キャンドルとろうそくの違いって?意外と知らないキャンドル豆知識

キャンドルとろうそくの違いって?意外と知らないキャンドル豆知識

ハンドクラフトとしても人気のキャンドル。ところで「キャンドル」と「ろうそく」の違いをご存じでしょうか。単に「キャンドル」を日本語にすると「ろうそく」だと考えがちですが、じつはキャンドルとろうそくには大きな違いがあります。キャンドルとろうそくの歴史や違い、あまり知られていない素材などについて解説します。知っているとキャンドル作りがもっと楽しくなるかも?

キャンドルとろうそくの歴史

世界で最初のキャンドル

キャンドルの歴史はかなり古く、最初に使われ始めたのは紀元前3~4世紀ごろだったと言われています。最初のキャンドルはミツバチの分泌物である「蜜ろう」を原料として作られました。蜜ろうはミツバチの分泌物で、巣の原料にもなるもの。加工も簡単だったため、エジプトやギリシア、ローマ、中国などで幅広くキャンドルの原料として作られました。

欧米のキャンドルの歴史

9世紀ごろになると、ヨーロッパでは蜜ろうだけでなく、獣由来の油、獣脂が主なキャンドルの原料になりました。蜜ろうはキャンドルの原料としては燃えやすく、火をつけると甘い香りもするため非常に優秀なものでした。しかし蜜ろうは原料としては非常に高価で、貴族階級や教会、寺院など使われるだけでなかなか庶民の手には届きませんでした。その点、獣脂は何度も芯を切らなければならないという手間や、煙が多く、不快な臭いがあるといった欠点はあるものの、非常に安価で、庶民にとってはありがたい存在でした。

その後、アメリカではシロヤマモモの実である米ベリーから取れたベイベリー・ワックスが誕生。このワックスはいい香りがするだけでなく、煙も少ないため、手作りのベイベリーろうそくが照明として使われるようになりました。やがてオイルランプの時代になるとろうそくの消費量は減少しましたが、代わりに石油から作られたパラフィンワックスが誕生。このパラフィンワックスは現在も使用され、流通している多くのキャンドルに用いられています。

日本のキャンドルの歴史

日本にキャンドルが伝わったのは6世紀ごろ。仏教の伝来とともに中国から伝えられたと言われています。その当時は中国からの輸入に頼っていましたが、やがて国産の「松脂ろうそく」が使われるようになります。これはぬかと松脂を笹の葉に包んだ珍しいものでしたが、燃焼時間が非常に短いことが欠点でした。

やがて室町時代になると「木ろうそく」が誕生します。これはウルシやハゼノキなどから取れる木蝋で出来たろうそくで、やがてこれが発展、江戸時代にはウルシやハゼノキの栽培が盛んになり、各地でろうそくが作られるようになります。その頃のロウソクの芯にはモロコシやアシの茎が利用されていたそうですが、やがて紙製の芯が使われるようになりました。

ただし、この時代のろうそくは非常に高価なぜいたく品という扱い。庶民の日常の明かりはなたね油などを使用する行灯が中心でした。

キャンドルとろうそくの違い

キャンドルもろうそくも同じものだと思いがちですが、実は材料や製造方法、炎や煙の上がり方など、まったく異なったものです。

まず、もっとも大きな違いは原料です。ろうそくが木蝋など植物性の素材が使われるのに対して、一般的なキャンドルは石油由来のパラフィンが使われます。そのため、機械による大量生産が可能で価格も安価。しかしろうそくは芯に加熱して溶かした木蝋を少しずつつけていきます。この作業は何十回も行わなければならず、すべては手作業。さらに表面を何度も整え、滑らかにしていくという作業を行うため、価格は非常に高価になります。

キャンドルとろうそくは、芯の素材も異なっています。キャンドルの芯は基本的には糸が用いられます。こちらも安価で、特殊な編み方をするため、燃えるにしたがって糸がほぐれていくため、芯を詰める必要がありません。非常に便利で使いやすいものですが、その反面、炎が小さく、消えやすいのも特徴です。一方のろうそくは、タタミなどに使われるい草の中でも、その髄から取れる「燈芯」を使用しています。一般的なろうそくは、竹の串に和紙を巻き付け、その上に燈芯を巻き付けていきます。そのため、糸を使ったキャンドルに比べてに比べて太く大きな炎が立ち、消えにくいのが特徴です。さらに複数の素材を使うこと芯に空気の流れが生まれ、ろうそくの炎が揺らめくことで起きる変化を楽しむことができます。

ろうそくのもうひとつの特徴は、木蝋やい草の髄など、すべての原材料で植物性の素材が使用されているということです。そのため、煙が少なく、燃えるときにもかすかな木蝋のにおいがするだけ。さらにロウソクの場合、火をつけるとろうそくのロウは液体となり、芯に吸い上げられますが、煙とともに蒸発してしまうため、ロウが垂れたりこぼれたりといったこともありません。もちろんススが発生することも少なく、空気を汚したり、何度も換気をしなければならないといった手間もありません。

石油由来以外のワックスを使ったキャンドル

一般的なキャンドルの素材には石油由来のワックスが使われています。石油由来のワックスは、大量生産ができるため非常に安価に手に入りますが、どうしても燃やしたときには独特の臭いがするのが欠点。それだけでなく、ススの量も多いため天井や壁などを汚してしまうこともあります。さらに一度ロウをこぼしてしまうと、なかなか拭き取るのも難しいものです。

しかし、キャンドルの中には石油由来のパラフィンだけでなく、その他の素材で作られているものもあります。たとえば「ソイキャンドル」は大豆の植物油が原料のワックスを使って作られたキャンドルです。ソイキャンドルの特徴は、ワックスの融点が低いということ。そのため、火をつけるとパラフィンワックスのように真ん中だけがへこむことなく、キャンドル全体が均等に溶けていきます。全体に火があたりやすいため、燃焼時間も長く、パラフィンキャンドルに比べるとススも出にくいというメリットもあります。ソイキャンドルの場合、大豆が原料なので、口に入れても安心なので、小さな子どもやペットがいるという家庭にも最適です。100%のソイキャンドルは、燃焼させることで空気を浄化させる効果もあると言われています。

植物由来の原料としては、ヤシの葉から作られる「パームワックス」も人気があります。これも植物由来であるため、臭いが気にならないだけでなく、キャンドルにしたときに天然のクリスタルのような模様ができることが特徴で、ハンドメイドでキャンドルを作る方には根強い人気があります。

そのほかにも、米ぬかからできた「ライスワックス」や、ひまわりの種子から取れる「サンフラワーワックス」など、植物性のワックスの種類は意外に豊富なのです。

動物性のワックスの代表は何といっても「蜜ろう」。「ビーズワックス」とも呼ばれる蜜ろうは、ろうそくの歴史そのものと言える存在で、燃焼するときにハチミツの香りもするため、消臭効果も期待できます。天然のものは淡いオレンジ色をしていて、その美しい素朴な色も人気の秘密となっています。

キャンドルとろうそくの違いまとめ

キャンドルとろうそくの違いは、素材や製法、特徴の違い。また、素材によっても、様々な特徴が生まれます。キャンドルに興味が出てきたという方は、次は素材に注目してみてはいかがでしょうか。

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