コーヒーを育んだイスラム文化

イスラム文化

酒、茶、コーヒー、タバコが嗜好品といわれる飲食物です。お酒は日本酒、ウィスキー、ビール、ワインなど世界中の飲み方があります。日本のお茶は飲み方が茶道という文化になっています。フランス映画で、タバコを銜えたジャン・ギャバンの粋な渋いしぐさを観るとゾクッとするほどです。プルーストの小説『失われた時を求めて』では、紅茶にマドレーヌを浸して食べた瞬間に、過去の思い出が押し寄せてくるのです。嗜好品にはそれぞれ特長があって、芸術の域まで高めた文化があります。

 コーヒーは、どのような文化を形成してきた飲み物なのでしょう。

 コーヒーノキの発祥の伝説

コーヒーの発祥は、エチオピアでコーヒーノキが発見されたことに始まります。山羊飼いの少年がある晩、自分のヤギたちが浮かれて飛んだり跳ねたりしていることに気がつきました。よく見ると、ヤギたちは灌木に生っている赤い実を食べていました。美味しそうな実なので、少年も食べてみました。すると、少年はなんだか元気になりました。寺院に行って、その不思議な話を僧侶にすると、僧侶はヤギを見に行き、赤い実を摘んで、そのままでなく煮出して汁を他の僧侶と一緒に飲みました。

僧侶たちの勤行は厳しいのですが、コーヒーを飲むと眠気は去り、頭はしゃきっとしてきます。コーヒーの効果は、やがて噂となって広がっていきました。コーヒーノキの種や苗木は、アラビア半島のイエメンに伝わります。

イスラム寺院とコーヒー

エチオピアで発見されたコーヒーの木の実は、最初は、豆を煮出したものを食べていました。豆を「バン」といい、煮出したものは「バンカム」と呼ばれます。そのバンカムの効能がイエメンからイスラム世界の寺院に伝わり、飲まれるようになり、イスラム寺院では眠気覚ましの秘薬としてコーヒーの栽培を始めました。大切な秘薬ですから、コーヒーの種や苗木が持ち出されないように厳重に警戒していました。

イスラム教の第1の聖地メッカはサウジアラビアにあります。世界中のイスラム教の巡礼者たちがメッカを訪れます。16世紀頃には、メッカにはコーヒー店が出来ていて、政治的活動の場になることもありますが、男性だけですが庶民にもコーヒーが飲める場所ができました。

巡礼者たちも飲むことがあったのでしょう。インドにコーヒーがもたらされたのも、巡礼者がインドの南西部のマイソールへ帰国する際に、7粒のコーヒーの種を持ち出したことによります。その種の1粒が根付いたのでした。

エチオピアの伝統的な飲み方

やがて、コーヒーはイスラム圏の家庭でも飲まれるようになりました。

コーヒー発祥の地であり最初の原産国であるエチオピアでは、現在でも、大切な客人を迎える時や、祭礼が行われる時には、伝統的なコーヒーセレモニーが執り行われます。日本の茶道のような儀式と作法にのっとって、その家の女性たちがコーヒーの準備をします。

お客様の前で、生豆を洗うところから始めます。炭火を入れたコンロの上で錫製の大皿に生豆をのせて煎ります。よい加減に煎りあがったら、叩いて粉にします。ポットに粉と水を入れて、炭火で煮出します。すこし粉が沈殿するのを待ってから、取っ手のない茶碗に人数分を注ぎます。砂糖、バター、塩、カルダモンなど好みで入れるそうです。

このコーヒーセレモニーは、1時間半ほどかかりますが、その儀式を見ながらのゆったりした時間がもてなしになります。出来上がる頃にお菓子が配られてコーヒータイムの始まりです。1杯目が済むと、お茶碗を洗いなおして、2杯目、3杯目と続きます。

まとめ

コーヒーの発見から、初期の頃の栽培の模索、収穫までの作業の大変さを見てきましたが、次に、嗜好品の1つとしてのコーヒーを見ていきますと、1杯のコーヒーには、深くて豊かな時間が流れていること、そして、ゆったり時間からは、癒した後に生まれてくるものがあるということもわかりました。

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