こんな使い分けも!デッサン用鉛筆について

こんな使い分けも!デッサン用鉛筆について

デッサンを行う上でもっとも重要なのが鉛筆です。用途に応じた鉛筆を選び、正しく使いこなすことでデッサン力が飛躍的に向上することがあります。逆に言えば、デッサンが上手く行かないのは鉛筆に原因があるのかも。今回はデッサン用鉛筆についての基礎知識をご紹介します。

デッサン用鉛筆の種類

一般的な筆記用具としての鉛筆は多くの人にお馴染みのものです。では、デッサンのときにも、普段と同じ鉛筆を使ってよいのでしょうか。

デッサンでは、デッサン用の鉛筆を使う

初心者やデッサンを始めたばかりという場合には、デッサンを行うときも普段と同じ鉛筆を使うことがあります。

これは間違いではありませんが、実際には質の悪い鉛筆を使っていると、すぐに芯の先が折れてしまったり、思ったような表現ができないということになってしまいます。また、デッサンの時には鉛筆を長くとがらせて使用しますが、鉛筆の種類によっては、削る段階で折れてしまうことも。

これではデッサンを行う上で大きなストレスになってしまいます。

それを避けるためにもデッサンではデッサンに向いた鉛筆を使うことが重要といえるでしょう。

デッサン鉛筆の代表的な種類

デッサンに向いていると言われる鉛筆はいくつかありますが、その中でも人気が高いのが「ステッドラー」。ステッドラーはドイツで生まれた鉛筆で、軸の青い色が特徴。芯が固く折れにくいだけでなく、紙への定着がよいため、スムーズにデッサンを進めることができます。不必要に紙を汚す心配もいらず、グラデーションや濃淡を描くのにも向いています。

国産のメーカーの鉛筆で有名なのが「三菱」の「ユニ」や「ハイユニ」です。「ハイユニ」の鉛筆は粘りがあり、柔らかさと折れにくさを両立していることが特徴。書き味も滑らかで美しい線を表現できると言われています。

一方の「ユニ」は「ハイユニ」よりもグレードが劣るものとされていますが、手軽な値段で購入でき、品質も高いため、初心者に向いています。

このほかにもデッサン用の鉛筆としてはドイツ製の「ファーバーカステル」にも人気があります。

デッサン用鉛筆の濃さと硬さ

デッサン用の鉛筆を選ぶときには、メーカーだけでなくそれぞれの濃さと硬さも重要になります。

芯の硬さや濃さを表す記号

鉛筆についている「H」や「HB」などの記号。何気なく使っているという方も多いかもしれませんが、実はこの記号が鉛筆の芯の硬さや濃さを表しています。

「H」は「HARD(ハード)」を意味し、数字が多くなるほど薄くて硬いということになります。一方、「B」は「BLACK(ブラック)」を示していて、数字が多いほど濃く柔らかい芯という意味。

また、一般的な鉛筆ではあまり見かける機会は少ないかもしれませんが、「F」という種類の芯もあります。「F」は「FIRM(ファーム)」の略で「しっかりした」という意味を表しています。「F」は「H」と「HB」の中間の濃さと硬さを持つ芯で、鉛筆の芯の種類を柔らかく濃い順番に並べると、「10B」、「9B」、「8B」、「7B」、「6B」、「5B」、「4B」、「3B」、「2B」、「B」、「HB」、「F」、「H」、「2H」、「3H」、「4H」、「5H」、「6H」、「7H」、「8H」、「9H」、「10H」となります。

ただし、鉛筆の記号による芯の濃さや固さはメーカーによっても微妙に異なるもの。また、同じ黒でも色合いに違いがあります。そのため、上級者の中には、表現したい線によってメーカーと記号を使い分けている人もいるようです。

また、鉛筆は柔らかいほど線の太さが増していきますの。Bの数の大きさによって、しっかりした黒い線を得ることができます。

そのため、明るくしっかりとした線を描きたい場合には固めの芯を、暗さや濃さが欲しい場合には、柔らかい芯を使うと、理想的な線を得ることができます。

ただし、柔らかく濃い芯ばかり使っていくと粉が浮いてしまい、ある程度以上の濃さが出ないことも。その場合、少し固めの芯を併用すると、深い印象を与えることができます。

このようにデッサンでは複数の芯を使い分けることで異なる効果を得ることができますが、最初からすべての種類を揃える必要はありません。まず「H」や「HB」などを使ってデッサンを行い、慣れてきたら少しずつ種類を増やしていくのがよいでしょう。

デッサン用鉛筆の持ち方

デッサンを始めたばかりの頃は、普通に文字を描くときと同じ鉛筆の持ち方をすることも少なくないもの。しかし、質の高いデッサンを描くためには、デッサン用の持ち方を知っておくことが重要です。ではデッサン用の鉛筆はどのように持てばよいのでしょうか。デッサン用の鉛筆の持ち方にはいくつかのポイントがあります。

鉛筆を握らない

普通に鉛筆を持つときには、鉛筆の軸をぎゅっと握りますが、デッサンで鉛筆を持つときには握らず、軽く持つのがポイントです。

この持ち方では力が入らず、最初は使いにくいと思うこともありますが、実は力が入らないことが大きなポイント。

もしきちんと力が入ってしまうと、線が強くなりすぎて、正しいデッサンを行うことができません。

順手と受け手を使い分ける

デッサンを行うときの鉛筆は寝かせて持つのが基本ですが、その場合には「順手」と「受け手」の二種類の持ち方があります。

「順手」は上から鉛筆を指でつまむように持つ持ち方。この持ち方はデッサン用の鉛筆の持ち方の基本になります。通常は親指と人差し指、中指の三本で鉛筆を持ちます。このとき、手のひらは下を向けること。

一方の「受け手」は、人差し指の上に乗せた鉛筆を親指で支える持ち方です。鉛筆をずらすだけで鉛筆の先にかかる力を変えられるため、微妙な表現が可能になります。

このとき、指先だけで鉛筆を動かすのではなく、手首や腕を使って鉛筆を動かすと、様々な線を描くことができます。

慣れないうちは不自然な持ち方に思えるかもしれませんが、この持ち方をしっかりと行うことがデッサンの上達につながります。

しっかりと描きたいときには

線をしっかりと描いたり、大まかな形を描きたいというときには、少し強めに鉛筆を持ちます。ただし、鉛筆は芯ではなく、腹の部分を使うこと。

また、より細かい部分を描きたいという場合には、鉛筆を短めに持つこともあります。鉛筆は短く持つことで芯の先までコントロールができるようになるため、細かく性格なデッサンを行うときに便利です。

鉛筆を長め持ったり短めに持ったりすることで、線のタッチを変えることができます。また、順手と受け手を組み合わせることでも表現が変わるため、様々な持ち方を試してみるとよいでしょう。

文字を書くように持つ場合

デッサンを描くとき、普段の文字を描くときと同じような「鉛筆持ち」を行うこともあります。これは小さな画面で細かいものを描く場合に有効。ただし、鉛筆持ちは筆圧が強くなるため、強い線を引くことができますが、あまり強い線を引くと画面が痛んでしまうことがあります。また、強く描いた線は修正が難しいもの。鉛筆持ちをする場合や、鉛筆を立てて線を引く場合には十分に注意しましょう。

デッサン用鉛筆の使い分け

デッサンを行うとき、一種類の鉛筆だけでなく、複数の鉛筆を使い分けるテクニックがあります。

鉛筆を使い分ける目的

鉛筆を使う場合、人によって筆圧には差があるもの。また、タッチのクセや特徴なども人それぞれです。

鉛筆の使い分けは、それを修正するためには非常に有効。個性を出すというよりも、対象を正確に描写したい場合には、複数の種類の鉛筆を使うとよいでしょう。

また、鉛筆にはそれぞれの硬度がありますが、それを使い分けることでも表現の幅が広がります。

書き始めには柔らかい鉛筆を使う

デッサンを書き始めるとき、おすすめなのが出来るだけ柔らかい鉛筆を使うという方法です。具体的には、2Bから4B程度の鉛筆がおすすめ。これらの鉛筆が書き始めに向いています。

まず柔らかい鉛筆を使い大まかに描いていくと、後で修正するのが簡単です。逆に固い鉛筆で書き始めると、画面が痛むことが多く、修正が難しくなります。

ただし、柔らかい鉛筆を使う場合、筆圧が強くなりすぎないように注意しましょう。筆圧が強いと紙を傷めてしまいます。

硬い鉛筆を使う場合

硬い鉛筆を使用する場合、多く使いすぎないことが重要です。硬い鉛筆は明るい調子を作るのに向いているため、最初に使うというよりも、最終的な仕上げの段階に使用するのがよいでしょう。

もし描いている途中でしっかりとしたニュアンスが必要なのは中ぐらいの鉛筆を使うとよいでしょう。固い鉛筆も中ぐらいの鉛筆も、使いすぎると表現の幅が失われてしまうため、使用するポイントを絞るとよいでしょう。

デッサン用鉛筆の削り方

デッサンで鉛筆を使う場合、種類やメーカー以上に大切なのが鉛筆の削り方です。では、デッサン用鉛筆の正しい削り方とはどのようなものなのでしょうか。

鉛筆削りは使わず、カッターナイフで削る

まず覚えておきたいのは、デッサン用の鉛筆は、鉛筆削りを使うのではなく、カッターを使用するということ。これはデッサンでの鉛筆の使い方に理由があります。

文字を描くとき、通常は鉛筆の先端を使用するもの。鉛筆を使って、先が丸くなると、鉛筆削りで先をとがらせます。

一方、デッサンで使用する場合、重要なのは鉛筆の先ではなく、脇の部分。デッサンでは、鉛筆の脇の部分を使って線を描いていきます。

そのため、鉛筆を削るときには芯をできるだけ長く出して、芯を広い面積で使えることが必要。

もし鉛筆削りを使ってしまうと、簡単に先をとがらせることはできますが、芯を長く露出することはできません。

さらにデッサンでは硬いものから柔らかいものまで、様々な種類の芯が使われます。もし鉛筆削りを使うと、柔らかい芯は折れてしまい、きれいに削ることができません。

このような理由から、デッサンで使う鉛筆は鉛筆削りではなく、カッターや小刀を使うことが必要になります。

鉛筆の削り方

デッサンを行うためには、鉛筆を上手に削れるかどうかが重要になります。どんなに高価な鉛筆を使用しても、上手く削れていなければ宝の持ち腐れ。

ではデッサン用の鉛筆はどのように削ればよいのでしょうか。

まず鉛筆を削るときには、左手で鉛筆、右手でカッターを持ちます。もし左利きの場合は持ち手を逆にします。

次に、削りたい部分にカッターの刃を当てて、刃の反対側を親指で押しながら、軸の部分を削っていきます。このとき、少しずつ削っていくとかえって失敗することがあります。深く削ろうとするよりも、木の表面を滑らせるような感覚で鉛筆を削りましょう。

また、カッターを動かすというよりも、カッターの刃を押すという感覚が重要です。カッターを動かすと、場所が変わってしまうため、鉛筆を均等に削ることができません。

芯が露出したら、芯の先端にカッターの刃を当ててとがらせて行きます。

その後、鉛筆を回転させながら少しずつ滑らかにしていきます。このとき、芯の先端を紙に当てるようにすると、鉛筆が固定されて削りやすくなります。

もし柔らかい芯の鉛筆を削るときには、あまり芯を長くすると折れやすくなってしまうため、長くなりすぎないことが必要です。

きれいに鉛筆が削れないという場合には、カッターの刃が錆びたり欠けたりしていないか確認しましょう。

鉛筆を削るときにはできるだけ切れ味のよいカッターを使うことが重要です。刃物を使い慣れていないという人の場合、切れ味が良いカッターを使うのが怖いと感じることがありますが、切れ味の悪いカッターを使うと逆に力が入りすぎてしまい、大きなケガの原因になります。

カッターの場合はこまめに刃を取り換え、小刀の場合は削る前に研いでおきましょう。

また、これまで鉛筆を削ったことがないという人の場合には、まず中程度の硬さの芯の鉛筆で練習するとよいでしょう。芯が固すぎたり柔らかすぎたりする場合には、なかなか上手に鉛筆を削ることができません。一般的な固さの芯で削る感覚をつかむことで、どのような芯でも上手に鉛筆を削ることができるようになります。

まとめ

デッサンの鉛筆は非常に奥が深いものですが、最初から使いこなすことはなかなか難しいものです。まずは手元にある鉛筆を使ってデッサンにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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