由来し、地域の特産品であるラムと新鮮なライムを活かしたカクテルとして次第に広がっていきました。アメリカのバーテンダーがこのカクテルを持ち帰り、特に20世紀初頭に人気を博しました。 その背景には、キューバの豊かな文化とアメリカの酒文化が融合した歴史があります。
1-1マンハッタン
マンハッタンは、ニューヨークのマンハッタン区に由来するカクテルに誕生しました。 この飲み物は、ウイスキー、スイート・ベルモット、アンゴスチュラビターズを組み合わせたもので、シンプルながらも風味豊かな味わいが特徴です。 マンハッタンの起源にはいくつかの説がありますが、特に有名なのは、当時の社交界で人気を博したことです。 ニューヨークの高級バーで楽しむスタイルは、この都市の洗練された文化を象徴しています。 特に、禁酒法の時代にも人気が衰えず、密造酒を使ったカクテルとしても知られるようになりました。 このカクテルは、映画や文学にも多く登場し、アメリカの象徴的な飲み物としての地位を確立しています。 マンハッタンを味わうことで、ニューヨークの活気や歴史を感じることができ、その背後にある文化やストーリーを楽しむことができるでしょう。
01他の代表的カクテルの由来
1-1ネグローニ
ネグローニは、イタリアの洗練されたカクテルで、主にジン、スイート・ベルモット、カンパリを組み合わせた飲み物です。 ネグローニは、シンプルながらもバランスの取れた苦味と甘味が特徴で、イタリアの飲食文化を象徴しています。 このカクテルは、食前酒として特に人気があり、食事を引き立てる役割も果たします。 洗練された見た目と風味から、世界中のバーで愛されるようになりました。 ネグローニを楽しむことで、イタリアの豊かな文化や社交的な雰囲気を感じることができるでしょう。 その背後にあるストーリーや歴史を知ることで、飲み物の味わいが一層深まります。
1-1モスコミュール
モスコミュールは、アメリカで誕生した人気のカクテルで、主にウォッカ、ジンジャービール、ライムジュースを組み合わせた飲み物です。 特にアメリカのバーシーンにおいて急速に人気を集めました。 このカクテルの特徴は、銅製のマグカップで提供される点です。 これにより、冷たさが保たれ、爽やかな飲み口が楽しめます。 モスコミュールの人気は、当時のウォッカブームとも関連しており、ジンジャービールとの組み合わせが新鮮さを生み出しました。 また、モスコミュールは、アメリカの飲食文化における創意工夫の象徴でもあり、フレッシュなライムの酸味とジンジャーのスパイシーさが絶妙にマッチします。 このカクテルを通じて、アメリカの社交的な場やパーティー文化を楽しむことができ、飲む人にリフレッシュ感を与えています。
1-1サングリア
サングリアは、スペインの伝統的な飲み物で、赤ワインをベースにフルーツや甘味料を加えたカクテルです。 その起源は古く、スペインの農村地域で地元のワインと季節の果物を組み合わせて作られていました。 特に夏に人気があり、冷やして楽しむことで爽やかな味わいが生まれます。 地域ごとにバリエーションがあり、例えば、アンダルシア地方ではオレンジやレモンが多く使われ、カタルーニャ地方では白ワインを使った「サングリア・ブランカ」が親しまれています。 これにより、各地の特産物や風味が反映され、個性的な飲み物として楽しめるでしょう。 サングリアは、パーティーやお祝いの場でよく提供されるため、社交の場を盛り上げる役割も果たしています。 カラフルなフルーツが浮かぶ見た目も魅力的で、飲む人を惹きつけ、飲むことで、スペインの豊かな文化や伝統を感じることができ、その楽しさを共有する一杯となっています。
01現代のカクテルトレンドとは?
1-1インスタ映えするカクテル
特に若い世代の間で、見た目が美しいカクテルが人気を集めています。 カラフルな層や、ユニークなグラス、装飾的なフルーツやハーブを使ったデザインが特徴です。 このトレンドは、SNSの普及によって加速しました。 美しい飲み物を写真に収め、共有することで、自分のライフスタイルをアピールし、結果として、バーテンダーたちは、味だけでなく、視覚的なインパクトを重視するようになりました。 特に、スモーキーな演出や、光る要素を取り入れたカクテルも人気です。 例えば、炭酸を使った泡立つ飲み物や、色が変わる仕掛けのカクテルなど、驚きの要素を加えることで、飲む楽しさを倍増させています。 このように、インスタ映えするカクテルは、視覚的な魅力を通じて人々を惹きつけ、カクテル文化の新たな楽しみ方を提供しています。
1-1ノンアルコールカクテル
現代のカクテルトレンドの一つに、ノンアルコールカクテル、通称「モクテル」があります。 健康志向の高まりや、飲酒を控える人々の増加に伴い、アルコールを含まない美味しい飲み物が注目されています。 モクテルは、フレッシュなフルーツやハーブ、スパイスを使って作られ、見た目も華やかです。 例えば、シトラスジュースとミントを組み合わせた爽やかな飲み物や、炭酸水を使った華やかなカクテルが人気です。 これにより、飲む人は味わい深い体験を楽しむことができるでしょう。 また、ノンアルコールカクテルは、社交の場でも気軽に楽しめるため、誰もが参加しやすい環境を作り出します。 バーテンダーたちも、創意工夫を凝らし、様々なレシピを提案し、これにより、モクテルはただの代替品ではなく、独自の魅力を持つ飲み物として確立されています。 このように、ノンアルコールカクテルは、現代のライフスタイルにフィットし、飲食文化の新たな選択肢を提供しているでしょう。
1-1地域性と地産地消のカクテル
地元の新鮮な食材や特産品を使ったカクテルが注目されており、地域の文化や風味を体験できる飲み物が提供されています。 例えば、地元の果物やハーブを使用することで、季節感やその土地ならではの味わいが楽しめるでしょう。 また、地域のクラフトスピリッツやビールを取り入れることで、地元の酒造りを応援することにもつながり、これにより、飲む人はその地域の魅力を感じることができ、飲食体験がより深まります。 さらに、地産地消のカクテルは、持続可能性を意識した選択肢としても評価され、地元の農家や生産者と連携することで、フードマイレージを減少させ、環境への配慮も実現します。 このように、地域性と地産地消を重視したカクテルは、飲む楽しみだけでなく、地域コミュニティや環境への意識を高める要素として、現代のカクテル文化において重要な役割を果たしているでしょう。
1-1フュージョンスタイルのカクテル
異なる国や文化の要素を組み合わせて新しい味わいを創り出します。 例えば、アジアのスパイスやフルーツを使ったカクテルや、メキシコのテキーラに日本の抹茶を加えた飲み物などが人気です。 フュージョンカクテルは、創造性を重視し、バーテンダーが独自のアイデアや技術を駆使して作ります。 これにより、飲む人は新しい味の発見や、異文化を体験する楽しさを味わえます。 また、見た目にもこだわり、色鮮やかでインスタ映えするプレゼンテーションが施されることが多いです。 このトレンドは、国際的な食文化の交流や、旅行が容易になった現代ならではの現象とも言えます。 フュージョンスタイルのカクテルを楽しむことで、さまざまな文化が交差する瞬間を体験でき、飲み物を通じて世界を感じることができるでしょう。
1-1カクテルのパーソナライズ
飲む人の好みやニーズに合わせて、カクテルをカスタマイズするスタイルです。 多くのバーでは、顧客が好みの味や香り、原材料を選ぶことができ、自分だけの特別な一杯を楽しむことができます。 パーソナライズのプロセスでは、フレッシュなフルーツ、ハーブ、スパイスを自由に組み合わせることができ、甘さや酸味のバランスも調整可能です。 また、アルコールの種類や量も選べるため、ノンアルコールやライトな飲み物を希望する人にも対応できるでしょう。 このトレンドは、飲み手の参加感を高め、カクテルをただの飲み物ではなく、個人的な体験として楽しむ要素を提供します。 さらに、バーテンダーは顧客とのコミュニケーションを通じて、より深い関係を築くことができるため、バーの雰囲気も一層魅力的になり、パーソナライズされたカクテルは、飲む人にとって特別な思い出を作る一杯となります。
01カクテルの名前の由来
カクテルそれぞれの種類の名前を見ていく前に、ちょっと気になるのが「カクテル」という名前です。なぜお酒やフルーツをミックスした飲み物は「カクテル」と呼ばれるのでしょうか
1-1カクテルの語源は諸説ある
カクテルという名前が最初に登場したのは1948年。ロンドンで作られたレシピ集の中で、初めて「カクテル」という名前が使われました。
そのカクテルの語源には、実は様々な説があります。
1-2有力な3つの説
カクテルの語源として、有力な説が三つあります。まず有力なのが「オンドリの尻尾説」。これはメキシコ発祥の説で、メキシコのユカタン半島のバーで働いていた少年が、オンドリの尻尾に似た形の木の枝を使ってドリンクを作っていたというもの。それを見たイギリス人が、それが何か少年に尋ねたところ、少年は木の枝の名前を聞かれたのだと勘違いして「オンドリの尻尾」と答えました。この「オンドリの尻尾」を英語に訳したものが「テイル・オブ・コック」。それが転じて「コックテイル」、つまり「カクテル」になったというものです。
次に有力なのが、アメリカ発祥の「鶏尾説」です。アメリカで独立戦争が行われていた頃、ニューヨークのバーでは独立軍の兵士に向けてローストチキンが振舞われていました。実はこのローストチキンは、半独立派の地主の家で飼われていたもの。ローストチキンに使った鶏の尾の羽根が様々な酒瓶に飾られていたのを見た独立軍の兵士が「カクテル万歳」と叫んだことから、ミックスされたお酒がカクテルと呼ばれるようになったという説です。
また、カクテルの語源にはフランス語発祥となる「コクチュ説」もあります。この説のルーツとなるのがニューオーリンズ。ニューオーリンズで店を開いていた薬局で、病人用の玉子酒が人気となったことがありました。この玉子酒はラムをベースにしたもので、地元のフランス人が「コクチュ」と呼んでいたものですが、それが地元で大きな人気となり、いつしか様々なものをミックスしたお酒を「コクチュ」と呼ぶようになり、やがてそれが「コクテール」「カクテル」に転じたという説です。
02カクテル名のつけ方
カクテルには様々な名前がありますが、実はカクテルの名前の付け方には、決まったパターンがあります。
2-1考案者、有名な人物の名前から
カクテルの名前の由来としてもっともポピュラーなのが、そのカクテルを考案した人の名前や、その当時人気があったり、話題になったりした有名な人の名前から付けたというもの。
このタイプのカクテルの中でもっとも有名なのが「マティーニ」。カクテルの代名詞と言われるマティーニですが、このカクテルを考案したニューヨークのホテルのバーテンダーだったマルティーニの名前から「マティーニ」と呼ばれるようになったと言われています。ただし、初期のマティーニに使われていたベルモットが、イタリアの「マルティニ・エ・ロッシ」というブランドのものだったからという説もあります。
また、「ゴッドファーザー」というカクテルは、大ヒット映画をイメージして作られたものだと言われています。
2-2物や動植物に似ていることから
カクテルの中には、物や動植物に似ていることから名付けられたものもあります。たとえば日本でも有名な「モスコーミュール」は「モスクワのラバ」という意味。ラバは後ろ足で敵をキックする習性があることから、キックの利いた強いお酒という意味で名付けられたと言われています。同じような由来として「ジンバック」「ラムバック」などがあり、この「バック」も動物の後ろ足を意味しています。このほか、緑色からバッタをイメージした「グラスホッパー」、剥いたレモンの皮が馬の首を連想させる「ホーセズネック」なども有名です。
また、カクテルの中には風景をモチーフにしたものもあります。その中でも有名なのが「テキーラサンライズ」。テキーラサンライズはテキーラをベースに、オレンジジュースで朝焼け、グレナデンシロップで太陽を表し、海から昇る朝焼けをイメージして作られたと言われています。
2-3実際におこった出来事から
カクテルには様々な由来がありますが、実際に起きた出来事をテーマにしたものも少なくありません。たとえば、「ブラッディマリー」。ブラッディマリーはウォッカとトマトジュースを使ったカクテルですが、これは十六世紀のイングランド女王、メアリー一世が数百人のプロテスタントを処刑して「血まみれメアリー」と呼ばれたという事件に由来すると言われています。
またラムをベースにした「キューバリブレ」は、第二次キューバ独立戦争の合言葉として使われた「キューバに自由を」に由来すると言われています。
2-4発祥地や地域にちなんだ名前
カクテルの名前の中には、それが生まれた場所や、そのカクテルにちなんだ場所の名前が付けられているものもあります。たとえば、「マンハッタン」「ブルックリン」「シカゴ」「シンガポールスリング」などが代表的なもの。女性に人気のカクテル「ダイキリ」も、キューバにあった鉱山の名前に由来していると言われています。また、日本に由来するカクテルとしては「ヨコハマ」が有名です。
03代表的なカクテル名の由来
このようにカクテルの名前の由来は様々ですが、有名なカクテルにもそれぞれのルーツがあります。
3-1ミモザ
シャンパンとオレンジジュースをミックスした女性にも人気の「ミモザ」。その由来は、春から夏にかけて咲くミモザの花の名前です。カクテルのさわやかな色がミモザの花を連想させることからこの名前が付けられました。
3-2スプモーニ
カンパリとグレープフルーツを使用したスプモーニの語源はイタリア語の「Spumare(泡立つ)」。炭酸により生まれた泡から名づけられました。
3-3ソルティドッグ
「ソルティドッグ」は直訳すれば「塩っぱい犬」ですが、これはイギリスのスラングで「甲板員」を意味しています。甲板は非常に太陽を遮るものがないため気温が高く、そこで働く甲板員は常に汗まみれで働いていました。汗が乾いて服が塩まみれになってしまうことも日常茶飯事。そのため、グラスの縁に塩をつけたカクテルを「ソルティドッグ」と呼ぶようになりました。ちなみに、ソルティドッグから塩を取り除いたタイプのカクテルは「ブルドッグ」と呼ばれています。
3-4スクリュードライバー
ウォッカとオレンジジュースをミックスしたドリンクが「スクリュードライバー」。このスクリュードライバーは直訳すると「ねじ回し」を意味しています。このカクテルが生んだのが、イランの油田地帯で働いていたアメリカ人たち。手近なところにカクテルを混ぜるためのマドラーがなかったため、手に持っていたねじ回しでカクテルをかき混ぜたため、「スクリュードライバー」と呼ばれるようになったと言われています。
01まとめ
カクテルの名前は、色・見た目・地域・歴史的人物や出来事にちなんで付けられることが多いです。たとえば、特定の材料が主成分のカクテルは、それにちなんだ名前を持つことが一般的です。また、カクテルの色や見た目からインスパイアされた名前もあります。
さらに、著名なバーテンダーや作られた場所に由来する名前も多く見られます。例えば、「ダイキリ」はキューバの鉱山に由来し、「マルガリータ」は特別な人のために作られたと言われています。
このように、カクテルの名前にはそれぞれの背景やストーリーがあり、飲む際にその由来を知ることで、さらに楽しみが増します。カクテル名は、その文化や歴史を反映した重要な要素であり、飲む人に新たな体験を提供します。
カクテルの名前を知ることで、ただ飲むだけでなく、その背後にあるストーリーや文化を楽しむことができるでしょう。
次回のカクテルタイムには、ぜひその由来を思い浮かべながら味わってみてください。
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太宰純 先生
1999年生まれ。愛知出身。青山学院大学在学中にお酒に興味を持ち、バーで働き始める。お酒をもっと身近にしてほしいという願いで、インスタグラムや自身のサイトで様々なお酒に関する情報とカクテルレシピを紹介。
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1-1カクテルの語源は諸説ある
カクテルという名前が最初に登場したのは1948年。ロンドンで作られたレシピ集の中で、初めて「カクテル」という名前が使われました。
そのカクテルの語源には、実は様々な説があります。
1-2有力な3つの説
カクテルの語源として、有力な説が三つあります。まず有力なのが「オンドリの尻尾説」。これはメキシコ発祥の説で、メキシコのユカタン半島のバーで働いていた少年が、オンドリの尻尾に似た形の木の枝を使ってドリンクを作っていたというもの。それを見たイギリス人が、それが何か少年に尋ねたところ、少年は木の枝の名前を聞かれたのだと勘違いして「オンドリの尻尾」と答えました。この「オンドリの尻尾」を英語に訳したものが「テイル・オブ・コック」。それが転じて「コックテイル」、つまり「カクテル」になったというものです。
次に有力なのが、アメリカ発祥の「鶏尾説」です。アメリカで独立戦争が行われていた頃、ニューヨークのバーでは独立軍の兵士に向けてローストチキンが振舞われていました。実はこのローストチキンは、半独立派の地主の家で飼われていたもの。ローストチキンに使った鶏の尾の羽根が様々な酒瓶に飾られていたのを見た独立軍の兵士が「カクテル万歳」と叫んだことから、ミックスされたお酒がカクテルと呼ばれるようになったという説です。
また、カクテルの語源にはフランス語発祥となる「コクチュ説」もあります。この説のルーツとなるのがニューオーリンズ。ニューオーリンズで店を開いていた薬局で、病人用の玉子酒が人気となったことがありました。この玉子酒はラムをベースにしたもので、地元のフランス人が「コクチュ」と呼んでいたものですが、それが地元で大きな人気となり、いつしか様々なものをミックスしたお酒を「コクチュ」と呼ぶようになり、やがてそれが「コクテール」「カクテル」に転じたという説です。
2-1考案者、有名な人物の名前から
カクテルの名前の由来としてもっともポピュラーなのが、そのカクテルを考案した人の名前や、その当時人気があったり、話題になったりした有名な人の名前から付けたというもの。
このタイプのカクテルの中でもっとも有名なのが「マティーニ」。カクテルの代名詞と言われるマティーニですが、このカクテルを考案したニューヨークのホテルのバーテンダーだったマルティーニの名前から「マティーニ」と呼ばれるようになったと言われています。ただし、初期のマティーニに使われていたベルモットが、イタリアの「マルティニ・エ・ロッシ」というブランドのものだったからという説もあります。
また、「ゴッドファーザー」というカクテルは、大ヒット映画をイメージして作られたものだと言われています。
2-2物や動植物に似ていることから
カクテルの中には、物や動植物に似ていることから名付けられたものもあります。たとえば日本でも有名な「モスコーミュール」は「モスクワのラバ」という意味。ラバは後ろ足で敵をキックする習性があることから、キックの利いた強いお酒という意味で名付けられたと言われています。同じような由来として「ジンバック」「ラムバック」などがあり、この「バック」も動物の後ろ足を意味しています。このほか、緑色からバッタをイメージした「グラスホッパー」、剥いたレモンの皮が馬の首を連想させる「ホーセズネック」なども有名です。
また、カクテルの中には風景をモチーフにしたものもあります。その中でも有名なのが「テキーラサンライズ」。テキーラサンライズはテキーラをベースに、オレンジジュースで朝焼け、グレナデンシロップで太陽を表し、海から昇る朝焼けをイメージして作られたと言われています。
2-3実際におこった出来事から
カクテルには様々な由来がありますが、実際に起きた出来事をテーマにしたものも少なくありません。たとえば、「ブラッディマリー」。ブラッディマリーはウォッカとトマトジュースを使ったカクテルですが、これは十六世紀のイングランド女王、メアリー一世が数百人のプロテスタントを処刑して「血まみれメアリー」と呼ばれたという事件に由来すると言われています。
またラムをベースにした「キューバリブレ」は、第二次キューバ独立戦争の合言葉として使われた「キューバに自由を」に由来すると言われています。
2-4発祥地や地域にちなんだ名前
カクテルの名前の中には、それが生まれた場所や、そのカクテルにちなんだ場所の名前が付けられているものもあります。たとえば、「マンハッタン」「ブルックリン」「シカゴ」「シンガポールスリング」などが代表的なもの。女性に人気のカクテル「ダイキリ」も、キューバにあった鉱山の名前に由来していると言われています。また、日本に由来するカクテルとしては「ヨコハマ」が有名です。
03代表的なカクテル名の由来
このようにカクテルの名前の由来は様々ですが、有名なカクテルにもそれぞれのルーツがあります。
3-1ミモザ
シャンパンとオレンジジュースをミックスした女性にも人気の「ミモザ」。その由来は、春から夏にかけて咲くミモザの花の名前です。カクテルのさわやかな色がミモザの花を連想させることからこの名前が付けられました。
3-2スプモーニ
カンパリとグレープフルーツを使用したスプモーニの語源はイタリア語の「Spumare(泡立つ)」。炭酸により生まれた泡から名づけられました。
3-3ソルティドッグ
「ソルティドッグ」は直訳すれば「塩っぱい犬」ですが、これはイギリスのスラングで「甲板員」を意味しています。甲板は非常に太陽を遮るものがないため気温が高く、そこで働く甲板員は常に汗まみれで働いていました。汗が乾いて服が塩まみれになってしまうことも日常茶飯事。そのため、グラスの縁に塩をつけたカクテルを「ソルティドッグ」と呼ぶようになりました。ちなみに、ソルティドッグから塩を取り除いたタイプのカクテルは「ブルドッグ」と呼ばれています。
3-4スクリュードライバー
ウォッカとオレンジジュースをミックスしたドリンクが「スクリュードライバー」。このスクリュードライバーは直訳すると「ねじ回し」を意味しています。このカクテルが生んだのが、イランの油田地帯で働いていたアメリカ人たち。手近なところにカクテルを混ぜるためのマドラーがなかったため、手に持っていたねじ回しでカクテルをかき混ぜたため、「スクリュードライバー」と呼ばれるようになったと言われています。
01まとめ
カクテルの名前は、色・見た目・地域・歴史的人物や出来事にちなんで付けられることが多いです。たとえば、特定の材料が主成分のカクテルは、それにちなんだ名前を持つことが一般的です。また、カクテルの色や見た目からインスパイアされた名前もあります。
さらに、著名なバーテンダーや作られた場所に由来する名前も多く見られます。例えば、「ダイキリ」はキューバの鉱山に由来し、「マルガリータ」は特別な人のために作られたと言われています。
このように、カクテルの名前にはそれぞれの背景やストーリーがあり、飲む際にその由来を知ることで、さらに楽しみが増します。カクテル名は、その文化や歴史を反映した重要な要素であり、飲む人に新たな体験を提供します。
カクテルの名前を知ることで、ただ飲むだけでなく、その背後にあるストーリーや文化を楽しむことができるでしょう。
次回のカクテルタイムには、ぜひその由来を思い浮かべながら味わってみてください。
3-1ミモザ
シャンパンとオレンジジュースをミックスした女性にも人気の「ミモザ」。その由来は、春から夏にかけて咲くミモザの花の名前です。カクテルのさわやかな色がミモザの花を連想させることからこの名前が付けられました。
3-2スプモーニ
カンパリとグレープフルーツを使用したスプモーニの語源はイタリア語の「Spumare(泡立つ)」。炭酸により生まれた泡から名づけられました。
3-3ソルティドッグ
「ソルティドッグ」は直訳すれば「塩っぱい犬」ですが、これはイギリスのスラングで「甲板員」を意味しています。甲板は非常に太陽を遮るものがないため気温が高く、そこで働く甲板員は常に汗まみれで働いていました。汗が乾いて服が塩まみれになってしまうことも日常茶飯事。そのため、グラスの縁に塩をつけたカクテルを「ソルティドッグ」と呼ぶようになりました。ちなみに、ソルティドッグから塩を取り除いたタイプのカクテルは「ブルドッグ」と呼ばれています。
3-4スクリュードライバー
ウォッカとオレンジジュースをミックスしたドリンクが「スクリュードライバー」。このスクリュードライバーは直訳すると「ねじ回し」を意味しています。このカクテルが生んだのが、イランの油田地帯で働いていたアメリカ人たち。手近なところにカクテルを混ぜるためのマドラーがなかったため、手に持っていたねじ回しでカクテルをかき混ぜたため、「スクリュードライバー」と呼ばれるようになったと言われています。
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