どう違う?パン作りの牛乳とスキムミルクの違いについて

どう違う?パン作りの牛乳とスキムミルクの違いについて

パンを作るとき、レシピの中に「スキムミルク」という材料が出てくることがあります。普段の料理などではなかなか馴染みがない方も多いため「牛乳で代用できないの?」と思ってしまうことも少なくないはず。今回はパン作りにおける牛乳とスキムミルクの違いについてご紹介します。

スキムミルクとは?

「スキムミルク」という名前から、スキムミルクが牛乳の一種だと思っている人も多いかもしれません。ではスキムミルクとはどのようなものなのでしょうか。

脱脂粉乳のこと

「スキムミルク」とは、簡単に言えば、「脱脂粉乳」のこと。脱脂粉乳は牛乳から水分と乳脂肪分を取り除いて濃縮、粉末にしたものです。

様々なメリットがあり、日本では戦後すぐの学校給食に用いられたことから一般にも知られるようになりました。

当時の脱脂粉乳は独特のにおいがあり、当時の給食で脱脂粉乳を飲んでいた人の中には、このにおいが苦手だという人も多いようですが、現在の脱脂粉乳は品質も向上、嫌なにおいを感じることはほとんどありません。

スキムミルクの特徴とメリット

実はこのスキムミルクには、牛乳と比べていくつものメリットがあります。

まず大きなメリットは、保存性が高いということ。スキムミルクは水分や脂肪分を抜いているため、腐敗するリスクが少なく、牛乳に比べるとはるかに長期間保存が可能です。

また、牛乳より安価で、濃縮されているため、栄養分も豊富。

さらに脂肪分を抜いているため、牛乳に比べて低カロリー。コップ一杯分を比べても、スキムミルクは牛乳に比べて半分程度のカロリーなので、ダイエットにも適しています。

パン作りにおける牛乳とスキムミルクの違いとは?

牛乳と比べるとメリットも多いスキムミルク。ではパンを作るとき、牛乳とスキムミルクではどのような違いが生まれるのでしょうか。

パンの生地

牛乳とスキムミルクを使ってみた場合、まず違いが現れるのがパンの生地です。

牛乳を使った場合、パンの生地は締まった感じに仕上がります。焼き上げたときには少し固いと感じるかもしれません。

それに対してスキムミルクは、柔らかく、ボリュームが出るのが特徴です。

・おすすめの仕上がり

牛乳とスキムミルクでは、パンの仕上がりにも違いが生まれます。

すでに説明したように、牛乳を使用した場合には生地が締まっているため、焼き上がりも生地の形がはっきりとした仕上がりになります。そのため、パン生地を編み合わせた編みパンや、生地を丸く成型する渦巻型のパンの場合、形が維持しやすく、さらに境目がきちんと生まれるので、牛乳の使用をおすすめします。

また、パンの上に入れた切れ目をはっきり美しく出したいときにも牛乳がおすすめです。

一方、スキムミルクの場合には生地が柔らかくなるため、形をはっきりさせたいパンには向いていません。

しかし、きれいな焼き色ができるのはスキムミルクのほう。

というのも、スキムミルクの中に含まれる乳糖は、パン生地の中のイースト菌が分解できない糖の一種。さらに、スキムミルクは濃縮されることで乳糖の量も増えているため、砂糖などを加えなくてもパンにきれいな焼き色を付けることができます。

その他にも、スキムミルクの場合には常温で保存ができる、サクサクした食感になるというメリットがあります。

ただし、スキムミルクは牛乳から脂肪分や水分を抜いたものなので、牛乳のほうが乳脂肪のおいしさやリッチさを感じる仕上がりになります。

スキムミルクがない時の牛乳での代用方法

牛乳は普段から冷蔵庫に入っていることが多い食品ですが、スキムミルクはなかなか常備していることが少ないもの。ではスキムミルクがないとき、牛乳で代用することは可能なのでしょうか。

牛乳はスキムミルクの10倍量

もともとスキムミルクは、牛乳から水分と脂肪分を抜いて凝縮・乾燥したもの。そのため、牛乳で代用することは十分に可能です。

その場合、注意することは分量。

牛乳で代用する場合には、スキムミルクの10倍の量を牛乳に置き換えて使用しましょう。

たとえば、スキムミルクが10グラムの場合なら、牛乳100グラムということになります。

ただし、そのまま加えてしまうと、水分の量が多すぎて生地がまとまらなくなってしまいます。

そのため、牛乳の分量が増えている分だけ、レシピの中にある水分量を減らすことが重要です

代用する時の注意点

スキムミルクを牛乳に置き換えた場合、どうしても水分の量が増えてしまいます。そのため、水分を減らしても少量だけを作ろうとすると失敗してしまいます。

さらにスキムミルクは牛乳を原料として生まれたものですが、だからといって完全に置き換えられるとは限りません。

牛乳とスキムミルクを飲み比べてみれば分かるように、牛乳に比べるとスキムミルクは非常に軽く、あっさりとしています。そのため、牛乳の風味を加えることはできません。

また、スキムミルクを牛乳で代用した場合には、パンとしての味わいがリッチすぎると感じることがあるかもしれません。

その場合には、牛乳と水分の量を調節することが必要です。スキムミルクの代わりに牛乳を使った場合、どうしても生地が締まりがちになってしまいます。

さらに注意が必要なのは、天然酵母を使用したパンの場合

天然酵母とは、ドライイーストなどとは異なり、果物や穀物などの酵母を利用して発酵させるパンの作り方ですが、この天然酵母は牛乳を加えると発酵しにくく、ふくらみにくいということがあります。

レシピにスキムミルクを使うように書かれている天然酵母使用のパンを牛乳で代用すると、生地が思ったようにふくらまないという可能性もあるため注意が必要です。

牛乳がない時のスキムミルクでの代用方法

スキムミルクがない場合、牛乳で代用できるように、牛乳がない場合にはスキムミルクで代用することも可能です。

スキムミルクは牛乳の10分の1

スキムミルクの代わりに牛乳を使う場合、スキムミルクの10倍量使用しますが、逆にスキムミルクの代わりとして牛乳を使う場合、使用する量は牛乳の10分の1ということになります。もちろん、その分の水分が不足しますので、不足分の水も必要。たとえばレシピに牛乳100グラムとあった場合、スキムミルク10グラムと水を90グラム加えるということになります。

代用する時の注意点

パン作りには水分は必要不可欠です。そのため、スキムミルクを牛乳の代わりとして使用する場合、別に足す水分をきちんと計量する必要があります。

また、牛乳の代わりにスキムミルクを使用した場合、牛乳のみの生地とは柔らかさが異なり、牛乳だけを使ったときのように仕上がりません。スキムミルクは脂肪分が少ないため、仕上がりの味わいもあっさりしたものになりがちです。特にスキムミルクは牛乳と比べると成分が凝縮されていることもあり、焼き色がつきやすいものですが、牛乳の代わりとしてスキムミルクを使った生地の場合、通常よりも焼き色がつきすぎてしまうという可能性もあります。

そのため、スキムミルクを代用したパンを作るときには、普段よりも火加減に注意することが必要になります。

まとめ

安価で長期間の保存ができるスキムミルクは非常に便利な存在です。パン作りにはもちろん、ダイエットメニューとして様々なアレンジレシピも楽しめます。まずはスキムミルクを常備して様々な料理に使ってみるのはいかがでしょうか。

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