刺繍糸に針を通すコツは?刺し始めから刺し終わりまで徹底解説!
刺繍は繊細な作業であり、糸を扱う技術が仕上がりに大きく影響します。
特に、刺繍糸を針に通す際や、刺し始め・刺し終わりの処理は、作品の完成度を左右する重要なステップです。
刺繍で大切なのが、糸の扱い方。特に刺繍針に糸を通したり、刺繍の刺し始めと刺し終わりはとても重要です。ここがスムーズになるだけで、刺繍はずっと楽しくなるもの。今回は刺繍糸を針に通すコツや、針の刺し始めと刺し終わりの上手な方法についてご紹介します。

- 目次
01刺繍糸の準備と基本の通し方
1-1折りグセをつける手法
刺繍糸を針に通す際に起こる一般的な問題の一つが、糸のほつれやねじれです。 これを防ぐための有効な手法として「折りグセをつける」方法があります。 刺繍糸は通常6本の細い糸から構成されており、そのままでは非常に通しにくいです。 しかし、折りグセをつけることで、糸がまとまり、針の穴に簡単に通せるようになります。 この手法は、まず刺繍糸を適切な長さにカットし、針に通す部分を少し折り曲げます。 その折り目を軽く指で押さえ、しっかりと折りグセをつけることで、糸がばらつくことなく針穴に通しやすくなるのです。 特に細い針を使用する際には、この小さな工夫が大きな違いを生み出します。 さらに、この方法により、糸が余分に絡まるリスクも軽減され、スムーズな刺繍作業が可能となります。
簡単に糸を通すためのポイント
折りグセをつけることに加えて、糸を針に通す際にはいくつかの追加ポイントがあります。 まず、糸を通す部分を少し湿らせる方法です。 これは糸のほつれを防ぎ、針穴にしっかりと通るようにするための一般的なテクニックとして知られています。 湿らせる際には、指先に少し水をつけるか、唇で軽く糸を湿らせる程度で十分です。 また、刺繍糸をカットする際には、斜めにカットすることも有効です。 糸の端を鋭くすることで、針穴に通りやすくなります。 これにより、作業が格段に効率的になります。 糸通しを使うのも一つの手段ですが、折りグセをつける方法やカットの工夫を取り入れることで、糸通しがなくてもスムーズに作業を進められるでしょう。 糸を通す際に注意すべきもう一つのポイントは、無理に引っ張らないことです。 糸を強く引っ張りすぎると、ほつれや切れの原因になることがありますので、ゆっくりと丁寧に通すよう心がけましょう。
01刺繍を始める際のコツ
1-1捨て糸の使い方とその利点
刺繍を始めるときに使う「捨て糸」は、刺繍作品を仕上げる上で非常に役立つ技法の一つです。 捨て糸とは、刺繍の最初に糸の始まりを固定するために使用する糸のことを指します。 この糸は表面には見えないように裏側で始末されるため、最終的には見えなくなりますが、捨て糸を使うことで作品の表面がすっきりと仕上がり、見栄えを良くできます。 捨て糸を使う主な利点は、糸の端が表に出てしまうのを防ぐ点です。 刺繍は多くの繊細なステッチを重ねていく作業ですが、糸の始まりや終わりが表に出てしまうと見栄えが悪くなります。 捨て糸を使うことで、これを避け、整った作品に仕上げられます。 また、捨て糸を使うと糸の張り具合が安定しやすく、刺繍のテンションを一定に保つのにも役立ちます。
玉結びの役割と適切な方法
捨て糸を使わない場合、糸を固定する方法として「玉結び」があります。 玉結びは、糸の始まりをしっかりと固定するために使われる基本的な技法です。 刺繍の初めに針に通した糸の端を結んで小さな結び目を作り、その結び目を生地の裏側に隠すようにして刺繍を開始します。 玉結びを正しく行うことで、刺繍の始まりが緩むことなく、糸がしっかりと固定されるのです。 玉結びの際の注意点としては、結び目が大きすぎると生地の裏で目立ってしまうことが挙げられます。 刺繍の表面だけでなく、裏面も美しく仕上げるためには、結び目ができるだけ小さくなるように工夫することが大切です。 小さな玉結びを作るには、糸を結ぶ際に軽く引っ張りすぎず、適度な力で結ぶようにしましょう。 また、刺繍を終えた後も、糸を固定するために玉結びを使うことができます。 この際も、結び目が表に出ないよう、生地の裏側で慎重に処理することが大切です。 糸をしっかりと固定しつつ、余分な糸を切る前に確認しておくことで、刺繍が緩んだりほつれたりすることを防ぎます。 玉結びは、刺繍の基本的な作業の一つであり、しっかりと習得しておくことで刺繍全体の仕上がりが格段に向上します。 捨て糸を使う方法と同様に、玉結びの技法も刺繍を始める際に知っておくべき重要なコツの一つです。
01刺繍糸の通し方を簡単にする工夫
1-1糸通しを活用するメリット
糸通しは、小さな金属製やプラスチック製の道具で、針の穴に糸を通す際に役立つ便利なツールです。 特に刺繍に使う針は針穴が小さく、糸がほつれやすいため、糸通しを使うことでこの作業が格段に楽になります。 糸通しを使うことで、糸を通す際のストレスが軽減され、より集中して刺繍作業に取り組めます。 糸通しの最大のメリットは、針穴が小さい場合や、視力が低下している場合でも、簡単に糸を通せる点です。 糸通しを使用すれば、糸を通す際に失敗する回数が減り、結果的に作業時間が短縮されます。 また、糸がほつれてしまう心配が少なくなるため、糸の無駄遣いを防ぎ、刺繍糸をより長く使えるのも利点です。 さらに、糸通しを使うことで、作業のリズムが乱れることなくスムーズに進めることが可能です。 刺繍は集中力を要する作業であり、頻繁に糸を通し直すことはそのリズムを崩しかねません。 しかし、糸通しを使用すれば、この作業がスムーズになるため、集中力を保ちながら効率よく刺繍を進められます。 糸通しにはさまざまな種類があり、自分の手に馴染むものを選ぶことが大切です。 次に、手早く通すための道具選びについて詳しく解説します。
手早く通すための道具選び
糸通しを使うことで作業がスムーズになりますが、それをさらに効率化するためには、正しい道具を選ぶことが重要です。 刺繍に適した道具を選ぶことで、糸通しの手間が減り、作業全体が快適になります。 糸通しにはいくつかの種類があり、それぞれの特徴を理解して自分に合ったものを選ぶことがポイントです。 まず、一般的な糸通しは金属製の細いワイヤーが付いているタイプで、これが最もポピュラーです。 このタイプは、シンプルながらも非常に使いやすく、幅広い針に対応しています。 初心者から上級者まで幅広く使用できるため、初めて刺繍に挑戦する方にもおすすめです。 次に、視力が低下している方や細かい作業が苦手な方には、手動の糸通し機が便利です。 この道具は、糸をセットしてレバーを引くだけで糸が通る仕組みになっており、特に針穴が小さい刺繍針に糸を通す際に非常に有効です。 また、老眼の方や長時間の作業で目が疲れている場合でも、無理なく糸を通せます。 さらに、持ち運びに便利なコンパクトサイズの糸通しもあります。 刺繍は場所を選ばず楽しめる趣味であり、外出先や旅行中でも作業を行いたい方には、このようなコンパクトな道具が有効です。 刺繍道具と一緒に糸通しを持ち歩くことで、いつでもどこでも快適に作業ができます。 このように、道具選びに工夫を凝らすことで、刺繍作業の効率が格段に上がります。 それぞれの道具には利点がありますので、自分の作業スタイルに合ったものを選び、刺繍の楽しさをさらに引き出しましょう。
01刺繍糸を美しく刺し終える方法
1-1裏側で糸を始末する技術
刺繍が完成した後、糸の処理をどのように行うかが、作品全体の美しさに影響を与えます。 刺繍の表面はもちろんですが、裏側もきれいに仕上げることが大切です。 裏側が雑に処理されていると、表面に影響を与え、刺繍の品質が低下してしまいます。 そこで、裏側で糸を上手に始末するための技術を知っておくことが、刺繍をより一層美しくするために欠かせません。 糸の始末は、基本的には刺繍の最後の数センチの糸を裏側の縫い目に絡めて固定する方法が一般的です。 この方法では、表面に余分な糸が出ることなく、見栄えがよく仕上がります。 刺繍糸を縫い目の間に通す際には、糸がピンと張りすぎないように気をつけることが重要です。 糸を緩めすぎると縫い目が解けやすくなりますし、逆に強く引きすぎると生地にダメージを与える可能性があります。 また、裏側で糸を始末する際には、余分な糸を残さないようにしっかりとカットすることも大切です。 糸が長すぎると、生地に引っかかったり、次のステッチの邪魔になったりすることがあります。 短くカットした後は、糸が自然にほどけないように注意深く処理することが求められます。 次に、この裏側の始末においてよく使われる玉結びの技術について詳しく見ていきましょう。
玉結びを用いた仕上げの工夫
刺繍の糸を始末する際に、玉結びは多くの刺繍家が使う技法の一つです。 玉結びは、糸をしっかり固定し、刺繍が緩んだり解けたりするのを防ぐために重要な役割を果たします。 裏側での糸の始末に加えて、玉結びを適切に行うことで、刺繍全体がしっかりと固定され、長く美しい状態を保てます。 玉結びを作る際の最大のポイントは、結び目をできるだけ小さくし、刺繍の裏側で目立たないようにすることです。 大きな結び目は、生地の上で不自然に膨らんでしまい、作品の見た目に影響を与える可能性があります。 そこで、少しの力で結び目を小さく整えることが重要です。 また、結び目を生地にしっかりと固定するためには、糸の端を短くカットしすぎないように注意しながら、しっかりと始末します。 玉結びを使った仕上げの工夫として、結び目を裏側の縫い目に隠す方法もあります。 この技法は、見た目を美しく保つために有効です。 結び目を隠す際には、縫い目の中に結び目を通し、表側に影響を与えないように気をつけながら処理します。 こうすることで、刺繍全体がスムーズに仕上がり、表裏ともに美しい作品が完成します。 刺繍糸を美しく刺し終えるための技術には、細やかな工夫が必要です。 裏側での糸の始末や玉結びの方法をマスターすることで、刺繍作品の完成度がさらに高まり、プロフェッショナルな仕上がりに近づけられます。
01刺繍の始まりと終わりの基本技術
1-1刺し始めにおける捨て糸の役割
刺繍の作業を始めるとき、捨て糸を使うことは、美しい仕上がりと安定したステッチを実現するために欠かせない技法です。 捨て糸とは、刺繍の最初の数針で使用する糸で、最終的には作品の裏側に隠れてしまう部分です。 この捨て糸は、ステッチがほどけたり緩んだりしないように、しっかりとした基盤を作る役割を果たします。 特に、糸が表に出ないように裏側で固定されるため、作品の外観を損なうことなく安定した刺繍が可能になります。 捨て糸を使うことで、刺繍のスタートが安定し、後の作業がスムーズに進みます。 糸を強く引きすぎたり、緩めすぎたりすることなく、適度な張りを保つためには、この捨て糸をしっかりと固定することが必要です。 捨て糸を使わない場合、ステッチが緩んでしまうことがあり、作品の全体的な美しさが損なわれる可能性があります。 捨て糸は、特に大きなデザインや長いステッチを行う場合に有効で、刺繍がほどけるリスクを減らす効果があります。
刺し終わりの綺麗なまとめ方
刺繍を終える際には、捨て糸の技法に加えて、刺し終わりの処理も美しく行う必要があります。 刺繍が完成しても、糸の処理が不十分だと、作品全体の見栄えに影響を与え、ステッチがほどける可能性が出てきます。 そのため、刺し終わりの糸をどのようにまとめるかが重要なポイントとなります。 刺し終わりの一般的な方法は、裏側で糸を数回にわたり縫い目の間に通すことです。 これにより、糸がしっかりと固定され、作品全体の強度が増します。 このとき、糸が表面に出ないように注意しながら、縫い目の間に通していくのがポイントです。 さらに、余分な糸はしっかりとカットし、作品に引っかかりが残らないようにすることが大切です。 糸をまとめる際には、無理に引っ張らず、自然なテンションで糸を処理することが重要です。 強く引きすぎると生地が引きつれてしまうため、程よい力加減で行いましょう。 また、細かいデザインの場合は、糸が短くなりすぎると処理が難しくなるため、少し余裕を持った状態で刺し終わりを行うと良いです。 次に、玉結びを用いた仕上げの技術について詳しく解説します。
01刺繍作業中の糸の扱い方
1-1糸のねじれを防ぐためのテクニック
刺繍作業中によく起こる問題の一つが、糸のねじれです。 糸がねじれると、縫い目が不均一になったり、刺繍の表面が乱れてしまったりすることが多く、最終的には作品全体の美しさが損なわれます。 刺繍糸は細い複数の糸が束ねられているため、長時間の作業や針の動きに伴って自然にねじれてしまうことがあります。 しかし、適切なテクニックを用いることで、この問題を防ぐことが可能です。 まず、作業中に糸がねじれていると感じた場合は、針を上に向けてぶら下げ、自然に糸が回転するのを待つことで、ねじれを解消できます。 糸のねじれは頻繁に起こるため、この作業を定期的に行うことが大切です。 さらに、糸を針に通す際に「折りグセ」をつけておくと、ねじれが発生しにくくなります。 折りグセとは、糸の先端を軽く折り曲げることで、針穴に通しやすくし、ねじれやすい部分を最小限に抑える方法です。 糸を引く際にも注意が必要です。強く引きすぎると糸が緩み、逆に引きが弱すぎるとねじれやすくなります。 適度なテンションを保ちながら、一定の力で糸を引くことが、ねじれを防ぐためのポイントです。 次に、縫い目の均一さを保つための工夫について詳しく解説します。
縫い目の均一さを保つための工夫
刺繍において、縫い目が均一であることは非常に重要です。 縫い目が不揃いだと、作品全体の見栄えが悪くなるだけでなく、特に繊細なデザインの場合、完成度が著しく低下してしまいます。 縫い目を均一に保つためには、いくつかの工夫が必要です。 まず、針を通す際の角度や力加減を一定に保つことが重要です。 刺繍は手作業で行うため、針の動きに微妙な違いが生じやすいですが、意識的に同じ角度で針を進めることで、縫い目の大きさや形が均一になります。 また、糸を引く際のテンションを一定にすることも、縫い目を美しく保つための鍵です。 強く引きすぎると糸が引き締まりすぎてしまい、逆に緩めすぎると縫い目がふっくらしすぎてしまいます。 理想的なのは、軽く張る程度のテンションを保ちながら作業を進めることです。 さらに、縫い目の長さを一定に保つために、あらかじめ目印をつけておくことも効果的です。 特に大きな作品や長いラインを刺繍する場合、途中で縫い目の長さが変わってしまうことがあります。 これを防ぐためには、下絵の段階で細かくガイドラインを引いておき、それに沿って縫い進めることで、均一な縫い目が実現できます。 最後に、定期的に作品全体を確認し、縫い目が乱れていないかチェックすることも忘れずに行いましょう。 集中して作業をしていると、つい縫い目の乱れに気づかないことがあります。 一定のステッチが終わったタイミングで一度全体を見直し、必要であれば修正を加えることで、最終的に美しい刺繍作品を仕上げられます。 このように、糸の扱いや縫い目の工夫を丁寧に行うことで、刺繍作業はより快適に進み、完成度の高い作品を仕上げることが可能です。
01刺繍糸の針の通し方
刺繍を始めるとき、最初のハードルになるのが刺繍糸に針を通すとき。糸の素材や針の太さによっては、どうしても糸が通らずイライラしてしまうことも少なくありません。特に刺繍の場合、複数の糸を通さなければならないため、なかなか上手く行かないということがあります。
ではどのようにすれば上手に糸を通すことができるのでしょうか。
1-1糸に折りグセをつけて通す
刺繍針に糸を通すときには様々な方法がありますが、おすすめなのは糸に折りグセをつけて通す方法です。こうすればスムーズに糸を針に通すことができます。
折りグセをつける方法は非常に簡単で、糸を針の先端に当てて二つに折るだけ。糸に折り目がついたら、その折り目の方から針の穴に糸を押し込んでいきます。このとき、指で糸をしっかり押さえて、輪の形を作るとさらにスムーズに糸を通すことができます。
その後、糸の輪を引いて、短い方の糸の端を引き出せば糸が穴に通ります。
もし上手く行かない場合には、もう一度しっかりと折り目をつけて試してみましょう。
なお、折り目をつけるときには針の先端に近い部分を使うと、鋭い折り目がついて糸が通りやすくなります。
1-2苦手な場合は糸通しを使うと簡単
このほかにも、針に糸を通すときには、背景を分かりやすい色にする、糸の先をマニキュアで固めるといった方法がありますが、どうしても糸が通らないという場合には糸通しを使いましょう。
糸通しは手芸店や百円ショップでも販売されています。刺繍以外にも、針に糸を通す機会が多いという方は、ひとつ持っておくとストレスなく手芸を楽しむことができます。
02刺繍糸の刺し始め
刺繍を始めるとき、一番緊張するのが糸を刺し始めるとき。ここが上手く行くと、その後の刺繍もスムーズに進められるものです。では刺し始めるときにはどのような方法があるのでしょうか。
2-1刺し始めの方法
刺繍の刺し始めは、玉結びを行うかどうかで大きく分けることができます。玉結びを作ると、簡単に刺繍を行うことができますが、最後まで玉結びの部分が残ってしまうため、もしきれいな作品を作りたいという場合には玉結びを行わない方法がおすすめです。
2-2捨て糸をする
玉結びを使わない刺し始めの方法で一般的なのが「捨て糸をする」という方法です。
捨て糸をする場合、まず刺し始めの位置から少し離れた場所に針を表から入れます。その後、糸を長めに残して刺すときに糸が裏側から絡まないように針を進めていきます。その後、最後に残しておいた糸を裏に出して針を通し、ステッチの裏面に絡めて留めます。
捨て糸をするときのポイントは、残す糸を針二本程度の長さを残して親指で押さえておくということ。
捨て糸を使う方法は、線をステッチする場合や、近くにほかの刺繍がないといった場合に適しています。
2-3近くの刺繍の裏側に、糸を絡めて結ぶ
玉結びを使わない場合には、もし近くに他の刺繍があるというときには、そこに糸を絡めて結ぶという方法があります。
この方法を用いる場合、まずは近くの刺繍の裏側に、一度糸をくぐらせます。
その後、もう一度糸をくぐらせ、糸を結ぶ形に通していきます。最後に糸を軽く引いて、抜けないことを確認すれば出来上がり。
この方法は、線をステッチする場合で、他の刺繍が近くにあるときに便利です。
2-4面を縫う時は、後で隠れる図案の中央から刺す方法も
もし線ではなく、面の刺繍をする場合には、図案の中央から刺し始めるという方法があります。
この方法で刺繍を始める場合、図案の中心に小さな間隔で針を入れていきます。その後、三ミリ程度を残して最初に針を入れた場所の近くに、再び針を入れます。後は刺し始めた場所に針を出して、刺繍を進めていきます。
この方法の場合、後で図案によって刺し始めの場所が隠れてしまうため、目立たず糸の始末ができるというメリットがあり、サテンステッチなどでは多く用いられています。
2-5裏が見えない時は玉結びでもOK
ここまで玉結びを行わない方法をご紹介しましたが、玉結びは絶対にしてはいけないというわけではありません。
特にカバンや衣服といった日常に使うもの、洗濯する機会が多いものに刺繍をするときには、糸が抜けないように玉結びを行うことがおすすめです。
さらに、刺繍した布の裏が見えない場合や、布の裏側に別の布が当たる場合なども、玉結びを使うことができます。
また、もし裏側が見えても気にしないというときや、刺繍自体を楽しみたいという場合にも、玉結びを組み合わせるのがよいでしょう。
03刺繍糸の刺し終わり
刺繍糸の扱いでもっとも重要なのが針の刺し終わり。刺し終わりがきれいにまとめられるかどうかによって、作品の見栄えも大きく変わってきます。こちらも刺し始めと同じように、玉結びを使う方法と使わない方法があります。
3-1裏側の縫い目に糸を絡める
では玉結びを使わない場合、糸はどのように処理すればよいのでしょうか。刺し終わりの糸の始末の方法として一般的なのが、裏側の縫い目に糸を絡めて止めるという方法です。
すべてのステッチが終了するか、糸が不足して継ぎ足さなければならなくなったら、まず糸を布の裏側に出します。その後、すでにステッチした糸の裏側に縫い目のひとつずつに糸を巻き付けていきます。
また一方向に巻き付けていくだけでなく、一度進行方向とは逆にすすんでから、もう一度進行方向に沿って糸を絡めていくという方法も。その場合、最後にもう一度逆方向に進むことで糸が抜けにくくなります。
この方法で糸の始末をする場合には、あまり立体的にならないように、布地を平らにするつもりで糸を巻き付けていくのがコツ。
最後に余った糸を切れば、糸の始末は完成です。
3-2刺し始めの時、捨て糸をした場合は、捨て糸も裏に通し同様に処理する
この方法は、刺し終わりだけでなく、刺し始めにも用いることができます。
たとえば玉結びをせず、捨て糸をして刺し始めた場合も余った糸を同様に裏側に通して同じような処理をしていきます。
また、面を刺繍する場合も、指し終わったあとに裏に糸を出し、裏側のステッチに数回通して糸を絡めて処理します。このとき、刺し始めと同じように中心近くで針を出すときれいに糸を処理することができます。ただし、裏側で布を拾わないように注意しましょう。
3-3初心者には玉結び
糸の刺し終わりには、普通の裁縫のように玉結びをして糸を始末するというイメージがありますが、刺繍のテキストなどでは、玉結びは進められていません。
しかし、すでに説明したように、糸の刺し終わりにも、絶対に玉結びをしてはいけないというわけではありません。
日常使いではなく額に入れる作品などの場合には糸が抜ける心配が不要で、なるべく作品自体を凹凸のない状態にしたいため、出来るだけ玉結びを使わない糸の始末の仕方が用いられますが、初心者や、裏が見えないときには、玉結びで始末するのもよい方法です。
糸の始末で重要なのは糸が抜けないこと。玉結びをするかしないというよりも、どのような用途で使用するのかを考えるとよいでしょう。
01まとめ
刺繍を美しく仕上げるためには、糸の準備から針通し、刺し始めや刺し終わりの処理まで、基本技術をしっかりと押さえることが重要です。
特に、糸のねじれ防止や縫い目の均一さを保つための工夫が、完成度に大きく影響します。
当記事で紹介したコツを実践することで、効率的に作業を進めながら、プロのような仕上がりを実現できるでしょう。
- 通信講座の諒設計アーキテクトラーニング編集部
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280講座以上の資格取得できる通信講座を運営する諒設計アーキテクトラーニング編集部が運営するコラムです。心理カウンセラー、ドッグトレーナー、リンパケアセラピストなど、実践的で需要の高い資格を提供しており、学習者は自分のペースで学べる柔軟なカリキュラムを受けることができます。専門知識を短期間で習得できるよう設計されており、仕事や趣味に役立つスキルを身につけることが可能です。
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ではどのようにすれば上手に糸を通すことができるのでしょうか。
1-1糸に折りグセをつけて通す
刺繍針に糸を通すときには様々な方法がありますが、おすすめなのは糸に折りグセをつけて通す方法です。こうすればスムーズに糸を針に通すことができます。
折りグセをつける方法は非常に簡単で、糸を針の先端に当てて二つに折るだけ。糸に折り目がついたら、その折り目の方から針の穴に糸を押し込んでいきます。このとき、指で糸をしっかり押さえて、輪の形を作るとさらにスムーズに糸を通すことができます。
その後、糸の輪を引いて、短い方の糸の端を引き出せば糸が穴に通ります。
もし上手く行かない場合には、もう一度しっかりと折り目をつけて試してみましょう。
なお、折り目をつけるときには針の先端に近い部分を使うと、鋭い折り目がついて糸が通りやすくなります。
1-2苦手な場合は糸通しを使うと簡単
このほかにも、針に糸を通すときには、背景を分かりやすい色にする、糸の先をマニキュアで固めるといった方法がありますが、どうしても糸が通らないという場合には糸通しを使いましょう。
糸通しは手芸店や百円ショップでも販売されています。刺繍以外にも、針に糸を通す機会が多いという方は、ひとつ持っておくとストレスなく手芸を楽しむことができます。
2-1刺し始めの方法
刺繍の刺し始めは、玉結びを行うかどうかで大きく分けることができます。玉結びを作ると、簡単に刺繍を行うことができますが、最後まで玉結びの部分が残ってしまうため、もしきれいな作品を作りたいという場合には玉結びを行わない方法がおすすめです。
2-2捨て糸をする
玉結びを使わない刺し始めの方法で一般的なのが「捨て糸をする」という方法です。
捨て糸をする場合、まず刺し始めの位置から少し離れた場所に針を表から入れます。その後、糸を長めに残して刺すときに糸が裏側から絡まないように針を進めていきます。その後、最後に残しておいた糸を裏に出して針を通し、ステッチの裏面に絡めて留めます。
捨て糸をするときのポイントは、残す糸を針二本程度の長さを残して親指で押さえておくということ。
捨て糸を使う方法は、線をステッチする場合や、近くにほかの刺繍がないといった場合に適しています。
2-3近くの刺繍の裏側に、糸を絡めて結ぶ
玉結びを使わない場合には、もし近くに他の刺繍があるというときには、そこに糸を絡めて結ぶという方法があります。
この方法を用いる場合、まずは近くの刺繍の裏側に、一度糸をくぐらせます。
その後、もう一度糸をくぐらせ、糸を結ぶ形に通していきます。最後に糸を軽く引いて、抜けないことを確認すれば出来上がり。
この方法は、線をステッチする場合で、他の刺繍が近くにあるときに便利です。
2-4面を縫う時は、後で隠れる図案の中央から刺す方法も
もし線ではなく、面の刺繍をする場合には、図案の中央から刺し始めるという方法があります。
この方法で刺繍を始める場合、図案の中心に小さな間隔で針を入れていきます。その後、三ミリ程度を残して最初に針を入れた場所の近くに、再び針を入れます。後は刺し始めた場所に針を出して、刺繍を進めていきます。
この方法の場合、後で図案によって刺し始めの場所が隠れてしまうため、目立たず糸の始末ができるというメリットがあり、サテンステッチなどでは多く用いられています。
2-5裏が見えない時は玉結びでもOK
ここまで玉結びを行わない方法をご紹介しましたが、玉結びは絶対にしてはいけないというわけではありません。
特にカバンや衣服といった日常に使うもの、洗濯する機会が多いものに刺繍をするときには、糸が抜けないように玉結びを行うことがおすすめです。
さらに、刺繍した布の裏が見えない場合や、布の裏側に別の布が当たる場合なども、玉結びを使うことができます。
また、もし裏側が見えても気にしないというときや、刺繍自体を楽しみたいという場合にも、玉結びを組み合わせるのがよいでしょう。
03刺繍糸の刺し終わり
刺繍糸の扱いでもっとも重要なのが針の刺し終わり。刺し終わりがきれいにまとめられるかどうかによって、作品の見栄えも大きく変わってきます。こちらも刺し始めと同じように、玉結びを使う方法と使わない方法があります。
3-1裏側の縫い目に糸を絡める
では玉結びを使わない場合、糸はどのように処理すればよいのでしょうか。刺し終わりの糸の始末の方法として一般的なのが、裏側の縫い目に糸を絡めて止めるという方法です。
すべてのステッチが終了するか、糸が不足して継ぎ足さなければならなくなったら、まず糸を布の裏側に出します。その後、すでにステッチした糸の裏側に縫い目のひとつずつに糸を巻き付けていきます。
また一方向に巻き付けていくだけでなく、一度進行方向とは逆にすすんでから、もう一度進行方向に沿って糸を絡めていくという方法も。その場合、最後にもう一度逆方向に進むことで糸が抜けにくくなります。
この方法で糸の始末をする場合には、あまり立体的にならないように、布地を平らにするつもりで糸を巻き付けていくのがコツ。
最後に余った糸を切れば、糸の始末は完成です。
3-2刺し始めの時、捨て糸をした場合は、捨て糸も裏に通し同様に処理する
この方法は、刺し終わりだけでなく、刺し始めにも用いることができます。
たとえば玉結びをせず、捨て糸をして刺し始めた場合も余った糸を同様に裏側に通して同じような処理をしていきます。
また、面を刺繍する場合も、指し終わったあとに裏に糸を出し、裏側のステッチに数回通して糸を絡めて処理します。このとき、刺し始めと同じように中心近くで針を出すときれいに糸を処理することができます。ただし、裏側で布を拾わないように注意しましょう。
3-3初心者には玉結び
糸の刺し終わりには、普通の裁縫のように玉結びをして糸を始末するというイメージがありますが、刺繍のテキストなどでは、玉結びは進められていません。
しかし、すでに説明したように、糸の刺し終わりにも、絶対に玉結びをしてはいけないというわけではありません。
日常使いではなく額に入れる作品などの場合には糸が抜ける心配が不要で、なるべく作品自体を凹凸のない状態にしたいため、出来るだけ玉結びを使わない糸の始末の仕方が用いられますが、初心者や、裏が見えないときには、玉結びで始末するのもよい方法です。
糸の始末で重要なのは糸が抜けないこと。玉結びをするかしないというよりも、どのような用途で使用するのかを考えるとよいでしょう。
01まとめ
刺繍を美しく仕上げるためには、糸の準備から針通し、刺し始めや刺し終わりの処理まで、基本技術をしっかりと押さえることが重要です。
特に、糸のねじれ防止や縫い目の均一さを保つための工夫が、完成度に大きく影響します。
当記事で紹介したコツを実践することで、効率的に作業を進めながら、プロのような仕上がりを実現できるでしょう。
- 通信講座の諒設計アーキテクトラーニング編集部
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3-1裏側の縫い目に糸を絡める
では玉結びを使わない場合、糸はどのように処理すればよいのでしょうか。刺し終わりの糸の始末の方法として一般的なのが、裏側の縫い目に糸を絡めて止めるという方法です。
すべてのステッチが終了するか、糸が不足して継ぎ足さなければならなくなったら、まず糸を布の裏側に出します。その後、すでにステッチした糸の裏側に縫い目のひとつずつに糸を巻き付けていきます。
また一方向に巻き付けていくだけでなく、一度進行方向とは逆にすすんでから、もう一度進行方向に沿って糸を絡めていくという方法も。その場合、最後にもう一度逆方向に進むことで糸が抜けにくくなります。
この方法で糸の始末をする場合には、あまり立体的にならないように、布地を平らにするつもりで糸を巻き付けていくのがコツ。
最後に余った糸を切れば、糸の始末は完成です。
3-2刺し始めの時、捨て糸をした場合は、捨て糸も裏に通し同様に処理する
この方法は、刺し終わりだけでなく、刺し始めにも用いることができます。
たとえば玉結びをせず、捨て糸をして刺し始めた場合も余った糸を同様に裏側に通して同じような処理をしていきます。
また、面を刺繍する場合も、指し終わったあとに裏に糸を出し、裏側のステッチに数回通して糸を絡めて処理します。このとき、刺し始めと同じように中心近くで針を出すときれいに糸を処理することができます。ただし、裏側で布を拾わないように注意しましょう。
3-3初心者には玉結び
糸の刺し終わりには、普通の裁縫のように玉結びをして糸を始末するというイメージがありますが、刺繍のテキストなどでは、玉結びは進められていません。
しかし、すでに説明したように、糸の刺し終わりにも、絶対に玉結びをしてはいけないというわけではありません。
日常使いではなく額に入れる作品などの場合には糸が抜ける心配が不要で、なるべく作品自体を凹凸のない状態にしたいため、出来るだけ玉結びを使わない糸の始末の仕方が用いられますが、初心者や、裏が見えないときには、玉結びで始末するのもよい方法です。
糸の始末で重要なのは糸が抜けないこと。玉結びをするかしないというよりも、どのような用途で使用するのかを考えるとよいでしょう。
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