こんなハンドメイドも!灰を使った昔ながらの石鹸の作り方

こんなハンドメイドも!灰を使った昔ながらの石鹸の作り方

手づくりの石鹸を作るためには様々な方法があります。今では化学薬品を使う方法が一般的ですが、「灰」を使っても石鹸が作れるということをご存じでしょうか。今回は、灰を使った昔ながらの石鹸の作り方についてご紹介します。

苛性ソーダへの不安

手作り石鹸に使われる薬品といえば、苛性ソーダ。石鹸は油脂とアルカリを混合することで作られるものですが、そのときアルカリとして使われるのが苛性ソーダです。

苛性ソーダは強いアルカリの性質を持っていて、油脂と混ざることで油脂を固めて、石鹸として使いやすい形にまとめ、洗浄力を高めてくれます。

このように、苛性ソーダは石鹸づくりに欠かせないものですが、一方では手作り石鹸を作るとき、苛性ソーダはできるだけ使いたくないという人も少なくありません。

というのも、苛性ソーダは法律で劇薬に指定されているほど強い薬品。もし手に触れた場合には火傷のような症状が出ることも。また、万が一目に入ったときには失明の危険もあります。

もちろん、飲み込んだときには命の危険も伴うため、取り扱いに注意が必要です。

特に小さなお子さんやペットがいるという場合、あまり家庭に置いておきたくないと考える人も多いはず。

さらに苛性ソーダを使った手作り石鹸の場合、どうしても石鹸の中にアルカリが残留してしまうことがあります。

石鹸の中に残留した苛性ソーダは、しっかり乾燥させることでアルカリの成分が失われ、安全に使用することができますが、石鹸は直接肌に触れるものなので、赤ちゃんに使うという場合には気になるもの。

その他にも、苛性ソーダは購入するときに身分証明書が必要で、販売している薬局にも限りがあり、手に入りにくいという問題もあります。

苛性ソーダなしでも石鹸作りは可能

先ほど、石鹸づくりに苛性ソーダは欠かせないものだと述べましたが、実は苛性ソーダを使用しなくても石鹸を手作りすることは可能です。

グリセリン石鹸

苛性ソーダを使わず石鹸を手作りする方法として代表的なものがグリセリンソープを使用したもの。

グリセリンソープとは、石鹸の中に天然成分であるグリセリンを追加したもの。

グリセリンソープは電子レンジを使って石鹸を手作りできるため、非常に安全。合成のものや植物性素材を使ったものなど種類も豊富で、肌が弱い人でも安心して使用することができます。

特にグリセリン石鹸は透明感が高いため、見た目も美しい石鹸を手作りできます。

石鹸素地を使る

石鹸素地は天然の油脂を加工して出来る純度の高い石鹸です。

石鹸素地を使うと、水やオイルを入れて粘度のようにこねるだけで簡単に石鹸を手作りできます。この石鹸素地はすでに材料を石鹸にする「鹸化」という工程が終了しているため、化学薬品などを使用せず、子どもでも簡単に石鹸づくりを楽しむことができます。

MP石鹸

MPソープはグリセリンソープの一種で、「溶かして注ぐ」を意味する英語の「Melt&Pour」の頭文字を取ってMPソープと呼ばれています。

このMPソープを使った手作り石鹸では色々なデザインを楽しむことができます。

苛性ソーダの代用となるものもある

石鹸を手作りしたいときには、苛性ソーダの代用となるものを使用する方法もあります。

苛性ソーダの代用となるものはいくつかありますが、重曹もそのひとつ。

重曹はお掃除のときに使用したり、料理などに使われたりすることもありますが、水と混ざると水酸化物イオンという物質を生み出す特徴があります。この水酸化物イオンが脂肪と反応すると、加水分解という反応を引き起こして、脂肪をグリセリンと脂肪酸に分解しますが、この反応は苛性ソーダと油脂を混ぜたときに起こるものと同じ。

つまり、重曹は苛性ソーダとまったく同じ反応を起こすことで、油脂を石鹸にすることができます。

また、天然の灰の中にもアルカリの性質を持った成分が含まれているため、灰を使うことでも油脂を石鹸にすることができます。

昔の洗浄はどうしてた?

石鹸といえば、毎日の生活に欠かせないもの。そのため、昔からある存在だと考えがちですが、実は石鹸が日本に入って来たのは十六世紀。さらに庶民が石鹸を使うようになったのは明治時代以降です。

では、石鹸が身近でなかったころは、どのように洗浄を行っていたのでしょうか。

そもそも石鹸が誕生する前は、身体を洗うときは川などで身体をこすり、衣服は叩いたり、足で踏んだりという方法が一般的でした。

つまり、科学的な方法で汚れを落とすというよりも、物理的な力を加えることで汚れを取るという洗浄方法。

その後、植物の灰に含まれる灰汁や米ぬか、米のとぎ汁などによって汚れが落ちるということが発見されます。

特に灰汁は、人類最古の洗剤と言われ、日本でも洗濯には灰汁が用いられていました。明治以降には石鹸が登場、戦後になって合成洗剤などが普及しましたが、そのときでも灰汁は洗浄剤として広く使われていました。

また、灰汁以外にも洗浄に使われていたのがサポニンという物質。サポニンは植物に含まれている物質で、水に入れて振ると泡立つのが特徴。

サポニンは米のとぎ汁や野菜のゆで汁などにも含まれていて、このとぎ汁やゆで汁も食器洗いに用いられていました。

その他にも、小麦粉や面のゆで汁に含まれる高分子のたんぱく質やコロイド状物質の吸着作用を利用して、豆を細かくした粉や、米ぬかなどが衣服や身体の洗浄、洗顔、散髪などに活用されていたようです。

苛性ソーダを使わない「灰」を使った石鹸の作り方

それでは、苛性ソーダを使わず、灰を使って石鹸を作るときには具体的にはどのようにすればよいのでしょうか。

材料

灰を使った石鹸を作る場合、必要な材料は石鹸のベースになる油脂と灰です。

灰といっても様々な種類がありますが、石鹸づくりのために必要なのはカリという化学物質。草木を燃やして出来る灰にはこのカリが含まれているため、油脂と反応して材料を石鹸にすることができます。

カリを含んだ灰を作るためには、植物にカリウムが含まれていることが重要。カリウムは根にも含まれているため、雑草などを燃やしてカリが豊富な灰を作るのもよい方法です。

道具

灰を使った石鹸づくりには、一般的な石鹸づくりと同様の道具が必要です。

材料を混ぜ合わせるボウルや泡だて器、石鹸を入れる型などが一般的ですが、温度が高いほうが石鹸になりやすいため、火にかけるための鍋などが必要です。

手順

灰を使って石鹸を作るときには、まず灰からカリを含んだ灰汁を取り出さなければいけません。

その場合、灰に熱湯を注いで一晩時間を置き、そこから灰汁を取り出します。

その後、石鹸に使用する油脂に灰汁を加えて混ぜ合わせていきます。

このとき、アルコールを加えたり、油脂と灰汁の温度が高いほうがより早く鹸化ができるようです。

その後、型に入れて石鹸が固まるまで待ち、型から取り出せば石鹸が完成。

ただし、カリウムで作った石鹸は非常にやわらかく、販売されている石鹸のように固い石鹸にはなりづらいという傾向があります。

また、灰汁に含まれている成分は燃やした植物の種類や量によって大きく左右されます。

もし灰を使って石鹸を作るときは、様子を見ながら分量を加減するなどの工夫が必要です。

まとめ

手づくり石鹸を作るためには様々な方法があるもの。もし興味があるという方は、自分に合った方法を見つけて手作り石鹸にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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